キミの見る世界

さば

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プロローグ

紅葉 加奈

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「だれ!?」
ロングの髪の毛が乱れるほど激しく涙を拭っている

「ご、ごめん今朝幽霊の話を聞いて幽霊かと思って見に来たらキミがて...」
慌てすぎて何を言っているのか分からなかった

「そう」
下を向いて一言だけ残して横を過ぎっていった

髪の毛がキラキラしているのが見えた

「おう!悠、遅かったな。水筒あったか?」

「あったよ...」

「なんだよ元気ないじゃん」

「ちょっとな」

「なんだよ(笑)幽霊でも出たか?」

「幽霊は出なかったけど...」

「まぁいいや」

「圭介、もう遅いし帰ろーぜ」

「そーだな帰るか」

テントを片付け望遠鏡をしまいまた同じ山道を下る夕方と違い夜は足場が月明かりに照らされて幻想的な風景がここでも見れる

「また今度やろーな、気をつけて帰れよ悠」

「おう!圭介も気をつけてな」

帰り道丘であった紅葉 加奈のことを考えていた

キレイだったな、連絡先とか聞けばよかったかなでも紅葉 加奈はクラスの中心的存在だし自分とはかけ離れてるし、聞けるわけもないか

「ただいま」

「あら、遅かったわね」

「うん」

「お風呂とご飯済ましちゃいなさい」

「はーい」

お風呂とご飯を済ましてその日はすぐに寝てしまった

土曜日するともなく何となく喫茶店に行った

「ココア1つお願いします」

「モーニングはどーされますか?」

「トーストモーニングでお願いします」

「かしこまりました」

本を読みながら待っている、その本は少し残酷な物語だった主人公が恋に落ちた女の子は狼で郷に帰らなきゃならなくなり郷に帰る途中騎士に見つかってしまい騎士に殺されてしまう話なのだが僕はこの本が好きだ

「ココアになります」

「ありがとうございます」

顔を上げた途端窓に制服姿の紅葉 加奈の姿が見えた、言葉が出る前に体が動いていた

「すみません、これお金ですお釣りは結構です」
そう言うと真っ先に走った

「紅葉 加奈さん待って」
少し大きく呼びすぎた

「あぁ昨日の人」

「ごめんね急に呼び止めて」

「別に大丈夫よ」

「昨日泣いてたでしょ?なんかあったのかなって気になって」そんなことが言いたい訳では無かったが聞きたかったのでまぁいい

「見てたのね、何もないわ」

「そっかならいいんだけど」

「用事はそれだけかしら?」

「その連絡先を聞きたくて...あぁ別に教えたくないとかなら全然いいんだけど...」

「クラスの一員だし別に大丈夫だけれど」

「ありがと」

「じゃあQRコード読み込んで」

「わかったよ」

「知ってるかもしれないけど一応自己紹介します、桐月 悠 って言います呼び方は悠でもなんでも大丈夫です」

「私は紅葉 加奈 です、加奈ってクラスの子からは言われてる」

「うん、じゃあ加奈さんでいいかな?」

「加奈だけで大丈夫よ」

「じゃあ私急いでいるから行くわね」

「うん!また月曜日ね」

後ろを向いた時制服のスカートが少しふわっとなりそこに大きな痣が見えた



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