やり直し人生は異世界から

ローザ

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あれれぇー おかしいぞぉー

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『こっちーこっちだよー このサキにカワがアるよー』

 しばらく歩くと、川の辺に来た。水面を覗くと

「うわぁー 本当にゲームのキャラになってる! 自分で作ったキャラより幼いけど… ヤバイ。自分で言うのもナンだが、美少女! テレテレ…恥ずかし美少女!なんですけど!」

 大事なので2回、言います。

 薄い青みがかった銀髪。自分でも、結構拘ったのよ。ギラギラしない上品な白金に近い色にホンノリとブルーを溶かす感じで何度もやり直した。
 報われたわ。
 瞳は夜明けの空をイメージした青に近い紫、そこに光を少し足した感じ。
 良いです。照れます。水仙の花になります。
 ハァー♡


『ロッカ、マホウのレンシュウするの。レベルあげるの。マホウはイメージがダイジなの。イメージとハツドウするキッカケをツクるの』
「キッカケって発動の媒体だよね、オーソドックに呪文で良い?」
『なにするー アソぶのー』

 精霊達は楽しそうに私の周りを飛び回る。

「魔法の練習をするんだよ」
『ミズはウォーター』
『カゼはウィンドー』
『ツチはアースだよ』
「ありがとう。やってみるね」

 最初に攻撃魔法が欲しいからまずは炎の基本、ここには居ないけど炎をイメージする。
 脳内にライターの炎を思い浮かべ。

「【ファイアー】」

 チャ・ラァーン
【ファイアー】(F)を修得しました。 

 指先に灯る炎に手をかざし、両手で包むように

「【ファイアー・ボール】」

 私は、そのボールを水面に投げた。

 バァーン!!  

 大きな音と水煙を立てて火が爆ぜる。

「ヤッター ゲームと同じ攻撃魔法! すごい!」

 出来た! 打てた! もう、ドキドキだよ。

 チャ・ラァーン 
【ファイアー・ボール】を修得しました。

「よしっ! 魔法ゲット!」
『ロッカ、ジョウズなの。アイテムみるの。カンテイするの』
「おっ! 魚と草が入ってる」

 魚(8)・水草(3)

 ストレージの中のアイテムが増えていた。それぞれを個別で鑑定。

 チャ・ラァーン
【鑑定】(F)を修得しました。

 魚:どこにでもいる魚
 水草:きれいな川に自生する草

 チャ・ラァーン
【鑑定】(E)を修得しました。

 魚:どこにでもいる鮎に似た魚。食用。
 水草:きれいな川に自生する草。薬草。

 練習でアイテムゲット。しかも使える物♡ よし、魔力量を変えながら繰り返し練習しよう。

 ズバァーン! ドッカァーン!! パァーン!

「あれれぇー?……あら? テンちゃん……なん・か・怠い…」
『MPないの、マホウ、ツカいすぎなの』
「ステータス……」

 LV3
 HP 28
 MP 0/127→142
 腕力 38
 脚力 37
 瞬発力 32
 体術 10
 攻撃力 28→30+(40)
 防御力 148+(30)+(40)
 火魔法 ファイアー・ボール
 鑑定スキル (E)

 アチャー💦 ガス欠になってた。でも、MP増えてる♡
『MPが0にナルとカラダがオモクなるの。オソワれるとシんじゃうの』
「ごめん、気を付けます。ボーガン」

 魔物を警戒して左手に装備。
 インベントリーにはHP/MPポーション等の回復薬も有ったが、念の為に取っておく。

 私ったらバカだ。これは現実なのに、無駄にハシャイで。死んだら終わり、神殿や最後の宿には戻らないのよ。
 気合いを入れろ! 顔に一発。

 バシッ!!

「お腹空いてきた。テンちゃん達は食事ってどうなってるの」
『セイレイはブッシツのエネルギーをとりこんでいるの』
「そうなんだ。私は無理ね。どっこらしょ」

 重い腰を上げ、周りを警戒しながら薪を拾い集めた。
 小枝を削って捕った魚を刺し、アイテムの中に有った塩を振る。

 チャ・ラァーン
【木工】(F)を修得しました。

「へっ!?」

 小枝を削って串を作っただけなのに?

『ジブンでモノをツクルとスキルが付きやすいの』
「へぇー ならこのジャンクーランの人達は沢山のスキルを持っているのね」
『そうでもないの』

 ??? 塩が馴染む間に薪を組み上げ火を着ける。

「後は待つだけ。MP上がったし、魚と薬草もゲットした。HPはどうやったら増えるのかな? 腕力・体術も上げたいし。戦闘が一番だと思うけど…… いやいや、甘えていられない、冒険者になったら避けられないし、それが生活の糧になるんだから。異世界ここで生きるって決めたのは私」

 生き抜くんだ。自分で納得の行く一生を過ごすんだ。

 周りを警戒しながら、魚を焼く。
 徐々に回復していく。なんか早い。計っていくと、10秒に1MP回復している。テンちゃんに確認すると、神の祝福の一つだって。回復上昇ってすごい! 30分休んだら全回復じゃない!
 今度は計画的に使おう。魔力の流し方は理解したから、水と風の攻撃魔法を試して、ボーガンや剣の練習もしよう。固有スキルのマッピング・地図機能・鑑定も精度を上げなくちゃ。

「テンちゃん、固有スキルも魔力はいるの?」
『チズはアルくとレベルがアガってハンイがヒロくなるの。リョウリとヨウサイはいらないけどホカはイチブヒツヨウなの』
「一部?」
『セイヤク・チョウゴウ・クリーン』

 ふむふむ… 休憩中は魔力の要らないスキルの勉強をしよう。





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