光の群れ星

由佐さつき

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本編

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 朝がきた
 庭に咲く薔薇から雫が垂れ
 葉の緑は光り、土は茶に湿る
 深く息を吸い込んだ肺に艶やかな朝陽が沁みて
 また新しい私が生まれた

 夜がきた
 地球に根を張る人々が眠りにつき
 宙に広がる何億光年先の灯火が
 伏せた瞼に陰を落とす
 心に巣食った映像が
 生まれたばかりの私に明日を魅せる

 生まれて 死んで また生まれて
 過去も未来も抱き締めることでしか
 私は現実を生き延びる術を知らない

 朝がきた
 新しい私は滴る雨露を静かに見つめ
 喉奥に伝い落ちていく陽かりを飲む

 夜になるまでに
 朝になるまでに
 全ての私を抱き締めるため
 私は今日も生きたと思い込むため
 光も陰も手に入れた

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