堕ちろ!激かわ猫男子

芋谷

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慣らす(1)

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本当は一回ヤりたかっただけだった。


初めて会ったのは、二番通路ですれ違ったとき。140cmあるかないかくらいの華奢な体。肩につかないくらいのふんわりとした髪。柔らかい印象の垂れ目なのに、どこか凛々しさのある顔立ち。可愛いと噂のダリスが彼であることは、その一瞬だけで分かった。
常に人に囲まれ様々なものを貢がれている彼とは一生縁のないものだと思っていたから、毎日遠くから彼の仕事場の行き帰りを見守ったり、玄関に匿名のプレゼントを置いたりするだけで満足していた。常に二桁を超える人々に愛されている彼は全く俺を認知しなかったが、彼を見守れているだけで十分だった。
そんな彼が俺と同じ職場に来たのだ。いくら職をコロコロと変える彼でも、流石に街の平和のために奔走するこの仕事には就かないだろうと思っていたのに、だ。運命だと思った。運命以外の何物でもなかった。
また彼が俺の近くから離れてしまう前に、思い出が欲しかった。それで、彼が何でもすると告げたとき、あんなことを言ってしまった。一晩で全てが終わり、彼に嫌われてそれで終わり。
その予定だったはずが、ああして三回も彼に触れて。さっぱり諦めてしまうはずだった思いは、体を重ねるたびにかえって膨らむばかりで。今はもう、どうしたらダリスを完全にものにできるかばかり考えている。

約束の内容は、「ちゃんと挿入した状態で、お互い中で一回イく。」だ。これまでの状況から、分かったことが一つある。ダリスのアナルは絶望的なほどに雑魚である。俺は彼を指二本で絶頂させられる。それなら俺が耐え続ければ、もう何回かは彼とセックスできるだろう。その間にどうやって彼の心を掴もうか。そもそも彼は恋をするような人間なのだろうか。


「何黙ってんの、きも」

隣で歩いていたダリスに言われ、我に返る。

「え、ああ。すまん。何か言ったか?」
「……変なこと考えたでしょ。」
「なぜ分かる?」
「うわ。きんっっも。」
「…………」
「…………今日で終わらせるから、ほんとに。」

部屋を開錠しながらダリスは言う。

「早く、するよ」


自らベッドの上に仰向けになったダリスに触れようとしたところ、静止された。

「待って」
「何故だ」
「準備するから」

そう言いながら彼は体を横に倒す。見たところ、昨日のように何かが挿入されているわけではなさそうだ。

「……その、シャワーは」
「ほんとにバカだね。事務所でその辺は終わらせた。あとは慣らすだけ」
「ではなぜ俺に触れさせてくれないんだ」
「だってあんたの慣らすって慣らすじゃないじゃん。ここでイったら最後まで持たないもん。なんか事故りそうになるまで黙って見てて」

ダリスは横になったままローションを指に纏わせ、一本を後孔にあてる。まさか視姦の指示がくるとは思いもよらなかった。撮影して毎日見返したいが、間違いなく彼はそれを許さないだろう。目に焼き付かせようと彼の痴態を凝視し、記憶に刻みつけようと集中する。しかし、脳の半分は今ダリスが職場のシャワールームで自分のアナルをいじっていた事実で埋め尽くされている。流石に勤務時間後ではあると思うが、その事実だけで勃起するには十分だ。一体前から何番目の個室だったのだろう。次からその場所だけ使いたい。一生。後で聞けば教えてくれるだろうか。

「っ♡んぅ……っ♡」

ちゅぷ♡と可愛らしい音を立て、ダリスの指が第一関節まで飲み込まれていく。太ももというには細すぎるダリスの大腿部に挟まれた手が小刻みに動く。あまりにもずるい。はやくあの手になりたい。

「っふ♡はッ♡……っん♡」
「ダリス、」
「……ッ、だまって、見て♡て……ッ♡♡」

言葉を綺麗に遮られたが、股間に効いたので許せた。
控えめにゆっくりと動いていた手は次第に速くなる。中を押すような動きに変わると、入り口が呼吸するようにくぱくぱ♡と開く。

「んっ……♡ん、ぁ♡♡」

恥ずかしそうに閉じていた脚は、知らぬ間に惜しげもなく開かれた。準備というよりもこれは見せつけアナニーではないのか。股間が痛む。こうなるなら別に俺が触っても良かったのではと思うが、ダリスが小さな手を自ら一生懸命に動かして俺のために用意してくれるという事実は正直かなり興奮する。

「あ、っあ♡……っぅ♡♡」

体も足の指も丸めて、ダリスが射精する。

「う♡……は、あっ……♡♡」

寝返りを打つ要領で仰向けになったダリスは派手に足を広げ指を突っ込んだまま、はあはあと肩を上下させていた。白い腹に薄く撒かれた精液がぬらぬらと光る。

「そろそろ挿れていいか?」
「……だめ」

冷静さを取り戻したのかやたらきっぱりとした口調で断られ、少し怖気付いた。

「しかし……」
「今やったら絶対裂ける、死ぬ」
「昨日は平気だったし」
「……なんも見てないんだね。あんだけデカいもの一日中開いたらそりゃ何もしなくても入るでしょ。そこにあるから、見てみ」

ダリスは指を挿れていない側の手でベッド横のチェストを指す。引き出しにしまわれず堂々と置かれたアナルプラグは、自分のものと遜色ないほどの太さをしていた。よく見つけたものだ。

「……から。もっとしっかり慣らすから、待って……♡」

ダリスの方に視線を戻すと、彼はもう二本目の指を挿れ始めていた。
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