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四章 そのコードの名前は
四
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「敵軍の状況については、空軍の偵察機から情報が入っております」
重々しい空気の中、部屋に将校たちが集まり、緊急会議が始まった。別の遠隔地と接続して開催される、大規模なものである。
「緊急投入された戦闘型アンドロイド小隊、人形部隊により、攪乱を受けた新型兵器α-TX3は、確認された十機のうち二機が破壊され、八機が小規模の破損に留まっているものの横転、沈没。現在、敵艦隊は引き上げと起立作業に追われている模様です」
「不正利用を受けたテレポート・ゲートエリアはどうなっている?」
『三十分前に通行封鎖を完了いたしました』ルプシー少将の問いに、防空システムの担当者が答えた。『また、ヴァーチン博士のご協力により、バックドア攻撃の起点を少なくとも三箇所発見。緊急アップデートにより発見された部分を修正し、その後不正利用の割り込みがなくなっていることを確認しております』
『テレポート・ゲートエリアを使い、戦力をこれ以上一気に領内に送り込まれることは防いだか……』
『だが、既にいくらか入り込まれている。あの巨大兵器のあとから、揚陸艦が数隻、テレポート・ゲートエリアを通過し、陸地に向かってきている。第七艦隊が潰された今、別の艦隊を動かしているが、早くて数日以内には侵攻が開始されるだろう。また、北方からも別の戦力が我が国に向けて進行中であるとの報告が入っている』
「問題は新型兵器の数だ。あんなものが何十機と暴れれば、今回のように市民に甚大な被害が出る恐れがある。同種の機体を運んでいる様子はあったか?」
『直接、移動したり、運ばれている様子は見受けられませんでしたが……』
「失礼。私からも補足を」
答えを遮り、声を上げたのはエメレオだった。
「α-TX3はシンカナウスとエントが途中まで共同開発を行っていたものです。一キロ以上にも及ぶ巨大さゆえ、平時は移動は自力で行う他に、部位ごとに分解しての移動を想定している。その場合、当初の構想では、航空艦隊でピストン輸送を行えば、現地にて三日で二十機は組み上げられる想定となっていました。初期からこの構想が引き継がれているのであれば、似たような規模を展開できる可能性は高いと思われます」
会議がざわめいた。話を聞いていたεとμは顔を強張らせた。
『――あの規模の攻撃が可能な兵器を擁した軍団を、北方と南方、二面で相手取れと』
『……少なくとも、、人形部隊が仕掛けたような攪乱のためには、高速戦闘機と艦隊を最大限、運用せねばならん。制限時間もある。電撃戦を仕掛けねば厳しかろう』
『……目には目を、だ。あの規模の光線兵器を使われる前に、心臓部を撃ち抜いてしまうのが一番早い』
『――エメレオ・ヴァーチン博士』
「はい」
『確か、あなたご自慢のMOTHERシステムと、その収容施設は……非常時には巨大なエネルギー供給装置として運用できる。違いましたかな』
「その通りです。各地に張り巡らせたエネルギーポイントへの遠隔供給拠点としても運用できます」
『五十テラワートス。虎の子の陽電巨砲グラン・ファーザーを二台、起動・運用するのに必要なエネルギー量だ。供給できるか?』
『MOTHERのエネルギー供給用のテラエンジンは確か、三十テラワートスまで出力可能なはずだが、足りんな』
エメレオはしばらく黙した。ややあって、口を開いた。
「……アンドロイドたちを供給源に流用はできます。彼らは一体あたり、一.五テラワートスの出力が可能です。MOTHERの供給量に追加すれば、五十テラワートス分を確保できるでしょう」
『では、それで行こう。ヴァーチン博士と人形部隊は速やかにエネルギー供給準備に移ってくれ』
エメレオは一礼し、会議室を辞した。εとμもあとに続いた。
【みんな、聞こえていたね? 全員、施設へ引き返すよ】
【ぐえー】
遠くから返事を返したのはωである。
【作戦中、ずっとカプセルに缶詰かぁ……スリープモードじゃなくて半励起状態だから、アレ、暇でしょうがないんだよねぇ……】
【文句を言うな、ω。俺たちがちょっと塩漬けになるだけで、あの嫌味なおっさんの作った兵器がただのスクラップになるんだから、楽なもんだ】
αがωをたしなめた。
【……ただ、嫌な予感はするけどね】
【ε? どうした?】
【ごめん、何でもない……いや、やっぱり言っておこう。μ】
【ん?】
εに呼ばれ、μは振り返る。
【カプセルに入るってことは、僕らは身動きがとれず、かなり無防備な状態になる。……教官の口癖、覚えている?】
【常に最善と最悪を想定せよ、でしょ】
言いながら、μも言い知れぬ不安を覚えていた。
将校から送られてくる視線の中には、嫌悪に近いものがいくつも混じっていた。人形反対派と思しき人間だけでない。会議中、アンドロイドたちの戦闘の映像を見てから、不安そうに向けられる眼差しもちらちらとあった。
【……MOTHERと君たち全員だと、目標エネルギー供給には少し余るからね】
エメレオから通信が入り、μたちははっとエメレオを見つめた。
【万が一のことを考えて、何人かには待機状態でいられるよう、かけあっておくよ】
【博士】
【それくらいは僕にもさせておくれ。……君たちが、自分を守ろうとする意思を、僕は尊重する】
彼は淡く微笑んだ。
アンドロイドたち全員と合流し、研究施設に戻ってくると、もう夜になっていた。μは不思議な気持ちになった。昨日から怒濤の出来事の連続だった。丸一日の間にこれほどたくさんの出来事が起きたとは到底信じられないほどに。アンドロイドとして製造されてからこの方、これほど長く忙しい一日はついぞなかったかもしれない。
「敵軍の状況については、空軍の偵察機から情報が入っております」
重々しい空気の中、部屋に将校たちが集まり、緊急会議が始まった。別の遠隔地と接続して開催される、大規模なものである。
「緊急投入された戦闘型アンドロイド小隊、人形部隊により、攪乱を受けた新型兵器α-TX3は、確認された十機のうち二機が破壊され、八機が小規模の破損に留まっているものの横転、沈没。現在、敵艦隊は引き上げと起立作業に追われている模様です」
「不正利用を受けたテレポート・ゲートエリアはどうなっている?」
『三十分前に通行封鎖を完了いたしました』ルプシー少将の問いに、防空システムの担当者が答えた。『また、ヴァーチン博士のご協力により、バックドア攻撃の起点を少なくとも三箇所発見。緊急アップデートにより発見された部分を修正し、その後不正利用の割り込みがなくなっていることを確認しております』
『テレポート・ゲートエリアを使い、戦力をこれ以上一気に領内に送り込まれることは防いだか……』
『だが、既にいくらか入り込まれている。あの巨大兵器のあとから、揚陸艦が数隻、テレポート・ゲートエリアを通過し、陸地に向かってきている。第七艦隊が潰された今、別の艦隊を動かしているが、早くて数日以内には侵攻が開始されるだろう。また、北方からも別の戦力が我が国に向けて進行中であるとの報告が入っている』
「問題は新型兵器の数だ。あんなものが何十機と暴れれば、今回のように市民に甚大な被害が出る恐れがある。同種の機体を運んでいる様子はあったか?」
『直接、移動したり、運ばれている様子は見受けられませんでしたが……』
「失礼。私からも補足を」
答えを遮り、声を上げたのはエメレオだった。
「α-TX3はシンカナウスとエントが途中まで共同開発を行っていたものです。一キロ以上にも及ぶ巨大さゆえ、平時は移動は自力で行う他に、部位ごとに分解しての移動を想定している。その場合、当初の構想では、航空艦隊でピストン輸送を行えば、現地にて三日で二十機は組み上げられる想定となっていました。初期からこの構想が引き継がれているのであれば、似たような規模を展開できる可能性は高いと思われます」
会議がざわめいた。話を聞いていたεとμは顔を強張らせた。
『――あの規模の攻撃が可能な兵器を擁した軍団を、北方と南方、二面で相手取れと』
『……少なくとも、、人形部隊が仕掛けたような攪乱のためには、高速戦闘機と艦隊を最大限、運用せねばならん。制限時間もある。電撃戦を仕掛けねば厳しかろう』
『……目には目を、だ。あの規模の光線兵器を使われる前に、心臓部を撃ち抜いてしまうのが一番早い』
『――エメレオ・ヴァーチン博士』
「はい」
『確か、あなたご自慢のMOTHERシステムと、その収容施設は……非常時には巨大なエネルギー供給装置として運用できる。違いましたかな』
「その通りです。各地に張り巡らせたエネルギーポイントへの遠隔供給拠点としても運用できます」
『五十テラワートス。虎の子の陽電巨砲グラン・ファーザーを二台、起動・運用するのに必要なエネルギー量だ。供給できるか?』
『MOTHERのエネルギー供給用のテラエンジンは確か、三十テラワートスまで出力可能なはずだが、足りんな』
エメレオはしばらく黙した。ややあって、口を開いた。
「……アンドロイドたちを供給源に流用はできます。彼らは一体あたり、一.五テラワートスの出力が可能です。MOTHERの供給量に追加すれば、五十テラワートス分を確保できるでしょう」
『では、それで行こう。ヴァーチン博士と人形部隊は速やかにエネルギー供給準備に移ってくれ』
エメレオは一礼し、会議室を辞した。εとμもあとに続いた。
【みんな、聞こえていたね? 全員、施設へ引き返すよ】
【ぐえー】
遠くから返事を返したのはωである。
【作戦中、ずっとカプセルに缶詰かぁ……スリープモードじゃなくて半励起状態だから、アレ、暇でしょうがないんだよねぇ……】
【文句を言うな、ω。俺たちがちょっと塩漬けになるだけで、あの嫌味なおっさんの作った兵器がただのスクラップになるんだから、楽なもんだ】
αがωをたしなめた。
【……ただ、嫌な予感はするけどね】
【ε? どうした?】
【ごめん、何でもない……いや、やっぱり言っておこう。μ】
【ん?】
εに呼ばれ、μは振り返る。
【カプセルに入るってことは、僕らは身動きがとれず、かなり無防備な状態になる。……教官の口癖、覚えている?】
【常に最善と最悪を想定せよ、でしょ】
言いながら、μも言い知れぬ不安を覚えていた。
将校から送られてくる視線の中には、嫌悪に近いものがいくつも混じっていた。人形反対派と思しき人間だけでない。会議中、アンドロイドたちの戦闘の映像を見てから、不安そうに向けられる眼差しもちらちらとあった。
【……MOTHERと君たち全員だと、目標エネルギー供給には少し余るからね】
エメレオから通信が入り、μたちははっとエメレオを見つめた。
【万が一のことを考えて、何人かには待機状態でいられるよう、かけあっておくよ】
【博士】
【それくらいは僕にもさせておくれ。……君たちが、自分を守ろうとする意思を、僕は尊重する】
彼は淡く微笑んだ。
アンドロイドたち全員と合流し、研究施設に戻ってくると、もう夜になっていた。μは不思議な気持ちになった。昨日から怒濤の出来事の連続だった。丸一日の間にこれほどたくさんの出来事が起きたとは到底信じられないほどに。アンドロイドとして製造されてからこの方、これほど長く忙しい一日はついぞなかったかもしれない。
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