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23. キー子の母、夏子の思い出
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(キー子の母、夏子の思い出)
次の日……、日曜日……
今日もいい天気だ。と言うことは、暑い……
ここは雪国、信州だぞ……
こんなに暑くてどうするのよー
そのせいか、涼しさと美味しさを求めて、今日もお客さんが、いっぱいだ。
今日のケーキは、テラミスのロールケーキだ。
基本カタリーナのケーキはロールケーキだ。
何故なら、ロールケーキを一本作って、それを切り分けて提供するからだ。
だから、切り口はいつも出来立ての新鮮なケーキになる。
つまり、ホールケーキをたくさん作っても、売れ残ってしまう。それと、表面のクリームが乾燥するから具合が悪い。
それに比べて、ロールケーキは、スポンジケーキにクリームと具材を挟んで丸めるだけだ。
簡単で、しかも、奇麗に仕上げようとか、飾りをどうしようとか、余分な気を使わなくて済む。
午後二時、今日も、前半部分の営業は終わりだ。
後は、私たちがお昼ご飯を食べて、普段はキー子は帰るのだが、お姉さんがいないので、今日は二階で、二人で裸で遊んでいこうと決めていた。
私たちが豪華ランチを食べていると、また隼矢がお母さんを連れて店に来た。
それを見るなり、キー子が叫んだ……
「あんた、何やっているのよー、こんなに暑いんだから、熱中症になっちゃうでしょうー」
「でも、いい天気だから……、たまには、カタリーナに行きたいと思って……」
「行きたいのは、あんたでしょうー」
ほんの五年前……、キー子のお母さんが元気なころ、良くカタリーナに来ていた。
私の母とは、いわゆるママ友で、キー子のお母さんの方が年上だ。
キー子のお母さん、名前を夏子と言う。
私の母は、なっちゃんと呼んでいた。
いつも何かにつけ頼りにしていたという。
そして、このカタリーナで、良く井戸端会議をしていた。
私もキー子も、その傍らで遊んでいた。
「お昼ご飯、食べたの……?」
「……、僕は冷やしラーメン自分で作って食べた。お母さんも、ちゃんと食べさせたよ……」
「あんた、偉いわねー、そのうちカタリーナで使えそうねー」
「お姉ちゃんのランチ美味しそうだねー」
「……、もうないわよ。どうせ来るんだったら、電話でもしてくれたら、取っておいてあげたのに……」
「今度、そうするよ……」
今日の豪華ランチは、ちらし寿司だ。
昨日から、人参、椎茸、竹輪、ゴボウ、油揚げ、鳥のささ身と一品ずつ味付けして用意していた。
そして、今日の朝、錦糸卵と桜でんぶと海藻サラダを用意した。海藻サラダは、ちらしの上に少し乗せるだけだ。後は、茶碗蒸しと、野沢菜とお吸い物が付く。
「……、あんた、冷やしラーメン食べたんだからいいじゃない。ロールケーキならあるから、それで我慢しなさい。今日はテラミスよ。アイスクリーム付きの……」
「ホンと、アイスクリーム、大盛で……」
「もー、しょうがないわねー」
私たちが、話していると……、突然、夏子さんがうめき声をあげた。
まるで、私たちの話を聞いて、笑っているようだった。
「……、お母さん、ちゃんとわかっているんだよー、前に来た時も、嬉しそうに、うー、うーって言ってたもの……、家ではそんなことないよ」
「……、そうかもね。元気だったころのことを思い出しているかもねー」
「そう言えば、夏子さん山岳部だったよね……?」
「小さいとき、みんなでキャンプに行ったよねー」
「そうそう、夏休みになるのが楽しみだった……」
「夏子さんに、色々な山の話、聞いたねー」
「山で、嵐に遭って、夜にテントの支柱が折れて、みんなで夜通しテントを支えたこと……」
「夏子さん、焚火も好きだったねー」
「焚火で木の枝を探してきて、ソウセイジ刺して焼いたり、トウモロコシも美味しかったわー」
「……、夏子さんが、倒れてから、私の家も行かなくなった……」
「そんな、気にしないで、行ってくればいいのに……」
「きっと、お母さん、夏子さんが良くなるのを待っているのよ。願掛けかな……」
「そんな……、永遠に行けないわよー」
「それでも、待っているのよ。一日も早く良くなるように……」
勉の話では、カタリーナには、霊的なパワースポットがあると言う……
それなら、霊験あらたかな力で、夏子さんを良くして欲しいと願わずにはいられなかった。
夏子さんも、山岳部で、きっとあのジャンダルムも見ていただろうに……
次の日……、日曜日……
今日もいい天気だ。と言うことは、暑い……
ここは雪国、信州だぞ……
こんなに暑くてどうするのよー
そのせいか、涼しさと美味しさを求めて、今日もお客さんが、いっぱいだ。
今日のケーキは、テラミスのロールケーキだ。
基本カタリーナのケーキはロールケーキだ。
何故なら、ロールケーキを一本作って、それを切り分けて提供するからだ。
だから、切り口はいつも出来立ての新鮮なケーキになる。
つまり、ホールケーキをたくさん作っても、売れ残ってしまう。それと、表面のクリームが乾燥するから具合が悪い。
それに比べて、ロールケーキは、スポンジケーキにクリームと具材を挟んで丸めるだけだ。
簡単で、しかも、奇麗に仕上げようとか、飾りをどうしようとか、余分な気を使わなくて済む。
午後二時、今日も、前半部分の営業は終わりだ。
後は、私たちがお昼ご飯を食べて、普段はキー子は帰るのだが、お姉さんがいないので、今日は二階で、二人で裸で遊んでいこうと決めていた。
私たちが豪華ランチを食べていると、また隼矢がお母さんを連れて店に来た。
それを見るなり、キー子が叫んだ……
「あんた、何やっているのよー、こんなに暑いんだから、熱中症になっちゃうでしょうー」
「でも、いい天気だから……、たまには、カタリーナに行きたいと思って……」
「行きたいのは、あんたでしょうー」
ほんの五年前……、キー子のお母さんが元気なころ、良くカタリーナに来ていた。
私の母とは、いわゆるママ友で、キー子のお母さんの方が年上だ。
キー子のお母さん、名前を夏子と言う。
私の母は、なっちゃんと呼んでいた。
いつも何かにつけ頼りにしていたという。
そして、このカタリーナで、良く井戸端会議をしていた。
私もキー子も、その傍らで遊んでいた。
「お昼ご飯、食べたの……?」
「……、僕は冷やしラーメン自分で作って食べた。お母さんも、ちゃんと食べさせたよ……」
「あんた、偉いわねー、そのうちカタリーナで使えそうねー」
「お姉ちゃんのランチ美味しそうだねー」
「……、もうないわよ。どうせ来るんだったら、電話でもしてくれたら、取っておいてあげたのに……」
「今度、そうするよ……」
今日の豪華ランチは、ちらし寿司だ。
昨日から、人参、椎茸、竹輪、ゴボウ、油揚げ、鳥のささ身と一品ずつ味付けして用意していた。
そして、今日の朝、錦糸卵と桜でんぶと海藻サラダを用意した。海藻サラダは、ちらしの上に少し乗せるだけだ。後は、茶碗蒸しと、野沢菜とお吸い物が付く。
「……、あんた、冷やしラーメン食べたんだからいいじゃない。ロールケーキならあるから、それで我慢しなさい。今日はテラミスよ。アイスクリーム付きの……」
「ホンと、アイスクリーム、大盛で……」
「もー、しょうがないわねー」
私たちが、話していると……、突然、夏子さんがうめき声をあげた。
まるで、私たちの話を聞いて、笑っているようだった。
「……、お母さん、ちゃんとわかっているんだよー、前に来た時も、嬉しそうに、うー、うーって言ってたもの……、家ではそんなことないよ」
「……、そうかもね。元気だったころのことを思い出しているかもねー」
「そう言えば、夏子さん山岳部だったよね……?」
「小さいとき、みんなでキャンプに行ったよねー」
「そうそう、夏休みになるのが楽しみだった……」
「夏子さんに、色々な山の話、聞いたねー」
「山で、嵐に遭って、夜にテントの支柱が折れて、みんなで夜通しテントを支えたこと……」
「夏子さん、焚火も好きだったねー」
「焚火で木の枝を探してきて、ソウセイジ刺して焼いたり、トウモロコシも美味しかったわー」
「……、夏子さんが、倒れてから、私の家も行かなくなった……」
「そんな、気にしないで、行ってくればいいのに……」
「きっと、お母さん、夏子さんが良くなるのを待っているのよ。願掛けかな……」
「そんな……、永遠に行けないわよー」
「それでも、待っているのよ。一日も早く良くなるように……」
勉の話では、カタリーナには、霊的なパワースポットがあると言う……
それなら、霊験あらたかな力で、夏子さんを良くして欲しいと願わずにはいられなかった。
夏子さんも、山岳部で、きっとあのジャンダルムも見ていただろうに……
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