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第二章 王都編
アルカスはレベルアップした!
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タウンハウスに戻ると、一旦部屋に戻った。
とりあえず着替えたい。
冒険者装備のままだった。
何も言わなくてもサクサク支度をしてくれるクラビスが有能すぎて怖い。
生まれたときからこんなに甲斐甲斐しく世話をされ続けたら、俺なら確実に駄目な人間になるな・・・。
なんて遠い目をしていると、クラビスが心配して声をかけてきた。
「アルカス、疲れてるなら今からでなくても大丈夫だよ?」
「ううん、大丈夫。違くて。クラビスがスパダリで、自分がダメ人間になりそうだなって・・・」
「? よく分からないが、それは願ったり叶ったりだな」
そう言って爽やかに笑うが、言ってることはヤンデレだからな?!
一生お世話される未来しか見えない!
ともかく支度を終えてサロンへ向かう。
ひとまず集まれる人だけ来て貰った。
別に大事じゃないんだし。
来たのは母さんとクロウ兄ちゃん、ウィステリア。
俺とクラビスとフェイで合わせて6人。
「じゃあ、先に俺だけ確認するね」
『ステータス』
【名前:アルカス・F・フォレスター
年齢:20才
性別:男
レベル:30
魔法属性:光、水、風、無
魔法:治癒魔法、水魔法、風魔法、生活魔法、鑑定EX、隠蔽EX、空間魔法、転移魔法
称号:異世界より戻りし者、強運者、クラビスの嫁
加護:エストレラ神の加護】
・・・うん。凄いのか凄くないのかサッパリ分からん。
よって、『ステータスオープン』
・・・・・・
皆、なんか言って?
ヘン? ヘンなの?!
「・・・たったフォレストウルフ一頭で20もレベルアップしている」
「思ったよりも加護の効果が凄いね」
「どこまで上がるのか興味深いの」
「あっという間に俺達に追いつきそうだな・・・」
「兄としての威厳がなくなる・・・・・・」
各々の感想を言ったところで聞いてみた。
「これって俺の年齢的にはオッケーなレベル? それとも低い? 高い?」
「うーん、普通の街人ならちょっと高いかな?くらい。でも冒険者になりたてならこのくらいはあり、かな」
「そうなんだ。普通がどのくらいか知らないからさあ。そういえばクラビス達は? レベル聞きたかったんだ」
そういえば、皆、キョトンとしている。
「そんな話はしなかったか。てっきりクラビスが教えてるものだとばかり」
「・・・そういえば俺もレベルのことは話さなかったですね。なんかそれどころじゃなくて忘れてました」
ええ・・・。
「じゃあ、改めて、レベルだけでいいので教えて下さい!」
「じゃあまず俺、フェイは1003」
ブーーーッ!!
思わず紅茶を吹き出しちゃったよ!
「おい、汚いな!」
フェイがばい菌を見る目で見てから浄化した。
「大丈夫か?」
「げほっ、だ、だいじょばない! え?! 千・・・?!」
思わず聞き返せば不思議そうにされた。
「? クラビスなんか俺より高いぜ? 1118だっけ?」
「この間1119になった」
「うえ?」
「ウィステリア様はもっとありますよね?」
クラビスに聞かれたウィステリアがほのほのと笑った。
「我は爺だからの、数年前に2001になったかの?」
「おおう・・・・・・レベルのカンストがない世界だった・・・・・・」
「カンスト?」
フェイが聞いてきたので応える。
「上限が決まってて、上がりきるとそこで終わって、完全ストップって事なんだけど。・・・そっかあ、頑張れば頑張った分強くなれるんだ。凄いね」
でも俺はこのまま行くと人外まっしぐらな気がするんですけど。
その辺りの微調整、オッケー?
無理?
・・・・・・そうっすよね、分かってた・・・!
まぁ、せめてクラビスと同じくらいを目指すぜ!
ところで気になった点が一つ。
「俺の名前の『F』って何?」
「ああ、それはクラビスの家名の頭文字の『F』だ。この間婚姻したので、追加されたんだ」
「へー・・・ん? 俺って嫁じゃないの? クラビスが嫁? でも称号は俺が嫁だし」
「いや、嫁であってる。俺の名前もクラビス・F・フォレスターになってるが、元々フォルター家は分家だからフォレスター家の者と婚姻するとこうなるんだ」
ほへえーなんて間抜けな声を出したら気が抜けたのか、お腹がぐううっと鳴った。
そういえばお昼ご飯まだじゃん!
「ごっはん、ごっはん!」
「ハハハ、レベルアップしたから腹が空いたな。昼餉の用意をして貰おう」
「クラビスあのねのね、俺、今すっごく肉が食べたい! 気分は肉食男子!」
「なんだ、その肉食男子って?」
フェイが食いついた。
「今は文字通り肉が食べたい男子って意味で言ったけど、本来は好きな相手にぐいぐい迫っていく人の事を例えているんだよ。逆にそう言うのに消極的な人を草食男子って言う」
「なるほど? でもコッチじゃあ、草食動物でもぐいぐい襲ってくるから、あんま当てはまらないんじゃないか?」
ガビーンと聞こえそうな程口を開けて固まったアルカスに皆大笑いしながら食堂に移動した。
「・・・確かに、ホーンラビットは草食なのに凶暴だった・・・」
今更ながらその事実に気付き、ガクッと肩を落としてクラビスに慰められているのを、邸の者全員がほのぼのと見守っていた。
とりあえず着替えたい。
冒険者装備のままだった。
何も言わなくてもサクサク支度をしてくれるクラビスが有能すぎて怖い。
生まれたときからこんなに甲斐甲斐しく世話をされ続けたら、俺なら確実に駄目な人間になるな・・・。
なんて遠い目をしていると、クラビスが心配して声をかけてきた。
「アルカス、疲れてるなら今からでなくても大丈夫だよ?」
「ううん、大丈夫。違くて。クラビスがスパダリで、自分がダメ人間になりそうだなって・・・」
「? よく分からないが、それは願ったり叶ったりだな」
そう言って爽やかに笑うが、言ってることはヤンデレだからな?!
一生お世話される未来しか見えない!
ともかく支度を終えてサロンへ向かう。
ひとまず集まれる人だけ来て貰った。
別に大事じゃないんだし。
来たのは母さんとクロウ兄ちゃん、ウィステリア。
俺とクラビスとフェイで合わせて6人。
「じゃあ、先に俺だけ確認するね」
『ステータス』
【名前:アルカス・F・フォレスター
年齢:20才
性別:男
レベル:30
魔法属性:光、水、風、無
魔法:治癒魔法、水魔法、風魔法、生活魔法、鑑定EX、隠蔽EX、空間魔法、転移魔法
称号:異世界より戻りし者、強運者、クラビスの嫁
加護:エストレラ神の加護】
・・・うん。凄いのか凄くないのかサッパリ分からん。
よって、『ステータスオープン』
・・・・・・
皆、なんか言って?
ヘン? ヘンなの?!
「・・・たったフォレストウルフ一頭で20もレベルアップしている」
「思ったよりも加護の効果が凄いね」
「どこまで上がるのか興味深いの」
「あっという間に俺達に追いつきそうだな・・・」
「兄としての威厳がなくなる・・・・・・」
各々の感想を言ったところで聞いてみた。
「これって俺の年齢的にはオッケーなレベル? それとも低い? 高い?」
「うーん、普通の街人ならちょっと高いかな?くらい。でも冒険者になりたてならこのくらいはあり、かな」
「そうなんだ。普通がどのくらいか知らないからさあ。そういえばクラビス達は? レベル聞きたかったんだ」
そういえば、皆、キョトンとしている。
「そんな話はしなかったか。てっきりクラビスが教えてるものだとばかり」
「・・・そういえば俺もレベルのことは話さなかったですね。なんかそれどころじゃなくて忘れてました」
ええ・・・。
「じゃあ、改めて、レベルだけでいいので教えて下さい!」
「じゃあまず俺、フェイは1003」
ブーーーッ!!
思わず紅茶を吹き出しちゃったよ!
「おい、汚いな!」
フェイがばい菌を見る目で見てから浄化した。
「大丈夫か?」
「げほっ、だ、だいじょばない! え?! 千・・・?!」
思わず聞き返せば不思議そうにされた。
「? クラビスなんか俺より高いぜ? 1118だっけ?」
「この間1119になった」
「うえ?」
「ウィステリア様はもっとありますよね?」
クラビスに聞かれたウィステリアがほのほのと笑った。
「我は爺だからの、数年前に2001になったかの?」
「おおう・・・・・・レベルのカンストがない世界だった・・・・・・」
「カンスト?」
フェイが聞いてきたので応える。
「上限が決まってて、上がりきるとそこで終わって、完全ストップって事なんだけど。・・・そっかあ、頑張れば頑張った分強くなれるんだ。凄いね」
でも俺はこのまま行くと人外まっしぐらな気がするんですけど。
その辺りの微調整、オッケー?
無理?
・・・・・・そうっすよね、分かってた・・・!
まぁ、せめてクラビスと同じくらいを目指すぜ!
ところで気になった点が一つ。
「俺の名前の『F』って何?」
「ああ、それはクラビスの家名の頭文字の『F』だ。この間婚姻したので、追加されたんだ」
「へー・・・ん? 俺って嫁じゃないの? クラビスが嫁? でも称号は俺が嫁だし」
「いや、嫁であってる。俺の名前もクラビス・F・フォレスターになってるが、元々フォルター家は分家だからフォレスター家の者と婚姻するとこうなるんだ」
ほへえーなんて間抜けな声を出したら気が抜けたのか、お腹がぐううっと鳴った。
そういえばお昼ご飯まだじゃん!
「ごっはん、ごっはん!」
「ハハハ、レベルアップしたから腹が空いたな。昼餉の用意をして貰おう」
「クラビスあのねのね、俺、今すっごく肉が食べたい! 気分は肉食男子!」
「なんだ、その肉食男子って?」
フェイが食いついた。
「今は文字通り肉が食べたい男子って意味で言ったけど、本来は好きな相手にぐいぐい迫っていく人の事を例えているんだよ。逆にそう言うのに消極的な人を草食男子って言う」
「なるほど? でもコッチじゃあ、草食動物でもぐいぐい襲ってくるから、あんま当てはまらないんじゃないか?」
ガビーンと聞こえそうな程口を開けて固まったアルカスに皆大笑いしながら食堂に移動した。
「・・・確かに、ホーンラビットは草食なのに凶暴だった・・・」
今更ながらその事実に気付き、ガクッと肩を落としてクラビスに慰められているのを、邸の者全員がほのぼのと見守っていた。
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