二度目の勇者は我が道を行く

眠たいカラス

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奴隷の価値

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ユウキが店の中に入ると店員のような者と首輪をつけて布1枚を身につけた男性が現れる。

「お客様…当店は奴隷商会となっております。身分証を確認出来ますか?」

そう言われたので一級国民と書かれた身分証明書を見せる。
すると、店員はニコリと笑って後ろに控えさせていた奴隷を下げさせた。

「申し訳ありません。当店を初めてご利用になられる方にはこのように確認をさせてもらっております」

「構わない」

「今日はどのような奴隷をお求めですか?」

「家事の出来るやつを1人買いたい」

「ご予算の程は?」

「今日のところは大金貨1枚だな」

「大金貨1枚ですと…家事専用の奴隷となりますがよろしいですか?」

「構いません」

「では、こちらへどうぞ」

そうして連れてこられた部屋で暫く待つと女性が数名部屋に入ってきた。
この女性たちが大金貨1枚で購入できる奴隷なのだという。

「この者たちは家事スキル持ちなので重宝出来ると思います」

試しに鑑定をしてみると1人だけずば抜けた奴隷がいた。

ラウラ
Lv.62
【短剣術・上級】【暗殺術・中級】【投擲・上級】【風魔法・上級】【弓術・上級】【生活魔法・中級】【家事・中級】【偽装・上級】【隠蔽・上級】【索敵・最上級】

「この人も大金貨1枚なんですか?」

「えぇ、この者は少し歳をとっていますので…安くなっております」

「あぁ、なるほど…」

奴隷商人の彼にはそのように見えているらしい。
ユウキにはエルフの若い女性の姿が見えていた。

「では、この人でお願いします」

「…分かりました。では、早速契約の手続きを」

ユウキは言われた通りに行動すると奴隷の契約を完了した。
ラウラは自らの名前を名乗りできることとできないことを述べた。
彼女が言うできることは家事等の生活面での補助でできないことは戦闘ということだった。
契約が完了したためユウキはラウラを連れて外へと出た。
向かったのは古着屋だった。
古着屋は庶民が使う服屋でもある。
新品の服は大体が高い…と言っても大銀貨程度なのだが…庶民からしてみれば高いと思うだろう。
貧しいものは安い布を買い自ら作る者さえいる。
この世界では服というものは高価なのだ。日本で1000円ほどで買えるTシャツがこの世界ではおそらく金貨には軽く化けるであろう。また、そこに文字などイラストが付いていれば希少価値が上がり、大金貨にもなるかもしれない。
インベントリにある服を売るのも…っと、話が脱線しかけてきたな。

「私には服など不要です。奴隷ですから…」

「気にするな…何着か選べ。今後買い物行く時にその服だと面倒だ」

「かしこまりました」

ラウラは軽く料金を見ると安そうな服を見繕いユウキにお願いをした。
しかし、そのほとんどがボロボロになった少し穴も空いているような服だった。

「はぁ…おばさん。着れるやつを何着か見繕ってくれ」

「あいよ…これとかどうだい?」

「…おばさんは破れかけを見抜くのが上手なようだな?」

「あら、バレてるのかぃ?そーね…これならどうかしら」

「それと同じレベルのものを…」

「あいよ!そしたら1週間ぶんでいいね?あたしに選ばせるんだからそれくらいは買いな!」

「構わない」

1週間とは7日のことで月火水木金土日のようにこの世界では火神日、水神日、風神日、土神日、光神日、闇神日、神無日と分けられている。
暦はほとんど日本と同じで365日で12ヶ月ある。

「じゃ、7着で大銀貨3枚だ」

「わかった。ラウラ。受け取っておけ」

「はい」

服を受け取ったラウラはユウキの後ろをついて歩く。
ユウキは食材を購入して荷物を持ったまま移動を開始する。

「あ、あの、ご主人様…荷物は私が…」

「よい。少し遠いからな…私が持とう。それよりも服を汚さないようにしなさい」

「は、はい」

家に着くとラウラは荷物をテーブルの上に置き、テーブルの隣で直立不動となった。
ラウラに席につくように促すと「座れません!」と驚いて大きな声を出したようだが、すぐにヤバいと思ったのかオドオドと謝ってきた。
再度椅子に座るように促すと渋々と言った形で従った。

「さて…君は何者だ?」
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