美少女戦隊ハートフルレンジャー

なゆか

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ベージュ

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遂に助けが来たかと私は振り向くが、
そこに居たのはヒーロー姿の女子達ではなく
どうやって浮いてんのか
ミニキャラが現れた。

クルっぺ「ピンチっぺ」

茶子「は?」

クルっぺ「コレに着替えるっぺ」

ミニキャラに巾着を渡される。

茶子「いや、だから…は?」

クルっぺ「自分の身は自分で守るっぺ」

茶子「…いやいや」

クルっぺ「着替えないと死ぬっぺっぺ」

茶子「その語尾の何?」

巾着を受け取らない私に
痺れを切らしたのか
ミニキャラに巾着を投げつけられる。

クルっぺ「着替えるっぺ」

茶子「…突然何言ってんの?
いや、そもそも私は何と話してるんだ」

クルっぺ「時間がないっぺ」

ミニキャラは多分魔法かなんかで、
絞られていた巾着を開き、そこから光が洩れ
何かが私の身体にまとわりついた。

眩しいってもんじゃない、目が開かない。

パヒューと、またなんの音だよと
言いたくなるような効果音が聞こえ、
光が収まって来た為、目を開ける。

茶子「…ジャージだ」

私はジャージを着ていた。

どうやって、制服からジャージに…と
ツッコみたいこと多過ぎて、逆に冷静になる。

クルっぺ「今、迷ってる暇なんてないっぺ。
闘う運命っぺ」

茶子「死ぬのは嫌だけど、なんでジャージ」

クルっぺ「動きやすい服装っぺ」

茶子「うん、そうだけども」

クルっぺ「…えと…ハートベージュっぺ」

茶子「一瞬悩んだよね、というか
ハートベージュって、このジャージの色で
適当に言ってるし」

私はハートベージュのようだ。

クルっぺ「君は闘う定めっぺ」

茶子「その取って付けたようなセリフ。
というか、戦隊の赤とかいるのに、
メインキャラいるのに、
何故私が今スポットライト当たってんのさ。
というか私に闘わせるとかキャスティング、
ミスってんだろ」

クルっぺ「キャスティングっぺ?」

茶子「とりあえず、この話は美少女戦隊なんでしょ」

クルっぺ「そうっぺ、
美少女戦隊ハートフルレンジャーっぺ」

茶子「美少女じゃないのに、ジャージであろうと
ハートベージュって」

クルっぺ「ハートベージュって言っても、
それは変身じゃないっぺ」

茶子「え、じゃあこのジャージは何」

クルっぺ「動きやすい服装っぺ」

茶子「…おぉ、で…そのただ動きやすい服装で
闘えと? 美少女戦隊じゃなくて、
本来守られる側の私が」

クルっぺ「そうっぺ」

茶子「無理」

普通に硫酸的なやつを撃ってくる怪物と闘うとか
一般人には無理な話だ。

茶子「せめて、闘える武器とか能力とか
攻撃に備えた盾とか」

死ぬより恥かく方がマシだと、
この際、痛い奴になってやると覚悟を決める。

クルっぺ「美少女じゃないから、
変身出来ましぇ~ん」

茶子「語尾どうした」

クルっぺ「っぺ」

茶子「後付けすんな、というか
今のすっごい腹たったわー」

ミニキャラの先ほどの言葉に苛立つ。

クルっぺ「美少女じゃないから
変身出来ましぇ~ん」

茶子「…」

明らかに馬鹿にしたセリフ
初見ミニキャラで可愛げがあったが崩れた顔面。

茶子「…死んだら、一生祟るから」

私は怪物と対面した。

「なんだお前は、まさか美少…女戦隊グヘ?」

怪物は頭をかしげる。

そりゃそうだろ、私は美少女じゃないしね。

茶子「…戦隊じゃない、一般人」

クルっぺ「ハートベージュっぺ」

「ハートベージュだと、初めて聞いたグヘ
でも、なんで美少女じゃないのにグヘ」

茶子「うっさい!」

私は落ちていた石を怪物に投げつける。

パァンと怪物の身体に大きな風穴が開いた。

茶子「え」

ドサッ

怪物は汚い感じの薄黒い液体を
噴射させて倒れた。

茶子「臭いッ」

薄黒い液体は鼻が曲がるくらい臭い。

クルっぺ「…え、強い」

茶子「…語尾はやっぱり演技か…
いや、そうじゃなくて…
あんなヤワなの?怪物って?」

私が軽くってほどではないが、
石を投げつけた程度で倒れた
怪物の弱さに呆然とした。

クルっぺ「いや、まぁまぁ強い敵だっぺ」

茶子「いやいや、それはない」

クルっぺ「…茶子、君はコレから
ハートフルレンジャーの手助けを」

茶子「なんで名前知ってんの、あーそれも
どうでもいいや、とにかく制服返して」

クルっぺ「…制服は巾着の中っぺ」

茶子「着替えんのか…」

私は結界の中とはいえ、こんなところで
着替えるのは気が引ける。

茶子「とりあえず、今度ジャージ返すから
私はこれで」

私は巾着を掴み、その場から去った。
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