1 / 1
オキュロフィリア
しおりを挟む
私はとなりの仁科さんの、他の子と違う青い瞳が好きだ。彼女の血に混じった外国の、知らない血から作られたブルーが煌めく度に私はドキリとする。平凡な教室にある一つのミラーボールみたい。
この女子高に並ぶ黒、黒、黒に並んだ、異質な蒼はルーブルの傑作より荘厳で美しい眼球かもしれない。それはある時は波打つ美しい澄んだ青い海のようでもあるし、またある時は大粒のサファイア、また違う日は不思議な万華鏡のように感じる。
ふとした時の彼女の流し目ひとつすら息を飲む心地がして、平静を保つのに精一杯だ。
この瞳をホルマリン漬けにして、だいじにだいじにだいじに仕舞い込めたら、一体どれほど良いだろうか。美しい瞳をそのまま、自分だけのものに出来たら、きっと胸にヒビが入るくらい高鳴るに決まってる。その時は多分1度も来ないけど。
ああ、わたしをうつさなくていいよ仁科さん、そのまま、ただその目で教科書の字列を見ているだけで。
この女子高に並ぶ黒、黒、黒に並んだ、異質な蒼はルーブルの傑作より荘厳で美しい眼球かもしれない。それはある時は波打つ美しい澄んだ青い海のようでもあるし、またある時は大粒のサファイア、また違う日は不思議な万華鏡のように感じる。
ふとした時の彼女の流し目ひとつすら息を飲む心地がして、平静を保つのに精一杯だ。
この瞳をホルマリン漬けにして、だいじにだいじにだいじに仕舞い込めたら、一体どれほど良いだろうか。美しい瞳をそのまま、自分だけのものに出来たら、きっと胸にヒビが入るくらい高鳴るに決まってる。その時は多分1度も来ないけど。
ああ、わたしをうつさなくていいよ仁科さん、そのまま、ただその目で教科書の字列を見ているだけで。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる