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外で弁当を食べよう

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  昼休み。

「やっぱり外で食べる弁当は最高だぜ!」

   猫助がおにぎりにかぶりつきながら言った。

「まあね、確かに外で食べる弁当は美味しいよな」

「猫太ってばちょっと感動が薄くないか。もっと、外で食べる弁当は美味しいぜーーー!!  って表情豊かに叫ばなきゃ」

  猫助は口の周りにご飯粒をくっつけ満面の笑みを浮かべている。

「猫助って本当に幸せな奴だよな」

「幸せなことは良いことだからね!」

「……確かにね」

「猫太、なんか冷めてないか?」

「そっかな?」

「そうだよ。冷めているぜ。あ、猫太口の周りにケチャップがついてるよ」

  猫助がもふもふなその指を俺に向けて指差した。

「えっ!?  う、うそ……マジで」

  俺は慌ててハンカチをポケットから取り出し口の周りを拭いた。そのハンカチを見ると真っ赤なケチャップ色に染まっていた。

「あはは、猫太ってば汚ないな~」

  猫助が手を叩き笑っている。なんか悔しいぞ。

  だがそんな猫助こそ……。

「笑っているお前こそ口の周りにご飯粒がくっついているんだけどね」

   俺はお返しに言ってやった。

「えっ!?  マジで~」

  慌てて口の周りにくっついているご飯粒を肉球のあるその手で取りペロリとご飯粒を食べる猫助が面白くて可笑しくてそして、可愛らしかった。

  猫って可愛いからズルいよな。

  なんて笑い合いながら外で食べる弁当は美味しかったのだ。
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