ズボラな私の異世界譚〜あれ?何も始まらない?〜

野鳥

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9 愛のサンドウィッチ爆誕

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これに味をしめた2人は、次々に父親の育てている野菜を魔法で改良し、あーだこーだ言いながら遂には種の状態で日本産のお野菜並の品種改良に成功した。
次にこの種で育った野菜の種は美味しい野菜の種となることでしょう…。野菜の種がゲシュタルト崩壊ぃ。

うん、ルー兄はチートだった…。

こうなったら全てのお野菜でやるしかないな。
この世界の食の改善の為に!
ルー兄が!

はい、しつこいかもしれないけど私はやりませんよ~。

ただ今、パリポリとキュウリならぬ改良済みキュリーを食べてます。美味し。

味噌つけて食いたいなぁ、キムチとか…この世界にあるのか?

そこで私は閃いた。
閃いたというか脳裏に過ぎった食べ物があった。


サンドイッチが食べたい!!


トマトにキュウリにレタスさえあれば、あとはハムか!マヨネーズも作ってやんよ!マスタードは無いのか!?

5歳児の情報じゃあ調味料なんて知らないからなぁ。どうやって切り出そうか…。

ママンのお手伝いでもして情報収集しよ。

それにしてもサンドイッチ食いたい。お口がサンドイッチの口になりました。

「ルー兄、わたしお母さんのところに行ってくるね。このおやさい持っていってあげるの」
「わかった。転ばないように気を付けるんだよ」
「うん、大丈夫よー」

キュリーとトマートとポテーを持って、家の中でそろそろお夕飯の用意をしているであろう母親のもとに駆けていく。
ルー兄と夢中で品種改良していたら、随分時間が経っていた。

「お母さーん」
「あら?夕飯の材料でも持ってきてくれたの?」
「うん!今日からね、わたしもお手伝いするの!」
「あらぁ、セラはいい子ねぇ~」

野菜を両腕で抱えているセラを、嬉しそうににこにこと微笑みながら眺めている母親に、ルー兄との努力の結晶(野菜)を報告した。

「あのね、ルー兄と一緒に美味しいおやさい作ったのよ!キュリーもトマートもポテーもいつもより美味しいのよ!」
「あらほんと、いつもより大きいわねぇ?凄いじゃないあなた達!」

すごいすごいと頭を撫でてくれる手に、にへらと顔がゆるくなる。

──────ハッ!ニヤニヤしてる場合じゃなかった!

「ね、お母さん。このおやさいをパンに挟んで食べたいの。絶対美味しいのよ!」
「パンに挟んで?セラは面白いこと考えるわね~」

母親は不思議そうな顔をしていたが、快く了承してくれたので、食いたいものを作ろうと思います。

まず用意するのはビネガー、新鮮な卵、油、塩。よし、あるな。
ガラス製のボールを見つけ、混ぜるための泡立て器を探そうとして気づく。

あ、まさか……………泡立て器………無い…?

マジか。スプーンで混ぜるのも労力が……あっ!魔法があるじゃないか!

「お母さん、この材料混ぜたいんだけど、魔法の風でくるくるできる?」
「魔法の風で?」
「うん、お父さんができたからお母さんもできるかなぁって。お父さんすごいのよ!魔法で作った風でくるくる~ってポテーを集められるの!」
「……サンドが出来るなら私も出来そうね」

ちょっぴり眉間にシワを寄せてポツリと呟いたウィルーシャは、セラに顔を向けてニコッと笑顔を見せる。

「お母さんに任せなさい!」
「わあ、ありがとうお母さん!」

ん?パパンを褒めたらママンちょっと拗ねた?

パパンへの対抗意識で、見事に魔法で風をコントロールし、マヨネーズは無事に作れました。めっちゃ褒めときました。

ママンに混ぜてもらっている間に調味料棚を探ると、マスタードっぽいピリ辛の調味料を発見!サンドイッチはからしマヨが至高だと思うのよ。

キュリーとトマートをパンに挟みやすい大きさに切り分け、ハムっぽい肉があったのでこれも一緒に切る。

「ねえセラ、このソース?味見してもいいかしら?」
「うん、いいよー」

まだマスタードを混ぜる前なので、プレーンのマヨネーズだ。私も味見していなかったから丁度良かった。

人差し指で少しすくい、パクリと口に入れると口の中に広がる懐かしきマヨネーズ味。

ああ、前世はマヨラーって訳じゃなかったけど、やっぱりマヨネーズって美味いなぁ。汎用性高いのが素敵だよね。

うっとりしながら堪能していると、隣で同じように味見をしていた母親がプルプル震え出した。

え?地震?

なんて冗談だけど。震えるほど美味いのか?

「セラ!あなた天才よ!こんな美味しいソース初めてだわ!」
「…oh…テンプレ反応」
「このソースはどうするの?」
「あ、このパンの表面に塗って、キュリーとトマートとお肉を乗せて、もう片方のパンで挟むの」

手早くマスタードっぽいものを混ぜ込んでパンに塗りつけ、切った野菜と肉を並べてパンで挟み、半分にカットして断面図を見せる。

「まあっ彩りが綺麗ね!美味しそう!」

喜んでもらえて良かったっス。

「パンをこんな風に調理したことなんて無かったわ。これならカフェでも出せそうね~。実は新メニューを考えなくちゃいけなかったのよね。レミィさんが行き詰まっちゃってて、従業員全員で考えてみてちょうだい!って言われてたのよー」

レミィさんとは、母親の働いているカフェのオーナー兼シェフの恰幅の良いおばちゃんで、見るからに美味しそうなご飯を作ってそうな体格の人だ。偏見である。

「でもこのサンドイッチのおやさいはルー兄と作ったこれじゃないと美味しくないよ?」
「さんどいっち??」

あ、やべ。サンドイッチって言っちゃった。

「あ~、え~と、お父さん(サンド)のおやさいとお母さん(ウィルーシャ)の作ったパンだから~、名前をもじってサンドウィッチ……なんて……」

おっさんみたいなこと言うてもうた!

「まあ素敵な名前!お父さんとお母さんの共同作品ね!!」

え。

「サンドウィッチ!ねえセラ、明日レミィさんに提案しても良いかしら?」
「ど、どうぞ~」

そんじゃついでにルー兄と作った野菜も持って行ってもらおうかな。




*********


セラの口調を5歳児っぽくしようと努力し、最近放棄しはじめました。笑
5歳児の口調わかんないわぁ。

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