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31.オバサンと女の子①
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「あー、疲れた……今日は絶対に定時で帰ってやる……」
恨み言でも呟くかのようにそう言って、明希はばたりとデスクに突っ伏した。
昨日も残業をして、さらに家に帰ってからも持ち帰り仕事をしていたから、目元にはメイクでも隠しきれない隈ができてしまっている。
でも、その甲斐あってもう少しでこの仕事も一段落つきそうだ。隣では立岡も黙々と仕事に打ち込んでいるし、あとちょっとだけ頑張って気持ちよく週末を迎えたい。
よし、と気合を入れ直して、明希は背筋をぴんと伸ばす。再びパソコンに目を移してメールの受信ボックスをチェックすると、取引先である雑貨店のバイヤーからメールが届いていた。
メールの内容は、新商品のポップを破損してしまった店舗があるから、新しいものを送って欲しいというものだった。
「あれ、完成済みのポップってまだあったかな……ねえ立岡くん、今ちょっといい?」
「あ、はい。どうかしましたか?」
隣に座る立岡に声をかけてから、届いたメールの内容を彼に伝える。立岡は少し考えた後、おもむろに席を立つと、フロアの隅に積み重なっている段ボールの中から新商品のポップを見つけ出した。
「中里先輩、ありました!」
「あー、よかった! ありがとう! じゃあそのポップ、すぐに送らなきゃ」
「それなら僕がやっておきますよ。どこの店舗ですか?」
立岡に尋ねられてもう一度メールを確認すると、ポップが必要なのは会社から二駅ほどの距離にある店舗だった。これだけ近いなら、配送業者に頼むよりも自分で直接届けたほうがずっと早そうだ。
「あ、やっぱり送らなくていいや! すぐ近くだから、これ片付けたら直接持っていくことにする」
「だったら、僕が届けます。中里先輩、今日は絶対に定時で帰ってやるって言ってたじゃないですか」
「えっ……聞いてたの? 恥ずかしい……」
立岡は仕事に集中していたから聞こえていないと思っていたのに、先程の明希の独り言はきちんと聞かれていたらしい。
にっこりと笑顔で頷かれてしまったらもう何も言えなくて、明希は届け物を彼に頼むことにした。
「それじゃあ、お願いします……」
「ふふっ、分かりました。今やってる作業が終わってからでも大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。先方にはメールしておくし、今日はポップ届けてくれたらそのまま直帰でいいよ」
時計を確認しながら明希が答える。あと一時間ほどで定時になるし、急いで終わらせなければならない仕事はもう無い。今日は金曜日だし立岡も早く帰りたいだろうと思って、明希は気を利かせたつもりでそう伝えた。
「……直帰、ですか?」
「え? うん。もう一区切りつきそうだし、そのまま帰っていいよ。立岡くんも、最近忙しかったから疲れてるでしょ」
よく休んでね、と笑顔で付け足すと、明希の予想に反して立岡の表情は見るからに曇っていった。ショックを受けたような、どこかがっかりした表情だ。
「……分かりました。ありがとうございます」
「え……な、なんか落ち込んでる? ごめん、やっぱり私が届けようか?」
「そうじゃなくて……いえ、なんでもありません。今日は諦めます」
それだけ言うと、立岡は手に持っていたポップを自分のデスクの脇に置いてから、力無くオフィスチェアに座り込んだ。心配した明希がもう一度声をかけようとしたけれど、それを拒むかのようにパソコン画面を凝視している。
何か立岡の気に障ることを言っただろうか、とおろおろしながら考えたけれど、思い当たる節がない。そのまま突っ立っているわけにもいかなくて、明希は首を傾げながら残りの仕事に取りかかることにした。
午後五時半。
明希は長い長いため息をついたあと、ぱたんとノートパソコンを閉じた。それから、デスクの上を綺麗さっぱり片付けて帰り支度をする。宣言通り、定時で帰れることにほっと安堵した。
「中里ちゃん、お疲れー。よかったわねえ、無事に帰れそうで」
「はいっ! 松原さんもお疲れ様でした!」
「本当よぉ。ていうか、立岡くんは?」
「え? 立岡くんなら、もう帰りましたよ。店舗に届け物してもらうことになったので、そのまま帰っていいよって私が指示したんです」
明希がそう答えると、松原は驚いて目を丸くした。それから、呆れたように大げさにため息をつく。
「はああ……立岡くん、かわいそうに」
「えっ!? な、なんでですか!?」
「だって立岡くん、『今週で大仕事は片付きそうだから、金曜日は先輩を食事に誘うんです!』って張り切ってたのにさぁ。当の本人に直帰言い渡されちゃ、誘う気力も無くなるわぁ」
「えっ……!?」
今度は、明希が驚いて目を見開いた。
そういえば先ほど「帰っていいよ」と明希が言った時、立岡は喜ぶどころか見るからに落ち込んでいた。そして、がっくりと肩を落としたまま届け物のポップを持って三課を出て行ったのだ。
立岡の表情が曇った理由を今さら知って、「よっぽど疲れてるんだなぁ」なんて勝手に解釈していた自分が恥ずかしくなる。
「ま、そこで引き下がっちゃう立岡くんも立岡くんね。中里ちゃんみたいな鈍ちん相手にするなら、もっとグイグイ行かないと!」
「に、鈍ちんって……」
否定しようとしたけれど、松原の言うことももっともだと思って口を噤んだ。
立ち尽くす明希を後目に、松原は「じゃあお疲れー」と手を振ってオフィスを出て行った。確か今日は旦那さんとディナーに行くのだと楽しそうに話していたから、一刻も早く家に帰りたいのだろう。
「……私も、帰ろっと」
ぽつりと呟いてから、明希は残っている社員に挨拶をして三課を後にした。
恨み言でも呟くかのようにそう言って、明希はばたりとデスクに突っ伏した。
昨日も残業をして、さらに家に帰ってからも持ち帰り仕事をしていたから、目元にはメイクでも隠しきれない隈ができてしまっている。
でも、その甲斐あってもう少しでこの仕事も一段落つきそうだ。隣では立岡も黙々と仕事に打ち込んでいるし、あとちょっとだけ頑張って気持ちよく週末を迎えたい。
よし、と気合を入れ直して、明希は背筋をぴんと伸ばす。再びパソコンに目を移してメールの受信ボックスをチェックすると、取引先である雑貨店のバイヤーからメールが届いていた。
メールの内容は、新商品のポップを破損してしまった店舗があるから、新しいものを送って欲しいというものだった。
「あれ、完成済みのポップってまだあったかな……ねえ立岡くん、今ちょっといい?」
「あ、はい。どうかしましたか?」
隣に座る立岡に声をかけてから、届いたメールの内容を彼に伝える。立岡は少し考えた後、おもむろに席を立つと、フロアの隅に積み重なっている段ボールの中から新商品のポップを見つけ出した。
「中里先輩、ありました!」
「あー、よかった! ありがとう! じゃあそのポップ、すぐに送らなきゃ」
「それなら僕がやっておきますよ。どこの店舗ですか?」
立岡に尋ねられてもう一度メールを確認すると、ポップが必要なのは会社から二駅ほどの距離にある店舗だった。これだけ近いなら、配送業者に頼むよりも自分で直接届けたほうがずっと早そうだ。
「あ、やっぱり送らなくていいや! すぐ近くだから、これ片付けたら直接持っていくことにする」
「だったら、僕が届けます。中里先輩、今日は絶対に定時で帰ってやるって言ってたじゃないですか」
「えっ……聞いてたの? 恥ずかしい……」
立岡は仕事に集中していたから聞こえていないと思っていたのに、先程の明希の独り言はきちんと聞かれていたらしい。
にっこりと笑顔で頷かれてしまったらもう何も言えなくて、明希は届け物を彼に頼むことにした。
「それじゃあ、お願いします……」
「ふふっ、分かりました。今やってる作業が終わってからでも大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。先方にはメールしておくし、今日はポップ届けてくれたらそのまま直帰でいいよ」
時計を確認しながら明希が答える。あと一時間ほどで定時になるし、急いで終わらせなければならない仕事はもう無い。今日は金曜日だし立岡も早く帰りたいだろうと思って、明希は気を利かせたつもりでそう伝えた。
「……直帰、ですか?」
「え? うん。もう一区切りつきそうだし、そのまま帰っていいよ。立岡くんも、最近忙しかったから疲れてるでしょ」
よく休んでね、と笑顔で付け足すと、明希の予想に反して立岡の表情は見るからに曇っていった。ショックを受けたような、どこかがっかりした表情だ。
「……分かりました。ありがとうございます」
「え……な、なんか落ち込んでる? ごめん、やっぱり私が届けようか?」
「そうじゃなくて……いえ、なんでもありません。今日は諦めます」
それだけ言うと、立岡は手に持っていたポップを自分のデスクの脇に置いてから、力無くオフィスチェアに座り込んだ。心配した明希がもう一度声をかけようとしたけれど、それを拒むかのようにパソコン画面を凝視している。
何か立岡の気に障ることを言っただろうか、とおろおろしながら考えたけれど、思い当たる節がない。そのまま突っ立っているわけにもいかなくて、明希は首を傾げながら残りの仕事に取りかかることにした。
午後五時半。
明希は長い長いため息をついたあと、ぱたんとノートパソコンを閉じた。それから、デスクの上を綺麗さっぱり片付けて帰り支度をする。宣言通り、定時で帰れることにほっと安堵した。
「中里ちゃん、お疲れー。よかったわねえ、無事に帰れそうで」
「はいっ! 松原さんもお疲れ様でした!」
「本当よぉ。ていうか、立岡くんは?」
「え? 立岡くんなら、もう帰りましたよ。店舗に届け物してもらうことになったので、そのまま帰っていいよって私が指示したんです」
明希がそう答えると、松原は驚いて目を丸くした。それから、呆れたように大げさにため息をつく。
「はああ……立岡くん、かわいそうに」
「えっ!? な、なんでですか!?」
「だって立岡くん、『今週で大仕事は片付きそうだから、金曜日は先輩を食事に誘うんです!』って張り切ってたのにさぁ。当の本人に直帰言い渡されちゃ、誘う気力も無くなるわぁ」
「えっ……!?」
今度は、明希が驚いて目を見開いた。
そういえば先ほど「帰っていいよ」と明希が言った時、立岡は喜ぶどころか見るからに落ち込んでいた。そして、がっくりと肩を落としたまま届け物のポップを持って三課を出て行ったのだ。
立岡の表情が曇った理由を今さら知って、「よっぽど疲れてるんだなぁ」なんて勝手に解釈していた自分が恥ずかしくなる。
「ま、そこで引き下がっちゃう立岡くんも立岡くんね。中里ちゃんみたいな鈍ちん相手にするなら、もっとグイグイ行かないと!」
「に、鈍ちんって……」
否定しようとしたけれど、松原の言うことももっともだと思って口を噤んだ。
立ち尽くす明希を後目に、松原は「じゃあお疲れー」と手を振ってオフィスを出て行った。確か今日は旦那さんとディナーに行くのだと楽しそうに話していたから、一刻も早く家に帰りたいのだろう。
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2025/02/06始まり~04/28完結
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