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34 神官長から執事へ
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「私は初めて神に感謝をいたしました! あの方へ仕える機会が再び巡ってきたことを!」
神官になのに、ここで初めて神に感謝したんかい! という総ツッコミの声が聞こえそうな雰囲気の中、クレーメンスの独白が続く。
「私は王へ手紙を届けたフリをして返事はなかったと伝えました。そのため、神官長は救国の聖女の生まれ変わりについては触れないことにしました。そして、私はあの方の生まれ変わりを探すため、積極的に魔力測定の儀にまわりました。ですが、どれだけ探してもあの方の生まれ変わりを見つけることはできず、魔力測定の儀の範囲をこっそりと広げておりました」
その話にルーカスはエヴァウストから神殿が魔力測定の儀を平民にも広げているという話を聞いたことを思い出した。
「それでも、私が未熟なためになかなか見つけることができず……その間に様々なことがありましたが、ようやくあの方の生まれ変わりであるシルフィア様を見つけることができ、こうしてお仕えしている次第です」
そう話を締めてシルフィアへ深々を頭を下げる。
話を聞き終えたエヴァウストがクレーメンスを指さした。
「つまり聖女の墓が乾き、生まれ変わっていることを隠匿していた、ということだな? その上、聖女の生まれ変わりを監禁した」
その指摘に灰色の瞳が丸くなる。
「監禁など滅相もない。私は聖女の生まれ変わりであるシルフィア様が望む生活ができるようにお仕えしていただけです。この場は自由に出入りできますし、監禁などしておりません」
その説明にルーカスが腕の中へ視線を落とす。
「そうなのですか?」
全員の視線が集まる中、亜麻色の髪が軽く揺れた。
「はい。昨日の朝、神殿を訪れた時、神官長が私を出迎えて、そのまま庭の奥にある小屋へ案内しました。そして、そこにありましたのは……」
意味深に一拍置くと、両手を胸の前で握り、うっとりとした様子で話を続けていく。
「たくさんの(腐の)本がありました。私が読みたかった(腐の)本から、知らない(腐の)本まで。本当に夢のような空間で、何度も夢かと思いました」
狐の仮面で顔が半分隠れているため表情は分かりづらいが、声音だけで興奮していることが分かる。
そんなシルフィアに対してクレーメンスが胸に手を当て、軽く頭をさげた。
「主が欲しているものを揃えることは執事として当然のことですから。あと私は神官長ではなく執事です」
白銀の髪を風になびかせながら晴れやかな笑みで訂正をする。
美麗な顔も相まって魅入りそうになるが、状況が状況なために騎士たちが緩みそうになった気を引き締めながらも、どう対応するか悩む。
一方でルーカスがニッコリと笑顔でシルフィアに訊ねた。
「つまり、この奥にある小屋の中にある本をすべて屋敷に持って帰ればよいのですね?」
その言葉に狐の仮面に隠れた顔がパァァァと明るくなり、亜麻色の髪の毛先がぴょんぴょんと踊る。
「よろしいのですか?」
「はい、師匠が望むのであれば」
そう言うとルーカスはクレーメンスへ視線を移した。
「本をすべて買い取る。いくらだ?」
「別にお代は必要ありません。ただ、一つだけ条件があります」
にこやかに見つめてくる灰色の瞳を深紅の瞳が睨む。
「なんだ?」
「私をシルフィア様の執事として雇ってください」
その言葉に鋭い殺気がルーカスから溢れる。
「却下だ」
威圧を含んだ殺気が暴風となり、エヴァウストを守るために盾になっていた騎士たちの数人が気絶した。
しかし、それだけの圧を正面から受けたクレーメンスは平然としたまま少しだけ眉尻をさげる。そして、残念そうに小屋がある方へ視線をむけた。
「では、致し方ありません。本は処分いたしましょう」
その発言にシルフィアが慌てる。
「ど、どうしてですの!?」
「私は神官長を辞職してここを去りますが、本をこのままここに置いてはおけませんから」
「だから、本を売れと言っている」
ルーカスの圧がこもった言葉にクレーメンスが頭を横に振った。
「あの本はシルフィア様へお仕えする献上品として集めました。お仕えすることが叶わないのであれば処分するしかありません」
「オレに本を売るのが嫌なら、他の者に売れ。そこから買い取る」
「それはできません」
一歩も譲る様子のないクレーメンスと睨み合うルーカス。
この状況に、本の内容を知っているシルフィアは納得しつつも困惑した。
腐は公には認められておらず、この本たちが同士以外の目に触れれば処分どころか筆者は処罰される恐れがある。そして、芋づる式に他の腐の本まで捜索され、多くの同士とその本が処分される危険がある。
そのため、同士以外の者に腐の本の存在を知られるわけにはいなかい。だからと言って、腐の本を処分するなど考えられない。
亜麻色の髪を振り乱しながらシルフィアはルーカスに縋り付くように訴えた。
「ルカ、お願い! 神官長を雇ってください! あの本たちが処分されるなんて、考えただけで私は……」
まだ読んでいる途中の腐の物語。
神官として神に仕えながらも、すれ違いを続けるツンデレ受けとプライドが邪魔をして素直になれない攻め。そんな二人が祭事の準備を進めていく中で、お互いのことを知り認め合っていく。そして、トラブルを協力して乗り越えていきながら深めていく友情。それが、いつしか両片想いの愛情へと移り……
(ようやく結ばれそうなのに、その重要な場面が読めないなんて!)
話している途中で翡翠の瞳が力を失い、細い体がふらりと揺れる。
「師匠!?」
倒れる前にルーカスが慌ててその体を受け止める。
黒い腕の中で憔悴した様相のシルフィアがチリンと音を鳴らしながら足に力を入れて立った。
「だ、大丈夫ですわ。ただ、あの貴重な本の続きが読めないことを想像したら眩暈が……」
そう話しながら顔を伏せる。
まさか、腐の本が読めなくなることにここまでダメージを負っているとは想像もできないルーカスは目を閉じてクッと唸るように思案した。
シルフィアの願いを叶えたい気持ちと、クレーメンスを近づけたくないという気持ちがせめぎ合う。だが、このまま本が処分されるとなると、シルフィアがどうなるか……
意を決したルーカスは目を開けると同時に黒い手をクレーメンスへかざした。
『……』
魔法の詠唱をしたが小声すぎて内容は誰にも聞き取れず。
疑惑の視線が集まる中で、ルーカスがクレーメンスへ訊ねた。
「師匠に恋愛感情を抱かないと誓えるか?」
唐突な問いにクレーメンスは眉間にシワを寄せ、不機嫌な表情となった。
「それは私を侮辱しているのですか?」
不満まじりの声にピリッとした緊張が走る。
そんな空気を吹き飛ばすようにクレーメンスが白銀を髪を背に払い、堂々と胸を張って宣言した。
「恋愛なんて滅相もありません! 推しが健やかに生活できるようにお仕えすることが私の願いであり、私が生きる意味そのもの! 推しに一生を捧げ、生きることが最上の喜び! そこに恋愛感情などありえません!」
堂々と言い切った言葉にルーカスが頷く。
「わかった。執事として雇おう」
その決定にシルフィアがルーカスに抱き着いた。
「ありがとう、ルカ!」
それからすぐに手を離し、うっとりと本の配置を考え始める。
「あぁ、こうしてはいられませんわ! あの本を本棚のどこへ収めましょう? あそこにある本をこちらの本棚へ移して、そこへあの本を……」
歓喜の抱擁も一瞬で終わり、狐の仮面の下にある翡翠の瞳がここではなく自室の部屋を映す。
その移り身の速さに周囲は唖然とするが、深紅の瞳は満足気にシルフィアを見つめる。
いろいろとツッコミどころが満載の混沌とした状況にアンドレイが叫んだ。
神官になのに、ここで初めて神に感謝したんかい! という総ツッコミの声が聞こえそうな雰囲気の中、クレーメンスの独白が続く。
「私は王へ手紙を届けたフリをして返事はなかったと伝えました。そのため、神官長は救国の聖女の生まれ変わりについては触れないことにしました。そして、私はあの方の生まれ変わりを探すため、積極的に魔力測定の儀にまわりました。ですが、どれだけ探してもあの方の生まれ変わりを見つけることはできず、魔力測定の儀の範囲をこっそりと広げておりました」
その話にルーカスはエヴァウストから神殿が魔力測定の儀を平民にも広げているという話を聞いたことを思い出した。
「それでも、私が未熟なためになかなか見つけることができず……その間に様々なことがありましたが、ようやくあの方の生まれ変わりであるシルフィア様を見つけることができ、こうしてお仕えしている次第です」
そう話を締めてシルフィアへ深々を頭を下げる。
話を聞き終えたエヴァウストがクレーメンスを指さした。
「つまり聖女の墓が乾き、生まれ変わっていることを隠匿していた、ということだな? その上、聖女の生まれ変わりを監禁した」
その指摘に灰色の瞳が丸くなる。
「監禁など滅相もない。私は聖女の生まれ変わりであるシルフィア様が望む生活ができるようにお仕えしていただけです。この場は自由に出入りできますし、監禁などしておりません」
その説明にルーカスが腕の中へ視線を落とす。
「そうなのですか?」
全員の視線が集まる中、亜麻色の髪が軽く揺れた。
「はい。昨日の朝、神殿を訪れた時、神官長が私を出迎えて、そのまま庭の奥にある小屋へ案内しました。そして、そこにありましたのは……」
意味深に一拍置くと、両手を胸の前で握り、うっとりとした様子で話を続けていく。
「たくさんの(腐の)本がありました。私が読みたかった(腐の)本から、知らない(腐の)本まで。本当に夢のような空間で、何度も夢かと思いました」
狐の仮面で顔が半分隠れているため表情は分かりづらいが、声音だけで興奮していることが分かる。
そんなシルフィアに対してクレーメンスが胸に手を当て、軽く頭をさげた。
「主が欲しているものを揃えることは執事として当然のことですから。あと私は神官長ではなく執事です」
白銀の髪を風になびかせながら晴れやかな笑みで訂正をする。
美麗な顔も相まって魅入りそうになるが、状況が状況なために騎士たちが緩みそうになった気を引き締めながらも、どう対応するか悩む。
一方でルーカスがニッコリと笑顔でシルフィアに訊ねた。
「つまり、この奥にある小屋の中にある本をすべて屋敷に持って帰ればよいのですね?」
その言葉に狐の仮面に隠れた顔がパァァァと明るくなり、亜麻色の髪の毛先がぴょんぴょんと踊る。
「よろしいのですか?」
「はい、師匠が望むのであれば」
そう言うとルーカスはクレーメンスへ視線を移した。
「本をすべて買い取る。いくらだ?」
「別にお代は必要ありません。ただ、一つだけ条件があります」
にこやかに見つめてくる灰色の瞳を深紅の瞳が睨む。
「なんだ?」
「私をシルフィア様の執事として雇ってください」
その言葉に鋭い殺気がルーカスから溢れる。
「却下だ」
威圧を含んだ殺気が暴風となり、エヴァウストを守るために盾になっていた騎士たちの数人が気絶した。
しかし、それだけの圧を正面から受けたクレーメンスは平然としたまま少しだけ眉尻をさげる。そして、残念そうに小屋がある方へ視線をむけた。
「では、致し方ありません。本は処分いたしましょう」
その発言にシルフィアが慌てる。
「ど、どうしてですの!?」
「私は神官長を辞職してここを去りますが、本をこのままここに置いてはおけませんから」
「だから、本を売れと言っている」
ルーカスの圧がこもった言葉にクレーメンスが頭を横に振った。
「あの本はシルフィア様へお仕えする献上品として集めました。お仕えすることが叶わないのであれば処分するしかありません」
「オレに本を売るのが嫌なら、他の者に売れ。そこから買い取る」
「それはできません」
一歩も譲る様子のないクレーメンスと睨み合うルーカス。
この状況に、本の内容を知っているシルフィアは納得しつつも困惑した。
腐は公には認められておらず、この本たちが同士以外の目に触れれば処分どころか筆者は処罰される恐れがある。そして、芋づる式に他の腐の本まで捜索され、多くの同士とその本が処分される危険がある。
そのため、同士以外の者に腐の本の存在を知られるわけにはいなかい。だからと言って、腐の本を処分するなど考えられない。
亜麻色の髪を振り乱しながらシルフィアはルーカスに縋り付くように訴えた。
「ルカ、お願い! 神官長を雇ってください! あの本たちが処分されるなんて、考えただけで私は……」
まだ読んでいる途中の腐の物語。
神官として神に仕えながらも、すれ違いを続けるツンデレ受けとプライドが邪魔をして素直になれない攻め。そんな二人が祭事の準備を進めていく中で、お互いのことを知り認め合っていく。そして、トラブルを協力して乗り越えていきながら深めていく友情。それが、いつしか両片想いの愛情へと移り……
(ようやく結ばれそうなのに、その重要な場面が読めないなんて!)
話している途中で翡翠の瞳が力を失い、細い体がふらりと揺れる。
「師匠!?」
倒れる前にルーカスが慌ててその体を受け止める。
黒い腕の中で憔悴した様相のシルフィアがチリンと音を鳴らしながら足に力を入れて立った。
「だ、大丈夫ですわ。ただ、あの貴重な本の続きが読めないことを想像したら眩暈が……」
そう話しながら顔を伏せる。
まさか、腐の本が読めなくなることにここまでダメージを負っているとは想像もできないルーカスは目を閉じてクッと唸るように思案した。
シルフィアの願いを叶えたい気持ちと、クレーメンスを近づけたくないという気持ちがせめぎ合う。だが、このまま本が処分されるとなると、シルフィアがどうなるか……
意を決したルーカスは目を開けると同時に黒い手をクレーメンスへかざした。
『……』
魔法の詠唱をしたが小声すぎて内容は誰にも聞き取れず。
疑惑の視線が集まる中で、ルーカスがクレーメンスへ訊ねた。
「師匠に恋愛感情を抱かないと誓えるか?」
唐突な問いにクレーメンスは眉間にシワを寄せ、不機嫌な表情となった。
「それは私を侮辱しているのですか?」
不満まじりの声にピリッとした緊張が走る。
そんな空気を吹き飛ばすようにクレーメンスが白銀を髪を背に払い、堂々と胸を張って宣言した。
「恋愛なんて滅相もありません! 推しが健やかに生活できるようにお仕えすることが私の願いであり、私が生きる意味そのもの! 推しに一生を捧げ、生きることが最上の喜び! そこに恋愛感情などありえません!」
堂々と言い切った言葉にルーカスが頷く。
「わかった。執事として雇おう」
その決定にシルフィアがルーカスに抱き着いた。
「ありがとう、ルカ!」
それからすぐに手を離し、うっとりと本の配置を考え始める。
「あぁ、こうしてはいられませんわ! あの本を本棚のどこへ収めましょう? あそこにある本をこちらの本棚へ移して、そこへあの本を……」
歓喜の抱擁も一瞬で終わり、狐の仮面の下にある翡翠の瞳がここではなく自室の部屋を映す。
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