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139 家族として出来ること
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「お義父様、お義母様!ウィル、ウィラン!ただいま!」
「サイカ!待っていたぞ…!」
「お帰りなさい、サイカ!」
「姉さま!おかえりなさい!」
色々あって、三ヶ月振りに帰ることが出来たクライス邸。
この日に帰ろうと思います、と手紙を出していたからか…大きな玄関の扉の前には私を待っている家族たちがいた。
お義父様にお義母様、ウィルと、お義母様に抱っこをされているウィラン、ルース叔父様も。
そしてリリアナにレジーヌ、使用人たち家族が勢揃いしている事が嬉しくて、馬車を降りた私ははしたないけれどドレスを掴み、駆け足で近付き、お義父様に勢いよく抱き付いた。
「っと…!こら、レスト帝国の王妃たる者がはしたないぞ。」
「あ、ご、ごめんなさい…!」
「ふ、ははは…!冗談だ。こうなると思って、門の前ではなく玄関の前で待っていたんだ。
なあルイーザ。俺の予想は見事に当たっただろう?」
「ふふふ…!ええ!大当たりね!」
「あのね!あのね姉さま!僕、僕ね!姉さまが帰ってきた時のあいさつ、教えてもらったんだよ!」
「挨拶?」
「見てて!ちゃんと見ててね!?」
ウィルは私に近付いて、それから貴族令息が挨拶をする際のポーズを取ると…
「王妃でんか!ようこそ、いらっしゃいました!せいいっぱい、おもてなしをさせて頂きます!」
「……。」
「姉さま、僕どうだった!?」
「……。」
「…姉さま…?」
何故だか。瞬間、どばっと涙が出た。
「え、え!?姉さま!?僕、何かしましたか!?」
「うええええん…!上手に挨拶出来たねって気持ちと!王妃殿下なんて他人行儀に呼ばないでっていう気持ちで誇らしいやら悲しいやらで今の自分の感情が良く分からないよーーーー!」
いい年をした大人が泣き言を言いながらぎゅうぎゅうと小さな弟に抱き付いている姿はきっと情けないの一言だろう。
だけど仕方ない。家族に、それも可愛い弟に“王妃殿下”と呼ばれた私の気持ちはそれはもう複雑だったのだから。
一生懸命覚えただろう貴族の挨拶を披露してくれたウィルは誇らしい!頑張って覚えたのね!上手だったよ!と沢山褒めてあげたい。
でも複雑だから小さな頭をこれでもかと撫でるだけしか出来ない。
「お願いだからこの家にいる間は王妃殿下じゃなくて、姉さまって呼んでーーー!」
『あはははは!!』
じゃないと寂しいから!と泣き言を言い続ける私を家族皆が笑っていた。
ウィルを抱っこした私ごとお義父様が抱き抱え、一同はクライス邸の中へ。
リビングルームにある大きなソファーの上に下ろされ落ち着きを取り戻した私は非常に恥ずかしい思いだった。
「全く。それもこれもルース、お前のせいだぞ?」
「いやいや。俺は貴族として当たり前の事をウィルに教えただけだぞ。なぁ、ウィルー?」
「??
…姉さま、もう、かなしくない?僕…姉さまを泣かせちゃった…。ごめんなさい…。」
「ウィルは悪くないの!ちょっと吃驚しただけだからね?大丈夫!
それより、とっても上手に挨拶出来たね!」
「ほんと!?」
「ほんとほんと!ウィルすごい!」
「ウィル、沢山練習した甲斐があったな。」
「うん!姉さまがすごいってほめてくれたから…僕、すごくうれしい!」
隣に座っているウィルが私の腰に無邪気に抱き付く。…ああ、可愛い。
「お義母様、私もウィランを抱っこしてもいいですか?」
「ええ、勿論よ。ウィラン、お姉様に抱っこしてもらいましょうねー?」
お義母様に抱っこされているウィランは機嫌がいいのかきゃっきゃと笑い声を上げている。
乳児特有である母乳の甘い匂いと頭の酸い…だけど癖になる匂いが堪らない。
「可愛い、可愛いねぇ、ウィラン。
またちょっと大きくなったねぇ。」
まだまだちゃんとした言葉が話せないウィランはじっと私の顔を見ながら“あー”とか“うー”とか、“あぶぶ”と返事をしてくれて、もう意識しなくても頬が上がってしまう。
「ははは!顔がゆるゆるだな。」
「だって可愛いですから…!」
「ええ、分かるわ…!腕が辛くなる時もあるけれど、それでも抱っこしてあげたくなるもの…!」
「お姉ちゃん!ウィルは!ウィルは可愛くない?」
「ウィルも可愛いに決まってるよぉ!
ウィルもウィランも可愛い!!」
私の弟たちがこんなにも天使!!
思う存分二人の弟と戯れつつ、家族で久しぶりの食事を取る。
「マティアスは元気か?」
「はい!お義父様にも会いたいから、私と一緒に行きたいとは言ってたんですけどね…。まだまだ忙しいみたいです。」
「…俺に会いたいというよりはお前と片時も離れたくない…というのが正しいだろう。なあ、カイル殿。」
「…ん。俺も、そう思う…。」
「団長様、どうぞ団長様もご一緒に召し上がって下さい。」
「……あ、えと、…ありがたい、申し出ですが、…職務中、なので…。」
「…今日のカイル殿は大人しいな。」
私の護衛として一緒にクライス領へ来てくれているカイルはお義母様の言葉に視線をさ迷わせながら断る。
敬語を使う珍しいカイルに新鮮さを感じつつ、やっぱり女の人が苦手なんだろうなと改めて思った。
食事を取ったあとも家族で談笑し、私はウィルに手を引かれ大好きな庭へ。
「お姉ちゃん!僕ね、お花そだててるんだよ!」
「こーらウィル。お姉ちゃん、じゃないだろう?」
「あ、そうだった…!姉さま!」
「ルース、別に構わないだろう?」
「あのなぁディーノ。普段から気を付けておかないと、肝心な時に失敗して恥を掻くのはウィルだぞ?あとお前は子供に甘い。」
「ウィルとウィランに玩具やら服やらを大量に買ってきたお前が言うな。」
「いや、俺とお前の問題は違うぞ!」
「煩い煩い。子供好きを認めろ。」
「ああ好きだよ!子供は可愛いもんだろうが!」
あはははは!!と笑い声が賑やかに響く。
お義父様とルース叔父様、二人を宥めるのはお義母様だった。
お義父様とお義母様の結婚式の時はまだまだ気まずそうな雰囲気だった二人。
この瞬間は本当に仲の良い兄妹に見えた。
ウィルが植えたという花はまだ植えたばかりなのかちょこんとした可愛らしい芽が出ているだけで、聞けば毎日朝早くに起きて一生懸命水やりをしているらしい。
「…綺麗な花が咲けば、お前が花を見に帰って来てくれるのではないかと言っていた。」
「!!」
結婚前にウィルに伝えた言葉を、私は守れなかった。
一ヶ月に一回は会えるように頑張る。
忘れていたわけではなく、人と会ったり政務があったり、この三ヶ月は環境に馴れるのが精一杯でもあった。
手紙は頻繁に送っていたけれど、やっぱり我慢はさせてしまっていたのだろう。
「ウィル、ごめんねぇ…!中々帰ってこれなくてごめんねえぇぇぇ…!!」
「わあ!?」
「寂しい思いさせてごめんねぇぇ!
いっぱい我慢させてごめんねえぇぇ!!」
「姉さま、くすぐったいよぉ!
あのね、さみしいけど、大丈夫だよ!
あのね、あのね、…姉さま、耳…」
「んん?」
抱き締めていた小さな体を離し、しゃがんで耳を近付ける。
「……あのね、ナイショだよ?ほんとはね、さみしいから…ちょっと、ちょっとだけ、泣いちゃったんだけどね?」
「ふふ、うん。」
「父さまが…さみしいのは、姉さまもいっしょだって言ってた。気持ちは、きっとおんなじだぞって、言ってた。
……ほんと?姉さまも、さみしかった?」
「勿論。姉様もウィルに会えなくて寂しい。お義父様にもお義母様にも、ウィランにも、リリアナにもレジーヌにも、このお家にいる皆に、家族と毎日会えないのは寂しいよ。」
「…そっか…!僕といっしょだね!」
にこー!っと満面の笑みを私に向けるウィル。
私の弟たちがこんなにも可愛い…!
マティアスにカイル、リュカにヴァレ、愛する人たちと過ごすのは楽しくて嬉しくて、すごく幸せ。
そしてクライス領にいる家族と過ごすのも、楽しくて嬉しくて、同じくらい幸せだ。
久しぶりの家族団欒はすごく賑やかで、気も使うこともなく過ごすことが出来、王妃という身分であることなんてすっかり頭から離れていった。
王宮で気を張らない場所はマティアスと過ごす寝室か私の部屋くらい。
庭園も心安らぐ場所だけど、人の目が全くないわけではないので…やはり少なからず気にする部分はある。
王妃らしく、なんて。王妃らしい態度や振る舞いがどんなものかは分からないけれど、一応私なりに気をつけてはいるわけだ。ちょっと疲れるけれど。
「はぁ……やっぱり我が家は落ち着く…。それに…このシーツの匂い…!花や草木の香りがシーツに移ってるこの匂いがすごく安心する…。」
「ふふ、それはよう御座いました。
昨日もお天気に恵まれましたからね。」
「そうそう!絶好のお洗濯日和でした!今日あたりにはサイカお嬢様が帰ってくるだろうって旦那様から聞いてたので、ふかふかでいい匂いのシーツにしなくちゃって!」
「うん、とっても気持ちいい。
いつも本当にありがとう。リリアナ、レジーヌ。」
「いいえ、とんでも御座いません。お嬢様が気持ち良く過ごせるように。帰ってきて、心安らかに過ごされるのがお仕えする私共の喜びですから。」
「そうです!お嬢様のお世話が楽しくて仕方ないんです!お嬢様が嫁いでからは寂しいですけど、今日はもう嬉しくて!!やる気いっぱいです!!」
「…そのやる気が空回りしてるのよ、レジーヌ。昨日今日で何度注意したかしらね。」
「えへ!」
リリアナとレジーヌの相変わらずなやり取りにも安心する。
仕事の都合で二日間しかクライス邸には滞在出来ないけれど、この二日は思いっきり我が家を満喫したい。
里帰り一日目の夜はウィルと一緒に眠ることに。
けれどその夜、ウィルは夢見が悪いのか夜中に随分と魘されていた。
ぎゅっと目を瞑ったまま涙を流し、か細い声で両親を呼ぶウィル。
どうして、ともどうした、とも思わない。
当然だ。まだ一年も経っていない。ウィルにとってとても、とても辛いあの日の事。
大切な両親を失ったあの日の事はきっと忘れる事なんて出来やしない。
“父さん、母さん”“いかないで”“おいていかないで”“さみしい”と子供特有の舌足らずな声が、胸が締め付けられる程のか細い声が必死に両親を呼んでいる。
元気に見えても、笑顔だったとしても。
小さな心はこんなにも傷付いている。
精一杯現実を受け止めようとして、でもきっと、簡単には受け入れられない。
「…よしよし…よしよし…。」
小さな頭と背中を撫でながら思う
私たちを利用してもいいから、ウィルとウィランが幸せになってくれればと思う。
私たちと家族になった理由が、例えどんな理由であろうと構わない。
それで二人が幸せになれるのなら、幸せになろうと歩むなら、全く構わない。
人間は何処か打算的な部分を持つ生き物だ。それが子供であれ。ある程度の年齢であれば、又は環境によっては。
嘘を吐くのだってそうだ。
怒られたくないからだとか、嫌われたくないからだとか、そういう考えの元、嘘を吐いた事は私にだって何度もある。
両親が酷い喧嘩をした時、私は子供ながらに打算的な考えを持った事がある。
もし私がお父さんの味方をして、それでお母さんが家を出て行ってしまえば、家事をしてくれる人がいなくなる…だとか。
欲しい物があるからお父さんに甘える、だとか。
クリスマスが近付くとよくお手伝いをするだとか。
我ながら酷い子供だと思うが…自我を持ったなら、幼い子供だろうがそんな打算的な考えを持つようになるものだと私は思う。
子供だとしても、大人のような考えを持つ子だっている。
大人と同じように色んな事を考え、葛藤したり決断したりする。
ウィルが私たちの家族になりたいと言ったのは、もしかしたらこの先の人生を考えたからなのかも知れない。
親を失った後の、兄弟二人での厳しい生活と守ってくれる大人がいる生活とを考えたのかも知れないし、純粋に伸ばされた手を取っただけなのかも知れない。
どちらかなんて本人しか分からないけれど、どちらであってもいいと思う。
ウィルとウィランの人生が幸せであれば、私たちはどちらでもいいのだ。
「ウィルが起きるまで、お姉様が傍にいるからね。
悪い夢を見ないように…子守唄を歌ってあげるからね。」
どうか楽しい夢を見れますように。
幸せな夢を見れますように。
そう願いつつ、ウィルが泣き止むまで子守唄を歌い続けた。
「…おねぇ、ちゃん…」
「おはよう、ウィル。」
「……ん、…おはよぉ…!」
翌日、目を覚ましたウィルは元気いっぱいな笑顔で挨拶をしてくれた。
滞在二日目。最終日の今日はクライス家総出でピクニックだ。
敷物を敷いて、料理を広げて自然の中で朝食を取る。
癒されながらお腹も満たされる…なんて贅沢な一時。
「………。」
ぼーっと、何処か遠くを見つめているウィルに“どうしたの?”と声を掛けると、ウィルは眉を下げて笑った。
「……。」
「ウィル、大丈夫よ。ウィルがどんな事を言ったって、お義父様もお義母様も、私も皆も…ウィルを嫌ったりなんてしないよ。」
「……ほんと…?」
「本当。」
「……あのね…こういうの、前も、したんだ。」
「お父さんとお母さんとウィランと一緒に?」
「うん。…ずっと忘れてたの。あんなに楽しかったのに。みーんな笑って、楽しかったのに。…お姉ちゃん、どうしてかな…。」
「…どうしてかな。お姉様にも分からないけど…多分、ずっと一生懸命毎日を過ごしていたからじゃないかな。」
皆大変だから、誰も助けてくれない。
誰も気にかけてくれないなら、自分がまだ赤ん坊の弟を守らなくてはいけない。
“お兄ちゃんだから、弟を守ってあげて”
そんな父親との約束を必死に守ってきたんだと思う。
どうすればいいかも分からない。どう生きていけばいいのかも分からない。
そんな、毎日必死に生きてきた中心が安らぐ時もなかっただろう。
「ウィル。不安でいっぱいだったでしょう?どうしよう、どうしよう。何にも分からなくて、どうしていいか分からなくて。
でも…分からないけれど、ウィランを守りながら一生懸命毎日を生きてた。
毎日生きるのを頑張ってたから、その事しか考えられなかったんじゃないかな…と、お姉様は思うの。
…ちょっと難しいかな?」
「……うーん、…ちょっと、むずかしい。
でも、…まいにち、すごく苦しかった。まいにち、どうしようって。僕とウィランは、どうなっちゃうのかなって。」
「…今も、そう思う?
どうしよう、どうなっちゃうんだろうって、思う?」
「…ううん、ぜんぜんちがうから、思ってない。まいにち、たのしい。うれしいこと、いっぱいだから。」
「うん。…ちょっとずつ、ウィルの気持ちが前向きになってきたからだと思うな。お父さんやお母さんとの楽しい思い出を思い出したのは。
でもねウィル。お父さんたちとの楽しい思い出を思い出したら、後からちょっぴり悲しくもならない?」
「…なる。」
「その時は…一人で悲しくならないでね。
お姉様にでも、お義父様にでも、お義母様にでも。勿論使用人の皆でもいい。今、悲しいよーって気持ち、教えてね。」
まだまだ、子供だから。
甘えていい。頼ってくれていい。ううん、甘えて、頼って欲しい。
「どうして?」
「悲しいのを我慢して欲しくないの。
一人は寂しいでしょう?でも、二人だと、皆が一緒だと、一緒に悲しむことが出きるもの。ウィルの…辛いよーって気持ちや、悲しいよーって気持ちを一緒に感じたいの。みーんなそうだよ。」
きょろきょろとお義父様やお義母様、使用人たちを見るウィルに対し、優しい笑みを浮かべながら頷く。
もじもじと恥ずかしそうに、ウィルは笑って…それから、亡き両親との、家族四人の思い出を沢山話してくれた。
裕福でなくとも、貧しくても、とても幸せな家庭であった事が強く伝わった。
思い出しながら、ウィルは時々泣いていた。
思い出すたび、もう二度と会えない、そんな気持ちが湧いてくるのかも知れない。
楽しかった、幸せだった分、より寂しさは募る。…私がそうだった。
大切な両親の死を受け入れ、立ち上がり前を向いて生きていくには時間が掛かるだろう。
大人でも難しい事だ。まだまだ甘え盛りな子供が一人で乗り越えるのはもっと難しい。
だから支えたい。ウィルの近くにいる大人として、家族として。
いつか、乗り越えることが出来るように。
自分の意思で立ち上がり、前を向いて生きていけるようになるまで。
ウィルやウィランが自分自身の意思で、自分の人生を歩めるように、家族として。
それが、この子たちの保護者である私たち家族の役割だと思うから。
「サイカ!待っていたぞ…!」
「お帰りなさい、サイカ!」
「姉さま!おかえりなさい!」
色々あって、三ヶ月振りに帰ることが出来たクライス邸。
この日に帰ろうと思います、と手紙を出していたからか…大きな玄関の扉の前には私を待っている家族たちがいた。
お義父様にお義母様、ウィルと、お義母様に抱っこをされているウィラン、ルース叔父様も。
そしてリリアナにレジーヌ、使用人たち家族が勢揃いしている事が嬉しくて、馬車を降りた私ははしたないけれどドレスを掴み、駆け足で近付き、お義父様に勢いよく抱き付いた。
「っと…!こら、レスト帝国の王妃たる者がはしたないぞ。」
「あ、ご、ごめんなさい…!」
「ふ、ははは…!冗談だ。こうなると思って、門の前ではなく玄関の前で待っていたんだ。
なあルイーザ。俺の予想は見事に当たっただろう?」
「ふふふ…!ええ!大当たりね!」
「あのね!あのね姉さま!僕、僕ね!姉さまが帰ってきた時のあいさつ、教えてもらったんだよ!」
「挨拶?」
「見てて!ちゃんと見ててね!?」
ウィルは私に近付いて、それから貴族令息が挨拶をする際のポーズを取ると…
「王妃でんか!ようこそ、いらっしゃいました!せいいっぱい、おもてなしをさせて頂きます!」
「……。」
「姉さま、僕どうだった!?」
「……。」
「…姉さま…?」
何故だか。瞬間、どばっと涙が出た。
「え、え!?姉さま!?僕、何かしましたか!?」
「うええええん…!上手に挨拶出来たねって気持ちと!王妃殿下なんて他人行儀に呼ばないでっていう気持ちで誇らしいやら悲しいやらで今の自分の感情が良く分からないよーーーー!」
いい年をした大人が泣き言を言いながらぎゅうぎゅうと小さな弟に抱き付いている姿はきっと情けないの一言だろう。
だけど仕方ない。家族に、それも可愛い弟に“王妃殿下”と呼ばれた私の気持ちはそれはもう複雑だったのだから。
一生懸命覚えただろう貴族の挨拶を披露してくれたウィルは誇らしい!頑張って覚えたのね!上手だったよ!と沢山褒めてあげたい。
でも複雑だから小さな頭をこれでもかと撫でるだけしか出来ない。
「お願いだからこの家にいる間は王妃殿下じゃなくて、姉さまって呼んでーーー!」
『あはははは!!』
じゃないと寂しいから!と泣き言を言い続ける私を家族皆が笑っていた。
ウィルを抱っこした私ごとお義父様が抱き抱え、一同はクライス邸の中へ。
リビングルームにある大きなソファーの上に下ろされ落ち着きを取り戻した私は非常に恥ずかしい思いだった。
「全く。それもこれもルース、お前のせいだぞ?」
「いやいや。俺は貴族として当たり前の事をウィルに教えただけだぞ。なぁ、ウィルー?」
「??
…姉さま、もう、かなしくない?僕…姉さまを泣かせちゃった…。ごめんなさい…。」
「ウィルは悪くないの!ちょっと吃驚しただけだからね?大丈夫!
それより、とっても上手に挨拶出来たね!」
「ほんと!?」
「ほんとほんと!ウィルすごい!」
「ウィル、沢山練習した甲斐があったな。」
「うん!姉さまがすごいってほめてくれたから…僕、すごくうれしい!」
隣に座っているウィルが私の腰に無邪気に抱き付く。…ああ、可愛い。
「お義母様、私もウィランを抱っこしてもいいですか?」
「ええ、勿論よ。ウィラン、お姉様に抱っこしてもらいましょうねー?」
お義母様に抱っこされているウィランは機嫌がいいのかきゃっきゃと笑い声を上げている。
乳児特有である母乳の甘い匂いと頭の酸い…だけど癖になる匂いが堪らない。
「可愛い、可愛いねぇ、ウィラン。
またちょっと大きくなったねぇ。」
まだまだちゃんとした言葉が話せないウィランはじっと私の顔を見ながら“あー”とか“うー”とか、“あぶぶ”と返事をしてくれて、もう意識しなくても頬が上がってしまう。
「ははは!顔がゆるゆるだな。」
「だって可愛いですから…!」
「ええ、分かるわ…!腕が辛くなる時もあるけれど、それでも抱っこしてあげたくなるもの…!」
「お姉ちゃん!ウィルは!ウィルは可愛くない?」
「ウィルも可愛いに決まってるよぉ!
ウィルもウィランも可愛い!!」
私の弟たちがこんなにも天使!!
思う存分二人の弟と戯れつつ、家族で久しぶりの食事を取る。
「マティアスは元気か?」
「はい!お義父様にも会いたいから、私と一緒に行きたいとは言ってたんですけどね…。まだまだ忙しいみたいです。」
「…俺に会いたいというよりはお前と片時も離れたくない…というのが正しいだろう。なあ、カイル殿。」
「…ん。俺も、そう思う…。」
「団長様、どうぞ団長様もご一緒に召し上がって下さい。」
「……あ、えと、…ありがたい、申し出ですが、…職務中、なので…。」
「…今日のカイル殿は大人しいな。」
私の護衛として一緒にクライス領へ来てくれているカイルはお義母様の言葉に視線をさ迷わせながら断る。
敬語を使う珍しいカイルに新鮮さを感じつつ、やっぱり女の人が苦手なんだろうなと改めて思った。
食事を取ったあとも家族で談笑し、私はウィルに手を引かれ大好きな庭へ。
「お姉ちゃん!僕ね、お花そだててるんだよ!」
「こーらウィル。お姉ちゃん、じゃないだろう?」
「あ、そうだった…!姉さま!」
「ルース、別に構わないだろう?」
「あのなぁディーノ。普段から気を付けておかないと、肝心な時に失敗して恥を掻くのはウィルだぞ?あとお前は子供に甘い。」
「ウィルとウィランに玩具やら服やらを大量に買ってきたお前が言うな。」
「いや、俺とお前の問題は違うぞ!」
「煩い煩い。子供好きを認めろ。」
「ああ好きだよ!子供は可愛いもんだろうが!」
あはははは!!と笑い声が賑やかに響く。
お義父様とルース叔父様、二人を宥めるのはお義母様だった。
お義父様とお義母様の結婚式の時はまだまだ気まずそうな雰囲気だった二人。
この瞬間は本当に仲の良い兄妹に見えた。
ウィルが植えたという花はまだ植えたばかりなのかちょこんとした可愛らしい芽が出ているだけで、聞けば毎日朝早くに起きて一生懸命水やりをしているらしい。
「…綺麗な花が咲けば、お前が花を見に帰って来てくれるのではないかと言っていた。」
「!!」
結婚前にウィルに伝えた言葉を、私は守れなかった。
一ヶ月に一回は会えるように頑張る。
忘れていたわけではなく、人と会ったり政務があったり、この三ヶ月は環境に馴れるのが精一杯でもあった。
手紙は頻繁に送っていたけれど、やっぱり我慢はさせてしまっていたのだろう。
「ウィル、ごめんねぇ…!中々帰ってこれなくてごめんねえぇぇぇ…!!」
「わあ!?」
「寂しい思いさせてごめんねぇぇ!
いっぱい我慢させてごめんねえぇぇ!!」
「姉さま、くすぐったいよぉ!
あのね、さみしいけど、大丈夫だよ!
あのね、あのね、…姉さま、耳…」
「んん?」
抱き締めていた小さな体を離し、しゃがんで耳を近付ける。
「……あのね、ナイショだよ?ほんとはね、さみしいから…ちょっと、ちょっとだけ、泣いちゃったんだけどね?」
「ふふ、うん。」
「父さまが…さみしいのは、姉さまもいっしょだって言ってた。気持ちは、きっとおんなじだぞって、言ってた。
……ほんと?姉さまも、さみしかった?」
「勿論。姉様もウィルに会えなくて寂しい。お義父様にもお義母様にも、ウィランにも、リリアナにもレジーヌにも、このお家にいる皆に、家族と毎日会えないのは寂しいよ。」
「…そっか…!僕といっしょだね!」
にこー!っと満面の笑みを私に向けるウィル。
私の弟たちがこんなにも可愛い…!
マティアスにカイル、リュカにヴァレ、愛する人たちと過ごすのは楽しくて嬉しくて、すごく幸せ。
そしてクライス領にいる家族と過ごすのも、楽しくて嬉しくて、同じくらい幸せだ。
久しぶりの家族団欒はすごく賑やかで、気も使うこともなく過ごすことが出来、王妃という身分であることなんてすっかり頭から離れていった。
王宮で気を張らない場所はマティアスと過ごす寝室か私の部屋くらい。
庭園も心安らぐ場所だけど、人の目が全くないわけではないので…やはり少なからず気にする部分はある。
王妃らしく、なんて。王妃らしい態度や振る舞いがどんなものかは分からないけれど、一応私なりに気をつけてはいるわけだ。ちょっと疲れるけれど。
「はぁ……やっぱり我が家は落ち着く…。それに…このシーツの匂い…!花や草木の香りがシーツに移ってるこの匂いがすごく安心する…。」
「ふふ、それはよう御座いました。
昨日もお天気に恵まれましたからね。」
「そうそう!絶好のお洗濯日和でした!今日あたりにはサイカお嬢様が帰ってくるだろうって旦那様から聞いてたので、ふかふかでいい匂いのシーツにしなくちゃって!」
「うん、とっても気持ちいい。
いつも本当にありがとう。リリアナ、レジーヌ。」
「いいえ、とんでも御座いません。お嬢様が気持ち良く過ごせるように。帰ってきて、心安らかに過ごされるのがお仕えする私共の喜びですから。」
「そうです!お嬢様のお世話が楽しくて仕方ないんです!お嬢様が嫁いでからは寂しいですけど、今日はもう嬉しくて!!やる気いっぱいです!!」
「…そのやる気が空回りしてるのよ、レジーヌ。昨日今日で何度注意したかしらね。」
「えへ!」
リリアナとレジーヌの相変わらずなやり取りにも安心する。
仕事の都合で二日間しかクライス邸には滞在出来ないけれど、この二日は思いっきり我が家を満喫したい。
里帰り一日目の夜はウィルと一緒に眠ることに。
けれどその夜、ウィルは夢見が悪いのか夜中に随分と魘されていた。
ぎゅっと目を瞑ったまま涙を流し、か細い声で両親を呼ぶウィル。
どうして、ともどうした、とも思わない。
当然だ。まだ一年も経っていない。ウィルにとってとても、とても辛いあの日の事。
大切な両親を失ったあの日の事はきっと忘れる事なんて出来やしない。
“父さん、母さん”“いかないで”“おいていかないで”“さみしい”と子供特有の舌足らずな声が、胸が締め付けられる程のか細い声が必死に両親を呼んでいる。
元気に見えても、笑顔だったとしても。
小さな心はこんなにも傷付いている。
精一杯現実を受け止めようとして、でもきっと、簡単には受け入れられない。
「…よしよし…よしよし…。」
小さな頭と背中を撫でながら思う
私たちを利用してもいいから、ウィルとウィランが幸せになってくれればと思う。
私たちと家族になった理由が、例えどんな理由であろうと構わない。
それで二人が幸せになれるのなら、幸せになろうと歩むなら、全く構わない。
人間は何処か打算的な部分を持つ生き物だ。それが子供であれ。ある程度の年齢であれば、又は環境によっては。
嘘を吐くのだってそうだ。
怒られたくないからだとか、嫌われたくないからだとか、そういう考えの元、嘘を吐いた事は私にだって何度もある。
両親が酷い喧嘩をした時、私は子供ながらに打算的な考えを持った事がある。
もし私がお父さんの味方をして、それでお母さんが家を出て行ってしまえば、家事をしてくれる人がいなくなる…だとか。
欲しい物があるからお父さんに甘える、だとか。
クリスマスが近付くとよくお手伝いをするだとか。
我ながら酷い子供だと思うが…自我を持ったなら、幼い子供だろうがそんな打算的な考えを持つようになるものだと私は思う。
子供だとしても、大人のような考えを持つ子だっている。
大人と同じように色んな事を考え、葛藤したり決断したりする。
ウィルが私たちの家族になりたいと言ったのは、もしかしたらこの先の人生を考えたからなのかも知れない。
親を失った後の、兄弟二人での厳しい生活と守ってくれる大人がいる生活とを考えたのかも知れないし、純粋に伸ばされた手を取っただけなのかも知れない。
どちらかなんて本人しか分からないけれど、どちらであってもいいと思う。
ウィルとウィランの人生が幸せであれば、私たちはどちらでもいいのだ。
「ウィルが起きるまで、お姉様が傍にいるからね。
悪い夢を見ないように…子守唄を歌ってあげるからね。」
どうか楽しい夢を見れますように。
幸せな夢を見れますように。
そう願いつつ、ウィルが泣き止むまで子守唄を歌い続けた。
「…おねぇ、ちゃん…」
「おはよう、ウィル。」
「……ん、…おはよぉ…!」
翌日、目を覚ましたウィルは元気いっぱいな笑顔で挨拶をしてくれた。
滞在二日目。最終日の今日はクライス家総出でピクニックだ。
敷物を敷いて、料理を広げて自然の中で朝食を取る。
癒されながらお腹も満たされる…なんて贅沢な一時。
「………。」
ぼーっと、何処か遠くを見つめているウィルに“どうしたの?”と声を掛けると、ウィルは眉を下げて笑った。
「……。」
「ウィル、大丈夫よ。ウィルがどんな事を言ったって、お義父様もお義母様も、私も皆も…ウィルを嫌ったりなんてしないよ。」
「……ほんと…?」
「本当。」
「……あのね…こういうの、前も、したんだ。」
「お父さんとお母さんとウィランと一緒に?」
「うん。…ずっと忘れてたの。あんなに楽しかったのに。みーんな笑って、楽しかったのに。…お姉ちゃん、どうしてかな…。」
「…どうしてかな。お姉様にも分からないけど…多分、ずっと一生懸命毎日を過ごしていたからじゃないかな。」
皆大変だから、誰も助けてくれない。
誰も気にかけてくれないなら、自分がまだ赤ん坊の弟を守らなくてはいけない。
“お兄ちゃんだから、弟を守ってあげて”
そんな父親との約束を必死に守ってきたんだと思う。
どうすればいいかも分からない。どう生きていけばいいのかも分からない。
そんな、毎日必死に生きてきた中心が安らぐ時もなかっただろう。
「ウィル。不安でいっぱいだったでしょう?どうしよう、どうしよう。何にも分からなくて、どうしていいか分からなくて。
でも…分からないけれど、ウィランを守りながら一生懸命毎日を生きてた。
毎日生きるのを頑張ってたから、その事しか考えられなかったんじゃないかな…と、お姉様は思うの。
…ちょっと難しいかな?」
「……うーん、…ちょっと、むずかしい。
でも、…まいにち、すごく苦しかった。まいにち、どうしようって。僕とウィランは、どうなっちゃうのかなって。」
「…今も、そう思う?
どうしよう、どうなっちゃうんだろうって、思う?」
「…ううん、ぜんぜんちがうから、思ってない。まいにち、たのしい。うれしいこと、いっぱいだから。」
「うん。…ちょっとずつ、ウィルの気持ちが前向きになってきたからだと思うな。お父さんやお母さんとの楽しい思い出を思い出したのは。
でもねウィル。お父さんたちとの楽しい思い出を思い出したら、後からちょっぴり悲しくもならない?」
「…なる。」
「その時は…一人で悲しくならないでね。
お姉様にでも、お義父様にでも、お義母様にでも。勿論使用人の皆でもいい。今、悲しいよーって気持ち、教えてね。」
まだまだ、子供だから。
甘えていい。頼ってくれていい。ううん、甘えて、頼って欲しい。
「どうして?」
「悲しいのを我慢して欲しくないの。
一人は寂しいでしょう?でも、二人だと、皆が一緒だと、一緒に悲しむことが出きるもの。ウィルの…辛いよーって気持ちや、悲しいよーって気持ちを一緒に感じたいの。みーんなそうだよ。」
きょろきょろとお義父様やお義母様、使用人たちを見るウィルに対し、優しい笑みを浮かべながら頷く。
もじもじと恥ずかしそうに、ウィルは笑って…それから、亡き両親との、家族四人の思い出を沢山話してくれた。
裕福でなくとも、貧しくても、とても幸せな家庭であった事が強く伝わった。
思い出しながら、ウィルは時々泣いていた。
思い出すたび、もう二度と会えない、そんな気持ちが湧いてくるのかも知れない。
楽しかった、幸せだった分、より寂しさは募る。…私がそうだった。
大切な両親の死を受け入れ、立ち上がり前を向いて生きていくには時間が掛かるだろう。
大人でも難しい事だ。まだまだ甘え盛りな子供が一人で乗り越えるのはもっと難しい。
だから支えたい。ウィルの近くにいる大人として、家族として。
いつか、乗り越えることが出来るように。
自分の意思で立ち上がり、前を向いて生きていけるようになるまで。
ウィルやウィランが自分自身の意思で、自分の人生を歩めるように、家族として。
それが、この子たちの保護者である私たち家族の役割だと思うから。
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