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姫様、静かなスローライフを望んだらベリーハードだった件
姫様、食料問題を解決する。
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これではまるでイソップ童話の金の斧と銀の斧ではないか。
童話の通り、嘘をついてポセイドンを落としたと答えると彼はもちろん、ボルトもどこかに連れて行かれ、どちらも手に入らない。
ボルトと答えると当然ボルトは戻ってくるが、正直者と讃えて褒美としてポセイドンもおまけでついてくる。
というか、湖なのに海王がいること自体がもう謎でしかないのだが、正直このポセイドンに来られても困る気がする。
出来ればポセイドンにはお帰りいただきたい。
しかし、私の考えとは裏腹に、
「女神よ。ポセイドンとやらは我々の役にたつのか?」
オカリナが聞くと、
「海王を名乗るだけあって、巨大なタコや大王イカを呼び出すことができます。そなたたちは食べ物に困っている人間たちを救いたいのでしょう? 十分な食材になるはずです」
「素晴らしい! 姫様。ポセイドンを落としたと嘘をつきましょう!」
「そもそも海王ポセイドンを湖に落とすってどういう状況じゃ? それに嘘をつきましょうって女神の前で言ってどうするのじゃ」
「はっ! 確かに! この悪魔大元帥オカリナ、迂闊でした」
「ボルトを落としたっていうか、落とした覚えはないが、ボルトを指名したら勝手にポセイドンもついてくるのが怖い。果たして海産物を提供してくれるだけで済むのじゃろうか?」
「と、言いますと?」
「海産物をやるから、代わりに陸地をよこせとか言われたら困ると言いたいのじゃ。タダより高い買い物はないというしのう。正直、ポセイドンはいらぬがイカやタコは欲しいってのが本音じゃ」
私はため息をついてから女神に、
「妾が落としたのは、その小汚い変態じゃ。彼だけを解放していただきたい」
「なんと。海王ポセイドンは必要ないと?」
「いらぬ。帰れ。妾は早く大王イカを釣りたい」
「何と欲のない小娘。気に入りました。ポセイドンと我もあなたに協力しましょう」
「帰れと言ったんじゃが。それに我が村にはリィナという女神がおる。女神は一人で十分じゃ」
「慈愛の女神リィナ様がおられるのですか! やはり先日のあの後光。間違いじゃなかった!」
目を輝かせる女神。
「リィナは今頃、村で汗水垂らして仕事をサボっているはずじゃ」
「おお、なんて嘆かわしい。あのリィナ様に労働を課しているとは」
「妾の村は皆働かなければ食えぬようにできておる。神だといって特別扱いはできぬな」
「小娘。神を働かせるとは天罰を受けますよ?」
「妾は魔族じゃから、働かせなくても罰は受ける気がするがのう」
「あなた魔族だったの!?」
「貴様もポンコツか! 感知能力ガバガバじゃな。まぁよい。ポセイドンだけを連れて帰るが良い。妾たちはこれからイカやタコを釣らなければならぬ」
「帰れってどこへ?」
「知らぬ。呼んでもいないのに勝手に現れたんじゃろう」
「元々この湖に住んでフグの養殖を生業としていましたんで。でも本職は選択の女神エレナなんですが、誰も何も落としてくれなくて」
「まあ近くに誰も住んでおらんし、わざわざやって来て、うっかり物を落とす奴もいないからのう」
「百年ほど前に少年が石を落としたのが最後です」
「それは落としたのではなく投げたのじゃ」
そう答えながらも、以前リィナが釣った魚はフグで領主に提供して毒に当たって、領主が子に移り、国王に進言し、私たちの村を攻めてきた。
という流れを理解した。
多分、今の領主は少なからずリィナや私たちに恨みを持っていたんだろうなと考えさせられた。
「エレナと申したか。フグしか養殖できんのか? 鮭や鰻、あと真珠とかできんのか?」
「ポセイドンの力を借りたら鯨やシャチ、ピラニアも養殖できると思いますが」
「そんなのはいらぬ。あとで妾が養殖してほしいものを書くから、それをやってくれるなら近くに家を建ててやるのじゃ。まあ小さいながらも村はできるじゃろう」
「本当ですか! それならやります!」
私は回転寿司のメニューにある魚を書いてエレナという選択の女神に頑張ってもらおう。
その後、アクアとサムスがやって来て、少しやつれた気がしたが、二人は湖同士を水路でつなげた。
これで元首都にも農業のほか、何故か湖なのに海産物が獲れるようになり、食糧難は解決していくだろう。
村に戻り、私は外見でしか見たことのない太陽光パネルを、日光を発電する機械とだけ言い、ボルトは開発を進めることになった。
そしてヴィオラによる住民投票の結果、村の名がトランペット村と正式に決まり、宮殿の名もミナエモン宮殿となった。
今、宮殿の大広間では、
「トランペット村の他にも都市があるんです。やはり国の名前はミナエモン連邦国です」
「姫様を表した毒舌貧乏帝国がいい」
といった、国の名を論争中だ。
ヴィオラとオカリナが一歩も引かない中、
「この論争、一週間やってるんだけど、まだ決まらんのかのう?」
私はウンザリしていた。
国名が決まり次第、周辺国家に国家樹立を宣言することになっている。
再来月には収穫を迎えるし、開国祭をやりたいという声も出ている。
「やっぱり最低限だけ領土もらっていた方が楽だったかなあ」
と、後悔をする私なのであった。
童話の通り、嘘をついてポセイドンを落としたと答えると彼はもちろん、ボルトもどこかに連れて行かれ、どちらも手に入らない。
ボルトと答えると当然ボルトは戻ってくるが、正直者と讃えて褒美としてポセイドンもおまけでついてくる。
というか、湖なのに海王がいること自体がもう謎でしかないのだが、正直このポセイドンに来られても困る気がする。
出来ればポセイドンにはお帰りいただきたい。
しかし、私の考えとは裏腹に、
「女神よ。ポセイドンとやらは我々の役にたつのか?」
オカリナが聞くと、
「海王を名乗るだけあって、巨大なタコや大王イカを呼び出すことができます。そなたたちは食べ物に困っている人間たちを救いたいのでしょう? 十分な食材になるはずです」
「素晴らしい! 姫様。ポセイドンを落としたと嘘をつきましょう!」
「そもそも海王ポセイドンを湖に落とすってどういう状況じゃ? それに嘘をつきましょうって女神の前で言ってどうするのじゃ」
「はっ! 確かに! この悪魔大元帥オカリナ、迂闊でした」
「ボルトを落としたっていうか、落とした覚えはないが、ボルトを指名したら勝手にポセイドンもついてくるのが怖い。果たして海産物を提供してくれるだけで済むのじゃろうか?」
「と、言いますと?」
「海産物をやるから、代わりに陸地をよこせとか言われたら困ると言いたいのじゃ。タダより高い買い物はないというしのう。正直、ポセイドンはいらぬがイカやタコは欲しいってのが本音じゃ」
私はため息をついてから女神に、
「妾が落としたのは、その小汚い変態じゃ。彼だけを解放していただきたい」
「なんと。海王ポセイドンは必要ないと?」
「いらぬ。帰れ。妾は早く大王イカを釣りたい」
「何と欲のない小娘。気に入りました。ポセイドンと我もあなたに協力しましょう」
「帰れと言ったんじゃが。それに我が村にはリィナという女神がおる。女神は一人で十分じゃ」
「慈愛の女神リィナ様がおられるのですか! やはり先日のあの後光。間違いじゃなかった!」
目を輝かせる女神。
「リィナは今頃、村で汗水垂らして仕事をサボっているはずじゃ」
「おお、なんて嘆かわしい。あのリィナ様に労働を課しているとは」
「妾の村は皆働かなければ食えぬようにできておる。神だといって特別扱いはできぬな」
「小娘。神を働かせるとは天罰を受けますよ?」
「妾は魔族じゃから、働かせなくても罰は受ける気がするがのう」
「あなた魔族だったの!?」
「貴様もポンコツか! 感知能力ガバガバじゃな。まぁよい。ポセイドンだけを連れて帰るが良い。妾たちはこれからイカやタコを釣らなければならぬ」
「帰れってどこへ?」
「知らぬ。呼んでもいないのに勝手に現れたんじゃろう」
「元々この湖に住んでフグの養殖を生業としていましたんで。でも本職は選択の女神エレナなんですが、誰も何も落としてくれなくて」
「まあ近くに誰も住んでおらんし、わざわざやって来て、うっかり物を落とす奴もいないからのう」
「百年ほど前に少年が石を落としたのが最後です」
「それは落としたのではなく投げたのじゃ」
そう答えながらも、以前リィナが釣った魚はフグで領主に提供して毒に当たって、領主が子に移り、国王に進言し、私たちの村を攻めてきた。
という流れを理解した。
多分、今の領主は少なからずリィナや私たちに恨みを持っていたんだろうなと考えさせられた。
「エレナと申したか。フグしか養殖できんのか? 鮭や鰻、あと真珠とかできんのか?」
「ポセイドンの力を借りたら鯨やシャチ、ピラニアも養殖できると思いますが」
「そんなのはいらぬ。あとで妾が養殖してほしいものを書くから、それをやってくれるなら近くに家を建ててやるのじゃ。まあ小さいながらも村はできるじゃろう」
「本当ですか! それならやります!」
私は回転寿司のメニューにある魚を書いてエレナという選択の女神に頑張ってもらおう。
その後、アクアとサムスがやって来て、少しやつれた気がしたが、二人は湖同士を水路でつなげた。
これで元首都にも農業のほか、何故か湖なのに海産物が獲れるようになり、食糧難は解決していくだろう。
村に戻り、私は外見でしか見たことのない太陽光パネルを、日光を発電する機械とだけ言い、ボルトは開発を進めることになった。
そしてヴィオラによる住民投票の結果、村の名がトランペット村と正式に決まり、宮殿の名もミナエモン宮殿となった。
今、宮殿の大広間では、
「トランペット村の他にも都市があるんです。やはり国の名前はミナエモン連邦国です」
「姫様を表した毒舌貧乏帝国がいい」
といった、国の名を論争中だ。
ヴィオラとオカリナが一歩も引かない中、
「この論争、一週間やってるんだけど、まだ決まらんのかのう?」
私はウンザリしていた。
国名が決まり次第、周辺国家に国家樹立を宣言することになっている。
再来月には収穫を迎えるし、開国祭をやりたいという声も出ている。
「やっぱり最低限だけ領土もらっていた方が楽だったかなあ」
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