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はかりごと
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「依子ちゃん、大丈夫?」
焦った顔で、私をそっと包む高原さんを、諭は呆然と見ていた。
私と目が合うと、悲しそうに俯く。
「ヤダヤダヤダ~、大丈夫ですか~?ヒール、折れちゃってますよ~。」
甲高い声をあげ、自分の存在をアピールする鴨井さんは、私と高原さんの組み合わせに興味津々だ。
「ねえねえ、諭くん、ビックリしたわよねー、急にこけるんだもん。……でも、それ以上に、驚いたわよ、ね~?」
ニヤニヤが止まらない鴨井さんに、我慢ならなかったのは高原さんだ。
「君、冷やかすのはやめてくれないか?彼女を見世物にするんじゃない。ったく。」
イケメンが真面目にそう言えば、女子力をあげることに励む女性は怯んでしまう。
今回の、高原さんと鴨井さんもそんな感じで、鴨井さんは悔しそうに歯をキリキリさせて高原さんを睨んでいた。
私は、やるせないこの場の空気に居た堪れなくなり、立ち上がろうとするが、
「っ、すみません……大丈夫です。……あ、あのっ、ひゃっ」
「靴はもう履けそうにない。こうするしかないだろ?」
いきなり高原さんにお姫様抱っこをされてしまった。
私の体に触れることに、慣れていることがわかる。
ーーやめて。諭が、見てる……。
「あの、降ろしてください。私、こんなのされたら、恥ずかしくてもうこの辺り歩けません。靴は、どうにかなりますから。」
急いで降ろしてもらうと、私は取れかけてたヒールを両足とも剥ぎ取り、ペタンコの靴を履いた。
「ば、馬鹿力って思ってもらって結構ですからっ。」
女子にしては力のある私は、鴨井さんなんかだと躊躇してしまうことも難なくやってしまう。
ーーもう、どうだっていい。私なんか。
「送るよ、依子ちゃん。危なっかしくて目が離せないな。」
そんな私に、高原さんはあの優しい目を向けてくれる。
少し顔が赤くなったかもしれない。
高原さんは、私の腰に腕を回し、全身で守るように歩いてくれた。
相変わらず鴨井さんは、高原さんを睨みつけていたが、諭はーーー
諭はどこに焦点を合わせるでもなく、呆然としていたままだった。
そしてその横を、少し離れて私達が通り過ぎる時、一瞬だが、高原さんと目を合わせたのだと思う。
帰宅してすぐに、高原さんは、私を求めた。
そして、行為が終わった後、
「ごめん、急すぎた。でも……さっきの、旦那だろ?……凄い目で、俺を見てたから……」
と、言いながら、私を強く抱きしめた。
「お願いだから……彼の元へ戻らないで……」
と、肩越しに願いながら。
諭はきっと気づいたはず。
私と高原さんがタダならぬ関係だと。
今まで、見たことも、匂わせたこともない男に、警戒心を抱くのは当然だ。
しかも私は、「諭とは違うから」と、夫以外の相手とどうこうなることは否定していたし。
でも、どうして鴨井さんがいたんだろ?
それに、渋沢部長と鴨井さんの関係も気になる。
私が、心そっちのけで情事をしていたことに気づいていたのか、
「俺のことだけ見てほしいけど、まだ、無理そうだな。」
と、所在無げに言う高原さん。
ここは正直に、
「ごめん、なさい……。」
と言うしかなかった。
「酷い女だね、私は。」
そう付け足して、彼の腕を抜け出した。
切なげに見てるであろう視線に、背中が痛い。
「君だけじゃない……みんな、同じだよ。いつかは通る道を、たまたま、今
歩んでるだけだ。まぁ、僕としては、早々と走り抜けて欲しいけどね。」
優しいけど、重みのある言葉に、
胸が、スーッと軽くなる。
早く、この人だけを愛し、この人だけに愛されたい。
心がそれを願っている。
どんな世界が待っているのだろう?
ずっと、私には縁がないと思っていたその場所の空気を、思い切り吸い込むことが、できるのかもしれない。
愛し、愛され、共有する空気を。
もう、今度こそ諭と、離婚しなければいけない。
早々と。提案じゃなく、決断を、面と向かって言おう。
*****
ところで残された鴨井あすかと諭、そして、渋沢部長は、思わぬ展開にそれぞれが違うことを考えていた。
鴨井あすかと渋沢部長は、ここ最近、親密になった。
所謂、利害の一致からだ。
鴨井あすかは自分に恥をかかせた諭を痛い目に合わせたかった。
渋沢部長は、依子をものにしたかった。
その為、鴨井あすかは諭の職場に押しかけ、諭の後をつけてどうにか弱点を探ろうとしていた。
諭はその頃、出て行った依子を連れ戻そうと、依子の会社の近くで待ち伏せしていた。
だが、一向に出てこない。
そこで、裏口の存在に気付き、場所を探っていたら、たまたま駐車場から出てくる車を見た。
いかにも高級そうな外車だ。
見えたのは僅かな時間だったが、運転しているのは依子だと、諭は気づいた。諭だけではなく、鴨井あすかも気づいた。しかも、助手席には男が乗っている。
(もしかしたら、仕事関係かもしれない)と、諭は得意の楽観視をこじつけようとしたが、鴨井あすかは女の直感とやらで、すぐに男の素性を調べた。
簡単なことだ。
朝、出勤時に会社の周りをウロウロしてあの男を探し、見つけたところでワザとぶつかればいいのだ。しかも、正面から抱きつくように。
「あらやだ、ごめんなさい。考え事をしていて……まぁ、私ったらなんてことを!!ごめんなさい。リップがワイシャツについてしまって……すぐに替えを用意しますわっ。」
と、お得意のぶりっ子作戦で、まんまと渋沢部長の名刺を頂くことに成功したのである。
そこからの行動は早かった。
所謂、偽装作戦である。
電話やメールでそれとなくお互いの恋愛事情まで話し、渋沢の好みを知る。
そして、「あら、もしかしたら、冨樫さんのことじゃない?その方って。」と、ワザとらしく依子と知り合いだと強調する。
そして、段々と付き合いを濃くしていき、自分は冨樫依子の旦那を落としたいと本音を漏らす。部長から、あの夫婦は別居中だというスペシャリティ溢れるネタを聞けた。
そうやって、じっとりねっとり作戦を練り、不必要な『残業』に至ったのだ。
本当なら、部長が依子とキスでもなんでもしている場面を、諭に見せつけるつもりだった。そして、ショックを受けた諭を酔わし、自分の豊満な体を寄せつければ、さすがに諭も落ちてくるはず、と思っていた。
まずは、警戒されないように、渋沢部長が依子を外に連れ出すことが第一関門だ。
それなのに、待てども待てども部長は現れない。
諭には、「依子さんが大事な話があるから迎えに来てって言ってたわよ。嘘だと思うなら来なくていいけど、男が絡んでるみたい。」と、絶対に来てもらえるように仕向けた。”男“と強調すれば、いくらなんでも気になって来るはずだ。特に別居中であれば、確認すべきチャンスは利用するべきた。
ちなみに鴨井あすかは携帯を3台持っていて、諭の前で連絡先を消したもの以外の2台にも、同じように連絡先は登録してある。
つまり、たかが1台の携帯の連絡先が消えたって、痛くもかゆくもなかったのだ。
案の定、焦ったように諭は来た。
以前会った時より、幾分か細くなっている。これじゃあ女の相手もロクにできないだろう。せいぜい週1か。
痺れを切らした鴨井あすかは、渋沢部長に電話をして促した。
様子からして、きっと、渋沢部長はしくじったのだ。我慢できず、オフィス内で手を出したのかもしれない。
数分して、奥のエレベーターのドアが開き、依子が走って出てきた。
渋沢部長の姿がない。
(あのスカチン野郎っ!)
ワナワナと怒りがこみ上げてきた時、依子が転んだ。
派手に大きな音が響いている。
隣の諭が依子を助けるため、大きく一歩踏み出そうとした。
だが、それよりも早く、スーツをかっこ良く着こなした背の高い男性が、依子に近づいた。
その手つき、声は、まるで恋人のように優しい。
鴨井あすかは面白くなってきたわ、と、ほくそ笑み、2人に近づいて声をかけた。
だが、そんな鴨井に向けられた男の目線は、鴨井のドス黒さを射抜いた。
男の顔立ちはまさにイケメンで、依子に向ける視線にたちまち嫉妬を覚えた。
まあいい。大番狂わせだったが、当初の諭をコテンパに傷つけるという目的は充分すぎるほどの結果が得られた。
今夜は特別な下着を身につけている。
絶対に男なら脱がしたくなる妖艶さに、やられるがいい。
だが諭は鴨井かすかになど一目も合わさず、その場に座り込んでしまった。
タイミング悪く現れた渋沢部長は、座り込んだために、鴨井あすかの影になって見えない諭に気づかず、
「失敗失敗。依子ちゃん強すぎだよ。全然靡いてくれないし、大声出すから警備員が来て、いろいろ事情きかれちゃったよ。もうヘトヘト……あすかちゃん、今夜はサービスしてよ。
あ、そういえば旦那は?依子ちゃんと行っちゃった?
それとも作戦失敗?」
と、嘘も真実もダダ漏れさせながらエントランスにやってきた。
「っ、はぁーーー、もうっ!あんた、ぜんっぜん使えないっ!もういいわっ!」
と、鴨井あすかは頭をふり、渋沢部長の手を引っ張ってその場から逃げた。
1人、残された諭は、長い間項垂れ、座り込んでいたが、警備員に促され、生気なく立ち上がって帰路についた。
焦った顔で、私をそっと包む高原さんを、諭は呆然と見ていた。
私と目が合うと、悲しそうに俯く。
「ヤダヤダヤダ~、大丈夫ですか~?ヒール、折れちゃってますよ~。」
甲高い声をあげ、自分の存在をアピールする鴨井さんは、私と高原さんの組み合わせに興味津々だ。
「ねえねえ、諭くん、ビックリしたわよねー、急にこけるんだもん。……でも、それ以上に、驚いたわよ、ね~?」
ニヤニヤが止まらない鴨井さんに、我慢ならなかったのは高原さんだ。
「君、冷やかすのはやめてくれないか?彼女を見世物にするんじゃない。ったく。」
イケメンが真面目にそう言えば、女子力をあげることに励む女性は怯んでしまう。
今回の、高原さんと鴨井さんもそんな感じで、鴨井さんは悔しそうに歯をキリキリさせて高原さんを睨んでいた。
私は、やるせないこの場の空気に居た堪れなくなり、立ち上がろうとするが、
「っ、すみません……大丈夫です。……あ、あのっ、ひゃっ」
「靴はもう履けそうにない。こうするしかないだろ?」
いきなり高原さんにお姫様抱っこをされてしまった。
私の体に触れることに、慣れていることがわかる。
ーーやめて。諭が、見てる……。
「あの、降ろしてください。私、こんなのされたら、恥ずかしくてもうこの辺り歩けません。靴は、どうにかなりますから。」
急いで降ろしてもらうと、私は取れかけてたヒールを両足とも剥ぎ取り、ペタンコの靴を履いた。
「ば、馬鹿力って思ってもらって結構ですからっ。」
女子にしては力のある私は、鴨井さんなんかだと躊躇してしまうことも難なくやってしまう。
ーーもう、どうだっていい。私なんか。
「送るよ、依子ちゃん。危なっかしくて目が離せないな。」
そんな私に、高原さんはあの優しい目を向けてくれる。
少し顔が赤くなったかもしれない。
高原さんは、私の腰に腕を回し、全身で守るように歩いてくれた。
相変わらず鴨井さんは、高原さんを睨みつけていたが、諭はーーー
諭はどこに焦点を合わせるでもなく、呆然としていたままだった。
そしてその横を、少し離れて私達が通り過ぎる時、一瞬だが、高原さんと目を合わせたのだと思う。
帰宅してすぐに、高原さんは、私を求めた。
そして、行為が終わった後、
「ごめん、急すぎた。でも……さっきの、旦那だろ?……凄い目で、俺を見てたから……」
と、言いながら、私を強く抱きしめた。
「お願いだから……彼の元へ戻らないで……」
と、肩越しに願いながら。
諭はきっと気づいたはず。
私と高原さんがタダならぬ関係だと。
今まで、見たことも、匂わせたこともない男に、警戒心を抱くのは当然だ。
しかも私は、「諭とは違うから」と、夫以外の相手とどうこうなることは否定していたし。
でも、どうして鴨井さんがいたんだろ?
それに、渋沢部長と鴨井さんの関係も気になる。
私が、心そっちのけで情事をしていたことに気づいていたのか、
「俺のことだけ見てほしいけど、まだ、無理そうだな。」
と、所在無げに言う高原さん。
ここは正直に、
「ごめん、なさい……。」
と言うしかなかった。
「酷い女だね、私は。」
そう付け足して、彼の腕を抜け出した。
切なげに見てるであろう視線に、背中が痛い。
「君だけじゃない……みんな、同じだよ。いつかは通る道を、たまたま、今
歩んでるだけだ。まぁ、僕としては、早々と走り抜けて欲しいけどね。」
優しいけど、重みのある言葉に、
胸が、スーッと軽くなる。
早く、この人だけを愛し、この人だけに愛されたい。
心がそれを願っている。
どんな世界が待っているのだろう?
ずっと、私には縁がないと思っていたその場所の空気を、思い切り吸い込むことが、できるのかもしれない。
愛し、愛され、共有する空気を。
もう、今度こそ諭と、離婚しなければいけない。
早々と。提案じゃなく、決断を、面と向かって言おう。
*****
ところで残された鴨井あすかと諭、そして、渋沢部長は、思わぬ展開にそれぞれが違うことを考えていた。
鴨井あすかと渋沢部長は、ここ最近、親密になった。
所謂、利害の一致からだ。
鴨井あすかは自分に恥をかかせた諭を痛い目に合わせたかった。
渋沢部長は、依子をものにしたかった。
その為、鴨井あすかは諭の職場に押しかけ、諭の後をつけてどうにか弱点を探ろうとしていた。
諭はその頃、出て行った依子を連れ戻そうと、依子の会社の近くで待ち伏せしていた。
だが、一向に出てこない。
そこで、裏口の存在に気付き、場所を探っていたら、たまたま駐車場から出てくる車を見た。
いかにも高級そうな外車だ。
見えたのは僅かな時間だったが、運転しているのは依子だと、諭は気づいた。諭だけではなく、鴨井あすかも気づいた。しかも、助手席には男が乗っている。
(もしかしたら、仕事関係かもしれない)と、諭は得意の楽観視をこじつけようとしたが、鴨井あすかは女の直感とやらで、すぐに男の素性を調べた。
簡単なことだ。
朝、出勤時に会社の周りをウロウロしてあの男を探し、見つけたところでワザとぶつかればいいのだ。しかも、正面から抱きつくように。
「あらやだ、ごめんなさい。考え事をしていて……まぁ、私ったらなんてことを!!ごめんなさい。リップがワイシャツについてしまって……すぐに替えを用意しますわっ。」
と、お得意のぶりっ子作戦で、まんまと渋沢部長の名刺を頂くことに成功したのである。
そこからの行動は早かった。
所謂、偽装作戦である。
電話やメールでそれとなくお互いの恋愛事情まで話し、渋沢の好みを知る。
そして、「あら、もしかしたら、冨樫さんのことじゃない?その方って。」と、ワザとらしく依子と知り合いだと強調する。
そして、段々と付き合いを濃くしていき、自分は冨樫依子の旦那を落としたいと本音を漏らす。部長から、あの夫婦は別居中だというスペシャリティ溢れるネタを聞けた。
そうやって、じっとりねっとり作戦を練り、不必要な『残業』に至ったのだ。
本当なら、部長が依子とキスでもなんでもしている場面を、諭に見せつけるつもりだった。そして、ショックを受けた諭を酔わし、自分の豊満な体を寄せつければ、さすがに諭も落ちてくるはず、と思っていた。
まずは、警戒されないように、渋沢部長が依子を外に連れ出すことが第一関門だ。
それなのに、待てども待てども部長は現れない。
諭には、「依子さんが大事な話があるから迎えに来てって言ってたわよ。嘘だと思うなら来なくていいけど、男が絡んでるみたい。」と、絶対に来てもらえるように仕向けた。”男“と強調すれば、いくらなんでも気になって来るはずだ。特に別居中であれば、確認すべきチャンスは利用するべきた。
ちなみに鴨井あすかは携帯を3台持っていて、諭の前で連絡先を消したもの以外の2台にも、同じように連絡先は登録してある。
つまり、たかが1台の携帯の連絡先が消えたって、痛くもかゆくもなかったのだ。
案の定、焦ったように諭は来た。
以前会った時より、幾分か細くなっている。これじゃあ女の相手もロクにできないだろう。せいぜい週1か。
痺れを切らした鴨井あすかは、渋沢部長に電話をして促した。
様子からして、きっと、渋沢部長はしくじったのだ。我慢できず、オフィス内で手を出したのかもしれない。
数分して、奥のエレベーターのドアが開き、依子が走って出てきた。
渋沢部長の姿がない。
(あのスカチン野郎っ!)
ワナワナと怒りがこみ上げてきた時、依子が転んだ。
派手に大きな音が響いている。
隣の諭が依子を助けるため、大きく一歩踏み出そうとした。
だが、それよりも早く、スーツをかっこ良く着こなした背の高い男性が、依子に近づいた。
その手つき、声は、まるで恋人のように優しい。
鴨井あすかは面白くなってきたわ、と、ほくそ笑み、2人に近づいて声をかけた。
だが、そんな鴨井に向けられた男の目線は、鴨井のドス黒さを射抜いた。
男の顔立ちはまさにイケメンで、依子に向ける視線にたちまち嫉妬を覚えた。
まあいい。大番狂わせだったが、当初の諭をコテンパに傷つけるという目的は充分すぎるほどの結果が得られた。
今夜は特別な下着を身につけている。
絶対に男なら脱がしたくなる妖艶さに、やられるがいい。
だが諭は鴨井かすかになど一目も合わさず、その場に座り込んでしまった。
タイミング悪く現れた渋沢部長は、座り込んだために、鴨井あすかの影になって見えない諭に気づかず、
「失敗失敗。依子ちゃん強すぎだよ。全然靡いてくれないし、大声出すから警備員が来て、いろいろ事情きかれちゃったよ。もうヘトヘト……あすかちゃん、今夜はサービスしてよ。
あ、そういえば旦那は?依子ちゃんと行っちゃった?
それとも作戦失敗?」
と、嘘も真実もダダ漏れさせながらエントランスにやってきた。
「っ、はぁーーー、もうっ!あんた、ぜんっぜん使えないっ!もういいわっ!」
と、鴨井あすかは頭をふり、渋沢部長の手を引っ張ってその場から逃げた。
1人、残された諭は、長い間項垂れ、座り込んでいたが、警備員に促され、生気なく立ち上がって帰路についた。
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