妄想女子、イケメン男子に揶揄われる

なゆか

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サディスト

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廊下にて

山田「じゃあ…あの、私はここで」

赤沢「ちょい、なんで帰ろうとしてんの」

すぐに赤沢君に引き止められた。

山田「……ぇ」

赤沢「さっきの事先生も知ってたし、
弘樹の事、卑猥な目で見てるって…」

山田「確かに、卑猥な目で見てますけど」

伊野「見てますけど!」

伊野君がまた腹を抱えて笑い出した。

赤沢「…弘樹もよく平気だね」

伊野「面白いじゃん、中々真正面から
卑猥な目で見てるとか言われる事ないでしょ」

赤沢「そりゃそうでしょ」

伊野「山田さんの頭の中は、
いつもピンクなんだって」

赤沢「男かよ…って、さっき言ってた餌って
言うのは、オカズにされるって事?」

山田「違いますっ…そんな頻繁には」

赤沢「どんどん墓穴掘ってんだけど…
頻繁じゃなくても、同級生オカズにしてるの
認めてるじゃん」

山田「あぁっ」

赤沢「…本当やば過ぎ」

赤沢君は軽蔑の目をしている。

伊野「ウケるでしょ」

赤沢「ウケない、キモい通り過ぎて
まじで怖いわ」

伊野「でもオカズって言っても、
ズリネタじゃないみたいだよ、
妄想止まりなんだって」

赤沢「は? 意味分かんないんだけど」

伊野「俺も意味分かんねーよ」

赤沢「説明してくんない」

山田「…勘弁してください」

赤沢「は? 人の事勝手に
オカズにしてんだから、説明してよ」

伊野「良、めっちゃ責めるな」

デジャヴかよと思うが、伊野君もかなり
キツめの責め方だったよなと膝が震える。

山田「下校しないと…」

赤沢「うるさい」

山田「…こ…怖い」

赤沢「何が怖いだよ。俺の方が怖いわ」

伊野「山田さんさー、前俺にしたように
説明してやってよ。そうしないと、
良は納得しないよ」

伊野君にそう言われ、私は少しずつ
昇降口へ歩きながら説明した。

そして、昇降口に着いた頃には
更に困惑している様子な赤沢君。

赤沢「まじ、理解出来ないんだけど…弘樹は
その説明で納得したわけ?」

伊野「俺は深く考えるだけ
無駄だって分かったな」

隣の組のロッカーは、向かい側の為
2人の声がロッカーを通して聞こえてきた。

今のうちにダッシュで帰るかと思い、
素早くローファーに履き替えようとするが
思ってる以上にテンパっていて
モタついてしまった。

赤沢「まさか、逃げようとしてんの?」

ロッカーの陰から顔を覗かせた赤沢君。

山田「…もう勘弁してくださいよ、
あんま接して来ると本当ネタにしますよ」

伊野「どんな脅しだよ!」

赤沢「まじキモいわ」

山田「キモいなら、帰っていいですよね」

伊野「今帰ってるじゃん」

山田「…違いますよ…別々にというか」

伊野「前みたいに途中まで話せばいいじゃん」

山田「いや…そう言って、伊野さんはバスなのに
駅まで遠回りしてくれるという
シチュエーションを」

伊野「惚れたんだよな、それで」

赤沢「何? 惚れたって」

伊野「山田さん、チョロいから
すぐ惚れんだってさ」

伊野君は清々しい程、私の話をバラす。

赤沢「こんな変態に好かれて、
怖いとか思わないわけ?」

赤沢君は私をケダモノだと思っている。

伊野「面白いって思ってる」

赤沢「弘樹も弘樹だね…」

山田「とにかく、私はここで」

赤沢「変態に行動権無いから」

山田「いやいやっ…私の事キモいんですよね?」

赤沢「うん、めちゃくちゃキモい」

山田「なら、一緒に帰りたく無いですよね」

赤沢「それとこれとは話が別だから」

山田「意味わかんねーっ!」

私は頭を抱える。

伊野「おっ出た出た、突発行動」

山田「キモい相手なら避けてくださいよッ!」

赤沢「なんで、変態のお前に指示されないと
いけないわけ?」

山田「指示じゃ無いですよっ! 提案です」

赤沢「そのギャーギャー言うの
やめてくんない、唾飛ぶし」

山田「なら、どうすればいいんですか!」

赤沢「知らないし」

山田「うわぁーわけわからん!」

伊野「二人のやり取りウケる!」

結局よく分からないまま、
私はひたすら赤沢君にキモいと言われ、
伊野君はそれを見て笑いながら駅へ歩いた。

伊野「じゃ、俺バスだから」

山田「うっ嘘だろ…」

伊野君は手を振って反対方向へ
行ってしまった。

まさかこの先赤沢君と二人とか…

赤沢「何びびってんの、俺の方が怖いから」

山田「あ…赤沢君は…その」

赤沢「は? はっきり、喋って」

山田「電車ですかって…」

赤沢「何それ、怖いんですけど
ストーキングするつもり?」

山田「しないですよッ!
ただ、伊野さんと行かなかったので」

赤沢「聞かなくても分かんでしょ、
変態で馬鹿なの?」

赤沢君、真顔で罵倒してきて本当怖いわ。

山田「その変態で馬鹿と、
どこまで一緒なのかと思いまして」

赤沢「アレ乗るけど」

赤沢君が指差す電車は私も乗ってる電車だった。

山田「私は電車ずらすんで」

赤沢「は? お前は?」

福野「…私もあの電車ですけど…ずらすので」

赤沢「げっ同じ電車だったとか、
今まで変態と一緒とかゾッとするわ」

山田「えと電車ずらすんで」

赤沢「は?」

山田「え…いや、ゾッとするなら
違う電車にしますから」

赤沢「やだ」

山田「矛盾がすごい…」

赤沢「は?」

山田「赤沢さんは私の事キモくて
怖いんですよね」

赤沢「うん」

山田「普通、そんな相手には
近付きたくないですよね」

赤沢「そりゃあね」

山田「それ分かってるなら、
なんで私が電車ずらすの認めないんですか」

赤沢「うるさい」

山田「うるさい⁈」

赤沢君が意味わからな過ぎて
また頭を抱える。

赤沢「その行動もキモいわ」

なんなんだよ、この人…新種過ぎる。

赤沢「キモいから、最寄りまで
ボロクソ言ってやるから」

山田「…うッ」

赤沢君は正真正銘のサディストだ。
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