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第二章 お仕事開始
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しおりを挟むそれにしても、朝のモーニングの時間帯はあまりにも忙しすぎる。一組目のお客様の対応を終えてほっと一息ついたのも束の間で、そのあと、カランコロン、カランコロンとドアベルが鳴りひっきりなしにお客様が来店する。
注文を取りお会計もしたり、食べ終えた食器を片付けたり、もう、初めてのことなので目が回る。頭もパンクしそうだ。
誰か助けて。
それからモーニングセットの種類まで多数用意するおばあちゃんには呆れてしまう。
だって、モーニングセットは……。
洋食と和食両方ある。
洋食は定番のトーストセットからピザトーストセット、ホットドッグセット、ワッフルセットなどがある。例えばトーストセットだけでも何種類もあって、ゆで玉子つき、アイスクリームつき、チョコレートつきなど選べるようになっている。
和食も、焼き魚定食、納豆定食、梅子ばあちゃんのオススメ定食などがある。そして、ごはん大盛、普通盛り、少なめなどごはんの量も選べる。
朝から会社に出勤前のサラリーマンやOLなどで賑わう。皆、お家で食べずにここ、『梅子ばあちゃんのゆったりカフェへようこそ!』で朝ごはんを食べているんだね。わたしも、おばあちゃんのように朝の幸せな一時を提供できたらいいな。
忙しい、モーニングの七時から十一時の時間帯が終わると、お昼のランチタイムまでの一時間はわたしは洗い場に入ってお皿などの洗い物をする。大量の洗い物にてんてこ舞いだ。おばあちゃんは、お昼の仕込みに入る。
やっと洗い物が終わったーとばんざーいしたのも束の間で、おばあちゃんの容赦ない「るり子ちゃん、さあさあ、ランチタイムの開始だよ~」に愕然とする。
ランチタイムには、さゆりさんが手伝いにやって来た。まさか、わたし一人で注文受けをするのかなとドキドキしていたので、さゆりさんの顔を見た時には、さゆりさんがまるで天使のように見えた。
「るり子ちゃん、頑張ろうね」
「はい、頑張りましょう」
さゆりさんと二人で気合いを入れる。
またまた、忙しいランチタイムのゴングがカーンと鳴った。
おばあちゃんとさゆりさんとわたしの三人で力を合わせてランチタイムを乗りきった。
わたしは初めてのこともあり、もう目が回りそうで本当に大変だったし、疲れた。何回かミスもしたが、おばあちゃんとさゆりさんが助けてくれた。
そして、忙しかったランチタイムも終わり、客足も落ち着いてきたのでお昼の休憩になった。お昼ごはんはおばあちゃんの賄いだ。
アボカドサンドイッチにトマトの豆入りスープが今日の賄いだ。おばあちゃんが作ってくれた賄いはとても美味しい。
まろやかなアボカドサンドイッチに舌鼓を打ちながら疑問に思っていたことをおばあちゃんに尋ねた。
「ねえ、おばあちゃん、このカフェにはわたしとさゆりさんしか従業員はいないの?」
「るり子ちゃんが来る少し前まではいたのよ……。でも辞めてしまってね」
だよね。こんなにも忙しいのに二人だけなんてことはあり得ないよね。それにしてもおばあちゃんの今の話し方は歯切れが悪い。何故かな?
「お義母さんそうなんですよね。るり子ちゃん聞いて、前に働いてた子、学生さんなんだけど、メニューが多すぎてついていけません~って言っていきなり辞めたのよ。ね、お義母さん」
「そうだったわね……」
おばあちゃんは苦虫を噛み潰したような表情で答えた。
その学生さんの気持ちもなんとなく分かるよ。おばあちゃん。
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