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1 新たな腐の供給
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「精霊が見えるわけないだろ! 嘘をつくな!」
「なんで、こんな不気味な子が私から生まれたのよ!?」
物心がついた頃には両親からの蔑みの目を向けられていた幼女。
男爵家の娘に生まれたにも関わらず使用人に育てられ、親からは殴られるか無視されてきた。動くな、話すなと命令され、自分から何かをすることは禁じられていた幼少時代。
そんなある日……
「一言もしゃべるな。前だけを見ていろ」
数年ぶりに声をかけた両親はそう言って使用人に着飾らせた幼女を神殿へ連れて行った。
白い石段の先にある一枚板の荘厳なドアを潜ると、爽やかなハーブの香りと厳粛な空気が五歳になったばかりの幼女を迎えた。
高い天井に白い柱が並ぶ真っ白な部屋。その中央には両手で抱える程の大きな丸い水晶が台座に置かれている。
その隣に立つ白いローブをまとった老人が幼女に声をかけた。
「この水晶に手をかざしなさい」
感情のない幼女の目が上を向く。
そこには炎のように揺らめく光を宿した大きな水晶があった。導かれるように小さな手が触れると、水晶の中心から光が四方へ走り、爆発音とともに霧散した。
その光景に付き添っていた母親が癇癪を起したように叫び、狂ったように幼女へ手をあげる。
「なんてことをしたのよ! やっぱり連れて来るんじゃなかったわ!」
狂ったように暴れる母親を周囲にいた神官たちが慌てて止める。そして、叩かれそうになっていた幼女は無表情のままその光景を眺めていた。
頭を抱え、幼女を神殿に連れて来たことを後悔する両親。
だが、その態度はすぐに変わる。
幼女が強大な魔力の保持者ということが判明し、多額の金銭と交換に神殿へ入ることが決まったのだ。
「あの気味悪い子が、こんな高値で売れるとはな」
さようなら、と言った幼女の言葉は、ほくほくと金貨を数えている両親に届くことはなかった。
こうして幼女は神殿に入り、礼儀作法と魔法教育を受けた。そして、少女へと成長した頃には戦へ駆り出され、最前線で戦いながら、枯れた土地を魔法で潤した。
許された行動は魔法書と戦術書を読むことのみ。そのため、本がすべてで、そこに書かれたことが事実で、それが少女の世界だった。
こうして功績をあげ続けた結果、いつからか救国の聖女と呼ばれるようになり、第二王子の婚約者へ。
だが、その華々しい婚約発表の場で聖女は宰相の策略によって毒殺され、短い生涯を閉じた。
~~
シルフィアはその日、いつものように庭のガゼボで日課の読書をしていた。
実家でメイドをしていた頃は一つにまとめていた亜麻色の髪を風に遊ばせ、宝石のように煌めく翡翠の瞳は熱心に本へと注がれている。花弁のような小さな唇に陶磁のような白く滑らかな肌。
スラリとした体躯で、長い睫毛を伏せたまま本に耽る表情は儚い絶世の美女のような姿、なのだが……
(あぁ! やはり騎士団長と大魔導師の組み合わせは何度読んでも、最高ですわ! 特に、プライドが高くて素直に感情を出せない大魔導師に、その性格を理解した上で迫る騎士団長! 年上の余裕を見せて待つと言いながらも、我慢できずに軽く手を出す、その微妙な匙加減! しかも、表向きには迷惑そうな顔をしていながらも、心の中では喜びを感じている大魔導師! なんて、尊い関係ですの!? 早くくっついてほしいけれど、このジレジレな二人をもっと見たい! これがジレンマということですのね!)
表面は無表情だが、脳内では相変わらず腐の妄想で大狂乱していた。
淡々と文字に目を走らせつつ、亜麻色の髪の毛先はぴょっこぴょっこと歓喜の舞いを踊り、翡翠の瞳は爛々と輝く。しかも、この大魔導師のモデルはシルフィアの婚約者であり、現在住んでいる屋敷の主であるルーカス。
ただ、シルフィア本人はルーカスが騎士団長との秘密裏の恋を続けるための偽装婚約だと思い込んでおり、すれ違いが続行中。
そのうえ、モデルになっている大魔導師のルーカス本人は腐の本の題材になっていることに気づいておらず。幼い自分を拾い、育てた聖女の生まれ変わりであるシルフィアから離れたくないと、魔導師団がある王城には行かず自宅である屋敷で仕事をしていた。
ある意味、平穏な日常を送っていた二人なのだが――――――
庭のガゼボで妄想の世界に浸っているシルフィアの耳に慌てた声が近づいてきた。
「お嬢様! 大変です!」
赤茶の髪を一つにまとめたメイドのサラが丸い瞳を輝かせて駆けてくる。その手には真新しい本が一冊。
「新たなキャラが! 新キャラの登場です!」
その言葉に上品に読書をしていたシルフィアがガバッと立ち上がった。
亜麻色の髪を大きく揺らし、スカートの裾をひらめかせながらガゼボから身を躍らせて舞い降りる。
「どのような殿方ですの!? 出身は!? 生い立ちは!? 現在の身分は!? どなたと目合いますの!?」
「お、お嬢様、お声を小さく。あと、最後の表現が直接的すぎます」
サラに忠告され、言葉だけで感情を爆発させていたシルフィアがスン、と姿勢を正して大人しくなる。だが、翡翠の瞳は太陽のように期待に輝き、亜麻色の髪は待ちきれないとばかりに左右に揺れていた。
「ごめんなさい。新たな供給は貴重ですので、つい。で、どのような殿方ですか?」
その質問にサラが近くに誰もいないことを確認して、少し小さめの声で報告をした。
「最近、神官長様が代わられたことはご存知ですか?」
「そうなのですか? それは知りませんでした」
前世では神殿で聖女としての教育を受けたが、その時の神官長は中年の普通のおじさんで、印象も薄かった。その人が現在も存命で神官長を続けていたなら、高齢となっているため交代するのも分かる。
そんなことを考えていると、サラがグイッと迫ってきた。
「新しい神官長様が三十代半ばというお若い方なのです」
「それは、かなり若い方が就任されたのですね」
三十代半ばは年齢的には若くないが、神官長という役職に就く年齢と考えるとかなり若い。国中の神殿をまとめる立場であるため、五十歳を超えてから就任するのが通常だ。
「そこです! 普通ならあり得ないことです。しかも、見た目がとても麗しいと有名な方だそうで……」
説明の途中だが、翡翠の瞳が何かを悟ったように輝いた。
「まさか、その麗しい外見を使って神官長に!? そうですわ! 神殿といえば、世俗から離れた禁断の世界! 殿方しかおられない楽園の園! それゆえの、めくるめく愛憎劇! そこから生まれる真実の愛! あぁ! なぜ、そのことを失念していたのかしら! 腐を愛でる者として失格ですわ!」
両手で顔を覆い、盛大に俯くシルフィア。
その肩にサラが優しく手を添えた。
「大丈夫です、お嬢様。まだ、これからです。これから、物語が始まるのです」
その言葉が一筋の光となり、落ち込むシルフィアを照らす。
導かれるように顔をあげた翡翠の瞳に聖母のごとく微笑むメイドの顔が映った。
「見守りましょう。これから始まる神官の方々の愛を」
まるで啓示を受けたようにシルフィアの顔が晴れていく。
「そうですわ。これからなのよね。これから私たちは神殿内での甘露な日々を知ることができる。なんて、素晴らしいことなのでしょう!」
「そうです、お嬢様。そして、これが記念すべき第一冊目となります」
そう言って差し出された本。
皮表紙で装飾も何もない質素なデザイン。どことなく聖書に似た雰囲気さえもある。
シルフィアはその本をためらうことなく受け取り、抱きしめた。
「ありがとう。これでまた一つ、生きる活力を得ましたわ」
「私も同じです」
「なるべく早く読んで渡しますわ」
「はい。私もすぐに読めるように仕事を早く終わらせます」
こうして同士であるメイドは力強い足取りで屋敷へと戻り、その後ろ姿を見送ったシルフィアはスカートの裾を軽やかに翻した。
ガゼボにあるテーブルに置いていた読みかけの本を閉じて手に取る。
「早く部屋に戻って読みませんと」
そう言いながら二冊の本を抱えて歩き出したところで、背後から影がかかった。
「ずいぶんとご機嫌ですね、師匠」
低い声とともに甘い香りがふわりと体を包む。
声に誘導されるように振り返ると、艶やかな黒い髪の下にある深紅の瞳が柔らかく見下ろしていた。
「なんで、こんな不気味な子が私から生まれたのよ!?」
物心がついた頃には両親からの蔑みの目を向けられていた幼女。
男爵家の娘に生まれたにも関わらず使用人に育てられ、親からは殴られるか無視されてきた。動くな、話すなと命令され、自分から何かをすることは禁じられていた幼少時代。
そんなある日……
「一言もしゃべるな。前だけを見ていろ」
数年ぶりに声をかけた両親はそう言って使用人に着飾らせた幼女を神殿へ連れて行った。
白い石段の先にある一枚板の荘厳なドアを潜ると、爽やかなハーブの香りと厳粛な空気が五歳になったばかりの幼女を迎えた。
高い天井に白い柱が並ぶ真っ白な部屋。その中央には両手で抱える程の大きな丸い水晶が台座に置かれている。
その隣に立つ白いローブをまとった老人が幼女に声をかけた。
「この水晶に手をかざしなさい」
感情のない幼女の目が上を向く。
そこには炎のように揺らめく光を宿した大きな水晶があった。導かれるように小さな手が触れると、水晶の中心から光が四方へ走り、爆発音とともに霧散した。
その光景に付き添っていた母親が癇癪を起したように叫び、狂ったように幼女へ手をあげる。
「なんてことをしたのよ! やっぱり連れて来るんじゃなかったわ!」
狂ったように暴れる母親を周囲にいた神官たちが慌てて止める。そして、叩かれそうになっていた幼女は無表情のままその光景を眺めていた。
頭を抱え、幼女を神殿に連れて来たことを後悔する両親。
だが、その態度はすぐに変わる。
幼女が強大な魔力の保持者ということが判明し、多額の金銭と交換に神殿へ入ることが決まったのだ。
「あの気味悪い子が、こんな高値で売れるとはな」
さようなら、と言った幼女の言葉は、ほくほくと金貨を数えている両親に届くことはなかった。
こうして幼女は神殿に入り、礼儀作法と魔法教育を受けた。そして、少女へと成長した頃には戦へ駆り出され、最前線で戦いながら、枯れた土地を魔法で潤した。
許された行動は魔法書と戦術書を読むことのみ。そのため、本がすべてで、そこに書かれたことが事実で、それが少女の世界だった。
こうして功績をあげ続けた結果、いつからか救国の聖女と呼ばれるようになり、第二王子の婚約者へ。
だが、その華々しい婚約発表の場で聖女は宰相の策略によって毒殺され、短い生涯を閉じた。
~~
シルフィアはその日、いつものように庭のガゼボで日課の読書をしていた。
実家でメイドをしていた頃は一つにまとめていた亜麻色の髪を風に遊ばせ、宝石のように煌めく翡翠の瞳は熱心に本へと注がれている。花弁のような小さな唇に陶磁のような白く滑らかな肌。
スラリとした体躯で、長い睫毛を伏せたまま本に耽る表情は儚い絶世の美女のような姿、なのだが……
(あぁ! やはり騎士団長と大魔導師の組み合わせは何度読んでも、最高ですわ! 特に、プライドが高くて素直に感情を出せない大魔導師に、その性格を理解した上で迫る騎士団長! 年上の余裕を見せて待つと言いながらも、我慢できずに軽く手を出す、その微妙な匙加減! しかも、表向きには迷惑そうな顔をしていながらも、心の中では喜びを感じている大魔導師! なんて、尊い関係ですの!? 早くくっついてほしいけれど、このジレジレな二人をもっと見たい! これがジレンマということですのね!)
表面は無表情だが、脳内では相変わらず腐の妄想で大狂乱していた。
淡々と文字に目を走らせつつ、亜麻色の髪の毛先はぴょっこぴょっこと歓喜の舞いを踊り、翡翠の瞳は爛々と輝く。しかも、この大魔導師のモデルはシルフィアの婚約者であり、現在住んでいる屋敷の主であるルーカス。
ただ、シルフィア本人はルーカスが騎士団長との秘密裏の恋を続けるための偽装婚約だと思い込んでおり、すれ違いが続行中。
そのうえ、モデルになっている大魔導師のルーカス本人は腐の本の題材になっていることに気づいておらず。幼い自分を拾い、育てた聖女の生まれ変わりであるシルフィアから離れたくないと、魔導師団がある王城には行かず自宅である屋敷で仕事をしていた。
ある意味、平穏な日常を送っていた二人なのだが――――――
庭のガゼボで妄想の世界に浸っているシルフィアの耳に慌てた声が近づいてきた。
「お嬢様! 大変です!」
赤茶の髪を一つにまとめたメイドのサラが丸い瞳を輝かせて駆けてくる。その手には真新しい本が一冊。
「新たなキャラが! 新キャラの登場です!」
その言葉に上品に読書をしていたシルフィアがガバッと立ち上がった。
亜麻色の髪を大きく揺らし、スカートの裾をひらめかせながらガゼボから身を躍らせて舞い降りる。
「どのような殿方ですの!? 出身は!? 生い立ちは!? 現在の身分は!? どなたと目合いますの!?」
「お、お嬢様、お声を小さく。あと、最後の表現が直接的すぎます」
サラに忠告され、言葉だけで感情を爆発させていたシルフィアがスン、と姿勢を正して大人しくなる。だが、翡翠の瞳は太陽のように期待に輝き、亜麻色の髪は待ちきれないとばかりに左右に揺れていた。
「ごめんなさい。新たな供給は貴重ですので、つい。で、どのような殿方ですか?」
その質問にサラが近くに誰もいないことを確認して、少し小さめの声で報告をした。
「最近、神官長様が代わられたことはご存知ですか?」
「そうなのですか? それは知りませんでした」
前世では神殿で聖女としての教育を受けたが、その時の神官長は中年の普通のおじさんで、印象も薄かった。その人が現在も存命で神官長を続けていたなら、高齢となっているため交代するのも分かる。
そんなことを考えていると、サラがグイッと迫ってきた。
「新しい神官長様が三十代半ばというお若い方なのです」
「それは、かなり若い方が就任されたのですね」
三十代半ばは年齢的には若くないが、神官長という役職に就く年齢と考えるとかなり若い。国中の神殿をまとめる立場であるため、五十歳を超えてから就任するのが通常だ。
「そこです! 普通ならあり得ないことです。しかも、見た目がとても麗しいと有名な方だそうで……」
説明の途中だが、翡翠の瞳が何かを悟ったように輝いた。
「まさか、その麗しい外見を使って神官長に!? そうですわ! 神殿といえば、世俗から離れた禁断の世界! 殿方しかおられない楽園の園! それゆえの、めくるめく愛憎劇! そこから生まれる真実の愛! あぁ! なぜ、そのことを失念していたのかしら! 腐を愛でる者として失格ですわ!」
両手で顔を覆い、盛大に俯くシルフィア。
その肩にサラが優しく手を添えた。
「大丈夫です、お嬢様。まだ、これからです。これから、物語が始まるのです」
その言葉が一筋の光となり、落ち込むシルフィアを照らす。
導かれるように顔をあげた翡翠の瞳に聖母のごとく微笑むメイドの顔が映った。
「見守りましょう。これから始まる神官の方々の愛を」
まるで啓示を受けたようにシルフィアの顔が晴れていく。
「そうですわ。これからなのよね。これから私たちは神殿内での甘露な日々を知ることができる。なんて、素晴らしいことなのでしょう!」
「そうです、お嬢様。そして、これが記念すべき第一冊目となります」
そう言って差し出された本。
皮表紙で装飾も何もない質素なデザイン。どことなく聖書に似た雰囲気さえもある。
シルフィアはその本をためらうことなく受け取り、抱きしめた。
「ありがとう。これでまた一つ、生きる活力を得ましたわ」
「私も同じです」
「なるべく早く読んで渡しますわ」
「はい。私もすぐに読めるように仕事を早く終わらせます」
こうして同士であるメイドは力強い足取りで屋敷へと戻り、その後ろ姿を見送ったシルフィアはスカートの裾を軽やかに翻した。
ガゼボにあるテーブルに置いていた読みかけの本を閉じて手に取る。
「早く部屋に戻って読みませんと」
そう言いながら二冊の本を抱えて歩き出したところで、背後から影がかかった。
「ずいぶんとご機嫌ですね、師匠」
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