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ep.4
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桂木ブランドの紙袋を持つのは、勿論私ではなく桂木さん……ではなくて、桂木さんのマイカー。
あれよあれよと花束と一緒に車に乗せられ、只今この町では一番交通量が多い通りをドライブ中。
「嬉しいな~、初デートだね。誕生日だし、記念になることをしよう!」
「い、いや……デートとか、なんですかね?これって……。」
違うでしょ。私、承諾した覚えはないのに。それに、今日は他に約束もある。
「あ、あの、どこに連れて行かれるんでしょうか?私、今日はちょっと行くところがあるんで……。」
「もしかして、誰かと約束してたの?誕生日に?大事な日に?」
「はぁ、まぁ。友達ですけど。」
「ふーん……そっか。じゃあ仕方ないか……。よし、それなら、約束が終わるのを待つよ。今日絶対にお祝いしたいんだ。」
やっぱり……。引いてくれるわけないか。
「うーん、ただひとつ困ったな。」
「……何かあるんですか?」
「うん、花が枯れたら可哀想だなって。」
「ああ、花が……綺麗ですもんね。」
このままお返ししますので、お持ち帰りください、と言いたい。
「よし、じゃあ、貴和子ちゃんちに行こう!」
「は?はい?うちですか?無理です!無理です!」
だが、抵抗むなしく、車はうちのマンションに着いてしまった。
しかもそこに、今日約束していた英子が到着していて、桂木さんと私の姿を見るなり、
「やだ、貴和子、彼氏いるんならいるで言っといてよ。もう、お邪魔虫になりたくないから帰るわね。ほらっ、これ、プレゼント!じゃね!」
と言って、赤い小さな紙袋を私に持たせて帰って行ってしまった。
「約束って貴和子ちゃんの部屋でお祝いするんだったの?なーんだ、早く言ってよ。」
いやいや、そんなこと言ったらどんな目に合うかくらいわかりますから。しかも、トンデモナイ展開になっちゃったし。
「あの、桂木さん?私、断りましたよね?今日は無理ですって。ほんとにしつこいですよ。」
「そうかな?好きな子にはみんなこんな感じでアピールするんじゃないの?」
アピールというか丸わかりというか、ただの押し付けとしか思えないのに。
「とにかく困ります。誕生日に困らせないでください!」
そう言うと、桂木さんは思いの外、俯いて落ち込んでしまった。
「……じゃあ、どうしたら好きになってくれる?僕のこと。」
チラッと上目遣いで聞いてくるその顔に少し胸がチクっとした。
「そ、そうですね……。もう少し私の気持ちを考えて行動してもらえたら……なんて、いえ、わかりません。そんな基準、考えたことないんで……。」
「貴和子ちゃんの気持ち、か……。あ、それ、何?」
「えっ?」
桂木さんが指差す先にあるのは、英子から貰った紙袋。この中には、私が今すぐ見たい大好きな俳優さんが出てるDVDがたんまりと入っている。誕生日プレゼントはこれがいいと英子にリクエストしといたのだ。
「DVD?だよね。何のタイトル?」
「へ?あ、いえ、お、音楽系?かな?私も中身はわからなくて……。」
「ふーん、だったらそれ、一緒に見よう。さっきの子と鑑賞するつもりだったんでしょ?じゃないとわざわざ誕生日に自分ちで約束しないよね?」
鋭く分析した桂木さんは、サッと紙袋を奪い、車の中の花束も取り出してマンションのエントランスに入っていってしまった。
いや、絶対に無理です!!
あれよあれよと花束と一緒に車に乗せられ、只今この町では一番交通量が多い通りをドライブ中。
「嬉しいな~、初デートだね。誕生日だし、記念になることをしよう!」
「い、いや……デートとか、なんですかね?これって……。」
違うでしょ。私、承諾した覚えはないのに。それに、今日は他に約束もある。
「あ、あの、どこに連れて行かれるんでしょうか?私、今日はちょっと行くところがあるんで……。」
「もしかして、誰かと約束してたの?誕生日に?大事な日に?」
「はぁ、まぁ。友達ですけど。」
「ふーん……そっか。じゃあ仕方ないか……。よし、それなら、約束が終わるのを待つよ。今日絶対にお祝いしたいんだ。」
やっぱり……。引いてくれるわけないか。
「うーん、ただひとつ困ったな。」
「……何かあるんですか?」
「うん、花が枯れたら可哀想だなって。」
「ああ、花が……綺麗ですもんね。」
このままお返ししますので、お持ち帰りください、と言いたい。
「よし、じゃあ、貴和子ちゃんちに行こう!」
「は?はい?うちですか?無理です!無理です!」
だが、抵抗むなしく、車はうちのマンションに着いてしまった。
しかもそこに、今日約束していた英子が到着していて、桂木さんと私の姿を見るなり、
「やだ、貴和子、彼氏いるんならいるで言っといてよ。もう、お邪魔虫になりたくないから帰るわね。ほらっ、これ、プレゼント!じゃね!」
と言って、赤い小さな紙袋を私に持たせて帰って行ってしまった。
「約束って貴和子ちゃんの部屋でお祝いするんだったの?なーんだ、早く言ってよ。」
いやいや、そんなこと言ったらどんな目に合うかくらいわかりますから。しかも、トンデモナイ展開になっちゃったし。
「あの、桂木さん?私、断りましたよね?今日は無理ですって。ほんとにしつこいですよ。」
「そうかな?好きな子にはみんなこんな感じでアピールするんじゃないの?」
アピールというか丸わかりというか、ただの押し付けとしか思えないのに。
「とにかく困ります。誕生日に困らせないでください!」
そう言うと、桂木さんは思いの外、俯いて落ち込んでしまった。
「……じゃあ、どうしたら好きになってくれる?僕のこと。」
チラッと上目遣いで聞いてくるその顔に少し胸がチクっとした。
「そ、そうですね……。もう少し私の気持ちを考えて行動してもらえたら……なんて、いえ、わかりません。そんな基準、考えたことないんで……。」
「貴和子ちゃんの気持ち、か……。あ、それ、何?」
「えっ?」
桂木さんが指差す先にあるのは、英子から貰った紙袋。この中には、私が今すぐ見たい大好きな俳優さんが出てるDVDがたんまりと入っている。誕生日プレゼントはこれがいいと英子にリクエストしといたのだ。
「DVD?だよね。何のタイトル?」
「へ?あ、いえ、お、音楽系?かな?私も中身はわからなくて……。」
「ふーん、だったらそれ、一緒に見よう。さっきの子と鑑賞するつもりだったんでしょ?じゃないとわざわざ誕生日に自分ちで約束しないよね?」
鋭く分析した桂木さんは、サッと紙袋を奪い、車の中の花束も取り出してマンションのエントランスに入っていってしまった。
いや、絶対に無理です!!
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