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第五話 泥沼
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男獣戦士「ぜんぶ……女から聞いた」
男獣戦士「どういう流れで来たかも知らねぇのに陰口叩いて……ほんとにすまなかった」
俺「い、いや……そんな、何も言わなかったのは俺だし……」
男獣戦士「身内に頼み込んで入ってきた、ウチの課金勢煽ててその恩恵得ようって……そういうチャチな図々しい奴だと思っちまってた」
俺「……俺も、似たような思いしたことあるからわかるよ」
男獣戦士「そうか……すまなかったな」
男獣戦士「これからは、安心してこのギルドに貢献してくれ。今日ここにいないものには……俺から上手く伝えておく」
俺「あ、ああ……」
男獣戦士「それで……いつ頃から、いくらくらい課金する予定なんだ? いや、急かしてるわけじゃないが……行動方針にも関わるし……」
俺「は?」
男獣戦士「あ? 向こうで課金しなかったのはクレクレに張りつかれたからなんだろ?」
男獣戦士「まだこっちでも微課金でやってるのは、今表立って課金したら元のメンバーの反感を喰らうから控えてるだけだって……」
俺「は?」
男獣戦士「剣盾オンラインでの活躍ぶりは、プレイヤーじゃなかった俺でも知ってるほどだ! 一緒に新たな伝説を打ち立てようぜ!」
俺「ちょっと待て、俺が課金する? 誰がそんなことを言ってたんだ?」
男獣戦士「あ? 誰って、今さっき女の奴から聞いたばっかりだが?」
俺「は?」
◆◆
俺「おい! どういうことだよ!」
俺「お前だけは、信じてもいいかもって……そう思ってたのによ!」
女「ち、違うんっす……。ウチは、ただ……このままだったら、俺さんの居場所がなくなっちゃうって思って……どうにかしたくて」
俺「それで、俺が課金するって言ったのか? 馬鹿じゃねーのか!」
女「そうじゃなくて、ただ……説明してたら、男獣戦士さんがそういうふうに解釈して……」
俺「お前がまた、誤解招くような言い方したんだろうがっ! 何度目だよ!」
俺「いい加減に……いい加減にしろよ……」
女「ウ、ウチは……そうじゃ、そうじゃなくて……ゴ、ゴメンナサイ……」ヘタッ
俺「……チッ」
女「や、辞めないっすよね? ね? また一緒に……森に行って、ダンジョン入って、何か実装される度に大騒ぎして……それで……」
俺「続けると思うか? こんな状況でよ!」
女「ゴ、ゴメンナサイ……。でも……ウチが、ウチがなんとかするっすから……」ブツブツ
◆◆
女騎士「ほら、二人とも謝るんだ」
男商人「ちゃ、ちゃうて! 別に……俺はんをどうとか、そういう気はなかったんや」
女騎士「この期に及んでまだそんなことを言うのか!」
男商人「ぐ……す、すまんかった」
男弓使い「俺も……悪かった。ただの、コネだと思ってたわ……」
男弓使い「これから課金するって……それだけの話だったんだな。すまんかった! 俺を許してくれ!」バッ
女騎士「すまないな。根はいい奴らなんだ、キミも色々と思うところはあるだろうが、どうか許してやってくれ」
俺「……う、う」フルフル
女騎士「どうした俺?」
俺「う、うわぁぁぁああああああっ!」ダッ
女騎士「お、おい! どこに行くんだ!」
男獣戦士「どういう流れで来たかも知らねぇのに陰口叩いて……ほんとにすまなかった」
俺「い、いや……そんな、何も言わなかったのは俺だし……」
男獣戦士「身内に頼み込んで入ってきた、ウチの課金勢煽ててその恩恵得ようって……そういうチャチな図々しい奴だと思っちまってた」
俺「……俺も、似たような思いしたことあるからわかるよ」
男獣戦士「そうか……すまなかったな」
男獣戦士「これからは、安心してこのギルドに貢献してくれ。今日ここにいないものには……俺から上手く伝えておく」
俺「あ、ああ……」
男獣戦士「それで……いつ頃から、いくらくらい課金する予定なんだ? いや、急かしてるわけじゃないが……行動方針にも関わるし……」
俺「は?」
男獣戦士「あ? 向こうで課金しなかったのはクレクレに張りつかれたからなんだろ?」
男獣戦士「まだこっちでも微課金でやってるのは、今表立って課金したら元のメンバーの反感を喰らうから控えてるだけだって……」
俺「は?」
男獣戦士「剣盾オンラインでの活躍ぶりは、プレイヤーじゃなかった俺でも知ってるほどだ! 一緒に新たな伝説を打ち立てようぜ!」
俺「ちょっと待て、俺が課金する? 誰がそんなことを言ってたんだ?」
男獣戦士「あ? 誰って、今さっき女の奴から聞いたばっかりだが?」
俺「は?」
◆◆
俺「おい! どういうことだよ!」
俺「お前だけは、信じてもいいかもって……そう思ってたのによ!」
女「ち、違うんっす……。ウチは、ただ……このままだったら、俺さんの居場所がなくなっちゃうって思って……どうにかしたくて」
俺「それで、俺が課金するって言ったのか? 馬鹿じゃねーのか!」
女「そうじゃなくて、ただ……説明してたら、男獣戦士さんがそういうふうに解釈して……」
俺「お前がまた、誤解招くような言い方したんだろうがっ! 何度目だよ!」
俺「いい加減に……いい加減にしろよ……」
女「ウ、ウチは……そうじゃ、そうじゃなくて……ゴ、ゴメンナサイ……」ヘタッ
俺「……チッ」
女「や、辞めないっすよね? ね? また一緒に……森に行って、ダンジョン入って、何か実装される度に大騒ぎして……それで……」
俺「続けると思うか? こんな状況でよ!」
女「ゴ、ゴメンナサイ……。でも……ウチが、ウチがなんとかするっすから……」ブツブツ
◆◆
女騎士「ほら、二人とも謝るんだ」
男商人「ちゃ、ちゃうて! 別に……俺はんをどうとか、そういう気はなかったんや」
女騎士「この期に及んでまだそんなことを言うのか!」
男商人「ぐ……す、すまんかった」
男弓使い「俺も……悪かった。ただの、コネだと思ってたわ……」
男弓使い「これから課金するって……それだけの話だったんだな。すまんかった! 俺を許してくれ!」バッ
女騎士「すまないな。根はいい奴らなんだ、キミも色々と思うところはあるだろうが、どうか許してやってくれ」
俺「……う、う」フルフル
女騎士「どうした俺?」
俺「う、うわぁぁぁああああああっ!」ダッ
女騎士「お、おい! どこに行くんだ!」
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