25 / 38
ep.25
しおりを挟む
桂木嘉人との交際は、すぐさま職場に知れることとなった。
男の方が言い回ったからだ。しかも、2人は既に同棲しているとまで言い切った。職場で堂々と交際宣言するなど、貴和子にしてみたらあり得ないレベルこの上ない。
真っ赤な顔をしてその日は一日中過ごした。たまに、桂木の「貴和子ちゃんは抱き心地がいい。」やら、「貴和子ちゃんのシャンプーは◯◯だから」といった突飛な発言に真っ青になりながら。
仕事を終え、今までなら桂木に見つかる前にと一目散に帰宅する準備をしていた貴和子はもういない。
なぜなら、どうせ急いで帰ったって、桂木が同じ部屋に戻ってくるからだ。
それもまた驚愕だった。
ある日のこと、お泊まりをした桂木は朝からコトを終え、貴和子と一緒に出勤するはずだったのに、
「ちょっと調子が悪いから遅れていくよ。貴和子ちゃんは先に行ってて。鍵、職場で返すから。」
といい、貴和子のベッドから出なかった。
貴和子は朝の貴重な時間を失って、慌てて通勤準備をしていたので、
「大丈夫ですか?!わかりました!じゃ、私は行きますからっ!」
と、特に怪しさを感じずに桂木に鍵を託して先に部屋を出た。
その様子に、ニヤリと意地の悪い顔を見せたことに、貴和子は気づかなかった。
そして昼前にようやく出勤してきた桂木は、上機嫌で貴和子に右手で鍵を返した。左手にはもう1つ同じものがあった。
「どういう意味ですか?桂木さん!」
それに気づいた貴和子は、目を見開いて抗議した。勝手に合鍵を作るなんて酷すぎる。正直に言えばよかったと言いたいが、婚姻前から同棲するなど貴和子の考えには無いことだった。
「同棲するなんて承諾してませんよ。」
鼻息荒く話す貴和子の肩を抱き、桂木は囁いた。
「僕、掃除とか大好きだし、貴和子ちゃんのいない間に好きなもの作っておいてあげるよ。」
貴和子にとって、他の誰かが掃除と料理をして部屋で待つなどあり得ないことなのを桂木は知っているのに敢えてそう言う。
「なっ、いいです!断固お断りします!」
「可愛いなぁ。怒った顔の貴和子ちゃんをもっと見たかったんだぁ。最近は恍惚とした表情ばかりで、それはそれでいいんだけど、強気な貴和子ちゃんの顔も好きだし。」
「はぁ?!」
桂木の言い分に貴和子は開いた口が塞がらない。だが、職場だというのに肩を抱き、耳元で囁く桂木は、顔をずらして貴和子のうなじに口付けをしていく。
そんな行為に、朝から情事に励んだ貴和子の体が反応するのは周知のこと。桂木は肩を抱いていた手も移動させ、貴和子の豊満な胸をゾクゾクさせるような手つきで弄んだ。
「や、やめて、桂木さぁ…ん」
「一緒に暮らすこと、承諾してくれたらやめる。」
「ちょ、悪い人……ん」
「いいよね?貴和子ちゃん。」
人差し指と親指で、貴和子の尖った部分を摘む桂木に、貴和子は「ひゃうっ」と、思わず声を上げてしまった。
「……も、しないで、くださいよっ。職場なんですから……」
「わかったよ。じゃあ、続きは帰ってから。」
こうして、桂木と貴和子の同棲は幕を開けたのである。
男の方が言い回ったからだ。しかも、2人は既に同棲しているとまで言い切った。職場で堂々と交際宣言するなど、貴和子にしてみたらあり得ないレベルこの上ない。
真っ赤な顔をしてその日は一日中過ごした。たまに、桂木の「貴和子ちゃんは抱き心地がいい。」やら、「貴和子ちゃんのシャンプーは◯◯だから」といった突飛な発言に真っ青になりながら。
仕事を終え、今までなら桂木に見つかる前にと一目散に帰宅する準備をしていた貴和子はもういない。
なぜなら、どうせ急いで帰ったって、桂木が同じ部屋に戻ってくるからだ。
それもまた驚愕だった。
ある日のこと、お泊まりをした桂木は朝からコトを終え、貴和子と一緒に出勤するはずだったのに、
「ちょっと調子が悪いから遅れていくよ。貴和子ちゃんは先に行ってて。鍵、職場で返すから。」
といい、貴和子のベッドから出なかった。
貴和子は朝の貴重な時間を失って、慌てて通勤準備をしていたので、
「大丈夫ですか?!わかりました!じゃ、私は行きますからっ!」
と、特に怪しさを感じずに桂木に鍵を託して先に部屋を出た。
その様子に、ニヤリと意地の悪い顔を見せたことに、貴和子は気づかなかった。
そして昼前にようやく出勤してきた桂木は、上機嫌で貴和子に右手で鍵を返した。左手にはもう1つ同じものがあった。
「どういう意味ですか?桂木さん!」
それに気づいた貴和子は、目を見開いて抗議した。勝手に合鍵を作るなんて酷すぎる。正直に言えばよかったと言いたいが、婚姻前から同棲するなど貴和子の考えには無いことだった。
「同棲するなんて承諾してませんよ。」
鼻息荒く話す貴和子の肩を抱き、桂木は囁いた。
「僕、掃除とか大好きだし、貴和子ちゃんのいない間に好きなもの作っておいてあげるよ。」
貴和子にとって、他の誰かが掃除と料理をして部屋で待つなどあり得ないことなのを桂木は知っているのに敢えてそう言う。
「なっ、いいです!断固お断りします!」
「可愛いなぁ。怒った顔の貴和子ちゃんをもっと見たかったんだぁ。最近は恍惚とした表情ばかりで、それはそれでいいんだけど、強気な貴和子ちゃんの顔も好きだし。」
「はぁ?!」
桂木の言い分に貴和子は開いた口が塞がらない。だが、職場だというのに肩を抱き、耳元で囁く桂木は、顔をずらして貴和子のうなじに口付けをしていく。
そんな行為に、朝から情事に励んだ貴和子の体が反応するのは周知のこと。桂木は肩を抱いていた手も移動させ、貴和子の豊満な胸をゾクゾクさせるような手つきで弄んだ。
「や、やめて、桂木さぁ…ん」
「一緒に暮らすこと、承諾してくれたらやめる。」
「ちょ、悪い人……ん」
「いいよね?貴和子ちゃん。」
人差し指と親指で、貴和子の尖った部分を摘む桂木に、貴和子は「ひゃうっ」と、思わず声を上げてしまった。
「……も、しないで、くださいよっ。職場なんですから……」
「わかったよ。じゃあ、続きは帰ってから。」
こうして、桂木と貴和子の同棲は幕を開けたのである。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる