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本編
03、書庫で友人ゲットだぜ
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次の日、午前中は声出しのリハビリをし、お昼の後に書庫に行くことにした。
ラナさんの案内で来た書庫は予想以上に広く、高い天井の近くまで本棚が続いている。
聞けば、上の方の本は梯子か風魔法でとるのだそうだ。いいなー、俺も風魔法で浮いて上の本とか探してみたいなー。
そのためにもまず、魔法やスキルについての本を探そう。魔法の仕組みが俺の思っているものなら、多分俺は結構使えると思うんだ。魔力次第かもしれないが。
書庫をうろうろしていると、広すぎてラナさんとはぐれてしまった。書庫では静かにしなければいけないのかと思っていたが、割りと普通に聞こえるラナさんの声。
「リンドウ様ー!どこですかー?」
一応、誰がいるか分からないとのことで、俺の部屋の外では敬語を使うと言われた。侍女さんだからね。外聞とか気にしなきゃなんないもんな。
しかし、こういうときに声が出せないのは困るな。ラナさんの位地は声で分かるが、俺の場所が分からないため、すれ違っておいかけっこになる可能性がある。
一応、声のする方へ向かってはいるのだが、如何せん迷路みたいなこの書庫で思うように進める訳もなく。
動かずに待っていれば良かったと思ったのは、少し暗く雰囲気が違うコーナーに入ってしまってからだった。
不味い。非常に不味い。ここが実は入ってはダメなスペースな気がしてならない。バレる前に出ていかなければ。
一人でわたわたとしていれば、時すでに遅し。本棚の影から出てきた人物に見つかってしまった。どうしようか。
「…君、こんなところで何をしているの?」
ひぃっ!話しかけられた!!やめてくれ!コミュ障はとっさに何も言えない…元々俺、声でなかったどうしよう!!!
口をパクパクさせ、狼狽えている俺は目の前の人物には非常に不振な輩に映っていることだろう。許してくれ。
少し考える素振りを見せ、数秒後に何やら納得したように頷く男性。
「…あぁ、君、あれか。例の声が出せない小さな召喚人。部屋に籠って出てこないって聞いてたけど…何でこんなところにいるの?」
おや、声色は優しげだ。よくよく見れば、金色のストレートの髪に青い目。初日に会った王子様に似ている。もしや弟さんか?
万年筆とインクを持ち歩く訳にもいかず、手帳も部屋にあるので身振り手振りで説明する。
一応、俺が本を探して迷ったことは伝わったようだ。危ない。
「12歳って聞いてたけど、随分と賢そうだね。…本、好き?」
最後の質問には全力で首を縦に振らせてもらおう。俺はゲームも漫画もアニメも好きだが、小説も大好きだ。と言うか、本なら何でも好きだ。
……嘘です。雑誌とかは心底興味ないです。
「そう…僕も好きなんだ。良ければ、よさげな本をチョイスしてあげるよ。どんな本が読みたい?」
マジか。お願いします、とは物理的に言えないので、とりあえず書くものがないか探して見る。すると、王子様(仮)がメモの置かれた机を指した。あったあった。
『魔力や魔法の使い方、スキルについて書かれた本を探しています』
よしよし。ちゃんと書けたな。これを王子様(仮)に渡して、お願いしますとお辞儀をする。礼儀は大事。
「…異世界から来た12歳にしては、やっぱり賢過ぎるかな…ねぇ、本当に12歳?」
12歳って連呼するんじゃねぇ。傷が抉れるだろう…勿論違うので、キチンと本当の年齢を教える。
えぇ、えぇ。驚くのは知ってました!
「へぇ…じゃあもう成人してるんだね。あぁ、申し遅れたね。僕はルーファス・フロンギルス。これでも一応、王弟だよ」
へー。王弟……王弟!?え、若っ!!だって、王様って少なくとも30過ぎには見えたよ!?え、この人だってよくて20代…
「年齢を間違えられる同士、仲良くしようじゃないか」
ど、同士…!!
「ところで、君の名前は?」
あ、忘れてた。そうだね、この人も偉い人だから、普通は俺から名乗るのが正しいんだよな。やってしまった。
『僕はリンドウです。申し遅れまして、すみません』
王族に対してどうなんだと言われそうな文章だが、許してくれ。これ以上は無理だ。
「いや、いいんだ。気にしないでくれ。王弟と言っても、形だけなんだ。この通り、僕は体が非常に弱くてね…書庫の亡霊なんて呼ばれて仕舞うほどだよ」
笑いながらそう言ったルーファスさんは、俺が求めていた本を魔法で持ってきてくれた。
書庫の亡霊…あれ、なんだろう。俺も昔似たようなあだ名つけられたことあるわ。とても親近感。
その事を伝えれば、思わずと言った風に笑い出すルーファスさん。そんなに面白い?
「ふふっ…そうか、そんなところにも共通点があったのか。確かに親近感が湧くな。良ければ友人になってくれないだろうか、リンドウ殿。こんなに楽しいのは久しぶりだ」
勿論、断る理由がないので受け入れる。軽く握手をして、異世界に来てから初めての友人をゲット!やったね!
その後、少し会話してから書庫の出口まで案内してもらった。
そしてそこには涙目のラナさんが。ごめん、忘れてた。
俺を見た途端に駆け寄って抱き締められる。心配したのだと怒られてしまった。本当、ごめんなさい。
その後、俺の横にいるルーファスさんに気付き、すぐに姿勢を正す。やっぱり偉い人なんだなぁ。
特に何を咎めるもなく、普通に出入口でお別れをして俺とラナさんは部屋に戻る。
で、戻った途端に説教タイムに入りました。勿論、俺は床に正座である。ごめんなさい。
ラナさんの案内で来た書庫は予想以上に広く、高い天井の近くまで本棚が続いている。
聞けば、上の方の本は梯子か風魔法でとるのだそうだ。いいなー、俺も風魔法で浮いて上の本とか探してみたいなー。
そのためにもまず、魔法やスキルについての本を探そう。魔法の仕組みが俺の思っているものなら、多分俺は結構使えると思うんだ。魔力次第かもしれないが。
書庫をうろうろしていると、広すぎてラナさんとはぐれてしまった。書庫では静かにしなければいけないのかと思っていたが、割りと普通に聞こえるラナさんの声。
「リンドウ様ー!どこですかー?」
一応、誰がいるか分からないとのことで、俺の部屋の外では敬語を使うと言われた。侍女さんだからね。外聞とか気にしなきゃなんないもんな。
しかし、こういうときに声が出せないのは困るな。ラナさんの位地は声で分かるが、俺の場所が分からないため、すれ違っておいかけっこになる可能性がある。
一応、声のする方へ向かってはいるのだが、如何せん迷路みたいなこの書庫で思うように進める訳もなく。
動かずに待っていれば良かったと思ったのは、少し暗く雰囲気が違うコーナーに入ってしまってからだった。
不味い。非常に不味い。ここが実は入ってはダメなスペースな気がしてならない。バレる前に出ていかなければ。
一人でわたわたとしていれば、時すでに遅し。本棚の影から出てきた人物に見つかってしまった。どうしようか。
「…君、こんなところで何をしているの?」
ひぃっ!話しかけられた!!やめてくれ!コミュ障はとっさに何も言えない…元々俺、声でなかったどうしよう!!!
口をパクパクさせ、狼狽えている俺は目の前の人物には非常に不振な輩に映っていることだろう。許してくれ。
少し考える素振りを見せ、数秒後に何やら納得したように頷く男性。
「…あぁ、君、あれか。例の声が出せない小さな召喚人。部屋に籠って出てこないって聞いてたけど…何でこんなところにいるの?」
おや、声色は優しげだ。よくよく見れば、金色のストレートの髪に青い目。初日に会った王子様に似ている。もしや弟さんか?
万年筆とインクを持ち歩く訳にもいかず、手帳も部屋にあるので身振り手振りで説明する。
一応、俺が本を探して迷ったことは伝わったようだ。危ない。
「12歳って聞いてたけど、随分と賢そうだね。…本、好き?」
最後の質問には全力で首を縦に振らせてもらおう。俺はゲームも漫画もアニメも好きだが、小説も大好きだ。と言うか、本なら何でも好きだ。
……嘘です。雑誌とかは心底興味ないです。
「そう…僕も好きなんだ。良ければ、よさげな本をチョイスしてあげるよ。どんな本が読みたい?」
マジか。お願いします、とは物理的に言えないので、とりあえず書くものがないか探して見る。すると、王子様(仮)がメモの置かれた机を指した。あったあった。
『魔力や魔法の使い方、スキルについて書かれた本を探しています』
よしよし。ちゃんと書けたな。これを王子様(仮)に渡して、お願いしますとお辞儀をする。礼儀は大事。
「…異世界から来た12歳にしては、やっぱり賢過ぎるかな…ねぇ、本当に12歳?」
12歳って連呼するんじゃねぇ。傷が抉れるだろう…勿論違うので、キチンと本当の年齢を教える。
えぇ、えぇ。驚くのは知ってました!
「へぇ…じゃあもう成人してるんだね。あぁ、申し遅れたね。僕はルーファス・フロンギルス。これでも一応、王弟だよ」
へー。王弟……王弟!?え、若っ!!だって、王様って少なくとも30過ぎには見えたよ!?え、この人だってよくて20代…
「年齢を間違えられる同士、仲良くしようじゃないか」
ど、同士…!!
「ところで、君の名前は?」
あ、忘れてた。そうだね、この人も偉い人だから、普通は俺から名乗るのが正しいんだよな。やってしまった。
『僕はリンドウです。申し遅れまして、すみません』
王族に対してどうなんだと言われそうな文章だが、許してくれ。これ以上は無理だ。
「いや、いいんだ。気にしないでくれ。王弟と言っても、形だけなんだ。この通り、僕は体が非常に弱くてね…書庫の亡霊なんて呼ばれて仕舞うほどだよ」
笑いながらそう言ったルーファスさんは、俺が求めていた本を魔法で持ってきてくれた。
書庫の亡霊…あれ、なんだろう。俺も昔似たようなあだ名つけられたことあるわ。とても親近感。
その事を伝えれば、思わずと言った風に笑い出すルーファスさん。そんなに面白い?
「ふふっ…そうか、そんなところにも共通点があったのか。確かに親近感が湧くな。良ければ友人になってくれないだろうか、リンドウ殿。こんなに楽しいのは久しぶりだ」
勿論、断る理由がないので受け入れる。軽く握手をして、異世界に来てから初めての友人をゲット!やったね!
その後、少し会話してから書庫の出口まで案内してもらった。
そしてそこには涙目のラナさんが。ごめん、忘れてた。
俺を見た途端に駆け寄って抱き締められる。心配したのだと怒られてしまった。本当、ごめんなさい。
その後、俺の横にいるルーファスさんに気付き、すぐに姿勢を正す。やっぱり偉い人なんだなぁ。
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