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第三章 君の声を、取り戻したい
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下衣を脱がせるところまでは勢いでできたものの、いざルチアーノの雄を目の当たりにすると、真純は固まってしまった。こうして直視するのは、初めてだったからだ。同い年だというのに、真純のそれとは太さも長さもまるで違う。絶句していると、ルチアーノは頭を撫でてくれた。それまでの威圧的な言動とは裏腹に、意外にも優しい仕草だった。
「まずは、触ってごらん」
まごまごしていると、ルチアーノが手を取って導いてくれた。半勃起状態のそれを握り、ルチアーノに言われるがまま、上下に扱く。次第に硬くなってきた。
「そろそろ、口に含めるか? 一気に全部咥えようとしなくていいから」
真純は頷くと、目の前の猛々しいものを、思い切って口に含んだ。まだ完全に勃起しているわけでもないのに、大きさと質量に圧倒される。これを今まで体内に受け入れていたなんて、とても信じられなかった。
「ゆっくり舐めて……。歯は立てないように」
真純は瞳を閉じると、ルチアーノの指示に従って、ひたすら舌と唇を動かした。やがて、苦い味が広がってくる。自分の奉仕でルチアーノが感じてくれていると思うと、真純もまた昂るのを感じた。性器は完全に反り返り、腹に付きそうな勢いだ。
その時、顎に何かが触れる感触がした。
「目を開けて、私を見よ」
うっすら瞳を開ければ、ルチアーノと目が合った。扇の先で、真純の顎を持ち上げている。ルチアーノの顔はほんのりと上気していて、何とも言えない色気を放っていた。
「その顔……、たまらぬな」
真純の顔を見つめて、ルチアーノがつぶやく。そして次の瞬間、ルチアーノは扇を投げ捨てた。両手で、真純の頬を挟み込む。
「すまぬ」
何を、と問うことは叶わなかった。ルチアーノが、荒々しく腰を動かし始めたからだ。真純は瞠目した。
「ん、ん、んーっ!」
熱棒は、傍若無人に真純の口内を暴れ回る。真純は為す術も無く、ただただ翻弄され続けた。ただでさえ巨大なそれは、ますます膨張し、呼吸するのも苦しいほどだ。先走りは、後から後からあふれ出て、嚥下する暇も無い。みっともなく口からこぼれ落ちてシーツを汚していくが、真純にはどうすることもできなかった。
「んんっ、ん、ううんっ……」
抵抗したくても、顔はがっちりと押さえ込まれている。好き放題口内を犯されるうち、真純は次第にぼんやりし始めた。頭に霞がかかったようになり、自分を蹂躙するルチアーノの欲望のこと以外、何も考えられない。その時、ルチアーノが低く呟いた。
「――出すぞ」
真純はとっさに身構えようとしたが、遅かった。口の中に、大量の熱い液体が広がる。
「――……! ゴホッ、ゴホッ」
真純は、思わずむせていた。魔力を取り込むためには、精液を飲み干さないといけない。だから必死で嚥下しようとしたのだが、吐き出された量は、予想を上回る多さだったのだ。
「無理するな。全部飲もうとしなくていいから」
反射的にシーツに突っ伏した真純を、ルチアーノが抱き起こし、背中をさすってくれる。真純は、どうにか答えた。
「でも……、魔力を取り込まないと……」
「それだけ飲んでくれたら、十分だ」
確かに、一部の摂取でも、効果はあったらしい。躰は、早くも熱くなり始めている。ルチアーノは、ひたすら抱きしめてくれた。
「本当に、すまぬ……。そなたの色っぽい顔を見ていたら、我慢が効かなくなり……。無理を強いてしまった」
真純の髪を梳きながら、ルチアーノが呟く。何を言っているのだろう、と真純は思った。色っぽいのは、ルチアーノの方ではないか。自分などに、色気があるはずは無いのに。
中和が終わったのか、しばらくすると躰の熱さは和らいだ。ルチアーノは、それを察したようだった。
「では、そなたのことも良くしてやろう。待たせたな」
そう言うとルチアーノは、真純をシーツの上に寝かせた。寝間着を、下衣を素早く脱がせていく。どちらも、真純の先走りでぐっしょり濡れていた。羞恥で顔を染めていた真純だったが、次の瞬間、さらに赤面する出来事が起きた。
ルチアーノが、真純の脚を開かせると、股間に顔を埋めたのだ。慎ましくそそり立ったそれに、ためらいも無く口づける。真純は、目を剥いた。
「で、殿下!?」
「寝所では、ルチアーノと」
「ルチアーノ! 止めてください。そのような……」
真純が口淫をしたのは、魔力を取り込むためだ。だが、ルチアーノの方にその必要は無い。第一、王子ともあろう人間にこんな真似をさせるなんて、恐れ多すぎた。
「なぜ? 気持ち良くないか?」
幹を長い舌で舐め上げながら、ルチアーノが尋ねる。上目遣いの眼差しは例えようもなく妖艶で、やはり色っぽいのは彼の方ではないかと思ってしまう。
「良くない、わけじゃ……、あっ、ないですけど……」
快感にもだえながら、真純はどうにか返事をした。良くない、どころではない。ルチアーノの動きは絶妙で、あっという間に高みに押し上げられていくようだ。
「ならば、私に任せよ」
言うなりルチアーノは、真純のものを、すっぽりと口に含んだ。何度か唇で扱かれただけで、真純はあっけなく達していた。
「あっ……、はぁっ……」
ルチアーノの口を汚したことを思いやる余裕も無く、真純はただはあはあと息をしていた。これまで体験したことの無い快感に、眩暈がしそうだ。
「本当に、可愛いな。そなたは……」
ルチアーノが、感極まったような声を上げる。彼は、軽く口を拭うと、真純の頬にキスをした。額にも、鼻にも唇を落とす。まるで、親鳥が子を慈しむかのような仕草だった。
「マスミ……」
ルチアーノの唇が、首筋へと降りていく。やはり抱く気になったのか、とドキリとした真純だったが、ルチアーノの動きはそこで止まった。低く呟く。
「もう、そなたが身に着けたものを、他の者に与えるでないぞ……」
え、と思う間も無く、唇が首筋に強く押し当てられた。そのまま真純は、深い眠りに落ちていった。
「まずは、触ってごらん」
まごまごしていると、ルチアーノが手を取って導いてくれた。半勃起状態のそれを握り、ルチアーノに言われるがまま、上下に扱く。次第に硬くなってきた。
「そろそろ、口に含めるか? 一気に全部咥えようとしなくていいから」
真純は頷くと、目の前の猛々しいものを、思い切って口に含んだ。まだ完全に勃起しているわけでもないのに、大きさと質量に圧倒される。これを今まで体内に受け入れていたなんて、とても信じられなかった。
「ゆっくり舐めて……。歯は立てないように」
真純は瞳を閉じると、ルチアーノの指示に従って、ひたすら舌と唇を動かした。やがて、苦い味が広がってくる。自分の奉仕でルチアーノが感じてくれていると思うと、真純もまた昂るのを感じた。性器は完全に反り返り、腹に付きそうな勢いだ。
その時、顎に何かが触れる感触がした。
「目を開けて、私を見よ」
うっすら瞳を開ければ、ルチアーノと目が合った。扇の先で、真純の顎を持ち上げている。ルチアーノの顔はほんのりと上気していて、何とも言えない色気を放っていた。
「その顔……、たまらぬな」
真純の顔を見つめて、ルチアーノがつぶやく。そして次の瞬間、ルチアーノは扇を投げ捨てた。両手で、真純の頬を挟み込む。
「すまぬ」
何を、と問うことは叶わなかった。ルチアーノが、荒々しく腰を動かし始めたからだ。真純は瞠目した。
「ん、ん、んーっ!」
熱棒は、傍若無人に真純の口内を暴れ回る。真純は為す術も無く、ただただ翻弄され続けた。ただでさえ巨大なそれは、ますます膨張し、呼吸するのも苦しいほどだ。先走りは、後から後からあふれ出て、嚥下する暇も無い。みっともなく口からこぼれ落ちてシーツを汚していくが、真純にはどうすることもできなかった。
「んんっ、ん、ううんっ……」
抵抗したくても、顔はがっちりと押さえ込まれている。好き放題口内を犯されるうち、真純は次第にぼんやりし始めた。頭に霞がかかったようになり、自分を蹂躙するルチアーノの欲望のこと以外、何も考えられない。その時、ルチアーノが低く呟いた。
「――出すぞ」
真純はとっさに身構えようとしたが、遅かった。口の中に、大量の熱い液体が広がる。
「――……! ゴホッ、ゴホッ」
真純は、思わずむせていた。魔力を取り込むためには、精液を飲み干さないといけない。だから必死で嚥下しようとしたのだが、吐き出された量は、予想を上回る多さだったのだ。
「無理するな。全部飲もうとしなくていいから」
反射的にシーツに突っ伏した真純を、ルチアーノが抱き起こし、背中をさすってくれる。真純は、どうにか答えた。
「でも……、魔力を取り込まないと……」
「それだけ飲んでくれたら、十分だ」
確かに、一部の摂取でも、効果はあったらしい。躰は、早くも熱くなり始めている。ルチアーノは、ひたすら抱きしめてくれた。
「本当に、すまぬ……。そなたの色っぽい顔を見ていたら、我慢が効かなくなり……。無理を強いてしまった」
真純の髪を梳きながら、ルチアーノが呟く。何を言っているのだろう、と真純は思った。色っぽいのは、ルチアーノの方ではないか。自分などに、色気があるはずは無いのに。
中和が終わったのか、しばらくすると躰の熱さは和らいだ。ルチアーノは、それを察したようだった。
「では、そなたのことも良くしてやろう。待たせたな」
そう言うとルチアーノは、真純をシーツの上に寝かせた。寝間着を、下衣を素早く脱がせていく。どちらも、真純の先走りでぐっしょり濡れていた。羞恥で顔を染めていた真純だったが、次の瞬間、さらに赤面する出来事が起きた。
ルチアーノが、真純の脚を開かせると、股間に顔を埋めたのだ。慎ましくそそり立ったそれに、ためらいも無く口づける。真純は、目を剥いた。
「で、殿下!?」
「寝所では、ルチアーノと」
「ルチアーノ! 止めてください。そのような……」
真純が口淫をしたのは、魔力を取り込むためだ。だが、ルチアーノの方にその必要は無い。第一、王子ともあろう人間にこんな真似をさせるなんて、恐れ多すぎた。
「なぜ? 気持ち良くないか?」
幹を長い舌で舐め上げながら、ルチアーノが尋ねる。上目遣いの眼差しは例えようもなく妖艶で、やはり色っぽいのは彼の方ではないかと思ってしまう。
「良くない、わけじゃ……、あっ、ないですけど……」
快感にもだえながら、真純はどうにか返事をした。良くない、どころではない。ルチアーノの動きは絶妙で、あっという間に高みに押し上げられていくようだ。
「ならば、私に任せよ」
言うなりルチアーノは、真純のものを、すっぽりと口に含んだ。何度か唇で扱かれただけで、真純はあっけなく達していた。
「あっ……、はぁっ……」
ルチアーノの口を汚したことを思いやる余裕も無く、真純はただはあはあと息をしていた。これまで体験したことの無い快感に、眩暈がしそうだ。
「本当に、可愛いな。そなたは……」
ルチアーノが、感極まったような声を上げる。彼は、軽く口を拭うと、真純の頬にキスをした。額にも、鼻にも唇を落とす。まるで、親鳥が子を慈しむかのような仕草だった。
「マスミ……」
ルチアーノの唇が、首筋へと降りていく。やはり抱く気になったのか、とドキリとした真純だったが、ルチアーノの動きはそこで止まった。低く呟く。
「もう、そなたが身に着けたものを、他の者に与えるでないぞ……」
え、と思う間も無く、唇が首筋に強く押し当てられた。そのまま真純は、深い眠りに落ちていった。
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