カスタマイズの番外編(エロ満載ッ!)

そば太郎

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52、決闘

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~世界樹の森の空き地~

そこには、既にフェンとメリーちゃんがいた。こうして探知ではなく、直に会うとそのオーラがビリビリと肌を刺激してくる。

それほどまでに彼らのオーラが濃密で、隠しきれないほどの覇気を感じ、神殿で過酷な日々を過ごしてきたのだろう。しかもみっちゃんの手によって鍛え上げられた。

かつて俺たちもみっちゃんに、鍛え上げられた日々を思い出して身震いをしてしまう。これは、生半可な気持ちで挑んでしまうと簡単に負けてしまうな。

彼らの思いを。

俺は、向き合わなければならない。これほどまでに真剣な想いを彼らから感じたことはないのだから。生命をかけるほどの、想い・・・。


『リオン、お願いがある。俺たちと戦って欲しい。』
既に4mの大きさになっており、シュッとその身体付きは筋肉が引き締まり、洗練されている。声からも圧を感じるようだ。

『リオン、俺からもお願いする。・・・2対1になるが。』
今度は、メリーちゃん。5m近い巨体から、王者としての迫力を感じる。へーちゃんもびーちゃんも、戦闘モードに移行しているようで、威嚇してきている。

シャー!シャー!

2体1・・・そうか、よく考えている。単独では俺に勝てないことを踏んで、連携に託している訳だ。

以前、白とカーバンクルの連携に苦戦させられたのを知っているのだろう。神殿には、白やカーバンクルもいるのだから、彼らの協力も仰いだか。

ルークに告白するために、恥もプライドも捨て挑んできている。
それに応えなければ、ルークの番じゃない。

「いいぞ。お前たちのその想い、受けて立つ!」

俺たちの対峙に、ルークも戦いたいと不満気な顔をしている。その顔には、リオンだけずるいという思いが込められていた。

「ルーク、待っててくれないだろうか?俺とメリーは必ず、リオンに勝ってみせる。そうして、貴方にずっと伝えたかった想いを伝えたい。」

フェンが、ルークに向かい合いそう言葉で伝える。それは、今までの伝え方ではなく、言葉として伝えている。それを獲得するのは、並大抵の努力では出来なかっただろう。それだけ、ルークに自分の想いを自分の言葉で伝えたかった、そういうことだ。

初めて聞くフェンの声に驚いているルーク。

そうして、俺は空き地全体に結界を張り、余波が外に及ばないようにする。ルークの周囲にも、強固な結界を展開した。

「いつでも、いいぞ。」
俺の言葉に、フェンとメリーちゃんが頷く。お互い戦闘態勢を取り、先に動いたのは彼らの方だ。
咆哮をあげ、ビリビリとした圧を受けるが、宣戦布告のようなものか。

飛びかかってくるフェンとメリーちゃん。そのスピードは素早く、時々メリーちゃんの巨体を上手く利用してフェンを見えなくさせている。だが探知すれば、どこにいるかなんて、丸わかりだ。
隙をついて攻撃を仕掛けてくるが、予想していたため避けることは可能である。

「っ!」
鋭い爪を避けたあと、尻尾からの攻撃が飛んできて咄嗟にかわす。今までは、尻尾を攻撃に使うことなんてなかったが、戦法が全然違う。

フェンの攻撃をかわし、着地しようとした瞬間を狙って、へーちゃんから毒を吹っかけられる。空気圧を使って軌道を変えたが、地面の草花が一瞬でジュッと枯れた。うわっ、えっぐっ!

元々毒を吐くのを、エリクサーやローションを吐き出させるようにしていたから、見ることもあまりなかったけど、以前より毒性が強い。


連携自体は、素晴らしいもので確実に俺の隙を作りにかかっている。だが、白とカーバンクルの連携はもう俺には通じない。それがわかっていても、仕掛けてくる彼らには、何か作戦があるのだろう。

さっきからへーちゃん、びーちゃんが、酸やローションを噴射してきてその度に避けていく。避けた瞬間フェンが、鋭い爪を放ってくるから、身体を捻って回避した。

最近鍛錬していなかったとはいえ、俺と彼らでは戦力差があり、余裕ではないが、十分勝つことは出来る。元々鍛錬し続けた身体や鍛えてきたスキルがあり、隙を狙って彼らに攻撃していき、確実に体力を削っていっているのに・・・。

なかなか倒れない。

すでに体力も限界だろう。流れ出た血液の量から考えても、いつ倒れても仕方がないほどなのに、次から次へと攻撃を仕掛けてくる。

それだけ、ルークへの思いが伝わってくる。

その必死な思いに、ルークが小さく応援をした。俺ではなく、彼らを・・・。
その時、土煙で視界を奪われ、身構えた瞬間地面の泥濘に足を滑らせ、体勢を崩してしまった。

その一瞬の隙で、勝敗はついた。

俺の喉仏にフェンの鋭い牙が今まさに突き立てられようとしていたのだから。もちろん、牙はそれ以上進むことはなく、俺の首に突き立てられることはない。


へーちゃんびーちゃんが、攻撃と見せかけて噴射していたのは、攻撃ではなくこのためだったか。

まんまと騙されてしまった・・・。

ふぅため息をついて、降参だというふうに手を上げる。フェンが、短い息を吐いてから、身体を離した途端その身を地面に崩れさせた。

その腹からは出血しており、地面を赤く濡らしている。疲労困憊というより、いつ死んでもおかしくない状態だが、ポーションを取り出した俺に首を左右に振った。

これから、大切なことがある彼らにとって、まだ終わりではない。

俺は、全てを見届ける必要があり、それがどんな結末であろうと俺は受け入れるつもりだ。しかし、これだけは伝えておこう。不思議がる彼らに、俺は笑った。



█ルークサイド

・・・俺の1番はリオンだ。俺の心を捧げるのも。身の心も全て。

リオンには、俺だけを見ていて欲しい。

フェンやメリーちゃんは、俺以外のやつを抱いても俺は大丈夫だ。・・・でも、リオンだけはダメだ。リオンが抱くのは絶対に俺だけ。寝取らせスキルを手に入れても、リオンがロイドに抱かれたとしてもリオンが抱くのは、俺だけだ。

それぐらい俺は、リオンに執着しているし、独占欲が強い。

優先順位は、リオンただ1人。




目の前で繰り広げられる戦い。フェンとメリーちゃんが、リオンと戦っている。本当なら俺もその戦いに参加したい・・・。でも、俺は参加したらダメらしい。

リオンに勝ったら、俺に伝えたいことがあると、真剣な表情をして言われた。

ドキリ

初めて聞くフェンの言葉に、その眼差しに心臓が跳ねた。




激しさを増す戦闘。フェンとメリーちゃんの連携は、昔戦った白とカーバンクルの戦いを彷彿させる。けれど、彼らと違って前衛同士の戦いだから、絶え間なく攻撃が続いていく。

それに、応戦するリオン。

苦戦をしいられているフェンとメリーちゃん。傷だらけになりながらも、絶対に前を向いてリオンを捉えている。咆哮が俺の身体を、心をしびれさせ、ドキドキが止まらない・・・。

何故だろう。出会ってから、一緒に過ごしてきた彼らが、別人に見えてしまう。戦闘スタイルは大きく変わっていないのに、鋭く重く感じる。ビリビリとした何かを感じて、本当ならウズウズして戦いに参加したいのに・・・。

俺は、この戦いを見届けなくてはならない。

そんな思いにさせられる。彼らが伝えたい思いとか俺は知らない。

でも、彼らのあの瞳をみると、・・・。


リオンではなく、彼らを応援したい。それほどにまで気迫を込めて戦う理由が知りたい・・・そう思った。

これまでリオンが戦っているのに、リオン以外を応援したことはなかったというのに。

小さく頑張れそう呟いていた。

その瞬間、フェンとメリーちゃんがこっちを見た気がした。その後、突然メリーちゃんが咆哮をあげて土埃をあげ視界を遮ると、何か滑る音がしたと思い、目を凝らした先に見えたものは・・・

リオンが尻もちをついて、喉仏にフェンが噛み付こうとしている姿だった。もちろん、噛み付くこともなく、お互い静止しているのだが、殺気はホンモノで、ゴクリと唾を飲み込んで見守るしか出来ない。

リオンが、ふっと力を緩めると、降参だと手を上げた。

身を引いたフェンは、その途端ドサリと地面に倒れ伏し、はっはっはっと荒い息を繰り返している。その身体はもう本当にボロボロで、メリーちゃんも同じように倒れており、2匹とも血まみれだったり、骨折したりしているようだ。

立ち上がったリオンが、あいててと言いながら、身体を動かしている。こっちは大きな怪我はないものの、あの一瞬で仕掛けられたみたいだ。
優勢だったのは、リオンだったはずなのに、最終的に勝利を手にしたのは、フェンとメリーちゃんだった。

そんな彼らに、近づき何か囁いているが俺の耳には聞こえない。

そうして、彼らの視線が俺に向けられる。ボロボロの身体を起こして、俺の方へと一歩一歩近づいてくる。骨折しているだろう脚を引き摺りながら、止血されてもいない身体から血を流しながら、俺の方へと。

本来ならポーションとか思うのに、彼らの雰囲気からはそれより先にやるべきことがあるというふうに、俺を、俺だけを見つめている。

灰色の瞳、浅葱色の瞳に見つめられ、俺は・・・


そうして、彼らは威圧しないように大型犬の大きさに変化した。俺は自然と腰を落とし、彼らと視線の高さを合わせる。

しばらく静寂が辺りを包み、この場にリオンもいるのに、何故か俺たちしかいない錯覚すら感じた。

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