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4 間違った方向への決意・前編~ルーカスの暴走~
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屋敷の主であるルーカスは執務室で書類仕事をしていた。
木目が美しいウォルナット材に、滑らかな彫刻が施された執務机に向かうルーカス。
艶やかな漆黒の髪が垂れ、その下にある深紅の瞳がひたすら書類の字を追い、ペンを握る黒い手袋を嵌めた手は止まることなく動き続けている。
そこに不機嫌混りの声が響いた。
『聞いているかい? いい加減、王城に顔を出してほしいのだが』
机の端に置かれた大きな丸い水晶に糸のような細い目の男が映っている。
短めの鳶糸の髪に左頬にある大きな痣が特徴的な三十代後半の男。魔導師団の副団長であり、ルーカスの上司である。
そんな上司からの懇願もどこ吹く風な様子で深紅の瞳は書類から目を離さない。
「別にこのままで問題はないと思うが?」
『問題があるから言っているんだよ』
そう言うと男は水晶の中で額に手を当てて盛大なため息を吐いた。
『おまえが必要な実験がまったく進まなくて研究部が頭を抱えているんだ』
「それこそオレには関係ないことだ。話は以上か?」
『いや、まだ話は終わってな……プッ』
強制的に会話を終わらせたルーカスは執務机の端に置かれた本へ視線を移した。
「今は早く仕事を終わらせなければ」
先程、シルフィアがやってきてオススメすると置いていった本。茶色の厚紙で作られた、どこにでもある本……なのだが。
深紅の瞳が餌を前に待てをしている犬のようにジットリと見つめる。
シルフィアに本を渡された時、すぐに読もうをしたら机の上にある仕事を終わらせてから、と釘を刺されてしまったため、お預け状態となっていた。
「師匠がオレのために選んでくれた本」
これまでも大魔導師という立場から様々な贈り物を捧げられてきた。
珍しい魔法書から高価な金銀財宝、中には異国の不老不死という薬草まで。平民ではまず目にかかることがない物ばかりで、家が一軒建ってもおかしくない高価な品々。
だが、ルーカスにはどんな贈り物よりもこの本が愛おしく輝いて見えた。
「師匠が、オレのために……」
もう一度、嚙みしめるように呟く。
シルフィアの部屋にある壁一面に設置した本棚を埋め尽くしている大量の本の中から自分のために選んでくれた本。
そう考えただけで、心の奥底がくすぐったいような、温かいような、不思議な感覚がルーカスを満たす。
この面倒な書類をすべて焼き払い、さっさと本を読みたい気持ちを堪え、どうにか視線を書類へ移して仕事を再開する。
「師匠に子ども扱いされたくないからな」
聖女が毒殺されてから二十年。
最期に別れてから二十年。それだけの年月が経っているのに、シルフィアの瞳に映る自分は八歳の少年のまま。
半ば強引に婚約者にはなったが、どうも認識がズレている感じがする。
「師匠のことだから、酷い扱いをする実家から助け出すための口実で婚約したと思っていそうだな」
実際はルーカスが騎士団長と恋仲で、それを世間に知られないようにするための偽装婚約だとシルフィアは思い込んでいるのだが、そこまでの想像力はルーカスにない。と、いうか普通は想像できない。
お互いに微妙にすれ違った婚約への認識。
その微妙さゆえに大きな問題も起こらず過ごしていたのだが。
「このままではいけない」
もう、自分はあの頃の子どもではない。大人の男として認識してもらわなければならない。
そのためにも、大人としての立ち振る舞いをしなければ。
「それに、今はオレの方が年上だからな」
たとえ魔法の腕は敵わなくても、それ以外のところで自分が頼りになるところを証明したい。
そして、守れるだけの力があることを知ってもらいたい。
シルフィアの前世である聖女は世俗と隔絶された生活をしていたため、地位や爵位などの身分に対して鈍感であった。
そのため、大魔導師という地位も、公爵家の養子という爵位も、そこまで驚かれることなく流された。
「どうすれば、師匠に認めてもらえるのか……」
まずはシルフィアの趣味嗜好を知り、どんなことになら興味があるのか。どんなことになら、その心を動かすことができるのか。そして、どうすれば、今の自分を見てもらえるのか。
「そのためにも、この本を……」
一刻も早く本を読むために仕事を片付けていくルーカス。
だが、現実は非情であった。
それだけの激重感情を向けられているシルフィアはルーカスの気持ちなど知る由もなく、腐街道まっしぐら。己の恋愛にはまったく興味なく、妄想の世界を邁進する日々。
しかも殿方は殿方同士で恋愛をするものであり、自分はそれを見守り愛でる伝道師と思い込んでいる。
ある意味、シルフィアと恋愛うんぬんの関係になるには絶望的な状況。これなら、まだドラゴンの牙を引き抜いてくるか、深海に眠るリヴァイアサンの鱗を取ってくるか、天空に住むフェニックスの涙を採取するほうが簡単かもしれない。
そんな現状を知る由もないルーカスはひたすら書類仕事に向き合っていた。
そして……
木目が美しいウォルナット材に、滑らかな彫刻が施された執務机に向かうルーカス。
艶やかな漆黒の髪が垂れ、その下にある深紅の瞳がひたすら書類の字を追い、ペンを握る黒い手袋を嵌めた手は止まることなく動き続けている。
そこに不機嫌混りの声が響いた。
『聞いているかい? いい加減、王城に顔を出してほしいのだが』
机の端に置かれた大きな丸い水晶に糸のような細い目の男が映っている。
短めの鳶糸の髪に左頬にある大きな痣が特徴的な三十代後半の男。魔導師団の副団長であり、ルーカスの上司である。
そんな上司からの懇願もどこ吹く風な様子で深紅の瞳は書類から目を離さない。
「別にこのままで問題はないと思うが?」
『問題があるから言っているんだよ』
そう言うと男は水晶の中で額に手を当てて盛大なため息を吐いた。
『おまえが必要な実験がまったく進まなくて研究部が頭を抱えているんだ』
「それこそオレには関係ないことだ。話は以上か?」
『いや、まだ話は終わってな……プッ』
強制的に会話を終わらせたルーカスは執務机の端に置かれた本へ視線を移した。
「今は早く仕事を終わらせなければ」
先程、シルフィアがやってきてオススメすると置いていった本。茶色の厚紙で作られた、どこにでもある本……なのだが。
深紅の瞳が餌を前に待てをしている犬のようにジットリと見つめる。
シルフィアに本を渡された時、すぐに読もうをしたら机の上にある仕事を終わらせてから、と釘を刺されてしまったため、お預け状態となっていた。
「師匠がオレのために選んでくれた本」
これまでも大魔導師という立場から様々な贈り物を捧げられてきた。
珍しい魔法書から高価な金銀財宝、中には異国の不老不死という薬草まで。平民ではまず目にかかることがない物ばかりで、家が一軒建ってもおかしくない高価な品々。
だが、ルーカスにはどんな贈り物よりもこの本が愛おしく輝いて見えた。
「師匠が、オレのために……」
もう一度、嚙みしめるように呟く。
シルフィアの部屋にある壁一面に設置した本棚を埋め尽くしている大量の本の中から自分のために選んでくれた本。
そう考えただけで、心の奥底がくすぐったいような、温かいような、不思議な感覚がルーカスを満たす。
この面倒な書類をすべて焼き払い、さっさと本を読みたい気持ちを堪え、どうにか視線を書類へ移して仕事を再開する。
「師匠に子ども扱いされたくないからな」
聖女が毒殺されてから二十年。
最期に別れてから二十年。それだけの年月が経っているのに、シルフィアの瞳に映る自分は八歳の少年のまま。
半ば強引に婚約者にはなったが、どうも認識がズレている感じがする。
「師匠のことだから、酷い扱いをする実家から助け出すための口実で婚約したと思っていそうだな」
実際はルーカスが騎士団長と恋仲で、それを世間に知られないようにするための偽装婚約だとシルフィアは思い込んでいるのだが、そこまでの想像力はルーカスにない。と、いうか普通は想像できない。
お互いに微妙にすれ違った婚約への認識。
その微妙さゆえに大きな問題も起こらず過ごしていたのだが。
「このままではいけない」
もう、自分はあの頃の子どもではない。大人の男として認識してもらわなければならない。
そのためにも、大人としての立ち振る舞いをしなければ。
「それに、今はオレの方が年上だからな」
たとえ魔法の腕は敵わなくても、それ以外のところで自分が頼りになるところを証明したい。
そして、守れるだけの力があることを知ってもらいたい。
シルフィアの前世である聖女は世俗と隔絶された生活をしていたため、地位や爵位などの身分に対して鈍感であった。
そのため、大魔導師という地位も、公爵家の養子という爵位も、そこまで驚かれることなく流された。
「どうすれば、師匠に認めてもらえるのか……」
まずはシルフィアの趣味嗜好を知り、どんなことになら興味があるのか。どんなことになら、その心を動かすことができるのか。そして、どうすれば、今の自分を見てもらえるのか。
「そのためにも、この本を……」
一刻も早く本を読むために仕事を片付けていくルーカス。
だが、現実は非情であった。
それだけの激重感情を向けられているシルフィアはルーカスの気持ちなど知る由もなく、腐街道まっしぐら。己の恋愛にはまったく興味なく、妄想の世界を邁進する日々。
しかも殿方は殿方同士で恋愛をするものであり、自分はそれを見守り愛でる伝道師と思い込んでいる。
ある意味、シルフィアと恋愛うんぬんの関係になるには絶望的な状況。これなら、まだドラゴンの牙を引き抜いてくるか、深海に眠るリヴァイアサンの鱗を取ってくるか、天空に住むフェニックスの涙を採取するほうが簡単かもしれない。
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