妄想女子、イケメン男子に揶揄われる

なゆか

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戯れ

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昨日柏木君と言う天使に私の心は爆撃され、
柏木君が頭の中を占領した。

関尾「山田さん、プリント」

山田「へい」

立川「職人かよ」

山田「……ぁ」

今は肩身の狭い共同授業の時間だ。
柏木君で頭いっぱいになり、ボーッとしていた。

関尾「謙、的確なツッコミ止めろよッ…
腹痛いッ…」

関尾君は爆笑し、千尋さんも笑っている。

伊野「何々?」

関尾「山田さんが職人返事すんだよ」

みんなにバカにされて笑われ、
昨日の柏木君の言葉が頭に浮かぶ。

でも、ここで怒ったりしたら
今後面倒だしなとその場は何も言わなかった。

伊野「どうした?」

授業終わりに伊野君に声を掛けられ、
勿論周りの人もこちらを見ている。

山田「え? なんですか」

伊野「暗いじゃん」

山田「え、いや平常運転ですよ」

伊野「ギュッとしてやろっか?」

ざわっ

山田「……ぇ」

立川「弘樹、何言ってんだよ。
ただ、ボーッとしてただけだろ」

千尋「セクハラじゃん」

関尾「そりゃざわつくわ」

伊野「喜ぶかなって思ったんだけど」

千尋「山田さんにも選ぶ権利あんでしょ」

なんて言いながら、この場は収まったものの
教室移動の去り際に
他クラスの女子に調子乗んなと言われてしまった。

若松「山ちゃん、大丈夫?」

山田「んー大丈夫かな」

やっぱイケメンと仲良くしたい子達の
嫉妬がややこしい。

決して、どうこうなるわけじゃない事なのに
面倒だと思った。



柏木「やっぱ、女って面倒だな」

放課後、ボーッとしていたら担任に捕まり、
暇だろと、花壇の雑草抜きをさせられる事に
なってしまった。

花壇に向かうと柏木君が既に居て、
うちの担任が受け持つ授業で宿題を忘れ、
そのバツで雑草抜きをやらされてるとの事だった。

担任は厳しいらしく、他にも何人か花壇で雑草を
抜いていて、柏木君は顔見知りである
私の隣で作業している。

そして、先ほどの事を愚痴ってみた。

山田「調子は乗ってないんだけどね」

柏木「自意識過剰なんだろ、これだから女は…
嫌がらせとかされてんの?」

山田「いや、そこまではないよ。
調子乗んなって言われただけ」

柏木「なんかやられたら言えよ」

山田「なんとも頼もしい」

柏木「特別だからな」

発言男らしいけど、まじ天使だわ。

山田「お…このミミズ、でかい」

雑草の根っこの近くに居たのか、
ミミズが出て来て、私はミミズを掴んだ。

柏木「…ぎゃッ」

小さい悲鳴を上げて、飛び上がった天使。

山田「あれ、ミミズ嫌い?」

柏木「とっとと、どっかやれよッ!」

天使は距離を取りながら怒る。

山田「はは」

柏木「笑うな」

山田「ごめん」

私はミミズに土を被せるが、私の後ろで
ウロウロしながら、天使はまた怒る。

柏木「そこに埋めたら、また出てくんだろ」

山田「あ、そうか」

私はミミズを木の方に埋める。

柏木「よくあんなエイリアン触れんな」

山田「エイリアンって…」

天使まじ可愛い…何なの、どうした天使。

柏木「それ、手洗えよ」

山田「いや、まだ作業終わってないよ」

柏木「そもそも、なんでお前は
素手でやってんだよ。軍手は?」

山田「取りに行くの面倒で」

柏木「ジャージに着替えてんのに
そこは面倒がるな!」

ミミズで、まだ怒ってらっしゃる天使。

山田「ミミズ居たら、私がそっちに
埋めるから言ってね」

柏木「あぁ…頼む」

山田「おっダンゴムシ」

柏木「げっ…そっちやれよ」

ダンゴムシにも反応した天使は、
また私の後ろをウロウロしている。

山田「虫全般が無理?」

柏木「気持ち悪いから、やだ」

山田「やだって…」

本当、やばいなこの天使、可愛すぎる。

柏木「お前、虫平気なのか?」

山田「ゴキブリと蛾は嫌だけど、
カマキリとか、カブトムシとか居たら捕まえるよ」

柏木「ガキ大将かよ」

山田「ガキ大将って…」

天使から出る言葉がどれも可愛く聞こえ、
くるみん過ぎて、もうくるみんだと思う。

柏木「虫なんて絶滅しろ。
あー、でもハチミツ無くなるのは困る」

山田「好きなの?」

柏木「寝る前にホットミルクに
入れて飲んでんだよ」

山田「怒るかもしれないけど、
柏木君の可愛いさ爆発したよ」

男らしさよりも、ショタさが強過ぎて
ナチュラル天使にノックアウトされ、
逆に冷静になった。

柏木「分かってんなら言うなよ、
男が可愛いなんて、やだろ」

山田「いやいや、可愛いは正義だよ」

柏木「そうやって変な事言うから、
変態とか言われんだろ」

山田「…返す言葉がない」

柏木「はぁ、とりあえず可愛いとか止めろ」

天使はプリプリと怒っていて、その可愛さに
陰口言われた事なんて、もうどうでも良くなる程
癒された。

山田「柏木君はかっこいいって言われたい?」

柏木「誰にだよ」

山田「女子とかに」

柏木「俺女嫌いだし、かっこいいって
言われたところで嬉しくなんてない」

山田「え…あぁ、そっちの」

柏木「あ、なんか勘違いしただろ。
別に同性が好きとかじゃねーし、
単に集ってくんのが嫌なんだよ…
げ、コイツどっかやって」

山田「え…あぁ、うん」

天使はダンゴムシをスコップで私の方に転がした。

山田「…天使…いや、柏木君って
普段教室でどうしてんの?」

柏木「は?天使ってなんだよ」

山田「いやいや、気にしないで、
それでどうなんだい」

柏木「なんだ、その質問」

山田「伊野さんとかと一緒に居るなら、
女子いっぱい来るんじゃないかって」

先日の食堂で伊野君と赤沢君と一緒に居た為、
あんなモテる2人の側に居れば
嫌でも女子は寄ってくるんじゃないかと思う。

柏木「鬱陶しいから、逃げてる」

山田「…」

女子から逃げてる天使が頭に浮かび、
本当反則的に可愛いなと口元が緩む。

柏木「おい、顔笑ってんな」

山田「ふッ…面白くて」

柏木「震えるほどかよ、まぁとにかく
女とは極力話さない」

山田「ふぅ…じゃあ、教室ではぼっち?」

柏木「は? そんな訳ないだろ。
他に友達居るし、最近だって
電子娘と何とかってアニメ勧められてるし」

まさかのオタクと連んでるのか、
そこも天然で天使過ぎるわ。

山田「私も観てるよ、電娘」

柏木「電娘って、略すのか」

本当予期せぬ、アニメトークに
シフトチェンジした。



柏木「俺、アレも録り貯めてる…えと、
スーパーなんとか、あれ能力者の奴」

山田「スーパークロニクル?
なんか、今期ほとんど観てんだね」

柏木「結構面白いのあるしな、でも
今んところ不死楼が一番面白い」

山田「あー不死楼か、晴れマスと被ってて
観てないわ」

柏木「まじかよ、もったいねーな。
俺ダブ録だから両方観れる」

山田「染まってんね」

柏木「最近のバラエティ面白くねーし、
アニメの方が面白い」

山田「確かにクイズか健康か、ゴールデン枠
締めてるもんね、そりゃテレビ停滞するよね」

柏木「それで深夜のバラエティをゴールデンで
やると質が落ちるから、ゴールデン落ちは
やめて欲しい」

山田「めっちゃ分かるわ、深夜だから
面白かったんだよね」

柏木「どんどんそれ系、ゴールデンで終わるもんな」

予想以上に話が盛り上がり、
いつの間にかに雑草抜きは終わり、
他の子達は後片付けを始めていた。

柏木「あーもうそんな時間か」

山田「私らも片そう」

スコップを片付け、雑草抜き解散後
私は制服に着替えた。

山田「そいや、柏木君は制服のままだけど
汚れなかった?」

柏木「ちょっと、汚れた」

山田「制服って洗っていいんだっけ?」

柏木「いや、袖だけ」

柏木君は水道でブレザーの袖を洗う。

山田「あーぁ」

やはり天使、期待を裏切らない。
蛇口の捻り過ぎで、
ブレザーもろともびしょ濡れになっていた。

山田「…なんなの、本当可愛いな」

柏木「次それ言ったら、殴るからな」

こんな可愛いショタに殴られるなら本望と言いそうに
なるが口を紡ぎ、深呼吸をした。

山田「えと、着替えってかジャージは?」

柏木「家」

山田「コレ、さっき着てて悪いけど、
貸すよ、それじゃ帰れないでしょ」

柏木「あー助かる」

山田「明後日体育あるんで、それまでに
返してくれたら嬉しい」

柏木「わかった」

柏木君はブレザーを脱ぎ、
濡れたワイシャツのまま私のジャージを被る。

サイズは勿論ピッタリである。

山田「うわ、萌えるわ」

柏木「萌えんな」

山田「ごめん、つい」

柏木「謝って済むなら警察はいらねー」

そんなこんなで、下校。

柏木君はバスらしく、
途中までだが今後のテレビについて
話しながら帰宅した。

たくさん話して柏木君の印象が変わり、
これは多分仲良くなったように感じる。

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