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第二章 使命を探す旅
第31話 ジオのターバン
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次の日の朝早く、ジオが井戸で水汲みをしていた。
大きな水瓶に水を一杯にしようと、必死に釣瓶を上げ下げしている。
飛翔は部屋からそれを見つけると、手伝いに降りていった。
「ジオ、俺にも手伝わせてくれ!」
「おー! 助かる! でももう本当に体は大丈夫なのか?」
ジオの心遣いに嬉しくなる。
「ありがとう。少し動いたほうがいいから」
「よし、じゃあ交替で頼むわ。これから近所の馬の出産の手伝いに行くんで、持って行ってやろうと思ってさ」
「ジオはやっぱり動物の医者みたいだな」
「医者じゃないさ。ちょっと慣れているってだけだよ」
ジオはそう言いながらも嬉しそうに笑った。
爽やかな朝の風の中、二人で交互に釣瓶を操作する。
「ここの井戸水はすっげえ綺麗でさ、水瓶に汲み置きして置いても、腐らないんだよ。不思議だよな。だから馬のお産の時にも安心して使えるし、発掘で砂漠に持っていくのにも都合がいいのさ」
「きっと長い年月をかけて、地中で綺麗に濾過された水なんだろうな」
元来の探求心が疼いて、思わず飛翔が言ったつぶやきにジオが反応する。
「フィルト? なんか小難しい言葉だな。飛翔、お前頭よさそうだもんな。学校とか行っていたんだろう」
「ああ、俺のいたところではみんな学校に行っていたから」
「かー! どこの国だよ。そんな恵まれた国は! 壮国の華陀とかバンドスとかは裕福だから学校があるけどよ、他の地域はそんなもん貴族の坊ちゃんしか通えないぜ。俺なんか、学校なんか行ったことも無いさ」
ジオがせっせと釣瓶を上げながら、吐き出すように言った。
「ジオはいつからここに住んでいるんだ?」
「そうだなー、三年前だから十五くらいかな?」
「ジオはまだ十八歳なんだな」
「そうだよ。フィオナも同じ十八さ。そう言うお前はいくつだよ?」
「俺は二十一歳」
「落ち着いた雰囲気だけど、思ってたより若かったんだな」
「え! そんなに老けて見えるか?」
気になるか? と言ってジオは大笑いした。
自分より年上と分かっても、ジオは口調を改める気配も無くため口で続けた。
「ハダルは多分二十四歳って言ってたから、お前の方が三つ下だな」
「多分?」
「ハダルはさ、物心ついた時には両親がいなくて、船に乗っていたらしいから、いつ生まれたかわからないんだってさ。まあ、この国じゃ珍しいことじゃないさ。いくら大国になったと言っても、戦はまだ色んなところで続いているからな」
ジオは少ししんみりした口調になって続けた。
「それに関しては俺の方がまだマシだな。十二までは親と一緒だったからな。おやじは結構優秀な職人でさ、俺も色々教えてもらってたんだぜ。学校は行って無いけど、他の奴らよりは色々知っているぜ!」
「おやじさん何の職人だったんだ?」
飛翔が尋ねると、ジオは急に言いづらそうに視線を逸らした。
「悪い。しゃべり過ぎたわ」
それっきり黙ってしまった。飛翔もそれ以上は聞かなかった。
「ドルトムントとフィオナは、俺にとって命の恩人なんだ。行き倒れ寸前のところを拾ってもらったからな。ハダルの方が先に一緒に住んでいたんだけど、きっと同じ様ないきさつだと思うぜ。お前だって拾われただろう。絶対見捨てないんだよな」
「そうだな。温かい人達だよな」
二人で一つの瓶を一杯にし終わると、ジオが飛翔のターバン頭を見て言った。
「結構似合っているじゃん! それ、外に出るときは常につけていた方がいいぜ。このミザロはオアシスで隊商も多く行き来しているだろう。ターバンは西のルシア国では男の人の正装だから、町でも多く見られるんだ。だから誰も怪しまないし目立たない。お前の髪の毛の色は……その……ちょっと珍しいからさ。あんまり他の人にジロジロ見られてもいやだろう」
ジオのぶっきらぼうだが気づかいのこもった声に、飛翔は素直に感謝した。
「そうだな。ありがとう。ところでジオはルシア国の人だからターバンをしているのか?」
「いーや、俺のはただのファッション。似合うだろ!」
そう言ってニヤリとした。
大きな水瓶に水を一杯にしようと、必死に釣瓶を上げ下げしている。
飛翔は部屋からそれを見つけると、手伝いに降りていった。
「ジオ、俺にも手伝わせてくれ!」
「おー! 助かる! でももう本当に体は大丈夫なのか?」
ジオの心遣いに嬉しくなる。
「ありがとう。少し動いたほうがいいから」
「よし、じゃあ交替で頼むわ。これから近所の馬の出産の手伝いに行くんで、持って行ってやろうと思ってさ」
「ジオはやっぱり動物の医者みたいだな」
「医者じゃないさ。ちょっと慣れているってだけだよ」
ジオはそう言いながらも嬉しそうに笑った。
爽やかな朝の風の中、二人で交互に釣瓶を操作する。
「ここの井戸水はすっげえ綺麗でさ、水瓶に汲み置きして置いても、腐らないんだよ。不思議だよな。だから馬のお産の時にも安心して使えるし、発掘で砂漠に持っていくのにも都合がいいのさ」
「きっと長い年月をかけて、地中で綺麗に濾過された水なんだろうな」
元来の探求心が疼いて、思わず飛翔が言ったつぶやきにジオが反応する。
「フィルト? なんか小難しい言葉だな。飛翔、お前頭よさそうだもんな。学校とか行っていたんだろう」
「ああ、俺のいたところではみんな学校に行っていたから」
「かー! どこの国だよ。そんな恵まれた国は! 壮国の華陀とかバンドスとかは裕福だから学校があるけどよ、他の地域はそんなもん貴族の坊ちゃんしか通えないぜ。俺なんか、学校なんか行ったことも無いさ」
ジオがせっせと釣瓶を上げながら、吐き出すように言った。
「ジオはいつからここに住んでいるんだ?」
「そうだなー、三年前だから十五くらいかな?」
「ジオはまだ十八歳なんだな」
「そうだよ。フィオナも同じ十八さ。そう言うお前はいくつだよ?」
「俺は二十一歳」
「落ち着いた雰囲気だけど、思ってたより若かったんだな」
「え! そんなに老けて見えるか?」
気になるか? と言ってジオは大笑いした。
自分より年上と分かっても、ジオは口調を改める気配も無くため口で続けた。
「ハダルは多分二十四歳って言ってたから、お前の方が三つ下だな」
「多分?」
「ハダルはさ、物心ついた時には両親がいなくて、船に乗っていたらしいから、いつ生まれたかわからないんだってさ。まあ、この国じゃ珍しいことじゃないさ。いくら大国になったと言っても、戦はまだ色んなところで続いているからな」
ジオは少ししんみりした口調になって続けた。
「それに関しては俺の方がまだマシだな。十二までは親と一緒だったからな。おやじは結構優秀な職人でさ、俺も色々教えてもらってたんだぜ。学校は行って無いけど、他の奴らよりは色々知っているぜ!」
「おやじさん何の職人だったんだ?」
飛翔が尋ねると、ジオは急に言いづらそうに視線を逸らした。
「悪い。しゃべり過ぎたわ」
それっきり黙ってしまった。飛翔もそれ以上は聞かなかった。
「ドルトムントとフィオナは、俺にとって命の恩人なんだ。行き倒れ寸前のところを拾ってもらったからな。ハダルの方が先に一緒に住んでいたんだけど、きっと同じ様ないきさつだと思うぜ。お前だって拾われただろう。絶対見捨てないんだよな」
「そうだな。温かい人達だよな」
二人で一つの瓶を一杯にし終わると、ジオが飛翔のターバン頭を見て言った。
「結構似合っているじゃん! それ、外に出るときは常につけていた方がいいぜ。このミザロはオアシスで隊商も多く行き来しているだろう。ターバンは西のルシア国では男の人の正装だから、町でも多く見られるんだ。だから誰も怪しまないし目立たない。お前の髪の毛の色は……その……ちょっと珍しいからさ。あんまり他の人にジロジロ見られてもいやだろう」
ジオのぶっきらぼうだが気づかいのこもった声に、飛翔は素直に感謝した。
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そう言ってニヤリとした。
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