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「止まれェェッ!!」
雷鳴のような号令と共に、目の前で黒い騎馬隊が停止した。
巻き上がった砂煙が晴れていく。
私の目の前に現れたのは、全身を黒銀の鎧で固めた精鋭部隊だ。
その先頭に立つ一人の男。
漆黒の駿馬に跨り、氷のように冷ややかな蒼い瞳でこちらを見下ろしている。
整った顔立ちだが、その美しさは美術品というより、研ぎ澄まされた刃物を連想させた。
隣国ガルガディア帝国の若き皇帝、シリウス・ヴァン・ノワール。
戦場では「氷の皇帝」と恐れられ、彼が通った後には草木一本残らないと言われる生ける伝説だ。
「……ひっ、ひぃぃ……!」
御者の男性が腰を抜かし、私の後ろに隠れる。
護衛の冒険者たちでさえ、剣の柄に手をかけながら脂汗を流している。
無理もない。
彼から放たれる「覇気」は、物理的な圧力となって肌を刺すほどだ。
普通なら、視線が合っただけで心臓が止まるかもしれない。
だが。
(……ほう)
私は片眼鏡の位置を直し、冷静に彼を観察していた。
(あのアレクサンダー王子の安っぽいメッキの王冠とは大違いね。纏っている鎧はミスリル銀の特注品。剣の柄には最高級の魔石。マントの生地は……幻獣の皮かしら? 推定総額……国家予算の3パーセント相当)
私の脳内電卓が高速で弾き出す。
(結論:超・優良顧客(太客)だわ!)
私の目には、彼が「歩く金庫」に見えていた。
シリウスがゆっくりと口を開く。
その声は、真冬の湖面のように静かで、冷たかった。
「……何者だ」
短い問いかけだが、そこには絶対的な命令の響きがある。
「ここは帝国と王国の緩衝地帯。王国の貴族がピクニックに来ていい場所ではない。死にたくなければ、今すぐ去れ」
周囲の空気が凍りつく。
冒険者の一人が震える声で「お、お嬢、逃げましょう」と囁いた。
しかし、私は一歩前に進み出た。
そして、スカートの裾を摘み、優雅にカーテシーを決める。
「お初にお目にかかります、皇帝陛下。私はミルク・ド・ラテ。……ああ、今はただのミルクとお呼びください」
「ミルク……? ラテ公爵家の娘か」
シリウスがわずかに眉を動かす。
「噂は聞いている。王太子に見限られた悪役令嬢、だったか」
「あら、情報が早いですわね。ですが訂正させていただきます。見限られたのではありません。『損切り』したのです」
「損切り?」
「ええ。将来性のない不良債権を処分し、身軽になったのですわ」
私はニッコリと微笑む。
シリウスの瞳に、わずかな困惑の色が浮かぶ。
彼は、命乞いをする人間や、恐怖に震える人間は見慣れていても、自分を前にして「営業スマイル」を向けてくる人種には免疫がないらしい。
「それで? その『損切り』した令嬢が、なぜこんな荒野にいる? ここは魔物の巣窟だぞ」
「今日から、ここが私の領地だからです」
私は懐から、あの土地権利書を取り出し、ビシッと広げて見せた。
「王家から譲渡されました。この荒野は現在、私の私有地です。つまり、不法侵入しているのは陛下、貴方の方ではありませんか?」
「なっ……!」
背後に控えていた帝国の騎士たちが色めき立つ。
「貴様! 皇帝陛下に向かって不法侵入とは無礼な!」
「控えろ」
シリウスが片手で部下を制する。
彼は馬から降り、私の目の前まで歩み寄ってきた。
長身の彼に見下ろされると、威圧感が倍増する。
だが、私は一歩も引かずに見上げ返した。
「……面白い。王家がこの厄介な土地を貴様に押し付けた、ということか」
「押し付けられたのではありません。私が『勝ち取った』のです」
「勝ち取った? こんな不毛の地をか?」
「不毛? とんでもない」
私は足元の地面を靴の踵でコツコツと叩く。
「ここは宝の山です。陛下、貴方の国は寒冷地で、常に燃料不足に悩まされていますわね?」
「……なぜ、それを知っている」
「商人の基本です。そして、貴方の国では鉄鉱石は採れるが、それを加工するための『高熱』を出す魔石が不足している」
私はシリウスの顔を指差す――ことは失礼なので、彼の胸元の鎧を指差した。
「私がここで採掘する予定の『魔石炭』と、地熱エネルギーを利用した加工プラント。これがあれば、帝国の冬は暖かくなり、武具の生産効率は三倍になります。……いかがです? 興味が湧きませんか?」
シリウスの目が大きく見開かれた。
彼はしばらく私を凝視し、やがて低い声で問うた。
「……貴様、何が目的だ?」
鋭い眼光。
嘘をつけば斬る、と言わんばかりのプレッシャー。
「スパイか? それとも、王国への復讐のために力を借りに来たか?」
「いいえ」
私は即答した。
復讐? そんな一円にもならない感情論に時間を割くほど、私は暇ではない。
「じゃあ、何をしに来た」
「決まっているでしょう」
私は満面の笑みで、右手の親指と人差し指で輪っかを作った。
「金儲けです」
「……は?」
「金を稼ぎに来たのです。この土地にある全ての資源を換金し、巨万の富を築くために。陛下、貴方はそのための『第一号のお客様』候補というわけです」
シリウスがポカンと口を開けた。
「氷の皇帝」の仮面が剥がれ、ただの呆気にとられた青年の顔になっている。
「……金、だと? 復讐でも、名誉でもなく?」
「はい。愛や名誉でパンは買えませんが、金があればパンも城も、平和すら買えますから」
沈黙が落ちた。
荒野を吹き抜ける風の音だけが響く。
やがて。
「くっ……くくっ……」
シリウスの肩が震え出し、そして。
「はははははッ!!」
彼は天を仰いで高笑いをした。
これまで一度も笑ったことがないと言われる皇帝の大爆笑に、部下の騎士たちが「へ、陛下が壊れた!?」と動揺している。
「金儲け、か! あのアレクサンダー王子の元婚約者だと聞いて、どんな悲劇のヒロインかと思えば……まさか、ここまで強欲な女だとは!」
シリウスは涙を拭いながら、私を真っ直ぐに見つめた。
その瞳からは、冷徹な殺気が消え、代わりに獲物を見つけた猛獣のような、強い好奇心の光が宿っていた。
「気に入った。ミルク、と言ったな」
「はい」
「いいだろう。貴様がこの土地で何をしようと、今のところは黙認してやる。帝国軍は手出しをしない」
「寛大なご処置、感謝いたします(タダで警備保障がついたわね)」
「ただし」
シリウスが顔を近づけてくる。
至近距離で見ると、無駄に顔が良い。
「もしその『金儲け』とやらが、我が帝国に益をもたらすなら……俺が出資してやってもいいぞ?」
「あら!」
私はパッと表情を輝かせた。
「言質を取りましたわよ? 出資比率は? 配当は? 契約書は今すぐ作りますが、サインはどちらに?」
懐から羊皮紙とペンを取り出そうとする私を見て、シリウスは再び苦笑した。
「気が早い奴だ。……まずは、貴様の実力を見せてもらおうか。口先だけではないことを証明してみせろ」
彼はマントを翻し、馬上の人となった。
「また来る。それまでに、俺を唸らせる『商品』を用意しておけ」
「承知いたしました。ご期待以上の請求書と共に、お待ちしております」
シリウスはニヤリと笑い、手綱を引いた。
「全軍、撤収!」
黒い騎馬隊が嵐のように去っていく。
その背中を見送りながら、私は深く安堵の息……ではなく、勝利の息を吐いた。
「お嬢様……心臓に毛が生えているどころか、心臓がミスリル製なんですか?」
後ろでへたり込んでいたベッキーが、震える声で尋ねてくる。
「失礼ね。ただの商談よ」
私は崩れ落ちそうな膝を(実は少し震えていた)手で押さえ、強気に言い放った。
「見たでしょう、あの皇帝の食いつき方。あれは『脈あり』よ」
「恋の脈ですか?」
「いいえ、融資の脈よ!」
私は砂埃の舞う荒野に向かって、拳を突き上げた。
「さあ、忙しくなるわよ! 次に彼が来るまでに、この荒野を『金のなる木』に変えてみせるんだから!」
こうして、私と氷の皇帝との、奇妙なビジネス関係(?)が幕を開けたのである。
雷鳴のような号令と共に、目の前で黒い騎馬隊が停止した。
巻き上がった砂煙が晴れていく。
私の目の前に現れたのは、全身を黒銀の鎧で固めた精鋭部隊だ。
その先頭に立つ一人の男。
漆黒の駿馬に跨り、氷のように冷ややかな蒼い瞳でこちらを見下ろしている。
整った顔立ちだが、その美しさは美術品というより、研ぎ澄まされた刃物を連想させた。
隣国ガルガディア帝国の若き皇帝、シリウス・ヴァン・ノワール。
戦場では「氷の皇帝」と恐れられ、彼が通った後には草木一本残らないと言われる生ける伝説だ。
「……ひっ、ひぃぃ……!」
御者の男性が腰を抜かし、私の後ろに隠れる。
護衛の冒険者たちでさえ、剣の柄に手をかけながら脂汗を流している。
無理もない。
彼から放たれる「覇気」は、物理的な圧力となって肌を刺すほどだ。
普通なら、視線が合っただけで心臓が止まるかもしれない。
だが。
(……ほう)
私は片眼鏡の位置を直し、冷静に彼を観察していた。
(あのアレクサンダー王子の安っぽいメッキの王冠とは大違いね。纏っている鎧はミスリル銀の特注品。剣の柄には最高級の魔石。マントの生地は……幻獣の皮かしら? 推定総額……国家予算の3パーセント相当)
私の脳内電卓が高速で弾き出す。
(結論:超・優良顧客(太客)だわ!)
私の目には、彼が「歩く金庫」に見えていた。
シリウスがゆっくりと口を開く。
その声は、真冬の湖面のように静かで、冷たかった。
「……何者だ」
短い問いかけだが、そこには絶対的な命令の響きがある。
「ここは帝国と王国の緩衝地帯。王国の貴族がピクニックに来ていい場所ではない。死にたくなければ、今すぐ去れ」
周囲の空気が凍りつく。
冒険者の一人が震える声で「お、お嬢、逃げましょう」と囁いた。
しかし、私は一歩前に進み出た。
そして、スカートの裾を摘み、優雅にカーテシーを決める。
「お初にお目にかかります、皇帝陛下。私はミルク・ド・ラテ。……ああ、今はただのミルクとお呼びください」
「ミルク……? ラテ公爵家の娘か」
シリウスがわずかに眉を動かす。
「噂は聞いている。王太子に見限られた悪役令嬢、だったか」
「あら、情報が早いですわね。ですが訂正させていただきます。見限られたのではありません。『損切り』したのです」
「損切り?」
「ええ。将来性のない不良債権を処分し、身軽になったのですわ」
私はニッコリと微笑む。
シリウスの瞳に、わずかな困惑の色が浮かぶ。
彼は、命乞いをする人間や、恐怖に震える人間は見慣れていても、自分を前にして「営業スマイル」を向けてくる人種には免疫がないらしい。
「それで? その『損切り』した令嬢が、なぜこんな荒野にいる? ここは魔物の巣窟だぞ」
「今日から、ここが私の領地だからです」
私は懐から、あの土地権利書を取り出し、ビシッと広げて見せた。
「王家から譲渡されました。この荒野は現在、私の私有地です。つまり、不法侵入しているのは陛下、貴方の方ではありませんか?」
「なっ……!」
背後に控えていた帝国の騎士たちが色めき立つ。
「貴様! 皇帝陛下に向かって不法侵入とは無礼な!」
「控えろ」
シリウスが片手で部下を制する。
彼は馬から降り、私の目の前まで歩み寄ってきた。
長身の彼に見下ろされると、威圧感が倍増する。
だが、私は一歩も引かずに見上げ返した。
「……面白い。王家がこの厄介な土地を貴様に押し付けた、ということか」
「押し付けられたのではありません。私が『勝ち取った』のです」
「勝ち取った? こんな不毛の地をか?」
「不毛? とんでもない」
私は足元の地面を靴の踵でコツコツと叩く。
「ここは宝の山です。陛下、貴方の国は寒冷地で、常に燃料不足に悩まされていますわね?」
「……なぜ、それを知っている」
「商人の基本です。そして、貴方の国では鉄鉱石は採れるが、それを加工するための『高熱』を出す魔石が不足している」
私はシリウスの顔を指差す――ことは失礼なので、彼の胸元の鎧を指差した。
「私がここで採掘する予定の『魔石炭』と、地熱エネルギーを利用した加工プラント。これがあれば、帝国の冬は暖かくなり、武具の生産効率は三倍になります。……いかがです? 興味が湧きませんか?」
シリウスの目が大きく見開かれた。
彼はしばらく私を凝視し、やがて低い声で問うた。
「……貴様、何が目的だ?」
鋭い眼光。
嘘をつけば斬る、と言わんばかりのプレッシャー。
「スパイか? それとも、王国への復讐のために力を借りに来たか?」
「いいえ」
私は即答した。
復讐? そんな一円にもならない感情論に時間を割くほど、私は暇ではない。
「じゃあ、何をしに来た」
「決まっているでしょう」
私は満面の笑みで、右手の親指と人差し指で輪っかを作った。
「金儲けです」
「……は?」
「金を稼ぎに来たのです。この土地にある全ての資源を換金し、巨万の富を築くために。陛下、貴方はそのための『第一号のお客様』候補というわけです」
シリウスがポカンと口を開けた。
「氷の皇帝」の仮面が剥がれ、ただの呆気にとられた青年の顔になっている。
「……金、だと? 復讐でも、名誉でもなく?」
「はい。愛や名誉でパンは買えませんが、金があればパンも城も、平和すら買えますから」
沈黙が落ちた。
荒野を吹き抜ける風の音だけが響く。
やがて。
「くっ……くくっ……」
シリウスの肩が震え出し、そして。
「はははははッ!!」
彼は天を仰いで高笑いをした。
これまで一度も笑ったことがないと言われる皇帝の大爆笑に、部下の騎士たちが「へ、陛下が壊れた!?」と動揺している。
「金儲け、か! あのアレクサンダー王子の元婚約者だと聞いて、どんな悲劇のヒロインかと思えば……まさか、ここまで強欲な女だとは!」
シリウスは涙を拭いながら、私を真っ直ぐに見つめた。
その瞳からは、冷徹な殺気が消え、代わりに獲物を見つけた猛獣のような、強い好奇心の光が宿っていた。
「気に入った。ミルク、と言ったな」
「はい」
「いいだろう。貴様がこの土地で何をしようと、今のところは黙認してやる。帝国軍は手出しをしない」
「寛大なご処置、感謝いたします(タダで警備保障がついたわね)」
「ただし」
シリウスが顔を近づけてくる。
至近距離で見ると、無駄に顔が良い。
「もしその『金儲け』とやらが、我が帝国に益をもたらすなら……俺が出資してやってもいいぞ?」
「あら!」
私はパッと表情を輝かせた。
「言質を取りましたわよ? 出資比率は? 配当は? 契約書は今すぐ作りますが、サインはどちらに?」
懐から羊皮紙とペンを取り出そうとする私を見て、シリウスは再び苦笑した。
「気が早い奴だ。……まずは、貴様の実力を見せてもらおうか。口先だけではないことを証明してみせろ」
彼はマントを翻し、馬上の人となった。
「また来る。それまでに、俺を唸らせる『商品』を用意しておけ」
「承知いたしました。ご期待以上の請求書と共に、お待ちしております」
シリウスはニヤリと笑い、手綱を引いた。
「全軍、撤収!」
黒い騎馬隊が嵐のように去っていく。
その背中を見送りながら、私は深く安堵の息……ではなく、勝利の息を吐いた。
「お嬢様……心臓に毛が生えているどころか、心臓がミスリル製なんですか?」
後ろでへたり込んでいたベッキーが、震える声で尋ねてくる。
「失礼ね。ただの商談よ」
私は崩れ落ちそうな膝を(実は少し震えていた)手で押さえ、強気に言い放った。
「見たでしょう、あの皇帝の食いつき方。あれは『脈あり』よ」
「恋の脈ですか?」
「いいえ、融資の脈よ!」
私は砂埃の舞う荒野に向かって、拳を突き上げた。
「さあ、忙しくなるわよ! 次に彼が来るまでに、この荒野を『金のなる木』に変えてみせるんだから!」
こうして、私と氷の皇帝との、奇妙なビジネス関係(?)が幕を開けたのである。
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