どうかわたしのお兄ちゃんを生き返らせて

なかじまあゆこ

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展望台とお兄ちゃんの願い

日記帳

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  この日の夕飯は肉じゃがだった。ホクホクのじゃがいもが美味しくて、ぐりぐり何回も何回も混ぜた納豆も美味しかった。

  わたしは、「ごちそうさま」と言って二階の自分の部屋に上がった。

  畳の上に仰向けでごろんと寝転がる。

  なんだか幸せでカラスのことなんてどうでもいいやと思ってしまう。

  お兄ちゃんの日記帳が入っている鞄が畳の上にごろんと転がっていた。

  
  今日は早く寝てしまおうかなと思ってパジャマに着替えた。

  わたしは、顔を洗い歯を磨いて明日の学校の準備を済ませた。今日はカラスに展望台で会い疲れた。

  お布団を敷いた。もういつでも眠ることが出来る。

  さあ、寝よう。電気を消した。
  

  
  うつらうつらと眠り夢の中でゆらゆらしていた。心地よくふさふさと原っぱで寝転ぶわたし。

  気持ちいいななんて思いながら眠っていた。

  その眠りを、ゴトンッと音が鳴りわたしの眠りを妨げた。

  目が覚めてしまい何の音だったのかな?  と思い部屋の中を見渡すと、勉強机の上に置かれた猫の鞄に入れてあったはずのお兄ちゃんの日記帳が畳の上に落っこちていた。

  
  わたしは、電気を点けてお兄ちゃんの日記帳を拾い上げた。

  そして、何気なく開いているページを見ると、そこには……。

 お兄ちゃんの願いが書かれていた。

 カラスとお兄ちゃん、そしてわたしのことが書かれていた。

  わたしは、お兄ちゃんの日記を読んだ。

    ○月○日

  あの日カラスの声が俺の耳にこぶりついた。

『俺達は、許さないからな、この恨みを晴らすまで許さないからな、覚悟をしておくんだな。分かったか』

  俺の耳にこの恐ろしいカラスの恨みのこもった声が、ずっと聞こえてくる。

  聞こえてくると言うか思い出す。

  アイツは悪魔だ。何をするか分からない。

  史砂に何かがあったら大変だ。

  だけど、あれからあのカラスは暫くの間は姿を見せなかった。

  だけど、油断は出来ない。

  
○月○日

  暫く姿を見せなかったカラスが久しぶりに俺の目の前に現れた。

  ここのところカラスのこともようやく忘れかけていたというのにだ。

  俺は、その日駄菓子屋で買ったスナック菓子を食べながら歩いていた。

  そして、神社の前に差し掛かったところでアイツに会った。

  もちろんアイツといえばあのカラスだ。

 
  カラスは、突然俺の前に現れた。あの黒い羽をバサバサとさせていた。

  あっ、アイツだ!  と思った瞬間カラスは。

  俺を目掛けて突然飛んできたかと思うと俺のスナック菓子を細いくちばしで奪った。

  そして、奪ったスナック菓子を細いくちばしで突っつきながら食べた。

  クソッ!

  カラスは満足そうにスナック菓子を食べ、食べ終えると、『うまかったぞ』と言った。

  
『恨みを晴らしに来たぞ』カラスはそう言ったかと思うと、カーカーカーカーッカーと鳴いた。

  「恨みをだと……」

  俺は内心ビクビクしているけれど強い口調で言い返した。

『俺達は許せないと言っただろう』

  カラスの声は低くてよく通る声で、俺を睨みながら言った。

  その地獄から響いているかと思わせるその声はあまりにも恐ろしくて、俺は不安になった。

  カラスは何をしてくるつもりなんだろうか?

  
  
  俺とカラスは神社の前で睨み合った。端から見るとカラスと睨み合うなんてさぞかし変な光景だと思う。

「何をするって言うんだ」

  俺が先に言葉を発っした。

『何をし、よ、う、か、な』

  カラスは俺を馬鹿にしたように、言葉を区切りながら言った。

  本当に、本当に頭にくるくそカラスだ。

 

  俺が怒りに震えているとカラスは。

『そうだな、史敏お前の可愛い可愛い妹の史砂ちゃんを八つ裂きにしようかな~?』

  と言ってカーカーカーッカーカーッカーとカラスは鳴いた。

「ふ、史砂には何もするなって言ってるだろう!」俺は大声を出して言った。

  史砂に何かをされたら堪ったものじゃない。


  俺が怒りに震えているとカラスは。

『そうだな、史敏お前の可愛い可愛い妹の史砂ちゃんを八つ裂きにしようかな~?』

  と言ってカーカーカーッカーカーッカーとカラスは鳴いた。

「ふ、史砂には何もするなって言ってるだろう!」俺は大声を出して言った。

  史砂に何かをされたら堪ったものじゃない。

  
『は~ん、史砂ちゃんに何もされたくないのなら俺の言うことを聞くんだ、分かったな』

  カラスは、俺を脅迫しているのか……。

「言うことを聞くってどんなことなんだ?」

  俺はカラスをじっと睨み言った。

「そうだな、その前にお前は俺に頼んでいるんだよな?  だったらその態度はなんなのかな~?  お願いする時はなんて言うんだ?」

  悔しすぎて俺は、拳を握りしめながら、「史砂には、何もしないでください。お願いします」と頭を下げた。


『ほ~っ、なかなかちゃんとしたお願いの仕方だったな。褒めてやろう。じゃあ、何をすればいいのか教えてあげようかな?』

  カラスは、勿体を付けながら言った。

「何ですか?  教えてください」

  俺は悔しいのを我慢して言った。

  カラスは、真っ黒な羽をバサバサとさせて、カーッカーカーッカーと鳴いた。
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