高尾山で立ち寄ったカフェにはつくも神のぬいぐるみとムササビやもふもふがいました

なかじまあゆこ

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つくも神のぬいぐるみミケ

時を超えて

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「あら、そんなに昔のわたしに戻っているのね」

「うん、そうだよ。懐かしいにゃん」

「うふふ、ミケちゃん懐かしいわね」

  真昼さんは顔をほころばせ幼き日の自分とまだ真新しかったミケを思い浮かべるように目を細めた。

「あの日の真昼ちゃんにまた、会えるにゃんて思ってなかった……にゃん」

「わたしもだよ。ミケちゃん」

  そう言い合いミケと真昼さんは見つめあった。二人は昔からの厚い友情で結ばれている。そんなミケと真昼さんのことがちょっと羨ましいなと思った。

  時を超えて再会したミケと真昼さん。今も失われない友情。人間とぬいぐるみではあるけれど、なんかいいな。

「羨ましいな~」とムササビが呟いた。

「ん?  ムササビちゃん羨ましいの?」

「うん、だって、あの二人は何十年ぶりの再会なんだろうね。わたしもあやかし仲間はいるけど……ちょっと違うかなって思うんだよね」

  ムササビは物悲しげな笑みを浮かべた。

「ムササビちゃんはモモコちゃんがいるじゃない」
「え~あのおチビ~うわぁ!  いやだ~」

  ムササビは嫌そうな声を上げた。

「うふふ、ミケちゃんと真昼さんのように仲良しになれるといいね。あ、もうなっているかな~」

  わたしは頬を緩ませうふふと笑った。なんだか微笑ましいよ。
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