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9. 浴衣と真理子
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(浴衣と真理子)
夜になって、お隣の家の母加代と娘の真理子が大野家に引っ越してきたことの挨拶に来ていた。
お隣と言っても、リンゴ畑を挟んでのお隣さんで、歩いても十分はかかる。
雪子は、お風呂上りに、浴衣をはだけさせ、縁側で伸びていた。
「こんばんわ、……」
最初に声をかけたのは、母加代だった。
その声に雪子は胸をはだけさせたまま、起き上がった。
それを見て真理子は、急いで雪子に駆け寄り……
「なにやっているのよー」
真理子は、いきなり雪子の腕を取って、縁側に座らせ、雪子のはだけた浴衣の襟を整えて胸を隠した。
「えー、なーあーに、あなたは……?」
雪子は、そんなことはお構いなしに、空ろな目で真理子を見て、気だるそうに呟いた。
「あ、あなたねー、下着付けてないのー?」
「そう、下着嫌い、私、暑いのだめなのー」
「え、パンツもー」
真理子は、浴衣のはたけた裾を少しめくって中を覗いた。
「ちょっと、すっぽんぽんじゃない!」
「えー、そうよー、気持ちいいわよー」
「それは、そうかもしれないけど……、誰かに見られたらどうするのよ!」
「誰って……?」
「誰って、誰よー」
「あなたしかいないじゃないー」
「……、そうだけどー」
雪子は、胸元も気にせず、前にいた真理子を、股を広げて、その中に抱き寄せた。
「え、えー、なにー」
「あなたの体、冷たくて気持ちいいー」
「そんな、今、家から歩いてきたから、冷えたのよ……」
「……、仲良くしましょうー」
「え、えー、……、あなたの体、熱いわー」
「そうなの、暑いと死んじゃうから、体、冷やしているのー」
真理子も、ぎこちなく雪子の背中に手を回した。
「真理子、行くわよー」
その時、母加代は抱き合っている二人に声をかけた。
「もう仲良くなったのねー」と、一緒に来ていた鈴子が笑って言った。
真理子は、驚いて雪子から離れて、雪子の浴衣の襟をもう一度、整えて露出した胸を隠し、膝を閉じて裾も合わせた。
「じゃー、またねー」と、真理子は手を振って、母加代と並んで帰って行った。
雪子も、軽く手を振って答えた。
「あれが噂の加代さん、やっぱり綺麗な人ねー」
雪子のいた縁側に鈴子も来て、二人を見送っていた。
「……、そうねー」
「男を狂わす魔女とか……」
「さー、どうかな、結局、幼馴染の二人をどちらも選べなかったのかな。優しすぎて……、ずーといい関係の幼馴染でいたかったのよ。二人とも、きっと……」
「でも、別れちゃったんでしょうー?」
「その言い方は、ちょっと引っかかるけど、そこまでいってなかったと思うわ。だから帰ってこられたんだと思うからー」
「幼馴染って、難しいわねー」
「そうねー」
翌日の夜、今日は真理子一人、浴衣を着て大野家の縁側にいた。
雪子は、今日も浴衣を着流して縁側で伸びていた。
「雪子ちゃん、……」
その弾む声で、雪子は起き上がった。
「えー、……」
「これ、これ、見てー、浴衣よ!」
「……、見ればわかるわよー」
「……、でも、これ、あなたと同じ中、裸よー」
真理子は、得意そうにチラッと襟を開いて見せた。
「それが、そんなに珍しいのー」
雪子は、今日も気だるそうに呟いた。
「そうよー、ちょっと勇気いるわね。でも思ったより気持ちいいわー、お風呂入って、そのまま浴衣着たのよ。なんか解放された感じ、それで嬉しくなって来ちゃった」
「じゃー、ちょっとこっちに来て……、よく見せてー」
「えー、なーにー」
「ちょっと、抱かせて……」
「え、また、やるの……?」
雪子は、昨日やったように、真理子を股の間に挟んで、そっと抱きかかえた。
「雪ちゃん、暖かいわ……」
でも、雪子は、それでも足りず、両手で真理子の浴衣の襟を持って、思いっきり開いた。
「いっやーんっ! ……」
真理子は、浴衣をつくろう暇もなく……
雪子は、すかさず、もう一度、上半身はだけた真理子を抱き寄せた。
「この方が、気持ちいいわよー」
雪子は真理子に擦り寄り、真理子のはだけた胸に体をなじませた。
「あ、あーん……」
今まで、宙に浮いていた両手を真理子はそっと雪子の体を抱き寄せた。
「真理ちゃんの体、冷たくて気持ちいいー」
雪子は、真理子を抱きながら、頬刷りして言った。
「でも、これって、あれ、……、あれなの……、恥ずかしいわー」
「……、誰も見ていないわよー」
雪子は、さらに真理子の浴衣の中に手を入れて、背中から抱き寄せ、真理子の胸と胸をしっかり合わせて、なじませた。
「……、気持ちいいわー」
その時、武が縁側にやって来て、抱き合っている二人を見た。
「えっ、!」
真理子も武に気がつき、慌てて雪子から離れて、浴衣のはだけたまんま走って帰って行った。
「……、だれー?」
武は雪子に訊いた。
「知らないのー、今度、隣に引っ越してきた、加代さんの娘さんの真理子ちゃん、私と同じで、中学一年よ」
「……、そうー」
武は、さほど興味がなさそうに呟いた。
「……、綺麗な人でしょうー。彼女にしたらー?」
「……、……」
武は、それには答えず、また戻っていった。
夜になって、お隣の家の母加代と娘の真理子が大野家に引っ越してきたことの挨拶に来ていた。
お隣と言っても、リンゴ畑を挟んでのお隣さんで、歩いても十分はかかる。
雪子は、お風呂上りに、浴衣をはだけさせ、縁側で伸びていた。
「こんばんわ、……」
最初に声をかけたのは、母加代だった。
その声に雪子は胸をはだけさせたまま、起き上がった。
それを見て真理子は、急いで雪子に駆け寄り……
「なにやっているのよー」
真理子は、いきなり雪子の腕を取って、縁側に座らせ、雪子のはだけた浴衣の襟を整えて胸を隠した。
「えー、なーあーに、あなたは……?」
雪子は、そんなことはお構いなしに、空ろな目で真理子を見て、気だるそうに呟いた。
「あ、あなたねー、下着付けてないのー?」
「そう、下着嫌い、私、暑いのだめなのー」
「え、パンツもー」
真理子は、浴衣のはたけた裾を少しめくって中を覗いた。
「ちょっと、すっぽんぽんじゃない!」
「えー、そうよー、気持ちいいわよー」
「それは、そうかもしれないけど……、誰かに見られたらどうするのよ!」
「誰って……?」
「誰って、誰よー」
「あなたしかいないじゃないー」
「……、そうだけどー」
雪子は、胸元も気にせず、前にいた真理子を、股を広げて、その中に抱き寄せた。
「え、えー、なにー」
「あなたの体、冷たくて気持ちいいー」
「そんな、今、家から歩いてきたから、冷えたのよ……」
「……、仲良くしましょうー」
「え、えー、……、あなたの体、熱いわー」
「そうなの、暑いと死んじゃうから、体、冷やしているのー」
真理子も、ぎこちなく雪子の背中に手を回した。
「真理子、行くわよー」
その時、母加代は抱き合っている二人に声をかけた。
「もう仲良くなったのねー」と、一緒に来ていた鈴子が笑って言った。
真理子は、驚いて雪子から離れて、雪子の浴衣の襟をもう一度、整えて露出した胸を隠し、膝を閉じて裾も合わせた。
「じゃー、またねー」と、真理子は手を振って、母加代と並んで帰って行った。
雪子も、軽く手を振って答えた。
「あれが噂の加代さん、やっぱり綺麗な人ねー」
雪子のいた縁側に鈴子も来て、二人を見送っていた。
「……、そうねー」
「男を狂わす魔女とか……」
「さー、どうかな、結局、幼馴染の二人をどちらも選べなかったのかな。優しすぎて……、ずーといい関係の幼馴染でいたかったのよ。二人とも、きっと……」
「でも、別れちゃったんでしょうー?」
「その言い方は、ちょっと引っかかるけど、そこまでいってなかったと思うわ。だから帰ってこられたんだと思うからー」
「幼馴染って、難しいわねー」
「そうねー」
翌日の夜、今日は真理子一人、浴衣を着て大野家の縁側にいた。
雪子は、今日も浴衣を着流して縁側で伸びていた。
「雪子ちゃん、……」
その弾む声で、雪子は起き上がった。
「えー、……」
「これ、これ、見てー、浴衣よ!」
「……、見ればわかるわよー」
「……、でも、これ、あなたと同じ中、裸よー」
真理子は、得意そうにチラッと襟を開いて見せた。
「それが、そんなに珍しいのー」
雪子は、今日も気だるそうに呟いた。
「そうよー、ちょっと勇気いるわね。でも思ったより気持ちいいわー、お風呂入って、そのまま浴衣着たのよ。なんか解放された感じ、それで嬉しくなって来ちゃった」
「じゃー、ちょっとこっちに来て……、よく見せてー」
「えー、なーにー」
「ちょっと、抱かせて……」
「え、また、やるの……?」
雪子は、昨日やったように、真理子を股の間に挟んで、そっと抱きかかえた。
「雪ちゃん、暖かいわ……」
でも、雪子は、それでも足りず、両手で真理子の浴衣の襟を持って、思いっきり開いた。
「いっやーんっ! ……」
真理子は、浴衣をつくろう暇もなく……
雪子は、すかさず、もう一度、上半身はだけた真理子を抱き寄せた。
「この方が、気持ちいいわよー」
雪子は真理子に擦り寄り、真理子のはだけた胸に体をなじませた。
「あ、あーん……」
今まで、宙に浮いていた両手を真理子はそっと雪子の体を抱き寄せた。
「真理ちゃんの体、冷たくて気持ちいいー」
雪子は、真理子を抱きながら、頬刷りして言った。
「でも、これって、あれ、……、あれなの……、恥ずかしいわー」
「……、誰も見ていないわよー」
雪子は、さらに真理子の浴衣の中に手を入れて、背中から抱き寄せ、真理子の胸と胸をしっかり合わせて、なじませた。
「……、気持ちいいわー」
その時、武が縁側にやって来て、抱き合っている二人を見た。
「えっ、!」
真理子も武に気がつき、慌てて雪子から離れて、浴衣のはだけたまんま走って帰って行った。
「……、だれー?」
武は雪子に訊いた。
「知らないのー、今度、隣に引っ越してきた、加代さんの娘さんの真理子ちゃん、私と同じで、中学一年よ」
「……、そうー」
武は、さほど興味がなさそうに呟いた。
「……、綺麗な人でしょうー。彼女にしたらー?」
「……、……」
武は、それには答えず、また戻っていった。
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