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6歳・社交デビュー!?そんなの無理!
ハウライトリア・フレディアの憂鬱
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毎日が退屈だった。
王族の勉強や、社交界のパーティーの、出席。
周りには媚びへつらうものばっかり。女性は色目を使う令嬢ばかりだった。
そんな日々が物心ついたときから続いて、僕はそんな毎日にうんざりしていた。
そんな日々が続くと、ずっと思ってた。
今日は父上の友人で、宰相を努めるヴァレンタイン公爵の一人娘の誕生日パーティーに父上と一緒に出席していた。
つまらなかった。
僕を見かけた人達は当たり前のように媚を売ってくる。
(どうせ、みんな権力狙いなのに……)
そう思いながら適当に、相手をしていた。
退屈な時間がしばらく続いたあと周囲が静まり返った。
ヴァレンタイン公爵が壇上に上がっていた。
ヴァレンタイン公爵は父上の昔の学友で、基本無口だが僕のことをよく可愛がってくれていた。
そして、自分の一人娘のことをよく自慢気に話していた。
(だいたい可愛い、可愛いばっかりだったけどね)
そうこうしているうちに、ヴァレンタイン公爵の挨拶が終わり、彼の娘にうつる。
確かに綺麗な子だった。
ふわふわした腰に届くか届かないかくらいの金色の髪。下の方は淡いピンク色で、グラデーションになっていた。
顔はよく整っていて、頬は薔薇色、唇は桜色だった。
瞳はぱっちりとひらかれ、長い金色のまつげにおおわれていた。色はピンク色で光加減では虹色に見えた。
手足はホッソリとしていて、絹のように白く、その体は淡い桜色に、色とりどりの花が飾られた控えめだけど、どこか存在感があるドレスに包まれていた。
素直に綺麗だと思った。
(確かにお人形のように可愛い子だな)
ヴァレンタイン公爵の娘、フィアナ・ヴァレンタインは6歳とは思えない挨拶をした。
自分の誕生日の時はあんな挨拶ができていたっけ……と少しだけ面白くなかった。
挨拶が終わった後、彼女は、完璧なカーテシーをし、控えめに笑った。
その姿が妙に印象的に残った。
僕はパーティー中、父上に呼び出された。
やっとあいつらの相手が終わると、解放感に包まれた。
そこには父上と、ヴァレンタイン公爵、そしてフィアナ嬢がいた。
フィアナの、表情は『無』だった。
俺が来たとき、彼女は笑みを浮かべなかった。
いつも俺に自ら寄ってくる女達は獲物を見つけた蛇のような目をしながら笑みを浮かべていたのに、フィアナは笑うどころか、むしろ顔をこわばらせ、少し嫌そうな顔をした。(一瞬だったが)
その反応が僕には不思議で仕方なかった。
父上には『フィアナ嬢の相手をしろ』といわれた。
そういったあとはヴァレンタイン公爵と楽しそうに話し始めた。
(父上だけずるい……自分だけ楽しんで、僕にばっかり面倒事を押し付けるんだから……)
その鬱憤をフィアナ嬢の本性を暴くことに向けようと思った。
多くの人から褒められ、讃えられる彼女。
それが本当に少しだけ面白くなかった。
どうせ、みんな媚びへつらうことしか考えてないのに。
だから暴いてやろうと、僕はいつも通り取り繕った完璧な僕を演じながら彼女を人気のないとこらに連れ出した。
そして……問い詰めた。
が、彼女はなにも言わなかった。どこか怯えたようすで、言葉を絞り出していた。
それがつまらなかったため、俺は不敬罪になるのが怖いのだろうと思い、普通にしていいという許可を出した。
すると
彼女の人が変わった。
いきなり、離れろとか、気持ち悪いと王子である俺に向かってそういった。
こんなことを言ったやつははじめてで思わず僕は吹き出し、大声で笑った。
こんなに笑ったのはいつぶりだろうと思った。
『面白い』と思った。
彼女は周りの人間達とは違う。そう、直感的に思った。
だから……
「俺のことをハルトと、呼ぶことを許可してやるよ」
と高圧的な僕で言った。
するとどうだ、彼女は『結構です』と“拒否”のだ。
今までは許可を出せば喜んで従うやつが多かったのに、彼女は拒否をした。
少し高圧的になりすぎたかな?
やっぱり少しだけ、面白くなかった。
自分で言うのもあれだけど、僕は顔が良いと思う。
頭だって良いし、一応『第一王子』という立場や権力だって持ってる。
それなのに彼女は『関わりたくない』ときた。
俺に逆らい、拒否するやつは初めてだ。
ますます気に入った。
だからしばらくは楽しませてもらおうと思った。
ちょっとした遊び心だった。
彼女のあの顔をいい意味で壊してみたかった。
僕という存在を認識させたかった。
だから、俺は試しに
「覚悟しろよ?」
そういって、フィアナの美しい金とピンク色の髪をひとふさ手に取り口づけを落とした。
大体のやつはこれで赤面する。
どうだろう……?と思い様子を伺うと……フィアナ嬢は顔を真っ青にし
「ひにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
バチーン
と奇声をあげ、俺の頬を叩き、全力で走り出した。
僕は思いのよらない出来事に唖然とし、立ち尽くしていた。
そして……
「ぷっ……あはははははははははは!!なにあれ!王族に向かって叩くとか!信じられない!あーお腹いたい……!」
と、久方ぶりに、涙がにじむほどの大笑いをした。
人気のない場所だったお陰で僕の本性を見た人はきっと誰もいない。
「あーあ……困ったなぁ。本性を暴かれたのは僕の方だ……」
そう、溢した声は誰にも聞かれずに消えていった。
その後は、誰にも言わずに城に戻った。
だってあのままフィアナ嬢による頬の手跡を残したまま、会場に戻るのもはず、
僕の顔を見て、僕に起こったことを全て父上に話したら、父上も僕と同じように大笑いした。
でもなんだかムカついたので、あばらに一発いれておいた。
フィアナ嬢は今までの令嬢とは違う。
面白い人だ。
僕に意見をし、拒否をし、あげくのはてには叩くと来たもんだ。
だから決めた
(ねぇ、ゲームをしようよ。フィアナ嬢。僕が君の顔を暴いてみせるか、君があのまま変わらないか勝負をしよう。だから……友達になろう?)
ハウライトリアのこの思いが、フィアナへの恋心に変わるのかはもう少し先のお話。
王族の勉強や、社交界のパーティーの、出席。
周りには媚びへつらうものばっかり。女性は色目を使う令嬢ばかりだった。
そんな日々が物心ついたときから続いて、僕はそんな毎日にうんざりしていた。
そんな日々が続くと、ずっと思ってた。
今日は父上の友人で、宰相を努めるヴァレンタイン公爵の一人娘の誕生日パーティーに父上と一緒に出席していた。
つまらなかった。
僕を見かけた人達は当たり前のように媚を売ってくる。
(どうせ、みんな権力狙いなのに……)
そう思いながら適当に、相手をしていた。
退屈な時間がしばらく続いたあと周囲が静まり返った。
ヴァレンタイン公爵が壇上に上がっていた。
ヴァレンタイン公爵は父上の昔の学友で、基本無口だが僕のことをよく可愛がってくれていた。
そして、自分の一人娘のことをよく自慢気に話していた。
(だいたい可愛い、可愛いばっかりだったけどね)
そうこうしているうちに、ヴァレンタイン公爵の挨拶が終わり、彼の娘にうつる。
確かに綺麗な子だった。
ふわふわした腰に届くか届かないかくらいの金色の髪。下の方は淡いピンク色で、グラデーションになっていた。
顔はよく整っていて、頬は薔薇色、唇は桜色だった。
瞳はぱっちりとひらかれ、長い金色のまつげにおおわれていた。色はピンク色で光加減では虹色に見えた。
手足はホッソリとしていて、絹のように白く、その体は淡い桜色に、色とりどりの花が飾られた控えめだけど、どこか存在感があるドレスに包まれていた。
素直に綺麗だと思った。
(確かにお人形のように可愛い子だな)
ヴァレンタイン公爵の娘、フィアナ・ヴァレンタインは6歳とは思えない挨拶をした。
自分の誕生日の時はあんな挨拶ができていたっけ……と少しだけ面白くなかった。
挨拶が終わった後、彼女は、完璧なカーテシーをし、控えめに笑った。
その姿が妙に印象的に残った。
僕はパーティー中、父上に呼び出された。
やっとあいつらの相手が終わると、解放感に包まれた。
そこには父上と、ヴァレンタイン公爵、そしてフィアナ嬢がいた。
フィアナの、表情は『無』だった。
俺が来たとき、彼女は笑みを浮かべなかった。
いつも俺に自ら寄ってくる女達は獲物を見つけた蛇のような目をしながら笑みを浮かべていたのに、フィアナは笑うどころか、むしろ顔をこわばらせ、少し嫌そうな顔をした。(一瞬だったが)
その反応が僕には不思議で仕方なかった。
父上には『フィアナ嬢の相手をしろ』といわれた。
そういったあとはヴァレンタイン公爵と楽しそうに話し始めた。
(父上だけずるい……自分だけ楽しんで、僕にばっかり面倒事を押し付けるんだから……)
その鬱憤をフィアナ嬢の本性を暴くことに向けようと思った。
多くの人から褒められ、讃えられる彼女。
それが本当に少しだけ面白くなかった。
どうせ、みんな媚びへつらうことしか考えてないのに。
だから暴いてやろうと、僕はいつも通り取り繕った完璧な僕を演じながら彼女を人気のないとこらに連れ出した。
そして……問い詰めた。
が、彼女はなにも言わなかった。どこか怯えたようすで、言葉を絞り出していた。
それがつまらなかったため、俺は不敬罪になるのが怖いのだろうと思い、普通にしていいという許可を出した。
すると
彼女の人が変わった。
いきなり、離れろとか、気持ち悪いと王子である俺に向かってそういった。
こんなことを言ったやつははじめてで思わず僕は吹き出し、大声で笑った。
こんなに笑ったのはいつぶりだろうと思った。
『面白い』と思った。
彼女は周りの人間達とは違う。そう、直感的に思った。
だから……
「俺のことをハルトと、呼ぶことを許可してやるよ」
と高圧的な僕で言った。
するとどうだ、彼女は『結構です』と“拒否”のだ。
今までは許可を出せば喜んで従うやつが多かったのに、彼女は拒否をした。
少し高圧的になりすぎたかな?
やっぱり少しだけ、面白くなかった。
自分で言うのもあれだけど、僕は顔が良いと思う。
頭だって良いし、一応『第一王子』という立場や権力だって持ってる。
それなのに彼女は『関わりたくない』ときた。
俺に逆らい、拒否するやつは初めてだ。
ますます気に入った。
だからしばらくは楽しませてもらおうと思った。
ちょっとした遊び心だった。
彼女のあの顔をいい意味で壊してみたかった。
僕という存在を認識させたかった。
だから、俺は試しに
「覚悟しろよ?」
そういって、フィアナの美しい金とピンク色の髪をひとふさ手に取り口づけを落とした。
大体のやつはこれで赤面する。
どうだろう……?と思い様子を伺うと……フィアナ嬢は顔を真っ青にし
「ひにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
バチーン
と奇声をあげ、俺の頬を叩き、全力で走り出した。
僕は思いのよらない出来事に唖然とし、立ち尽くしていた。
そして……
「ぷっ……あはははははははははは!!なにあれ!王族に向かって叩くとか!信じられない!あーお腹いたい……!」
と、久方ぶりに、涙がにじむほどの大笑いをした。
人気のない場所だったお陰で僕の本性を見た人はきっと誰もいない。
「あーあ……困ったなぁ。本性を暴かれたのは僕の方だ……」
そう、溢した声は誰にも聞かれずに消えていった。
その後は、誰にも言わずに城に戻った。
だってあのままフィアナ嬢による頬の手跡を残したまま、会場に戻るのもはず、
僕の顔を見て、僕に起こったことを全て父上に話したら、父上も僕と同じように大笑いした。
でもなんだかムカついたので、あばらに一発いれておいた。
フィアナ嬢は今までの令嬢とは違う。
面白い人だ。
僕に意見をし、拒否をし、あげくのはてには叩くと来たもんだ。
だから決めた
(ねぇ、ゲームをしようよ。フィアナ嬢。僕が君の顔を暴いてみせるか、君があのまま変わらないか勝負をしよう。だから……友達になろう?)
ハウライトリアのこの思いが、フィアナへの恋心に変わるのかはもう少し先のお話。
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