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恋人(仮)
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次の日の朝
また電話が掛かってきた。
作野「ん…誰だ、
モーニングコールしてくんのは」
私は画面を確認せずに電話に出ると、
二宮姉だった。
菊乃「おはようございます、作野さん」
作野「…ん…おはよ…ふぁ」
菊乃「まだ、寝てました?」
作野「んぅ…起きる時間ではあるね…
にしても、朝からどした」
菊乃「一緒に登校出来たらなと思いまして」
作野「ふぁ…いいけど、何処集合にする?」
菊乃「実は作野さんの家の近くまで着てるんです」
作野「えっ家の場所教えたっけ」
菊乃「中学一緒じゃないですか」
元中の誰かに聞いたのか?
作野「あー…まぁいいや、
でも私起きたてだよ」
菊乃「待ってますよ」
作野「えーまじか、家に着いたら
連絡してよ、すぐ支度するから」
とりあえず、電話を切り
顔洗って制服に着替えてると
インターンが鳴った。
母「東守ー、友達迎えに来たわよ」
一階から親に言われ、連絡してって言ったのにと
階段を駆け下りると玄関に二宮双子がいた。
菊乃「おはようございます、
急かさせてすみません」
鞠「…」
作野「おはよ!
とりあえず…」
玄関に待たせるわけにもいかないよなと
リビングには、親や兄弟がいるし、
一旦、自分の部屋に上げる事にした。
作野「上がって」
菊乃「いいんですか?
ここで待ってますよ、
私達が突然来てしまったので」
作野「全然、平気だよ」
菊乃「それなら、お邪魔します」
鞠「…」
2人を部屋に案内する。
菊乃「わぁ、
ここが作野さんの部屋なんですね」
作野「汚いのは目を瞑ってねー、
ちゃっちゃと朝ご飯食べてくるから
しばし、待たれよ」
私は部屋のドアを閉め、階段を駆け下りる。
母「朝からバタバタしてるわね」
作野「元中の子なんだよね」
そんな話をし、朝ご飯を食べ終え、
歯を磨きながら部屋に戻る。
ガチャッ
菊乃「…あっ…もう食べ終わったんですか?」
慌てて振り返る二宮姉と、
椅子に座っている二宮弟。
作野「歯磨き終わったら、行けるから」
鞠「歯磨きながら、喋るとか汚いな」
作野「失敬失敬」
菊乃「鞠ッ」
鞠「…だって」
菊乃「ごめんなさいね、作野さん」
作野「汚いのは確かだし、
うがいしてくるわ」
私は再び部屋を後にし、歯を磨き終えて
部屋に戻る。
作野「お待たせ」
鞠「遅い」
作野「ごめんごめん」
菊乃「鞠、こっちが迷惑掛けてるんだから」
鞠「…」
菊乃「作野さん、ありがとうございます」
突然お礼を言われ、なんで?と首を傾げる。
菊乃「私達、今まで友達って言える人が
出来た事がなかったので、こうやって
部屋に上げてくれて嬉しいんです」
鞠「だらしない部屋だけど」
菊乃「鞠ッ」
鞠「…」
菊乃「作野さん、本当にありがとうございます」
作野「友達って思ってくれるなら、
さん付けじゃなくて、名前で呼んでよ。
私も菊乃ちゃんって呼ぶし、
鞠君とも呼ぶからさ」
そういうと菊乃ちゃんは涙ぐみ、
鞠君に睨まれた。
菊乃「嬉しいですッ…うぅ」
作野「大袈裟でしょ」
鞠「菊乃を泣かせるな、東守」
作野「ナチュラルに名前で呼んだね、鞠君」
少しだけ距離縮んだんかなと笑った。
~
家から出るなり、昨日の帰り同様に
菊乃ちゃんは鞠君に
私と手を繋げと強要している。
やっぱ、私の意思が尊重されないなと
嫌がる鞠君の手を掴む。
作野「さぁ、行こうか鞠君」
鞠「触るな」
菊乃「鞠ッ」
朝から何度菊乃ちゃんの鞠君を怒る声を
聞いた事かと怒られる度に黙る鞠君。
ギューッ
作野「痛い痛いッ!」
へらへらしてる私に仕返しなのか、
思い切り手を握られ、握力勝負が始まった。
鞠「痛いんだけど」
作野「こっちのセリフだ!」
箭久野「おーい、朝からなーにしてんだよ」
珍しくローテンションのヤクが
後ろからやって来た。
作野「おはようヤク」
箭久野「おはようじゃねーよ、何してんの」
菊乃「東守ちゃんと鞠は
いちゃいちゃしてるんですよ」
作野「だってさ、鞠君」
鞠「僕は、東守と馴れ合いなんてしてない」
箭久野「いや、いちゃいちゃしてるように
見えっけど?
それに、いつの間に名前呼び」
作野「今朝、2人が家に来てさー」
箭久野「え、家教えたのか?」
菊乃「東守ちゃんと
箭久野君は仲良いのですか?」
ヤクの言葉に被せて、
菊乃ちゃんが質問して来た。
作野「仲良いというか…」
箭久野「超仲良し」
今度はヤクが私の言葉に被せるように言い、
まぁ仲は良いかなと否定はしなかった。
菊乃「その仲良いというのは、
恋愛対象としてですか?」
箭久野「え、そんないきなりブッ込まれても」
作野「動揺演技下手すぎ、それは無いでしょ。
ヤクとは、幼稚園からの腐れ縁だよ」
箭久野「えー、あーそうだな」
菊乃「なら、箭久野君も
応援してくれますよね?」
菊乃ちゃんはヤクの手を握った。
箭久野「え」
菊乃「鞠と東守ちゃんは恋人になるんです。
幼馴染みの幸せの為に、
サポートお願いしますね」
菊乃ちゃんの圧すげーなと、
ヤクも頷く選択しか出来ないらしく
滅茶苦茶苦笑いをしている。
鞠「別に僕には菊乃が居ればいいのに」
作野「サポートされちゃうってさ」
鞠「いらないよ」
結局、4人で登校し学校が近付いてくると
同じ学校の生徒にチラチラと見られる。
箭久野「超見られてね?」
作野「双子は目立つしね」
鞠「人を見せ物みたいに言うな」
作野「入学2日目で話題の双子だね」
ギューッ
作野「痛い痛いッ」
からかい過ぎたからか、
鞠君は私の手を思い切り握る。
そんなかんやで、注目を浴びながら
教室まで着くと昨日の2人が近づいて来た。
立石「おはよう、お熱いね~」
作野「おはよ!お熱いでしょ?」
ギューッ
作野「痛いッ」
国井「おはよ!」
作野「おはよ」
国井「本当に付き合うことになったの?」
菊乃「もう恋人同士ですからね」
国井「そうなの!?」
菊乃「名前呼びし合っていて、
手を繋いで登校して来たんですよ」
立石「ありゃま!
入学2日目で彼氏出来るとか羨ましいわ」
作野「でしょ?」
ギューッ
作野「痛いッ!」
箭久野「ほら、早く進めよ
後ろ詰まってる」
ヤクに小突かれ、鞠君から手を離す。
本当朝からずっと手繋いでたんだなと、
鞠君の手汗が私の手に残っている。
作野「手汗凄いじゃん」
鞠「東守ッ!」
鞠君にも小突かれ席に着いた。
~
立石「今日、教科書とか配った後に
部活紹介とかだってさ。
午前で終わりみたいだから、
どっかにお昼食べ行こうよ」
作野「おっいいねー」
国井「うちが良い店見つけたんだぞ!
行く?」
菊乃「私もですか?」
国井「もち」
菊乃「ぜひ!」
菊乃ちゃん嬉しそうだなと
中学の時は、ほぼ会った事ないけど、
噂はただの噂だったんだなと、
何故か私を睨む鞠君を見る。
作野「鞠君も来る?」
鞠「行かないよ」
鞠君はそっぽを向いて、
離れて行った。
立石「なら、女子会って事で!」
菊乃「憧れの女子会ですか!」
国井「憧れ笑」
なんて話しながら、席に着くと
後ろの席のヤクに椅子を蹴られる。
作野「何」
箭久野「俺には声かけねーのかなって」
作野「ヤキモチかよ」
箭久野「妬いてねーよ」
訳分かんないヤツだなと、
担任が入って来てHRが始まった。
~
作野「ロッカーは」
先程、全教科の教科書が配われ
自分のロッカーに運んでいると
クラスメイトに声を掛けられた。
「まじで付き合ってんの?」
作野「ん?」
「近親相姦とかやってんでしょ?
キモくない訳?」
「マジやばいでしょ」
イキってる女子3人組に絡まれるが、
んな事言われてもなとロッカーを閉める。
作野「ただの噂でしょ」
「は?」
作野「私は別に平気」
そう言って教室に戻る。
あの手の連中は面倒なんだよなと、
菊乃ちゃんと鞠君が
嫌な目に遭わなければいいな…
菊乃「東守ちゃん」
作野「どした?」
菊乃「なんでもないです」
菊乃ちゃんは何故か嬉しそうにしていて、
この後は、体育館かと皆で移動する事にした。
~
「アレ…」
「噂の…」
朝チラチラ見られてたのは、
こういう事かと、陰口が聞こえて来た。
これだから、民度が低い連中は…
作野「そういや、由香里が言ってる店って、
どんなとこ?」
国井「パンケーキ、エゲつないとこ♪」
作野「え?なんて?」
立石「東守っち、気を付けて
本当に激盛りのとこだから、
由香里の胃袋馬鹿なんだよね」
国井「甘い物は別腹だから、問題なし」
立石「別腹の次元超えてる」
作野「菊乃ちゃんは、エゲつないっていう
パンケーキ食べれる?」
菊乃「望むところです!」
国井「おっ菊ちゃんはイケる口?」
菊乃「スイーツ大好きです!」
立石「後悔するぞー」
陰口なんて耳に入らないくらいのボリュームで
話しが盛り上がり、部活紹介が始まった。
~
部活紹介が終わり、教室へ戻る途中
作野「ヤクはサッカー部行くんでしょ?」
箭久野「当たり前だろ」
作野「鞠君は?」
鞠「部活なんて入らない」
作野「3人は?」
国井「私は、サッカー部のマネやるよん」
立石「うちは女テニかな」
菊乃「部活に入った事ないので、
仮入部期間楽しみです」
作野「なら、一緒にまわろ」
菊乃「はい!」
作野「鞠君もね」
鞠「僕は嫌だ」
作野「はいはい」
「作野ー」
作野「ん?」
「ちょっと、こっちこっち」
なんか聞き覚えのある声がして振り向くと
元中の一個上の先輩達がいた。
作野「あれ?この学校でしたっけ」
私はみんなと別れ、先輩達の元に向かう。
「私に憧れて入学して来たんじゃないの?」
作野「あーそうっすね」
「舐めてるな!」
作野「それにしても、どうしたんですか?」
「朝見たけどさー、
あの双子と仲良かったっけ?」
そういう事かと、女子は
噂話好きだもんなとため息を吐く。
作野「あぁ、ここ入って仲良くなったんですよ」
「なんか悪い噂聞くけど、
作野は平気な訳?」
作野「噂は噂なんで」
「作野は相変わらずだね」
作野「先輩達は、噂なんぞに
翻弄されてんですか?」
「翻弄されてないわ」
「まぁ、2年の間でも噂されてるしね」
作野「そんな有名なんですかね」
「近親相姦とかって話しでしょ、
入学式も恋人繋ぎしてたって」
作野「噂は噂なんで、姉弟で
恋人繋ぎしてただけで近親相姦って
その発想がキモいですね」
「まっ作野がそう言うならね」
作野「あれ?心配してくれてたんですか?」
「顔うざいわ」
作野「優しいなー先輩達」
「こら、ふざけるな!」
作野「あざーっす」
私は先輩達と別れた。
一年の中だけじゃなくて、
上級生にまで、噂が広まってたのか…
そりゃ、朝見られる訳だな…
もしかしたら菊乃ちゃんは、
その噂を払拭する為に
私と鞠君を恋人にさせようとしてるのか?
作野「まぁ、とりま教室に戻るか」
~
「作野さん、本当に弟君と付き合ってるの?」
またか…教室に戻る手前、
クラスメイトに尋ねられた。
作野「…はぁ」
私は教室のドアを開け、鞠君の前に向かう。
鞠「…何」
作野「証明しないと、今後も面倒だからさ」
鞠「何が」
私は鞠君の手を掴む。
作野「鞠君は私の彼氏だよね?」
ザワッ
すぐにクラスメイト達が反応をした。
立石「突然どうしたの!?」
国井「胸キュンシーン!」
私の後ろで由香里とりんが騒ぐ。
作野「ね?」
鞠「…なッ」
鞠君の手は、ジワジワと汗ばんで
熱くなっていく。
菊乃「きゃーッ!鞠!鞠!」
鞠君の背中を菊乃ちゃんが叩き、
鞠君は頷いた。
作野「と言う事なんで、
私と鞠君付き合ってるから
これ以上変な噂信じないでね」
クラスメイト全体に聞こえるように言うと、
イキった女子3人とか、さっきの子とかに
目を逸らされた。
箭久野「…お前な~」
ヤクに小突かれるが、
入学2日目にここまでやったら
悪い噂も風化するだろうと、
真っ赤な顔の鞠君に笑い掛けた。
また電話が掛かってきた。
作野「ん…誰だ、
モーニングコールしてくんのは」
私は画面を確認せずに電話に出ると、
二宮姉だった。
菊乃「おはようございます、作野さん」
作野「…ん…おはよ…ふぁ」
菊乃「まだ、寝てました?」
作野「んぅ…起きる時間ではあるね…
にしても、朝からどした」
菊乃「一緒に登校出来たらなと思いまして」
作野「ふぁ…いいけど、何処集合にする?」
菊乃「実は作野さんの家の近くまで着てるんです」
作野「えっ家の場所教えたっけ」
菊乃「中学一緒じゃないですか」
元中の誰かに聞いたのか?
作野「あー…まぁいいや、
でも私起きたてだよ」
菊乃「待ってますよ」
作野「えーまじか、家に着いたら
連絡してよ、すぐ支度するから」
とりあえず、電話を切り
顔洗って制服に着替えてると
インターンが鳴った。
母「東守ー、友達迎えに来たわよ」
一階から親に言われ、連絡してって言ったのにと
階段を駆け下りると玄関に二宮双子がいた。
菊乃「おはようございます、
急かさせてすみません」
鞠「…」
作野「おはよ!
とりあえず…」
玄関に待たせるわけにもいかないよなと
リビングには、親や兄弟がいるし、
一旦、自分の部屋に上げる事にした。
作野「上がって」
菊乃「いいんですか?
ここで待ってますよ、
私達が突然来てしまったので」
作野「全然、平気だよ」
菊乃「それなら、お邪魔します」
鞠「…」
2人を部屋に案内する。
菊乃「わぁ、
ここが作野さんの部屋なんですね」
作野「汚いのは目を瞑ってねー、
ちゃっちゃと朝ご飯食べてくるから
しばし、待たれよ」
私は部屋のドアを閉め、階段を駆け下りる。
母「朝からバタバタしてるわね」
作野「元中の子なんだよね」
そんな話をし、朝ご飯を食べ終え、
歯を磨きながら部屋に戻る。
ガチャッ
菊乃「…あっ…もう食べ終わったんですか?」
慌てて振り返る二宮姉と、
椅子に座っている二宮弟。
作野「歯磨き終わったら、行けるから」
鞠「歯磨きながら、喋るとか汚いな」
作野「失敬失敬」
菊乃「鞠ッ」
鞠「…だって」
菊乃「ごめんなさいね、作野さん」
作野「汚いのは確かだし、
うがいしてくるわ」
私は再び部屋を後にし、歯を磨き終えて
部屋に戻る。
作野「お待たせ」
鞠「遅い」
作野「ごめんごめん」
菊乃「鞠、こっちが迷惑掛けてるんだから」
鞠「…」
菊乃「作野さん、ありがとうございます」
突然お礼を言われ、なんで?と首を傾げる。
菊乃「私達、今まで友達って言える人が
出来た事がなかったので、こうやって
部屋に上げてくれて嬉しいんです」
鞠「だらしない部屋だけど」
菊乃「鞠ッ」
鞠「…」
菊乃「作野さん、本当にありがとうございます」
作野「友達って思ってくれるなら、
さん付けじゃなくて、名前で呼んでよ。
私も菊乃ちゃんって呼ぶし、
鞠君とも呼ぶからさ」
そういうと菊乃ちゃんは涙ぐみ、
鞠君に睨まれた。
菊乃「嬉しいですッ…うぅ」
作野「大袈裟でしょ」
鞠「菊乃を泣かせるな、東守」
作野「ナチュラルに名前で呼んだね、鞠君」
少しだけ距離縮んだんかなと笑った。
~
家から出るなり、昨日の帰り同様に
菊乃ちゃんは鞠君に
私と手を繋げと強要している。
やっぱ、私の意思が尊重されないなと
嫌がる鞠君の手を掴む。
作野「さぁ、行こうか鞠君」
鞠「触るな」
菊乃「鞠ッ」
朝から何度菊乃ちゃんの鞠君を怒る声を
聞いた事かと怒られる度に黙る鞠君。
ギューッ
作野「痛い痛いッ!」
へらへらしてる私に仕返しなのか、
思い切り手を握られ、握力勝負が始まった。
鞠「痛いんだけど」
作野「こっちのセリフだ!」
箭久野「おーい、朝からなーにしてんだよ」
珍しくローテンションのヤクが
後ろからやって来た。
作野「おはようヤク」
箭久野「おはようじゃねーよ、何してんの」
菊乃「東守ちゃんと鞠は
いちゃいちゃしてるんですよ」
作野「だってさ、鞠君」
鞠「僕は、東守と馴れ合いなんてしてない」
箭久野「いや、いちゃいちゃしてるように
見えっけど?
それに、いつの間に名前呼び」
作野「今朝、2人が家に来てさー」
箭久野「え、家教えたのか?」
菊乃「東守ちゃんと
箭久野君は仲良いのですか?」
ヤクの言葉に被せて、
菊乃ちゃんが質問して来た。
作野「仲良いというか…」
箭久野「超仲良し」
今度はヤクが私の言葉に被せるように言い、
まぁ仲は良いかなと否定はしなかった。
菊乃「その仲良いというのは、
恋愛対象としてですか?」
箭久野「え、そんないきなりブッ込まれても」
作野「動揺演技下手すぎ、それは無いでしょ。
ヤクとは、幼稚園からの腐れ縁だよ」
箭久野「えー、あーそうだな」
菊乃「なら、箭久野君も
応援してくれますよね?」
菊乃ちゃんはヤクの手を握った。
箭久野「え」
菊乃「鞠と東守ちゃんは恋人になるんです。
幼馴染みの幸せの為に、
サポートお願いしますね」
菊乃ちゃんの圧すげーなと、
ヤクも頷く選択しか出来ないらしく
滅茶苦茶苦笑いをしている。
鞠「別に僕には菊乃が居ればいいのに」
作野「サポートされちゃうってさ」
鞠「いらないよ」
結局、4人で登校し学校が近付いてくると
同じ学校の生徒にチラチラと見られる。
箭久野「超見られてね?」
作野「双子は目立つしね」
鞠「人を見せ物みたいに言うな」
作野「入学2日目で話題の双子だね」
ギューッ
作野「痛い痛いッ」
からかい過ぎたからか、
鞠君は私の手を思い切り握る。
そんなかんやで、注目を浴びながら
教室まで着くと昨日の2人が近づいて来た。
立石「おはよう、お熱いね~」
作野「おはよ!お熱いでしょ?」
ギューッ
作野「痛いッ」
国井「おはよ!」
作野「おはよ」
国井「本当に付き合うことになったの?」
菊乃「もう恋人同士ですからね」
国井「そうなの!?」
菊乃「名前呼びし合っていて、
手を繋いで登校して来たんですよ」
立石「ありゃま!
入学2日目で彼氏出来るとか羨ましいわ」
作野「でしょ?」
ギューッ
作野「痛いッ!」
箭久野「ほら、早く進めよ
後ろ詰まってる」
ヤクに小突かれ、鞠君から手を離す。
本当朝からずっと手繋いでたんだなと、
鞠君の手汗が私の手に残っている。
作野「手汗凄いじゃん」
鞠「東守ッ!」
鞠君にも小突かれ席に着いた。
~
立石「今日、教科書とか配った後に
部活紹介とかだってさ。
午前で終わりみたいだから、
どっかにお昼食べ行こうよ」
作野「おっいいねー」
国井「うちが良い店見つけたんだぞ!
行く?」
菊乃「私もですか?」
国井「もち」
菊乃「ぜひ!」
菊乃ちゃん嬉しそうだなと
中学の時は、ほぼ会った事ないけど、
噂はただの噂だったんだなと、
何故か私を睨む鞠君を見る。
作野「鞠君も来る?」
鞠「行かないよ」
鞠君はそっぽを向いて、
離れて行った。
立石「なら、女子会って事で!」
菊乃「憧れの女子会ですか!」
国井「憧れ笑」
なんて話しながら、席に着くと
後ろの席のヤクに椅子を蹴られる。
作野「何」
箭久野「俺には声かけねーのかなって」
作野「ヤキモチかよ」
箭久野「妬いてねーよ」
訳分かんないヤツだなと、
担任が入って来てHRが始まった。
~
作野「ロッカーは」
先程、全教科の教科書が配われ
自分のロッカーに運んでいると
クラスメイトに声を掛けられた。
「まじで付き合ってんの?」
作野「ん?」
「近親相姦とかやってんでしょ?
キモくない訳?」
「マジやばいでしょ」
イキってる女子3人組に絡まれるが、
んな事言われてもなとロッカーを閉める。
作野「ただの噂でしょ」
「は?」
作野「私は別に平気」
そう言って教室に戻る。
あの手の連中は面倒なんだよなと、
菊乃ちゃんと鞠君が
嫌な目に遭わなければいいな…
菊乃「東守ちゃん」
作野「どした?」
菊乃「なんでもないです」
菊乃ちゃんは何故か嬉しそうにしていて、
この後は、体育館かと皆で移動する事にした。
~
「アレ…」
「噂の…」
朝チラチラ見られてたのは、
こういう事かと、陰口が聞こえて来た。
これだから、民度が低い連中は…
作野「そういや、由香里が言ってる店って、
どんなとこ?」
国井「パンケーキ、エゲつないとこ♪」
作野「え?なんて?」
立石「東守っち、気を付けて
本当に激盛りのとこだから、
由香里の胃袋馬鹿なんだよね」
国井「甘い物は別腹だから、問題なし」
立石「別腹の次元超えてる」
作野「菊乃ちゃんは、エゲつないっていう
パンケーキ食べれる?」
菊乃「望むところです!」
国井「おっ菊ちゃんはイケる口?」
菊乃「スイーツ大好きです!」
立石「後悔するぞー」
陰口なんて耳に入らないくらいのボリュームで
話しが盛り上がり、部活紹介が始まった。
~
部活紹介が終わり、教室へ戻る途中
作野「ヤクはサッカー部行くんでしょ?」
箭久野「当たり前だろ」
作野「鞠君は?」
鞠「部活なんて入らない」
作野「3人は?」
国井「私は、サッカー部のマネやるよん」
立石「うちは女テニかな」
菊乃「部活に入った事ないので、
仮入部期間楽しみです」
作野「なら、一緒にまわろ」
菊乃「はい!」
作野「鞠君もね」
鞠「僕は嫌だ」
作野「はいはい」
「作野ー」
作野「ん?」
「ちょっと、こっちこっち」
なんか聞き覚えのある声がして振り向くと
元中の一個上の先輩達がいた。
作野「あれ?この学校でしたっけ」
私はみんなと別れ、先輩達の元に向かう。
「私に憧れて入学して来たんじゃないの?」
作野「あーそうっすね」
「舐めてるな!」
作野「それにしても、どうしたんですか?」
「朝見たけどさー、
あの双子と仲良かったっけ?」
そういう事かと、女子は
噂話好きだもんなとため息を吐く。
作野「あぁ、ここ入って仲良くなったんですよ」
「なんか悪い噂聞くけど、
作野は平気な訳?」
作野「噂は噂なんで」
「作野は相変わらずだね」
作野「先輩達は、噂なんぞに
翻弄されてんですか?」
「翻弄されてないわ」
「まぁ、2年の間でも噂されてるしね」
作野「そんな有名なんですかね」
「近親相姦とかって話しでしょ、
入学式も恋人繋ぎしてたって」
作野「噂は噂なんで、姉弟で
恋人繋ぎしてただけで近親相姦って
その発想がキモいですね」
「まっ作野がそう言うならね」
作野「あれ?心配してくれてたんですか?」
「顔うざいわ」
作野「優しいなー先輩達」
「こら、ふざけるな!」
作野「あざーっす」
私は先輩達と別れた。
一年の中だけじゃなくて、
上級生にまで、噂が広まってたのか…
そりゃ、朝見られる訳だな…
もしかしたら菊乃ちゃんは、
その噂を払拭する為に
私と鞠君を恋人にさせようとしてるのか?
作野「まぁ、とりま教室に戻るか」
~
「作野さん、本当に弟君と付き合ってるの?」
またか…教室に戻る手前、
クラスメイトに尋ねられた。
作野「…はぁ」
私は教室のドアを開け、鞠君の前に向かう。
鞠「…何」
作野「証明しないと、今後も面倒だからさ」
鞠「何が」
私は鞠君の手を掴む。
作野「鞠君は私の彼氏だよね?」
ザワッ
すぐにクラスメイト達が反応をした。
立石「突然どうしたの!?」
国井「胸キュンシーン!」
私の後ろで由香里とりんが騒ぐ。
作野「ね?」
鞠「…なッ」
鞠君の手は、ジワジワと汗ばんで
熱くなっていく。
菊乃「きゃーッ!鞠!鞠!」
鞠君の背中を菊乃ちゃんが叩き、
鞠君は頷いた。
作野「と言う事なんで、
私と鞠君付き合ってるから
これ以上変な噂信じないでね」
クラスメイト全体に聞こえるように言うと、
イキった女子3人とか、さっきの子とかに
目を逸らされた。
箭久野「…お前な~」
ヤクに小突かれるが、
入学2日目にここまでやったら
悪い噂も風化するだろうと、
真っ赤な顔の鞠君に笑い掛けた。
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