フレンド0人が戦国転移した結果

デンデンムシ

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勝てる気がしてきた

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 「おい!次!そこの・・・貴様は先程の・・そこに直れッ!!」

 「先程は申し訳ない。阿波 三好家から不穏な動きがあると聞き、仕官させてもらいたく参った次第」

 オレはゲーム内のキャラになりきって口上する。

 「ふん。そんな話し方できるなら最初からしておけ!それにしてもボロではなく上等な服を着ているな。で、しかも女連れとはな」

 オレはその言葉にムッとなる。

 「女は女でもそこら辺の武士なんかよりよっぽど働きますけどね」

 「な、なんだ!その挑戦的な物の言い方はッッ!!」

 「こら、辞め!辞め!石川!代われ!」

 「と、殿!こら!貴様!頭を下げろ!」

 オレ達が悶着を起こしそうな所で一人の武士・・・しかも男装はしているが間違いなく女が現れた。しかも殿と呼ばれているという事は・・・。

 「あ、貴方様が、妻鳥友春様でしょうか!?」

 「あぁ。そうだ。この形は許せ。ワシ自身も何度も男に産まれたかったと思っている。我が川之江城は有能な者は男、女関係なく仕える事を許す方針だ。日の本を探してもこんな武家は居ないであろう」

 驚きだ。この川之江城スタートした事が無かったから城主が男装した女だとは思わなかった。しかもまだかなり若いように見える。

 「直答お許しください。三好軍は誰が攻めてきそうなのですか?」

 「三好阿波守長治だ。畿内でどこぞの大名家と争い失陥しつつあるが、摂津、河内、和泉は勢力圏に入れ直したと聞いている」

 三好三人衆の一人か・・・。しかも中々、残忍な男だったと記憶がある。

 「殿!まさかこの者等を・・・」

 「わざわざ当家に仕官しに来てくれたのだ。ワシはそんな者を無下にはできぬ。一見では農奴には見えぬが・・・それに銭も持っているように見えるが?どこぞから流れて来た者か?」

 「あ、いえ・・・(ゴホンッ)」「ここからは私が申します。直答お許しください」

 「女の方か。良い。申してみよ」
 
 「産まれは相模国で、小さな豪族の陪臣のような者です。その場、その時々に少々兵法に通じているので、助言などを行い、銭を蓄えながら諸国を放浪しております。私は山岡静樹。そして夫の山岡尊と申します」

 「おいおい。妻であろう?その妻に自己紹介されるようではいかぬぞ?」

 いや、何で妻になってるの!?だがここは話を合わせる時だ。

 「申し訳ありません。妻の言う通りでございます。そして、三好軍を撃退するならば出来る限り鉄砲をお集めください」

 「やはり鉄砲か・・・。とにかく、お主等は召し抱える。ワシの直属で良い。ワシの勘がそうさせる。ここ川之江城の被官として雇う。二人扶持。他に仕事の時は銀子で支払う」

 だろうとは思ったよ。これが信長とかならワンチャンいきなり土地とかくれそうな感じはするけどまだオレの実力も見せてないもんな。まぁそれに河野家はそんなに金持ち大名ではない・・・だろう。鉄砲も進めたがこの時代はかなり高価なはずだ。

 「おい!貴様!殿が直々にお声をかけて下さっているのだ!その不満な顔はなんだ!」

 「石川ッ!お前はその話し方を辞めよ!萎縮させてどうする!確かに人数分の扶持しか出せぬワシが悪い!余力も出すのが当たり前だというのに。だが、ここは貧しい。何とかしている所だ。
 お主等が何がどこまで精通しているかは分からぬが、共にワシとワシの殿である、河野通宣様を支えてほしい」

 「畏まりました。出来る限りの事は致しましょう」

 「すまぬ。住んでいる家はどこか?」

 「城より少し離れだ長屋にて」

 「左様か。家も用意はしてやれぬ。だが今後の年貢は免除致す。明日の朝に登城してくれ」

 ◆

 「ダァァァーー!!マジで啖呵切ってしまったんだけど!!」

 「(クスッ)カッコよかったですよ!『出来る限りの事は致しましょう』って!」

 「言わないでくれ!!ってか、夫婦って言ったけど大丈夫なのか!?」

 「私はその方が嬉しいです。尊様は・・・」

 「いや、オレもその方が嬉しいしお願いしますなんだけど、その・・・ね?オレも・・・男だから・・・」

 「(クスッ)構いませんよ!尊様とならいつだって!」

 静樹の時々話す前にニコッと笑う顔に即陥落した。反則級に可愛い。そして、良かった事は本当のオレじゃなく、甘いマスクの自分で作ったイケメンキャラで良かったという事・・・。
 夜になる前に現実?ゲーム?リアル?かどうかは言えない世界で彼女いない歴=年齢じゃなく、付き合いを飛ばし、嫁持ちになった。そして魔法使いから卒業をした。
 感想は良かった。ただただそれだけだ。リアルでした事なかったから静樹がAI?か何かは分からないが多分普通の女性と変わらないとは思っている。

 「(ふぅ~)静樹!マージで言葉は軽いかもしれないけど大切にするから!ここが三好、毛利、長宗我部、大友と囲まれる魔境でもずっとここに居るから!」

 「ありがとうございます!夕餉はどうされますか?」

 「あっ、そうだ!もしかするとなんだけど・・・宝物箱ってあったりする?」

 「はい!竈門の下に隠しておりますよ。確認されますか?」

 「うん!なんとなく答えは分かっているけど・・・」

 オレと静樹が竈門の手前に置いてある、地中に埋めて、石蓋をしてあるその石を上に上げる。

 「ビンゴ!!勝てる!これは勝てるぞ!色々な意味で!」

 中にはガチャで当たり、ハズレだった物がいっぱい入っていた。何の為にあったのか分からないアイテムの数々(ハズレ)。

 そして、ピストルや雷属性や風属性を纏う刀や衝撃を出す槍、防刃ベストやトランシーバー。後はなんと言っても・・・

 「静樹!これはまさか・・・寿司セットじゃないか!?腐って・・・いないぞ!!素晴らしい!どんな理論か分からないけど、めっちゃ新鮮なように見える!こっちのケーキもだ!あの最後のガチャの幕の内弁当まであるぞ!!食べよう!!」

 「(クスッ)いただきますね!」

 この日の夜、オレは人生で一番の幸せを川之江城 城下にあるボロ長屋にて感じていた。
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