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【番外編】大切にしたくて②
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「え、芽衣ちゃん…、買い物って、ここ…?」
週が明けた月曜日。会社帰りに芽衣ちゃんが買い物に付き合って欲しいというのでついてきたのだが、連れてこられた先はまさかのランジェリーショップだった。
「ふふ。はい、ココです!」
満面の笑みの芽衣ちゃんが、あたしの肩を押して、強引に店内に入って行く。
「め、芽衣ちゃん…?」
「あ、見てください! これ可愛いー♡」
そう言って、芽衣ちゃんがベビーピンクの下着を手に取る。繊細なレースが縫い付けられた可愛らしいデザイン。ただ、一瞬見えた値札の可愛くない額に、芽衣ちゃんみたいにオシャレな女の子は下着にかける金額も違うんだなと感心する。
「確かに、芽衣ちゃんに似合いそう…」
「…なに言ってるんですか」
眉間にシワを寄せて芽衣ちゃんがあたしを見る。
「杏奈先輩が着るんですよ」
「え…?」
「プレゼントします!」
芽衣ちゃんの言葉に頭の中で「?」が浮かぶ。
「なんで下着をプレゼント…? てか、こんな高いの、勿体なくて着れないけど…」
「そこは勝負下着なんですから着てくださいよ…」
「しょ…っ!?」
"勝負下着"という単語に言葉を失う。とんでもない物をプレゼントされそうになっている現実を、あたしはやっと理解した。
「し、勝負下着って、なんでそんな物…」
「西野さんを誘惑するために決まってるじゃないですか…!」
「ゆ…っ!?」
芽衣ちゃんの言葉にかぁっと顔が熱くなる。勝負下着で西野さんを誘惑だなんて、芽衣ちゃんってばなんて大胆なことを言うのか。
「いいですか、杏奈先輩!」
「は、はい…?」
「杏奈先輩と西野さんもそろそろ付き合って、2ヶ月! マンネリは最大の敵です!」
「マ、マンネリ…?」
「そうです…! それをこういう可愛い下着で打開! ね、いい案だと思いません?」
そう言って芽衣ちゃんがニッコリ微笑む。マンネリどころか、まだ一度もそういう行為に至れていないのだけど…
「ちなみに下着選びの参考までに、西野さんって、どんなエッチするんですか?」
「え…っ!?」
「あたしの経験では、ああいう寡黙なタイプほど、アブノーマルな行為が好きなイメージですけど」
「アブ…っ!?」
「例えば、縛られたり♡」
「縛…っ!?」
芽衣ちゃんが持ち出してきたワードに言葉を失う。なんてことを言うの…
「あ、もし、そういうのが好きなら、あっちに少し過激な下着も…」
「ふ、普通だから、普通…っ!」
「…ふーん。まぁ、まだ杏奈先輩には隠してるのかもしれないですけどね?」
そう言って意味深に笑う芽衣ちゃんに、あたしは苦笑いする。まさか、まだシていないとは言えるわけもなかった。
「あ、こっちの黄色も杏奈先輩に似合うかも!」
キラキラと目を輝かせて、その後も芽衣ちゃんは小一時間ほど下着を厳選し続けた。そして、結局、一番最初に手に取ったベビーピンクのレースの下着を、あたしは半ば強引にプレゼントされたのだった。
週が明けた月曜日。会社帰りに芽衣ちゃんが買い物に付き合って欲しいというのでついてきたのだが、連れてこられた先はまさかのランジェリーショップだった。
「ふふ。はい、ココです!」
満面の笑みの芽衣ちゃんが、あたしの肩を押して、強引に店内に入って行く。
「め、芽衣ちゃん…?」
「あ、見てください! これ可愛いー♡」
そう言って、芽衣ちゃんがベビーピンクの下着を手に取る。繊細なレースが縫い付けられた可愛らしいデザイン。ただ、一瞬見えた値札の可愛くない額に、芽衣ちゃんみたいにオシャレな女の子は下着にかける金額も違うんだなと感心する。
「確かに、芽衣ちゃんに似合いそう…」
「…なに言ってるんですか」
眉間にシワを寄せて芽衣ちゃんがあたしを見る。
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「え…?」
「プレゼントします!」
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「なんで下着をプレゼント…? てか、こんな高いの、勿体なくて着れないけど…」
「そこは勝負下着なんですから着てくださいよ…」
「しょ…っ!?」
"勝負下着"という単語に言葉を失う。とんでもない物をプレゼントされそうになっている現実を、あたしはやっと理解した。
「し、勝負下着って、なんでそんな物…」
「西野さんを誘惑するために決まってるじゃないですか…!」
「ゆ…っ!?」
芽衣ちゃんの言葉にかぁっと顔が熱くなる。勝負下着で西野さんを誘惑だなんて、芽衣ちゃんってばなんて大胆なことを言うのか。
「いいですか、杏奈先輩!」
「は、はい…?」
「杏奈先輩と西野さんもそろそろ付き合って、2ヶ月! マンネリは最大の敵です!」
「マ、マンネリ…?」
「そうです…! それをこういう可愛い下着で打開! ね、いい案だと思いません?」
そう言って芽衣ちゃんがニッコリ微笑む。マンネリどころか、まだ一度もそういう行為に至れていないのだけど…
「ちなみに下着選びの参考までに、西野さんって、どんなエッチするんですか?」
「え…っ!?」
「あたしの経験では、ああいう寡黙なタイプほど、アブノーマルな行為が好きなイメージですけど」
「アブ…っ!?」
「例えば、縛られたり♡」
「縛…っ!?」
芽衣ちゃんが持ち出してきたワードに言葉を失う。なんてことを言うの…
「あ、もし、そういうのが好きなら、あっちに少し過激な下着も…」
「ふ、普通だから、普通…っ!」
「…ふーん。まぁ、まだ杏奈先輩には隠してるのかもしれないですけどね?」
そう言って意味深に笑う芽衣ちゃんに、あたしは苦笑いする。まさか、まだシていないとは言えるわけもなかった。
「あ、こっちの黄色も杏奈先輩に似合うかも!」
キラキラと目を輝かせて、その後も芽衣ちゃんは小一時間ほど下着を厳選し続けた。そして、結局、一番最初に手に取ったベビーピンクのレースの下着を、あたしは半ば強引にプレゼントされたのだった。
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