23 / 31
解錠
しおりを挟む
空が白みがかった頃、ルドは焦りに焦っていた。
「ああーー、もーーー、これでもないし、これも違うっ、あああああ、一体どれなんだ!」
ルドは手元の無数にある鍵と格闘をしていた。
経緯を辿るとしたら、それはまだ、アルフが塔から出て、城に向かう時に遡る。
「おい、起きろ」
アルフは、木にもたれかかり寝こけているルドを見つけると横っ腹を容赦なく蹴った。
「へぎゃっ? あれ・・・・・・、若様・・・・・・私は一体・・・・・・」
ルドは変な声を出し、今まで何をしていたのか分からず混乱していた。
「若様と呼ぶな。細かい話は後だ。これを持って塔のてっぺんに居るエルリィスを牢から出し、連れ出してくれ。城の敷地からは出るなよ」
そう言って差し出したのは小さな鍵がパッと見で五十個以上はある様な鍵束だった。
「そんないきなり! アルフ様が直接連れてくれば良かったのでは?」
「この鍵を持ってる奴を探しながら塔を降りたが入口近くに居てな。また戻るのは時間がかかるからお前に任せたい。その間俺は奴と決着を付けに行ってくる」
「でも、これどれが牢屋の鍵が分からないんですが・・・・・・」
ルドはやたらと重い鍵束を見て困惑した。
「ごちゃごちゃとうるせぇな。はぁ・・・・・・仕方ない、お前にとっておきの鍵を預ける」
「はあ・・・・・・、って何ですかこれ?」
アルフはとても大切な物を託すかの様にルドの手のひらに自分の手を重ねた。
手のひらに乗せられた物を見るなりルドはますます困惑した。
それは程よい握りやすさで、程よい長さで、程よい細さで、程よい重さのある何の変哲もない針金だった。
「何って、これさえあれば世界の八割の鍵なんか楽勝で開くだろ? そろそろ兵達の眠りが覚めてもおかしくない頃合だ。くれぐれも見つかるなよ。じゃ、あとは任せたぞ」
そう言ってアルフは城の方へと走り去っていった。
「ちょっ、待って下さい! こんなのどうやって使えと!!」
ルドは手を伸ばし、大声で呼び止めたがアルフは聞く耳も持たず、すぐに背中は小さくなっていった。
「もう・・・・・・、これを自分で使って連れてくれば良かったのに」
アルフがとんでもない命令をしてくるのはいつもの事だった。
しかし、どんなに理不尽な命令だろうと言う通りにしてしまう。
それが十啓の定めなのか、あるいは主従を超えた好意からなのか、ルドにも分からずにいたが、たとえどちらだろうとルドにはどちらでも良い事だった。
「はあ・・・・・・仕方がないですね」
ルドは溜息をつきながら鍵束を握りしめて塔に向かった。
塔の中で見かける兵は皆気持ち良さそうに眠りに就いていた。
急がねばならないという事と兵を起こさない様にしなければならないという二つの事象を両立させる為に、ルドは早歩きかつ慎重に歩を進めた。
「おわわっ!」
そう気を付けていたつもりだったが、ルドは眠る兵の足に躓き盛大に前のめりで倒れた。
「誰だっ!」
「ひぃぃっ」
ルドは奇声を上げ恐る恐る後ろを振り返った。
兵はゴロリと体の向きを変えた。
「誰だよ・・・・・・俺の肉食ったの・・・・・・」
「ね、寝言ですか・・・・・・」
ホッと胸を撫で下ろすと今度は奥の方から声が聞こえた。
「誰・・・・・・?」
その声は牢屋の方から聞こえた事から目的の人物だろうかと思った。
牢に近づくとアルフが言っていた通りの外見の少女が囚われており、彼女がエルリィスだと確信した。
「えーと、初めまして。私は決して怪しい者ではなくてですね」
「怪しい人は皆自分で怪しくないと言うものだそうよ?」
そう言ってエルリィスはクスリと笑った。
「ええ?」
「いえ、ごめんなさい。ある人がそう言っていたからつい」
ルドは純粋そうな少女にそんな事を聞かせる人物は一人しかいないと思った。
「まあ、いきなりの事なので怪しむのも無理はありません。私は若様の・・・・・・いえ、親愛なるアルフ様の忠実なる・・・・・・従者? いや、唯一無二の忠誠を誓いし・・・・・・下僕・・・・・・?」
ルドはこんな時になんと名乗って良いのか考えていなかったのでどう言ったら決まりが良くなるのか模索していた。
ただ、その声はだだ漏れだった為非常に決まりは悪かった。
「とにかく! 私はルド・ラシュタ。アルフ様にあなたを連れ出すように言われて来ました」
「ルドさん・・・・・・あなたがルドさんなんですね」
「へ? 私の事を知ってるのですか?」
「アルフが良くあなたの事を話していたから・・・・・・」
エルリィスはアルフから旅の話をする時、良く出てくる名前にルドの名前があった事を覚えていた。
「若様ぁ・・・・・・」
ルドはアルフが自分の事を話してくれていた事に感極まり、まるで自分の周りに花でも咲いたかの様に喜んだ。
「おっと、こんな事している場合ではありませんでした! 早く鍵を開けねば」
開けなければいけない鍵は全部で五つあった。
牢屋の鍵、エルリィスの四肢についた手枷、足枷の鍵だ。
ルドは一つ一つ鍵を試してみたが、数が多く、どれが当たりなのかが分からなかった。
「これでもないし、これも違うし・・・・・・」
思ったよりも時間の掛かる作業に眠る兵達がいつ起きるかも気になっていた。
兵が寝返りをする度に、寝息が変わる度にルドは気が気ではなかった。
「あっ!」
そんな緊張感の中、ルドは手が滑り鍵束を落としてしまい、どこまで試したかが分からなくなった。
「あああああ、またやり直しなんて」
「ルドさん落ち着いて」
慌てふためくルドの声を聞いてエルリィスは心配そうに言った。
そうこうしている内に、外は段々と白みがかり、夜明けが近かった。
「ああーー、もーーー、これでもないし、これも違うっ、あああああ、一体どれなんだ!」
ルドの精神状態が限界になり、半狂乱で頭を抱えると足元に何かが落ちた。
「あの、何か落としましたか?」
エルリィスにそう言われてルドは足元を見やると、そこにあったのはアルフから預けられた万能鍵もとい何の変哲もない針金だった。
「ああ、針金ですか。これで開けろとか、ははっ、無理に決まってるじゃないですか」
自嘲気味にルドが笑うとエルリィスは音がした辺りをまさぐり針金を手に取った。
試しに自分の手枷の鍵穴を探り、針金を差し込み、全神経を指先に集中させた。
針金を調整し、試行錯誤し根気よく弄っていると、手応えがあった。そして、そのままぐるりと針金を回すとカチリと音がし、手枷はするりと手首より落ちた。
「あのう・・・・・・、針金で出来ちゃいました」
エルリィスが遠慮がちにそう言うと、ルドは「えっ!」と驚嘆の声を漏らし、そのまま数秒間目を丸くしたまま呆然と立ち尽くしていた。
「ああーー、もーーー、これでもないし、これも違うっ、あああああ、一体どれなんだ!」
ルドは手元の無数にある鍵と格闘をしていた。
経緯を辿るとしたら、それはまだ、アルフが塔から出て、城に向かう時に遡る。
「おい、起きろ」
アルフは、木にもたれかかり寝こけているルドを見つけると横っ腹を容赦なく蹴った。
「へぎゃっ? あれ・・・・・・、若様・・・・・・私は一体・・・・・・」
ルドは変な声を出し、今まで何をしていたのか分からず混乱していた。
「若様と呼ぶな。細かい話は後だ。これを持って塔のてっぺんに居るエルリィスを牢から出し、連れ出してくれ。城の敷地からは出るなよ」
そう言って差し出したのは小さな鍵がパッと見で五十個以上はある様な鍵束だった。
「そんないきなり! アルフ様が直接連れてくれば良かったのでは?」
「この鍵を持ってる奴を探しながら塔を降りたが入口近くに居てな。また戻るのは時間がかかるからお前に任せたい。その間俺は奴と決着を付けに行ってくる」
「でも、これどれが牢屋の鍵が分からないんですが・・・・・・」
ルドはやたらと重い鍵束を見て困惑した。
「ごちゃごちゃとうるせぇな。はぁ・・・・・・仕方ない、お前にとっておきの鍵を預ける」
「はあ・・・・・・、って何ですかこれ?」
アルフはとても大切な物を託すかの様にルドの手のひらに自分の手を重ねた。
手のひらに乗せられた物を見るなりルドはますます困惑した。
それは程よい握りやすさで、程よい長さで、程よい細さで、程よい重さのある何の変哲もない針金だった。
「何って、これさえあれば世界の八割の鍵なんか楽勝で開くだろ? そろそろ兵達の眠りが覚めてもおかしくない頃合だ。くれぐれも見つかるなよ。じゃ、あとは任せたぞ」
そう言ってアルフは城の方へと走り去っていった。
「ちょっ、待って下さい! こんなのどうやって使えと!!」
ルドは手を伸ばし、大声で呼び止めたがアルフは聞く耳も持たず、すぐに背中は小さくなっていった。
「もう・・・・・・、これを自分で使って連れてくれば良かったのに」
アルフがとんでもない命令をしてくるのはいつもの事だった。
しかし、どんなに理不尽な命令だろうと言う通りにしてしまう。
それが十啓の定めなのか、あるいは主従を超えた好意からなのか、ルドにも分からずにいたが、たとえどちらだろうとルドにはどちらでも良い事だった。
「はあ・・・・・・仕方がないですね」
ルドは溜息をつきながら鍵束を握りしめて塔に向かった。
塔の中で見かける兵は皆気持ち良さそうに眠りに就いていた。
急がねばならないという事と兵を起こさない様にしなければならないという二つの事象を両立させる為に、ルドは早歩きかつ慎重に歩を進めた。
「おわわっ!」
そう気を付けていたつもりだったが、ルドは眠る兵の足に躓き盛大に前のめりで倒れた。
「誰だっ!」
「ひぃぃっ」
ルドは奇声を上げ恐る恐る後ろを振り返った。
兵はゴロリと体の向きを変えた。
「誰だよ・・・・・・俺の肉食ったの・・・・・・」
「ね、寝言ですか・・・・・・」
ホッと胸を撫で下ろすと今度は奥の方から声が聞こえた。
「誰・・・・・・?」
その声は牢屋の方から聞こえた事から目的の人物だろうかと思った。
牢に近づくとアルフが言っていた通りの外見の少女が囚われており、彼女がエルリィスだと確信した。
「えーと、初めまして。私は決して怪しい者ではなくてですね」
「怪しい人は皆自分で怪しくないと言うものだそうよ?」
そう言ってエルリィスはクスリと笑った。
「ええ?」
「いえ、ごめんなさい。ある人がそう言っていたからつい」
ルドは純粋そうな少女にそんな事を聞かせる人物は一人しかいないと思った。
「まあ、いきなりの事なので怪しむのも無理はありません。私は若様の・・・・・・いえ、親愛なるアルフ様の忠実なる・・・・・・従者? いや、唯一無二の忠誠を誓いし・・・・・・下僕・・・・・・?」
ルドはこんな時になんと名乗って良いのか考えていなかったのでどう言ったら決まりが良くなるのか模索していた。
ただ、その声はだだ漏れだった為非常に決まりは悪かった。
「とにかく! 私はルド・ラシュタ。アルフ様にあなたを連れ出すように言われて来ました」
「ルドさん・・・・・・あなたがルドさんなんですね」
「へ? 私の事を知ってるのですか?」
「アルフが良くあなたの事を話していたから・・・・・・」
エルリィスはアルフから旅の話をする時、良く出てくる名前にルドの名前があった事を覚えていた。
「若様ぁ・・・・・・」
ルドはアルフが自分の事を話してくれていた事に感極まり、まるで自分の周りに花でも咲いたかの様に喜んだ。
「おっと、こんな事している場合ではありませんでした! 早く鍵を開けねば」
開けなければいけない鍵は全部で五つあった。
牢屋の鍵、エルリィスの四肢についた手枷、足枷の鍵だ。
ルドは一つ一つ鍵を試してみたが、数が多く、どれが当たりなのかが分からなかった。
「これでもないし、これも違うし・・・・・・」
思ったよりも時間の掛かる作業に眠る兵達がいつ起きるかも気になっていた。
兵が寝返りをする度に、寝息が変わる度にルドは気が気ではなかった。
「あっ!」
そんな緊張感の中、ルドは手が滑り鍵束を落としてしまい、どこまで試したかが分からなくなった。
「あああああ、またやり直しなんて」
「ルドさん落ち着いて」
慌てふためくルドの声を聞いてエルリィスは心配そうに言った。
そうこうしている内に、外は段々と白みがかり、夜明けが近かった。
「ああーー、もーーー、これでもないし、これも違うっ、あああああ、一体どれなんだ!」
ルドの精神状態が限界になり、半狂乱で頭を抱えると足元に何かが落ちた。
「あの、何か落としましたか?」
エルリィスにそう言われてルドは足元を見やると、そこにあったのはアルフから預けられた万能鍵もとい何の変哲もない針金だった。
「ああ、針金ですか。これで開けろとか、ははっ、無理に決まってるじゃないですか」
自嘲気味にルドが笑うとエルリィスは音がした辺りをまさぐり針金を手に取った。
試しに自分の手枷の鍵穴を探り、針金を差し込み、全神経を指先に集中させた。
針金を調整し、試行錯誤し根気よく弄っていると、手応えがあった。そして、そのままぐるりと針金を回すとカチリと音がし、手枷はするりと手首より落ちた。
「あのう・・・・・・、針金で出来ちゃいました」
エルリィスが遠慮がちにそう言うと、ルドは「えっ!」と驚嘆の声を漏らし、そのまま数秒間目を丸くしたまま呆然と立ち尽くしていた。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』
KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。
日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。
アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。
「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。
貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。
集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。
そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。
これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。
今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう?
※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは
似て非なる物として見て下さい
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる