24 / 38
ep.24
しおりを挟む
お仕置きと称された行為は、貴和子の熱を更に昂ぶらせた。
「貴和子ちゃん、結婚、する?」
「はぁ、はぁ、ん……ぁっ」
「何?いい?いいってこと、だよね?」
「ぁあん……はん……ん…」
「“あんあん”言ってさ、ヤダって言わないし、ん、もう、いいじゃん、結婚して。いや、するからねっ、わかった?」
「ああっ……ぅん……やっ」
「先に“うん”って言ったよねっ。聞いたから。もう、記憶なくされたら困るからイクよっ!」
「ぁーーんっ!」
まるでコントのような濃厚なやりとり。
もう、ダメ。
ううん、多分もう、こんな快感知ってしまったら離れられない。
「桂木さん、よろしく、お願いします。」
「はぁ、はぁ、はぁ、貴和子ちゃんっ!」
果てたばかりの桂木は、そのまま貴和子に抱きついた。その勢いがあまりにも強く、貴和子は苦しがったが、桂木は尚、ぎゅうっと抱きしめた。
そしてそのまま二人は目を閉じ、気づいた時にはまた夜になっていた。
片付けられていない貴和子の部屋は、二人の衣服も散乱し、足の踏み場もなかった。その様子に、目を開けた桂木はニヤリと含ませた笑いをする。
上に重なるものが動いたことで、貴和子も目を開けて、鈍い痛みを下腹部に感じた。久しぶりの行為は、あまりにも激しく、また桂木のソレは果てた後も幾分か硬さを失っていなかったので、貴和子は長い時間繋がれたままの状態だった。
今は処理されていないままの避妊具がグシャっと二人の間に挟まっていて、卑猥感この上ない。
そしてそれに気づいた貴和子は、慌てて桂木に片付けを頼んだ。
「ちょっと、桂木さんっ!これはないですっ。すぐに片付けてくださいっ!」
「あっ、あわわっ、ごめんね。あまりにもよかったから忘れてたよ。すぐ綺麗にするから。」
桂木が気づいていたかどうかはわからないが、桂木の言葉に赤面した貴和子は、触れられる素肌に緊張を覚えた。
そのせいか、敏感な部分は誇張するようにとがり、その膨らみは桂木の目を楽しませた。
「お風呂、入ろうか。一緒に。」
拒絶を許さないように、桂木は貴和子にキスをしながら腕を引き上げ、これまた散乱した貴和子の部屋の浴室に向かった。
シャワーを浴びながらも、桂木は口付けをやめない。貴和子は自分のだらしない癖を恥ずかしく思いながらもまた翻弄されていく。
自分の素顔を知ったにも関わらず、愛を降らせてくれる桂木。
「どんな貴和子ちゃんでも大好きだよ。」
と、自分に甘く囁いてくれる男は、この世には彼しかいないだろうと貴和子は思った。それはつまり、自分が生涯を共にするのは桂木嘉人しかいないという事実になる。
「桂木さん……好きに、なります。」
水の滴るいい男、桂木嘉人を見上げながら、貴和子は勇気を出して言った。
桂木はその声にニコッと笑いながら、
「僕は、貴和子ちゃんをもっと好きになるよ。自分でもわからないくらい、執着したいんだ。誰にも見せたくないくらい、僕の腕の中に閉じこめておきたい。」
と、殺し文句を並べた。
それは決して現実的ではないけれど、貴和子の心を掴むには十分な言葉だった。
桂木嘉人にとっては、本気の言葉だったけれど。
「貴和子ちゃん、結婚、する?」
「はぁ、はぁ、ん……ぁっ」
「何?いい?いいってこと、だよね?」
「ぁあん……はん……ん…」
「“あんあん”言ってさ、ヤダって言わないし、ん、もう、いいじゃん、結婚して。いや、するからねっ、わかった?」
「ああっ……ぅん……やっ」
「先に“うん”って言ったよねっ。聞いたから。もう、記憶なくされたら困るからイクよっ!」
「ぁーーんっ!」
まるでコントのような濃厚なやりとり。
もう、ダメ。
ううん、多分もう、こんな快感知ってしまったら離れられない。
「桂木さん、よろしく、お願いします。」
「はぁ、はぁ、はぁ、貴和子ちゃんっ!」
果てたばかりの桂木は、そのまま貴和子に抱きついた。その勢いがあまりにも強く、貴和子は苦しがったが、桂木は尚、ぎゅうっと抱きしめた。
そしてそのまま二人は目を閉じ、気づいた時にはまた夜になっていた。
片付けられていない貴和子の部屋は、二人の衣服も散乱し、足の踏み場もなかった。その様子に、目を開けた桂木はニヤリと含ませた笑いをする。
上に重なるものが動いたことで、貴和子も目を開けて、鈍い痛みを下腹部に感じた。久しぶりの行為は、あまりにも激しく、また桂木のソレは果てた後も幾分か硬さを失っていなかったので、貴和子は長い時間繋がれたままの状態だった。
今は処理されていないままの避妊具がグシャっと二人の間に挟まっていて、卑猥感この上ない。
そしてそれに気づいた貴和子は、慌てて桂木に片付けを頼んだ。
「ちょっと、桂木さんっ!これはないですっ。すぐに片付けてくださいっ!」
「あっ、あわわっ、ごめんね。あまりにもよかったから忘れてたよ。すぐ綺麗にするから。」
桂木が気づいていたかどうかはわからないが、桂木の言葉に赤面した貴和子は、触れられる素肌に緊張を覚えた。
そのせいか、敏感な部分は誇張するようにとがり、その膨らみは桂木の目を楽しませた。
「お風呂、入ろうか。一緒に。」
拒絶を許さないように、桂木は貴和子にキスをしながら腕を引き上げ、これまた散乱した貴和子の部屋の浴室に向かった。
シャワーを浴びながらも、桂木は口付けをやめない。貴和子は自分のだらしない癖を恥ずかしく思いながらもまた翻弄されていく。
自分の素顔を知ったにも関わらず、愛を降らせてくれる桂木。
「どんな貴和子ちゃんでも大好きだよ。」
と、自分に甘く囁いてくれる男は、この世には彼しかいないだろうと貴和子は思った。それはつまり、自分が生涯を共にするのは桂木嘉人しかいないという事実になる。
「桂木さん……好きに、なります。」
水の滴るいい男、桂木嘉人を見上げながら、貴和子は勇気を出して言った。
桂木はその声にニコッと笑いながら、
「僕は、貴和子ちゃんをもっと好きになるよ。自分でもわからないくらい、執着したいんだ。誰にも見せたくないくらい、僕の腕の中に閉じこめておきたい。」
と、殺し文句を並べた。
それは決して現実的ではないけれど、貴和子の心を掴むには十分な言葉だった。
桂木嘉人にとっては、本気の言葉だったけれど。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
【完結】領主の妻になりました
青波鳩子
恋愛
「私が君を愛することは無い」
司祭しかいない小さな教会で、夫になったばかりのクライブにフォスティーヌはそう告げられた。
===============================================
オルティス王の側室を母に持つ第三王子クライブと、バーネット侯爵家フォスティーヌは婚約していた。
挙式を半年後に控えたある日、王宮にて事件が勃発した。
クライブの異母兄である王太子ジェイラスが、国王陛下とクライブの実母である側室を暗殺。
新たに王の座に就いたジェイラスは、異母弟である第二王子マーヴィンを公金横領の疑いで捕縛、第三王子クライブにオールブライト辺境領を治める沙汰を下した。
マーヴィンの婚約者だったブリジットは共犯の疑いがあったが確たる証拠が見つからない。
ブリジットが王都にいてはマーヴィンの子飼いと接触、画策の恐れから、ジェイラスはクライブにオールブライト領でブリジットの隔離監視を命じる。
捜査中に大怪我を負い、生涯歩けなくなったブリジットをクライブは密かに想っていた。
長兄からの「ブリジットの隔離監視」を都合よく解釈したクライブは、オールブライト辺境伯の館のうち豪華な別邸でブリジットを囲った。
新王である長兄の命令に逆らえずフォスティーヌと結婚したクライブは、本邸にフォスティーヌを置き、自分はブリジットと別邸で暮らした。
フォスティーヌに「別邸には近づくことを許可しない」と告げて。
フォスティーヌは「お飾りの領主の妻」としてオールブライトで生きていく。
ブリジットの大きな嘘をクライブが知り、そこからクライブとフォスティーヌの関係性が変わり始める。
========================================
*荒唐無稽の世界観の中、ふんわりと書いていますのでふんわりとお読みください
*約10万字で最終話を含めて全29話です
*他のサイトでも公開します
*10月16日より、1日2話ずつ、7時と19時にアップします
*誤字、脱字、衍字、誤用、素早く脳内変換してお読みいただけるとありがたいです
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる