ぷるぷる。俺は、悪いスライムだ!

そば太郎

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ぷるぷる。俺の食事事情

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ふう。なんとか、バレずにすんだ。……と、思いたい。寝て起きたら、何故か父がベランダに吊るされていた。メタルスライムの姿で……

うん。大丈夫かと尋ねると、嬉しそうに大丈夫だよっと返された。ちなみに、父と会話は出来る。俺が魔王様直属の配下なことは隠しているために性格は変えている。

なに?ど んなふうか知りたいだと?

ふむ。そうか、知りたいか。ふむ。良かろう。父との会話を聞かせてやろう。

『パパぁ、クロね、外に行きたいなぁ』
『キュン♡♡甘えたクロちゃん、か、かわゆい!いいよ、今度一緒に行こうね!』
ふっ、ちょろいやつだ。

という感じだ、わかったか?
普段と性格が違う? 何を言っている。そんなの当たり前だろうが。俺は魔王様直属の配下なのだぞ。今がどのような状況が分からないからこそ慎重にいかないといけないのだ。

なに? クラウドとの関係?
人間である母とは会話が出来ないぞ。なに? どんな関係性か?

ふむ。

あ、母がいる。
……パッ
カーテンに隠れる。ちらっ。母、武器の手入れをしている。くっ、あの武器でモンスターを斬っているのか……くっ、俺が全盛期の力を持っていれば……!

はっ、危なかった。
ちらっ。ほぉ、今度はお昼の準備をしているのか?
手際よくご飯を作っている。俺は、カーテンから出て、キッチン近くのカーテンに潜む。

ちらっ。むむ? もしかしてアレは俺のご飯?
最近、ミルク以外も食べれるだろうと野菜や肉を出されることがある。魔王様直属の配下の時は、普通に食べていたがミルクの味を知った今では、心惹かれない。

そんなものより、俺は母のミルクが飲みたい!

「スラ、クロノス~、お昼ご飯だぞぉ~!」
準備が出来、俺たちを呼ぶ母。俺は、ミルクを飲むからそんなご飯は食べないぞ!と、俺は出ていかない。

そうこうしていると、父が入ってきて椅子に着席する。

「ありがとう、クラウド。美味しそうなご飯だね。クロノス、まだ出てこないの?」
俺がミルク以外を食べないことを知っている父は、困ったような顔をしている。そして、母はというと、
「今度こそ、ご飯を食べさせるぞ。いつまでも母乳のままじゃ、成長に支障がでるしな。」
ふんぬと、力こぶを作っている。

……ふん。俺は、ミルクだけで成長出来るから余計なお世話だ。

「あっ、僕いい事思いついちゃったぁ。ちょっとクラウドこっち来て?」
訝しげにしている母が、父についてキッチンの影にいく。俺がいる場所から見えなくなったあと、突然、

「な、なにを?!お、お前?!……ひゃっ、あ、あっ、んあ♡♡」
母の悲鳴があがる。

「ほら、暴れない暴れない。あの子がご飯を食べるためだから、ちょっと我慢してね。」
宥める父の声は、弾んでおり楽しそうだ。母の甘い声。時々あんな声を聞くことがあるけど、どんな状況なのだろうか?

気になってしまう。

そわそわするけど、今ここで見つかると、あの野菜たちを食べさせられてしまうから我慢だ。
それからしばらくして、2人が出てきたけど、母のアクアマリンのような瞳は潤み、頬が赤く火照っている。少し服がはだけているけど、何があったのだ?

少し荒い息。

キッチンからガチャガチャと音が聞こえる。父が料理を作っているのか?

部屋に美味しそうな匂いが漂ってきた。濃厚なミルクの匂い? なんでだ? 母はここにいるのに、こんな匂いが……どこから?

「ふんふ~ん、クロちゃん、ご飯だよぉ。」
鼻歌を奏でながら父が食卓に近づき、俺のご飯とおぼしき野菜と肉に何か白いドロリとした液体をかけている。

あれはなんだ?
何をかけている?
俺の好きな匂いが、ここまで漂ってきた。

いつもとは違ったミルクの匂い。気になった俺は、ふらふらとカーテンの影から姿を出し、パタパタ羽を動かし、食卓へと降り立つ。大きめな更に乗った色とりどりの野菜と分厚い肉。そこにもったりとした白い液体がかかっている。

父が、俺を確認して更に液体をたっぷりかけ、野菜や肉の色が白一色になった。

俺の目の前にどうぞ、召し上がれと差し出される。

スンスン
匂いを嗅いだらもうダメだった。

顔を突っ込み、ガツガツ食べ始める。お、美味しすぎる!?白い液体は母のミルクだった。それが隙間なく野菜にかかっている。ちょっとミルク以外の味もするけど、ミルクの味が濃厚だったから気にならなかった。皿を持って、ぺろぺろと舐めしゃぶる。

ハッハッハッ
初めて食べる味。母のミルクなのに、なにかが違う。いつもの味も好きだけど、この味も大好きだ!

……はっ?!
名残惜しそうに皿を見ていた俺は、我に返った。お、俺は一体……な、なにを……?

ちらりと皿から視線を外し、周囲をみる。

━━━━━━━?!
父と母が、俺を見ていた。ガチリと固まる俺に、父は、美味しかった?と聞いてくるし、母は、どこか視線を彷徨わせながらも嬉しそうにしながら、食べれたなと。

逃げ出したくなる……!
しかし、父が、
「まだあるけど、いる?」
と聞いてきて、俺は無言で皿を差し出すのであった。

並々に注がれる白い液体。その下に違うものがあるというのに……俺は、俺は……!
ガツガツッ
うまぁああああああ~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!

俺は、この白いソースがあれば、野菜や肉、あとは嫌いな食べ物まで食べれるようになった。


【クロノス】
生後5週。
食わず嫌い?を克服した今、成長期。手のひらサイズだったのが、両手サイズになってきている。まだ父より小さい。
まだ家の外には出ていない。今度、父と一緒に出かける約束をした。情報収集に勤しむ予定。

【スラ】
父。キッチンの裏でクラウドの母乳ミルクを絞って、それを煮詰めソースを作った。基本的に人間の姿を取ることが多いが、夜寝る時はいつもの姿。息子であるクロノスに甘い。

【クラウド】
母。やっと息子の食わず嫌いを克服させて、一安心。でも乳首を吸われないのは寂しい……それに噛まれないのも……/////
乳離れするかと思われたクロノスは、朝一番と寝る前のミルクを飲みたがり、クラウドはそれを断れない。基本的にツン強めなクロノスが、ミルクの時だけ甘えたになるのにキュンとしてしまう。
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