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32 やっと動き出した感情
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トンッと軽い音とともにルーカスが地上へ舞い降りた。
爽やかな風とともに黒髪が巻き上がり、深い深紅の瞳が神殿の庭を映す。真っ黒な魔導師団の服の上からでも分かる鍛えられた体躯。
そんな眉目秀麗な青年の登場に何も知らない人であれば黄色いため息を漏らしていたかもしれない。
だが、現実を知る騎士たちは一斉に後ずさりをして青ざめた顔になった。
その中でもアンドレイは胃を押さえ、呻き声が出ないように堪えている。
今朝の報告では、ルーカスは地下牢でおとなしくしていた。それが、この短時間で神殿まで来たとなると、王城がどれだけ壊されたのか。半壊ぐらいならいいが、場合によっては修復不可になっている可能性もある。
半壊程度で済んでいることを神に祈りたい。
そんなアンドレイの背中に守られているエヴァウストが声を出した。
「大魔導師! なぜ、ここにいる!? まだ謹慎中だろ!」
その声に深紅の瞳がチラリとエヴァウストの方へ動く。
それだけで、腰が引けていた騎士たちが慌てて剣をかまえた。
只ならぬ緊張感が走る中、ルーカスは興味なさそうにエヴァウストから視線を外し、狐の面をつけた少女へ足を向ける。
「師匠、お迎えにあがりました」
低い声とともに、とろけるような笑みを浮かべて手を差し出す。
すると、少女が困ったように左手を頬にあてて小首を傾げた。
「あら、認識阻害の仮面をつけているのに、どうして私と分かりましたの?」
「自分が師匠を見つけられないなんてありえませんから」
そう言って騎士たちに守られているエヴァウストの方へチラッと視線を向けフッと口の端をあげた。
「この程度の認識阻害で師匠を見破れないのに、元婚約者とか庇護するとか大口を叩いていたとは、呆れて物も言えないな。そもそも、認識阻害も見破れない程度のちっぽけな軽い気持ちしかないのに、救出だの何だのと理由をつけて騎士団まで引きずり出して自分の権力を見せつけて、度量が小さすぎだ。こんなヤツを気にするだけ時間の無駄だった」
そう言い切った顔は清々しい笑顔なのだが、チクチクとトゲのある言葉がエヴァウストに刺さる。
一方の話が見えないシルフィアは不思議そうに首を傾げた。
「……なんの話でしょう?」
「あ、師匠はまったく気にしなくて大丈夫です、こちらの話ですので。それより、屋敷へ帰りませんか?」
ニッコリとした爽やかな笑みに対して、チリンと音を響かせながらシルフィアが少しだけ俯く。
「もう少しここで本を読みたいのですが……」
思わぬ申し出に深紅の瞳が丸くなった。
それから、シルフィアが持っている分厚い本へ視線を落とす。
「師匠がお気に召す本がここにあるのですか?」
その問いに亜麻色の髪がパッと弾けたように動いた。
「そうなのです! ここには、これまで読んだことがない本が揃っておりまして、時間を忘れて読みふけっておりましたの!」
狐の仮面に隠れて表情は見えないが、ウネウネと踊る亜麻色の毛先と喜々とした声音で、どれだけ喜んでいるのかが分かる。
そんなシルフィアの頬に黒い手袋が触れ、指の腹が優しく撫でた。
「それは良かったです。ですが、ちゃんと寝ましたか? それに食事も、ちゃんと食べていましたか? 師匠は平気で睡眠と食事を削りますからね」
ニッコリと問い詰める深紅の瞳に対して小さな肩がギクリと跳ねる。
それから、少しだけ顔を背けて言い訳をするように早口で言った。
「す、睡眠はその……本の続きが楽しみすぎて……で、ですが、食事はちゃんととっていますから!」
「そこらへんの草を食べて食事をした、とは言わないですよね? 前線で戦っていた頃とは違いますよ?」
二人の会話を聞いていたエヴァウストが目を丸くして割り込む。
「せ、聖女が……救国の聖女が、そこらへんの草を食べていたのか?」
儚い上品さと可憐な気高さをまとった救国の聖女のイメージとはかけ離れた行動すぎて想像もできない。
唖然としているエヴァウストにルーカスが蔑みの笑みを浮かべた。
「それだけではない。そこらへんの道で平然と寝ていたし、濁った池で水浴びをしていた。爪も髪もオレが整えなければ伸び放題で死神と間違われることもあった」
「ルカのおかげで、人になったと言われたこともありましたね」
シルフィアが懐かしそうにコロコロと笑う。
だが、エヴァウストは顔をひきつらせたまま言葉が出ない。
そこに深紅の瞳がするどく刺さる。
「勝手に失望するなよ。事実を知らないクセに、一方的に儚いだの可憐だのと師匠の虚像を作り上げたのだからな。ロクな食料支援もない前線で戦うことはしょっちゅうで、そこらへんの草でも食べなければ生き残れなかった。戦地がどれだけ悲惨ですさまじかったが、王城で自分の都合の良い報告しか聞いていなかったおまえは知らないだろうがな」
淡々と説明しているが深紅の瞳には怒りと軽蔑の色がある。
それから、黒い腕がシルフィアの細い腰を引き寄せた。
「救国の聖女が、師匠が、どれだけの泥水をすすり、それでも強かに生き抜いてきたか。それを知らないくせに勝手に王城へ連れていき、毒殺を許した。しかも、生まれ変わった今でも婚約者面を続けて、追い回す。厚顔無恥も甚だしすぎて、これが王弟とは呆れるばかりだ」
普段なら真っ先に不敬だと諫めるアンドレイもこれは黙って聞いていた。
ルーカスの婚約者が救国の聖女の生まれ変わりであるなら、これまでの行動も納得がいく。そして、現世では絶対に殺させないという強い意志も。
唖然としたまま反論する様子がないエヴァウストにルーカスが言葉を続けた。
「絶対に前世のようなことはさせない」
堂々と宣言すると同時に、黒い腕がシルフィアの体を密着させる。
その瞬間、亜麻色の髪がポスンと顔が厚い胸板に埋もれた。
もたれかかる体勢になり、思わずルーカスの胸に手をつく。服越しでも伝わる筋肉。自分の体重ではビクともしない、男らしい体躯。
そこに離さないとばかりに逞しい腕がシルフィアの細い体に強く絡む。
「現世ではオレが師匠を守る!」
力強く堂々と宣言するルーカス。
だが、シルフィアはその様子に小さく首を傾げた。
(……おかしいですわ。ルカってこんなに熱血でしたっけ? 前世では私にベッタリで自分から率先して動くような子ではありませんでしたし、腐の本に書かれていた大魔導師もツンデレなところはありましたが、熱血ではありませんでした。そもそも、世間から騎士団長との関係を疑われないための私との偽装婚約ですのに、これではまるで……)
疑問を抱いて顔をあげると、正面を向いたままの深紅の瞳と端正な顔が翡翠の瞳に映った。自分よりずっと背が高く、眉目秀麗でありながらも勇壮で雄々しい雰囲気をまとっている。
それはシルフィアが見たことのない男の顔をしていて……
(え?)
ドキッと小さく胸が跳ねた。
緊張や恐怖とは違う。少しの高揚感とキラキラとした宝石のような煌めきが混じる不思議な感覚。
(腐の本に触れた時と似ているような……でも、少し違うような……)
初めてのことに戸惑っていると、サラの声が浮かんだ。
『お嬢様。現実を見るべき時は、現実を見てください』
その言葉に導かれるようにルーカスの顔をもう一度見つめる。
(現実を……)
目の前にいるのは小説の中の大魔導師でも、幼かった愛弟子でもない。
(私の知らない間に、こんなに大きく……)
穏やかな温もりが全身を包み、爽やかな香りが鼻をかすめる。
隙間なく密着していることを改めて実感すると同時に、心臓がドキドキと激しく動き出した。
(え? え? ど、どうしたのでしょう? 走ってもいないのに、胸が変な動きを!? もしかして、何かの病気でしょうか?)
狐の仮面の下では頬が少しだけ赤くなっているが誰も気づかない。
シルフィアがルーカスの腕の中でオロオロしていると、ずっと黙っていたエヴァウストが声を出した。
爽やかな風とともに黒髪が巻き上がり、深い深紅の瞳が神殿の庭を映す。真っ黒な魔導師団の服の上からでも分かる鍛えられた体躯。
そんな眉目秀麗な青年の登場に何も知らない人であれば黄色いため息を漏らしていたかもしれない。
だが、現実を知る騎士たちは一斉に後ずさりをして青ざめた顔になった。
その中でもアンドレイは胃を押さえ、呻き声が出ないように堪えている。
今朝の報告では、ルーカスは地下牢でおとなしくしていた。それが、この短時間で神殿まで来たとなると、王城がどれだけ壊されたのか。半壊ぐらいならいいが、場合によっては修復不可になっている可能性もある。
半壊程度で済んでいることを神に祈りたい。
そんなアンドレイの背中に守られているエヴァウストが声を出した。
「大魔導師! なぜ、ここにいる!? まだ謹慎中だろ!」
その声に深紅の瞳がチラリとエヴァウストの方へ動く。
それだけで、腰が引けていた騎士たちが慌てて剣をかまえた。
只ならぬ緊張感が走る中、ルーカスは興味なさそうにエヴァウストから視線を外し、狐の面をつけた少女へ足を向ける。
「師匠、お迎えにあがりました」
低い声とともに、とろけるような笑みを浮かべて手を差し出す。
すると、少女が困ったように左手を頬にあてて小首を傾げた。
「あら、認識阻害の仮面をつけているのに、どうして私と分かりましたの?」
「自分が師匠を見つけられないなんてありえませんから」
そう言って騎士たちに守られているエヴァウストの方へチラッと視線を向けフッと口の端をあげた。
「この程度の認識阻害で師匠を見破れないのに、元婚約者とか庇護するとか大口を叩いていたとは、呆れて物も言えないな。そもそも、認識阻害も見破れない程度のちっぽけな軽い気持ちしかないのに、救出だの何だのと理由をつけて騎士団まで引きずり出して自分の権力を見せつけて、度量が小さすぎだ。こんなヤツを気にするだけ時間の無駄だった」
そう言い切った顔は清々しい笑顔なのだが、チクチクとトゲのある言葉がエヴァウストに刺さる。
一方の話が見えないシルフィアは不思議そうに首を傾げた。
「……なんの話でしょう?」
「あ、師匠はまったく気にしなくて大丈夫です、こちらの話ですので。それより、屋敷へ帰りませんか?」
ニッコリとした爽やかな笑みに対して、チリンと音を響かせながらシルフィアが少しだけ俯く。
「もう少しここで本を読みたいのですが……」
思わぬ申し出に深紅の瞳が丸くなった。
それから、シルフィアが持っている分厚い本へ視線を落とす。
「師匠がお気に召す本がここにあるのですか?」
その問いに亜麻色の髪がパッと弾けたように動いた。
「そうなのです! ここには、これまで読んだことがない本が揃っておりまして、時間を忘れて読みふけっておりましたの!」
狐の仮面に隠れて表情は見えないが、ウネウネと踊る亜麻色の毛先と喜々とした声音で、どれだけ喜んでいるのかが分かる。
そんなシルフィアの頬に黒い手袋が触れ、指の腹が優しく撫でた。
「それは良かったです。ですが、ちゃんと寝ましたか? それに食事も、ちゃんと食べていましたか? 師匠は平気で睡眠と食事を削りますからね」
ニッコリと問い詰める深紅の瞳に対して小さな肩がギクリと跳ねる。
それから、少しだけ顔を背けて言い訳をするように早口で言った。
「す、睡眠はその……本の続きが楽しみすぎて……で、ですが、食事はちゃんととっていますから!」
「そこらへんの草を食べて食事をした、とは言わないですよね? 前線で戦っていた頃とは違いますよ?」
二人の会話を聞いていたエヴァウストが目を丸くして割り込む。
「せ、聖女が……救国の聖女が、そこらへんの草を食べていたのか?」
儚い上品さと可憐な気高さをまとった救国の聖女のイメージとはかけ離れた行動すぎて想像もできない。
唖然としているエヴァウストにルーカスが蔑みの笑みを浮かべた。
「それだけではない。そこらへんの道で平然と寝ていたし、濁った池で水浴びをしていた。爪も髪もオレが整えなければ伸び放題で死神と間違われることもあった」
「ルカのおかげで、人になったと言われたこともありましたね」
シルフィアが懐かしそうにコロコロと笑う。
だが、エヴァウストは顔をひきつらせたまま言葉が出ない。
そこに深紅の瞳がするどく刺さる。
「勝手に失望するなよ。事実を知らないクセに、一方的に儚いだの可憐だのと師匠の虚像を作り上げたのだからな。ロクな食料支援もない前線で戦うことはしょっちゅうで、そこらへんの草でも食べなければ生き残れなかった。戦地がどれだけ悲惨ですさまじかったが、王城で自分の都合の良い報告しか聞いていなかったおまえは知らないだろうがな」
淡々と説明しているが深紅の瞳には怒りと軽蔑の色がある。
それから、黒い腕がシルフィアの細い腰を引き寄せた。
「救国の聖女が、師匠が、どれだけの泥水をすすり、それでも強かに生き抜いてきたか。それを知らないくせに勝手に王城へ連れていき、毒殺を許した。しかも、生まれ変わった今でも婚約者面を続けて、追い回す。厚顔無恥も甚だしすぎて、これが王弟とは呆れるばかりだ」
普段なら真っ先に不敬だと諫めるアンドレイもこれは黙って聞いていた。
ルーカスの婚約者が救国の聖女の生まれ変わりであるなら、これまでの行動も納得がいく。そして、現世では絶対に殺させないという強い意志も。
唖然としたまま反論する様子がないエヴァウストにルーカスが言葉を続けた。
「絶対に前世のようなことはさせない」
堂々と宣言すると同時に、黒い腕がシルフィアの体を密着させる。
その瞬間、亜麻色の髪がポスンと顔が厚い胸板に埋もれた。
もたれかかる体勢になり、思わずルーカスの胸に手をつく。服越しでも伝わる筋肉。自分の体重ではビクともしない、男らしい体躯。
そこに離さないとばかりに逞しい腕がシルフィアの細い体に強く絡む。
「現世ではオレが師匠を守る!」
力強く堂々と宣言するルーカス。
だが、シルフィアはその様子に小さく首を傾げた。
(……おかしいですわ。ルカってこんなに熱血でしたっけ? 前世では私にベッタリで自分から率先して動くような子ではありませんでしたし、腐の本に書かれていた大魔導師もツンデレなところはありましたが、熱血ではありませんでした。そもそも、世間から騎士団長との関係を疑われないための私との偽装婚約ですのに、これではまるで……)
疑問を抱いて顔をあげると、正面を向いたままの深紅の瞳と端正な顔が翡翠の瞳に映った。自分よりずっと背が高く、眉目秀麗でありながらも勇壮で雄々しい雰囲気をまとっている。
それはシルフィアが見たことのない男の顔をしていて……
(え?)
ドキッと小さく胸が跳ねた。
緊張や恐怖とは違う。少しの高揚感とキラキラとした宝石のような煌めきが混じる不思議な感覚。
(腐の本に触れた時と似ているような……でも、少し違うような……)
初めてのことに戸惑っていると、サラの声が浮かんだ。
『お嬢様。現実を見るべき時は、現実を見てください』
その言葉に導かれるようにルーカスの顔をもう一度見つめる。
(現実を……)
目の前にいるのは小説の中の大魔導師でも、幼かった愛弟子でもない。
(私の知らない間に、こんなに大きく……)
穏やかな温もりが全身を包み、爽やかな香りが鼻をかすめる。
隙間なく密着していることを改めて実感すると同時に、心臓がドキドキと激しく動き出した。
(え? え? ど、どうしたのでしょう? 走ってもいないのに、胸が変な動きを!? もしかして、何かの病気でしょうか?)
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