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12歳・学園生活の始まり。ここは地獄ですか!?

寮生活スタートです!ファンからのお友達!?

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皆さんごきげんよう
フィアナ・ヴァレンタインです。
入学式やオリエンテーションが終わり、今私は自分の寮に来ています。

(お………大きいです)
まるでお城。すごすぎません!?Aクラス!!
「さぁ行きましょうフィアナ様」
「あ、はい!」

(もうなんか………すごすぎてなんにも言えないです)
玄関先は舞踏会でも開くのか!というレベル。
そして目の前の左右には階段が2つ。
(あそこをのぼったら部屋なんでしょうね………)
玄関先………もう広間でいいよね。
広間の横には大きな扉が2つあり、左には大浴場、右には食堂とかかれていた。
(………日本ですかね?もうこれ絶対建てたの日本人というか転生者でしょ!!)

「………だいよくじょう………というのはなんなんでしょうね………ローザ」
「さぁ?わたくしにはわかりませんわ」
(ここは日本出身転生者である私が説明をするしかないですよね!)
「大浴場というのは文字通り大きなお風呂ですわ」
「大きなお風呂なら屋敷とかわらないのでは?」
「屋敷のお風呂と大浴場では、お湯が違うんです!大浴場には『温泉』という、お肌や体にいい効能のある湯が入っているんです。なので、入ると体の具合が良くなったり、お肌がつやつやのすべすべのプルプルになったりするんです!」
「まぁ、それは素敵ですわ!」
「あとは……そうですね。お風呂にいろんな種類があったり、中や外にもお風呂があったり……とかですね」
「なるほど……さすがフィアナ様!物知りですね!」
(まぁ……こっちじゃ常識だったからね……あとは……)
「他の特徴と言えば、みんなで一緒に入ることでしょうか……」
「え!?一緒に……ですか?」
「はい、こういうことを『裸の付き合い』と言うんです」
「ま……まぁ……そうなんですね」
「なので、もしよければ今度一緒に入りませんか?」
「え!?で……ですが……私達侯爵がフィアナ様と湯を共にするなど……」
「あら、なんどもいっているでしょう?身分なんてもの気にしないでくださいって。私たちはお友達のさらに上……親友なんですから!」
「「親友……ですか………?」」
「えぇ!」
「「………」」
「………?って!二人ともってなんで泣いてるんですか!?」
「いえ………その………フィアナ様がわたくし達を親友といって、くださったことが嬉しくて………!」
「一生ついていきます!フィアナ様!」
(え?……いやさすがに一生っていうのは……うん)



「お帰りなさいませ、フィアナ様」
「ただいまです、メアリー。あ、荷物の片付けやってくれたんですか?ありがとうございます」
「いえ、問題ありません」
(ほんと、メアリーって頼りになるなぁ……)
この学園では、上位貴族は使用人を1人連れてきていいことになっています。
今日は入学式だった為、ダメでしたが明日から連れてきていいことになっています。
授業の時は待機ですが、それ以外の時の世話を使用人にしてもらったりします。
と、話している間に着替えが終わってしまっている……!さすが家の優秀メイド!

「フィアナ様、ご夕食は顔合わせや説明があるため、食堂でとのことです」

ここでは、食堂か、自室のどちらかで食べることができるんです。
また、お風呂も選択です。
食堂にはキッチンもあるので、借りたい生徒は事前に寮長に言えば借りられるそうです。
(ありがたいです……!
部屋にもお風呂があるってどういうことでしょうか……?
てか私の部屋と同じ……もしくはそれ以上あるんですが……!落ち着かない……)

部屋の設備↓
天涯つきベッド、勉強机、椅子、ソファー、衣装部屋、クローゼット、お風呂場、お手洗い、チェスト、物置部屋。

(もうすごすぎますよね、ほんと……)
「分かりました。それじゃあ行きましょうか」
「はい」


_食堂にて
(なんか、スッゴい見られてますぅぅぅぅぅ!!なんで?ねぇなんで!?)
食堂に来た瞬間周りの目線が私に向いた。
それに耐えながらもサフィーとローザを探し、二人の隣に座りました。
「ねぇローザ。なんでこんなに視線を感じるのかしら……?」
「それは当たり前では?フィアナ様はあのヴァレンタイン公爵家のご令嬢ですし、入試では学年トップ、しかも前代未聞の満点をだし、いきなりにも関わらず新入生代表の挨拶も見事にこなしたのですから、興味が向くのも当たり前ではなくて?」
「それに、フィアナ様の容姿はとても珍しく、美しいですから視線が無意識に向くのは、当たり前かと思います」
(おぉう……マジですか……)
「はーい、皆さん注目してください!」
(と、誰か来ましたね)
「初めまして新入生の皆さん、私がここの寮の寮長を勤めています。王立セントリア学院三年ビビアン・シリエスカと申します」
(清楚なお姉さんタイプですかね?)
「私が副寮長の同じく三年『ルルシア・オルコット』だ。みんなよろしくな!」
(熱血系……?私は苦手なタイプですね……ごめんなさい)
「困ったことがあれば私や上級生の方々に聞いてくださいね。これからよろしくお願いします」
「それでは、1人ずつ自己紹介をしていこうか!まずは新入生!うーんと……じゃあ君から!」
「はい、皆さま初めまして『ローザ・ベルリアン』ですわ。これからよろしくお願いいたしますわ」
拍手が起こる
(なんか、すごい簡単に済ませたね……)
「シュラット侯爵が娘『サファイア・シュラット』と申します。
これからよろしくお願いします」 
(サフィーはかなり礼儀正しいね……うーんみんなこんなもんなのでしょうか?っと、私ですね。第一印象は大事ですから頑張りましょう!)

「皆さま初めまして。フィアナ・ヴァレンタインと申します。
新たな学院生活に不安もありますが、皆さまと仲良くできたらいいなと思います。
今日からよろしくお願いいたします」
にこりと微笑んでみる
(あざといとか言わない!だってお友達欲しいもの!ってなんで顔真っ赤にされるんですか!?何かしました!?そこ!ほうってため息つかないでください!拍手!拍手をくださいぃぃぃぃ!!)


無事自己紹介や説明が終わり、食事も食べ終わりました。
そろそろ部屋に戻ろうとした時
「あ………あの!」
「え?………えーと………私になにかご用かしら?」
「あ、はい!えと……その……あ…あの、新入生代表の挨拶……すごく素敵でした!」
「そう?ありがとうございます。えーと確か『ミリア・ルーベルト』さんよね…?」
「は!はい!そうです!(どうしよう名前呼んでもらっちゃった!嬉しい!どうしよう!!)」
「…?」
(最後の方はよく聞こえなかったけど…)
「えーと……それで、ルーベルトさんのご用はそれだけかしら…?」
「あ、いえ!えっと……あ!ルーベルトではなくミリアとお呼びください!ヴァレンタイン様!」
「そう?ならそう呼ばせてもらうわね。なら私のこともフィアナで大丈夫よ」
「あ………ありがとうございます!!その私ずっと、フィアナ様のファンで……ずっとすごいなって思ってて……それで………その……良ければ……えーと……」
(ファンって……何かしたかしら?……まぁ、ここは私からきりだしたほうがいいかもしれないわね)
「ねぇ、良かったらこれも何かの縁ですし、お友達になりませんか?」
「え!?よっよろしいんですか!?」
「もちろん」
「パァァァァ!よっよろしくお願いします!」
ガバッ!と頭を下げるミリア
(そこまで大袈裟になることでしょうか……?)
「えぇ、よろしくね。ミリア」
「はいぃぃぃぃ!!」
「フィアナ様のお友達なら私達のお友達でもありますわ。わたくしのこともローザとお呼びくださいませ」
「私のこともサフィーで構いませんよ」
「はっはい!よろしくお願いします!ローザ様!サフィー様!」

そして、私達に新たなお友達ができたのでした。
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