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第一章 伝説の始まり
第8話 落下
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真成の合図と同時に、四方から迫りくる暗殺部隊。
間髪入れず激しく打ち込まれた剣が空気を切り裂く。
飛王はすかさず、星砕剣と自分の剣の両剣を構え、飛翔も自分の剣を引き抜いた。そして、素早く互いの背中を預け合う。強い信頼で結ばれた二人の阿吽の呼吸。
これで、どこから打ち込まれても全方位守れる。
刺客の剣を同時にいくつも受け止めれば、飛び散る青い火花が衝撃の激しさを物語る。
天空国の暗殺部隊の腕は確かであった。一分のスキもなく、急所を付いてくる。一撃が頭をかすめ、逃げ切れなかった髪の毛がバラバラと切りおとされた。
あちらからもこちらからも、何度も何度も打ち下ろされ、手がジンジンと痺れてくる。耳を突き刺す金属音に集中力が乱される。
あきらめずに受け止め続けるも、隙間から差し込まれる新たな剣。
寸でのところで身をかわしたが、祭祀服は無残にちぎれ、血も共に飛び散った。
じくじくと痛む体を気にする余裕も無く、本能で戦い続けていた。
だが、これでは切りが無い。
飛王が飛翔に視線を送ると、今度は一瞬のうちに左右に飛び退り、二手に分かれた。
『知恵の泉』を背にしながら、敵を分散させることに成功。
飛王は白い壁の周りを移動しながら、なるべく飛翔を出口に近い方へ誘導していった。
やはり飛翔には、外の瑠月に知らせに行ってもらうしかないようだな。
飛翔もそれを分かっていて、華麗なステップで敵を交わしながら自ら出口の方へと進んでいた。
その時、飛王の頬を矢がかすめた。慌て剣を振りかぶり、二投目三投目の矢を叩き落とす。
ちらっと射手を見れば、その数ざっと五人ほど。
これはまずいと飛翔の方を確認しようと目を向けた時、全ての射手の視線が飛翔に注がれていることに気づいた。飛王はとっさに、自分の剣を射手に向けて投げつけた。
しかし、時すでに遅く、射手は一斉に飛翔へ向けて矢を放っていた。
五本の矢に気づいた飛翔。ひょいひょいと身軽に踊る様に交わしていったが、最後の矢を交わそうと高く飛び上がった瞬間、ぐらりと体勢を崩した。
それはほんの一瞬の出来事だった。
バランスを崩した飛翔は、吸い寄せられるように『知恵の泉』に落ちて行く。
慌てて白い壁に手を伸ばすも、沸き上がる蒼の水がアッと言う間に飛翔を飲み込んでしまった。
人一人の姿が跡形も無く消え失せた水面は、何事も無かったかのように沈黙した。
「飛翔ー!」
飛王の悲痛な絶叫が、神殿中に空しく響き渡った。
間髪入れず激しく打ち込まれた剣が空気を切り裂く。
飛王はすかさず、星砕剣と自分の剣の両剣を構え、飛翔も自分の剣を引き抜いた。そして、素早く互いの背中を預け合う。強い信頼で結ばれた二人の阿吽の呼吸。
これで、どこから打ち込まれても全方位守れる。
刺客の剣を同時にいくつも受け止めれば、飛び散る青い火花が衝撃の激しさを物語る。
天空国の暗殺部隊の腕は確かであった。一分のスキもなく、急所を付いてくる。一撃が頭をかすめ、逃げ切れなかった髪の毛がバラバラと切りおとされた。
あちらからもこちらからも、何度も何度も打ち下ろされ、手がジンジンと痺れてくる。耳を突き刺す金属音に集中力が乱される。
あきらめずに受け止め続けるも、隙間から差し込まれる新たな剣。
寸でのところで身をかわしたが、祭祀服は無残にちぎれ、血も共に飛び散った。
じくじくと痛む体を気にする余裕も無く、本能で戦い続けていた。
だが、これでは切りが無い。
飛王が飛翔に視線を送ると、今度は一瞬のうちに左右に飛び退り、二手に分かれた。
『知恵の泉』を背にしながら、敵を分散させることに成功。
飛王は白い壁の周りを移動しながら、なるべく飛翔を出口に近い方へ誘導していった。
やはり飛翔には、外の瑠月に知らせに行ってもらうしかないようだな。
飛翔もそれを分かっていて、華麗なステップで敵を交わしながら自ら出口の方へと進んでいた。
その時、飛王の頬を矢がかすめた。慌て剣を振りかぶり、二投目三投目の矢を叩き落とす。
ちらっと射手を見れば、その数ざっと五人ほど。
これはまずいと飛翔の方を確認しようと目を向けた時、全ての射手の視線が飛翔に注がれていることに気づいた。飛王はとっさに、自分の剣を射手に向けて投げつけた。
しかし、時すでに遅く、射手は一斉に飛翔へ向けて矢を放っていた。
五本の矢に気づいた飛翔。ひょいひょいと身軽に踊る様に交わしていったが、最後の矢を交わそうと高く飛び上がった瞬間、ぐらりと体勢を崩した。
それはほんの一瞬の出来事だった。
バランスを崩した飛翔は、吸い寄せられるように『知恵の泉』に落ちて行く。
慌てて白い壁に手を伸ばすも、沸き上がる蒼の水がアッと言う間に飛翔を飲み込んでしまった。
人一人の姿が跡形も無く消え失せた水面は、何事も無かったかのように沈黙した。
「飛翔ー!」
飛王の悲痛な絶叫が、神殿中に空しく響き渡った。
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