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『グギャッ!』
耳障りな声とともに、新たな異形が現れる。
緑の肌と、人間の子どもくらいの身長を持ったモンスター〝ゴブリン〟だ。
アリアフィーネを見つけるなり、ゴブリンは気色の悪い笑みを浮かべながら、短剣を手にして駆けてくる。
ゴブリンは非常に性欲の強いモンスターだ。
その上、異種交配が可能な存在でもある。
見目麗しいアリアフィーネを見て、興奮を覚えたのだ。
「い、嫌ぁぁぁぁぁ――ッ!?」
なかなかのスピードで駆け寄ってくるゴブリン。
その気味の悪さ、そして恐怖心のあまり、アリアフィーネは思わず悲鳴を上げてパニックに陥ってしまう。
「させん! 来い、《聖獣剣》……ッ!」
アリアフィーネの前に、クロノがすぐさま躍り出る。
そのまま手の中に身の丈を超える聖なる大剣を呼び出し――振り抜いた。
するとどうだろうか。
振り抜いた《聖獣剣》から衝撃波が迸ったではないか。
衝撃の波に飲まれ、ゴブリンが『グギャァァァァァァァ――ッ!?』と困惑、そして恐怖の入り混じった悲鳴とともに、迷宮の壁に叩きつけられる。
派手な音を立てて、頭から壁に激突するゴブリン。
そのまま目と鼻から勢いよく血を噴き出すと……そのままその場で絶命するのだった。
「ふぁ……ご主人様、しゅごいですっ……♡」
まさか剣圧だけでモンスターを片付けてしまうとは……。
クロノのあまりに強さに、アリアフィーネはパニックに陥っていたことも忘れ、ウットリとした表情でクロノを見つめる。
彼の強さに、興奮を覚えてしまったのだろうか。
悩ましげに身じろぎし、ハイブーツに包まれた脚をモジモジさせている。
どう転んでもエロフである。
◆
「よし、アリアフィーネ、だいぶ良くなってきたぞ」
「ありがとうございますっ、ご主人様♡」
迷宮二層目――
アリアフィーネが二体のゴブリンを矢で撃ち抜いたところで、クロノが声をかけるとアリアフィーネはパッと、表情を輝かせる。
最初はゴブリンに恐怖し、パニックに陥ったアリアフィーネであったが、ここに来るまでにクロノからの指導を受けることで、戦場での心得を学び成長し始めていた。
今まで動かない的しか狙ったことがなかった彼女だが、敵の動くであろう位置に矢を放つという技術も修得しつつある。
城育ちだというのに、ずいぶんとバトルポテンシャルが高いものだと、クロノは心の中で感心してしまう。
「二層目に入ったところではあるが、今日はこの辺にしておくとしよう」
「え……どうしてですか? わたしはまだ戦えますよ? ご主人様」
「疲労というのは自分で気づきにくいものだ。無理して怪我でもしたら元も子もないからな。それに……」
「それに……?」
少しだけ言い淀んだクロノに、アリアフィーネは不思議そうに首をかしげる。
そんなアリアフィーネに、クロノは頬を掻きながら――
「それに、体力を残しておかんと夜も楽しめんだろ……?」
――と、少々気恥ずかしそうに言うのだった。
「……っ! ご主人様ったら、可愛い……っっ♡」
クロノの意図を理解したアリアフィーネはその場で、ガバッ! と、抱きつくと、その豊満な胸の中に彼の顔をダイブさせてしまう。
「うむぅ~~っっ!?」
突然の強制メロンダイブに、クロノは彼女の豊満な胸の中でくぐもった声を漏らす。
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小説家になろうで先行公開中です!
そちらもぜひ、よろしくお願いいたします!
耳障りな声とともに、新たな異形が現れる。
緑の肌と、人間の子どもくらいの身長を持ったモンスター〝ゴブリン〟だ。
アリアフィーネを見つけるなり、ゴブリンは気色の悪い笑みを浮かべながら、短剣を手にして駆けてくる。
ゴブリンは非常に性欲の強いモンスターだ。
その上、異種交配が可能な存在でもある。
見目麗しいアリアフィーネを見て、興奮を覚えたのだ。
「い、嫌ぁぁぁぁぁ――ッ!?」
なかなかのスピードで駆け寄ってくるゴブリン。
その気味の悪さ、そして恐怖心のあまり、アリアフィーネは思わず悲鳴を上げてパニックに陥ってしまう。
「させん! 来い、《聖獣剣》……ッ!」
アリアフィーネの前に、クロノがすぐさま躍り出る。
そのまま手の中に身の丈を超える聖なる大剣を呼び出し――振り抜いた。
するとどうだろうか。
振り抜いた《聖獣剣》から衝撃波が迸ったではないか。
衝撃の波に飲まれ、ゴブリンが『グギャァァァァァァァ――ッ!?』と困惑、そして恐怖の入り混じった悲鳴とともに、迷宮の壁に叩きつけられる。
派手な音を立てて、頭から壁に激突するゴブリン。
そのまま目と鼻から勢いよく血を噴き出すと……そのままその場で絶命するのだった。
「ふぁ……ご主人様、しゅごいですっ……♡」
まさか剣圧だけでモンスターを片付けてしまうとは……。
クロノのあまりに強さに、アリアフィーネはパニックに陥っていたことも忘れ、ウットリとした表情でクロノを見つめる。
彼の強さに、興奮を覚えてしまったのだろうか。
悩ましげに身じろぎし、ハイブーツに包まれた脚をモジモジさせている。
どう転んでもエロフである。
◆
「よし、アリアフィーネ、だいぶ良くなってきたぞ」
「ありがとうございますっ、ご主人様♡」
迷宮二層目――
アリアフィーネが二体のゴブリンを矢で撃ち抜いたところで、クロノが声をかけるとアリアフィーネはパッと、表情を輝かせる。
最初はゴブリンに恐怖し、パニックに陥ったアリアフィーネであったが、ここに来るまでにクロノからの指導を受けることで、戦場での心得を学び成長し始めていた。
今まで動かない的しか狙ったことがなかった彼女だが、敵の動くであろう位置に矢を放つという技術も修得しつつある。
城育ちだというのに、ずいぶんとバトルポテンシャルが高いものだと、クロノは心の中で感心してしまう。
「二層目に入ったところではあるが、今日はこの辺にしておくとしよう」
「え……どうしてですか? わたしはまだ戦えますよ? ご主人様」
「疲労というのは自分で気づきにくいものだ。無理して怪我でもしたら元も子もないからな。それに……」
「それに……?」
少しだけ言い淀んだクロノに、アリアフィーネは不思議そうに首をかしげる。
そんなアリアフィーネに、クロノは頬を掻きながら――
「それに、体力を残しておかんと夜も楽しめんだろ……?」
――と、少々気恥ずかしそうに言うのだった。
「……っ! ご主人様ったら、可愛い……っっ♡」
クロノの意図を理解したアリアフィーネはその場で、ガバッ! と、抱きつくと、その豊満な胸の中に彼の顔をダイブさせてしまう。
「うむぅ~~っっ!?」
突然の強制メロンダイブに、クロノは彼女の豊満な胸の中でくぐもった声を漏らす。
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