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幼馴染と故郷の温泉に

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田舎の片隅にある温泉。俺、松田 裕樹 は幼馴染である柊木 柑菜と故郷にある昔から続いている温泉に行ったつもりだったのだがそこは子作り温泉に変わっていた。

「場所はここだったよな 」

「うん。間違ってないと思うよ。どういうことなんだろう 」

「俺たちの知っている温泉が潰れて子作り温泉に変わったってことかな? 」

 都会の大学に進学した俺はそこで高校生になって以来会っていなかった幼馴染と再会を果たした。数年ぶりに会った俺たちは昔話に夢中になり小学生の頃よく行っていた故郷の温泉の話になり休みの日に行こうという話になったのだ。

「事前に調べたらよかったな 」

「そうだね....これからどうする? 」

 目的地が無くなっていたことで俺たちはこれからどうするか考える時間が必要になった。同じ温泉といえ流石に子作り温泉に入るのも雰囲気的に嫌だ。選択肢としては故郷の田舎の街を歩くぐらいしか思い付かなかった。

「せっかくだし、商店街でも通るか? 」

「そう....だね 」

 柑菜が返事をすると肩まで伸びている髪もふぁさっと揺れる。

「よし、決まりだな 」

 子作り温泉に背を向け去ろうとした時、後ろから声をかけられる。思わず背筋に寒気が走った。

「そこのぉ若者たちよぉ。せっかく来たんだからぁ入りんさい。ひっひっひ 」

 柑菜の胸の高さぐらいの身長をした老婆が俺たちを呼び止める。顔は怪しい顔をしている。少し気味が悪い。

「いや、俺たちは子作りとは関係ないし、遠慮しておきますよ 」

「そんなことぉ言わずにぃ入りんさいよぉ。ひっひっひ 」

 笑い方が気味が悪くその場から逃げたくなる。しかし、身体が自然と子作り温泉の入り口に近づいていく。

「悠生ー。な、なんか、身体が勝手に動いちゃうよぉー 」

「お、俺もだ 」

「ひっひっひ。無料で入らせてやるよぉ~ひっひ 」

 俺たちは温泉の中に入った。先程までの警戒心は何故か消えており一度ぐらいなら入っても良いかもしれないと思っていた。

 老婆は脱衣所の近くで子作り温泉の説明を始めた。この子作り温泉は混浴しかなく男と女は同じ脱衣所で着替えバスタオル無しで入らなければならない。そしてお互いの身体を隠してはならないという決まりがあるらしい。
 その決まりを破れば恐ろしい天罰があるということらしい。いつもなら信じないがあの老婆にはなぜか説得力がある。
 俺は素直にルールに従うことにした。

 脱衣所へ行くと俺と柑菜は脱衣し全裸になる。

 柑菜のボールのような形をした大きな胸と整えられた下半身の毛に俺は目が止まった。
 一方の柑菜は俺の勃起しかけのペニスをチラ見していた。

「か、柑菜入るぞ 」

「うん 」

 温泉に入ると俺たちは桶でお湯を汲み身体を流す。心地よい温度のお湯が身体に染み渡る。こんなにも安らかで心地良い温泉は人生で初めてだ。

「柑菜はどうだ? 」

「結構良いね 」

 俺たちは身体を洗った後に湯船に浸かった。お互い逆の方向を向き身体は見えない。
 会話も途絶え鉛のような空気が俺たちを包み込む。とても気まずい。まさか柑菜と一緒に温泉に入ることになるとは思わなかった。

「柑菜。そろそろ出るか? 」

 湯船に浸かってから身体の芯から焦げるように熱い。なぜがペニスはフルボッキしている。

「う....うん。で、出よっか....」

 柑菜の声の雰囲気もおかしい。普段の声と違い妙に色気があるというか艶めかしい雰囲気の声質だ。

「柑菜大丈夫か? 」

「うんっ!! だ、大丈夫っ 」

 柑菜は湯船から出て俺の前を歩き脱衣所に向かうが身体をふらつかせている。心配になった俺はふらふらする柑菜の身体を支える。

「本当に大丈夫か? ふらふらしてるぞ 」

「はぁっ....はぁっ....裕樹ぃっ....」

「どうした? 」

「悠生のぉちんぽ欲しくなっちゃったぁ 」

 柑菜は真っ赤にさせた顔とぼーっとした目を俺に見せてペニスを欲しがる。右手を自身の膣口に挿入して弄り始める。

「はぁっ....んんっ....あふっ....くちゅくちゅ....良いっ 」

「柑菜。自分で弄るぐらい我慢できないのか 」

 柑菜は指で膣を弄り気持ち良さそうな顔を俺に見せる。ペニスを欲しがって我慢できなさそうな柑菜を見て俺は挿入したくなった。
 柑菜も欲しがっているなら良いかもしれない。俺はフル勃起したペニスを柑菜に見せる。

「柑菜。俺も挿れたい。なんか俺も我慢できなくなってきた 」

 柑菜は首を縦に振り挿入の許可を出す。俺は生唾を飲み込んでゆっくりと柑菜の膣に挿入する。ぬるっとした膣口が俺のペニスを迎えてくれる。

「あふっぁ....あぁぁんっ!! ふぁっ!! あっつぃっ!! 」

「柑菜の膣あっつい 」

 柑菜の熱々膣が俺のペニスを包んで離さない。柑菜の膣は適正温度だ。柑菜の膣に挿入した俺も柑菜のように身体の芯から熱くなり燃えそうだった。

「ふぁぁっ!! んんんっ!! あんっ!! ふっぅ....ふうっ!! 」

 柑菜の足を持ち上げて繋がったままツルツルした床に押し倒して腰振りを再開する。ツルツルした床でのセックスは非常にやり辛いが気持ち良い。

「柑菜。俺イキそう 」

「はぁっ....あぁぁっ....イク時はぁ中が良いっ!! 」

「ああ。中に出すぞ 」

 俺は柑菜の膣に熱々の精液を放出した。イキの良い精液は柑菜の膣に大きく広がる。俺の身体は柑菜の膣と俺の精液両方で熱く燃えるようだった。

「柑菜。熱いな」

「うん。熱いよぉ 」

 俺は柑菜を抱きかかえて脱衣所に行った。なぜ俺たちがお互いを求め合ってしまったのか分からなかった。この温泉が原因ではないかと推測はしたが。

「ひっひっひ。お楽しみいただけましたかい? 」

 服を着替えて落ち着いた俺たちの前に温泉の老婆がやって来た。

「あんた何か知ってるのか? 」

「いやー。ひっひっひ 何もー 」

 老婆の謎の笑いに俺は疑問符を浮かべた。この老婆は全て知っている。何が目的か分からないが俺たちを温泉に半ば強引に進めた理由は何なのか。しかし、今はそんな事はどうでも良かった。温泉から出て元に戻ったと思っていたのに、再び性欲が俺たちを襲った。

「ゆ、悠生ぃっ....私ぃっ疼くの 」

「だ、大丈夫か!? 」

 柑菜を心配している俺も正直ヤバかった。柑菜と同じように身体が疼くのだ。

「二人とももう一度入りんさいー。ひっひっひ 」

「悠生ぃ。私ぃっ、温泉....入りたいぃ 」

 柑菜のとろけた目と我慢出来なさそうな苦しむ表情に俺は負けて再び混浴した。ここは、子作りの湯....俺たちはここで再び凹凸を合わせてセックスを始めた。いつ抜けられるか分からない性欲の湯に俺たちは浸かり続けたのだった。
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