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「カンパーイ!! ミルク様に栄光あれ!!」
「うおおおお! 飲めぇぇ! 今日は無礼講だぁぁ!」
夜空に魔法花火が打ち上がり、歓声と共に弾ける。
今日はミルク・シティの「開拓半年記念・大収穫祭」。
街の中央広場には巨大な櫓(やぐら)が組まれ、その周囲には無数の屋台が軒を連ねている。
『オリハルコンたこ焼き(鉄板の熱伝導率が違うので外カリ中トロ!)』
『スライムゼリーの冷やしスイーツ』
『ロック・ウルフの串焼き』
香ばしい匂いと熱気が、街全体を包み込んでいた。
私は領主館のバルコニーから、その光景を見下ろしていた。
手にはシャンパングラス。
そして、もう片方の手には――。
「……ふふ、ふふふ」
集計されたばかりの『本日の売上速報』を握りしめ、私は肩を震わせていた。
「すごい……! 観光客だけで五千人! 屋台の売上、宿泊費、カジノの収益、そして記念グッズの販売益……! たった一日で、王都の年間予算並みの利益が出ているわ!」
「お嬢様、顔が怖いです。夜叉のようになっています」
後ろでベッキーが呆れたように言う。
「失礼ね、これは『聖母の微笑み』よ」
私はグラスを掲げた。
「見て、ベッキー。民が笑っているわ。彼らが財布の紐を緩めるたびに、私の資産が増えていく。なんて美しい食物連鎖(エコシステム)なのかしら!」
「ええ、ええ。民衆も『ミルク様のおかげで毎日が給料日だ!』と崇めていますから、Win-Winですね」
この半年で、ミルク・シティは完全に化けた。
王都からの移住者は後を絶たず、帝国の富裕層もこぞって遊びに来る。
今やここは、大陸で最もホットな経済特区となっていた。
「さて、そろそろ主役の登場ね。最後の『集金』……いいえ、挨拶に行かなくちゃ」
私はドレスの裾を翻し、バルコニーを後にした。
◇
広場に降り立つと、凄まじい歓声で迎えられた。
「ミルク様ー!!」
「俺たちの女神様だー!!」
「一生ついていきますー!!」
もみくちゃにされそうになるのを、黒服の護衛(元・凄腕冒険者たち)が制する。
私は櫓の上に立ち、マイク代わりの拡声魔道具を握った。
「愛する市民の皆さん! 楽しんでいますかー!?」
『『『イェェェェェーーイ!!』』』
地鳴りのような返事。
「この半年、皆さんはよく働いてくれました! 何もない荒野で、文句も言わず(たまに言ってたけど)、私の無茶ぶりに耐えてくれました! その努力が、この黄金の都を作ったのです!」
私は一瞬言葉を切り、ニヤリと笑った。
「感謝のしるしとして……本日は、全屋台の飲食代を『半額』にします!!」
『『『うおおおおお!! ミルク様万歳!!』』』
「その代わり! 明日の朝からは通常営業、かつ『二日酔い回復薬(一本銀貨五枚)』を販売しますので、しっかり買って働いてくださいね!」
『『『はいぃぃぃぃ!!』』』
完璧な飴と鞭。
民衆のテンションは最高潮だ。
満足して壇上を降りようとした時、目の前に一人の男性が差し出された手を伸ばしてきた。
「……素晴らしい演説だ。独裁者としての才能もあるな」
氷の皇帝、シリウスだ。
今日の彼は、いつもの鎧姿ではなく、夜会用の漆黒のタキシードを纏っている。
その洗練された姿に、周囲の女性客たちから黄色い悲鳴が上がっている。
「あら、パートナー。貴方も楽しんでいらっしゃいますか?」
「ああ。貴様が作ったこの街の活気、悪くない」
シリウスは私の手を取り、そのまま強引に広場の中央へとエスコートした。
「えっ、ちょっと?」
「音楽が鳴っている。……踊るぞ、ミルク」
楽団が奏でるワルツが始まる。
民衆が「おおっ!」「お似合いだぞ!」と囃し立て、道を開ける。
断れる雰囲気ではない。
私は観念して、彼に身を預けた。
「……ダンスのステップごときで、追加料金は取りませんわよ」
「それは助かる。……しかし、貴様は踊りも完璧だな」
シリウスの手が私の腰をしっかりと支え、軽やかにリードする。
王宮の舞踏会よりも、ずっと力強く、そして心地よいリズム。
くるくると回る景色の中で、彼の蒼い瞳だけが私を捉えて離さない。
「ミルク」
「はい」
「半年、か。……貴様は本当によくやった」
耳元で囁かれる低音ボイス。
「俺の予想を遥かに超えている。貴様という女は、底が知れないな」
「褒めても何も出ませんわよ。……配当金以外は」
「フッ。……俺が欲しいのは金ではないと言ったはずだ」
シリウスの手が、私の腰をぐっと引き寄せた。
体が密着する。
彼の体温と、微かな香水の香りが包み込む。
「この街も、金も、貴様が作ったもの全てに価値がある。だが……俺にとって一番の『戦利品』は、貴様自身だ」
「……っ」
まただ。
この男は、隙あらば口説いてくる。
「陛下、公衆の面前ですわ」
「構わん。周知の事実にしてしまえば、他の虫がつかなくなる」
彼は楽しそうに笑い、さらにステップの速度を上げた。
私たちはまるで一つの生き物のように、光と歓声の渦の中を舞う。
(……悔しいけど)
私は彼の肩に手を置きながら、少しだけ素直になった。
(悪くないわね、こういうのも。……計算ずくじゃない、ただの楽しい時間っていうのも)
胸の奥が温かい。
金貨を数えている時の興奮とは違う、もっと穏やかで、満たされた感覚。
「……シリウス」
初めて、敬称なしで彼の名前を呼んだ。
「ん?」
「……ありがとう。貴方がいなければ、ここまで来れなかったわ」
ボソリと呟くと、彼は目を見開き、そして破顔した。
その笑顔は、花火よりも眩しかった。
「礼を言うのは俺の方だ。……愛しているぞ、ミルク」
ちゅっ。
彼は踊りながら、私の額にキスを落とした。
『『『ヒューヒューーーッ!!』』』
民衆の冷やかしが爆発する。
私は顔から火が出るほど赤くなり、「こ、これはビジネス上の演出です!」と叫ぼうとして――。
「伝令ーーッ!! 伝令ーーッ!!」
その甘い雰囲気を切り裂くように、一人の伝令兵が血相を変えて飛び込んできた。
音楽が止まる。
ざわめきが広がる。
「報告します!! 国境付近に、王国軍の旗が見えました!!」
伝令兵は息を切らせて叫んだ。
「その数、およそ五千! アレクサンダー王太子率いる正規軍が、このミルク・シティに向けて進軍中です!!」
「……なんですって?」
私の頭から、酔いが一瞬で吹き飛んだ。
代わりに、冷徹な計算機が再起動する。
「王国軍……五千?」
「は、はい! 『逆賊ミルクを討伐し、不当に占拠された領土と資産を回収する』と宣言しているそうです!」
広場がパニックに包まれる。
「戦争だ!」「殺される!」と逃げ惑う人々。
シリウスが私の腰から手を離し、スッと表情を「皇帝」のものに戻した。
「……来たか。愚かな元婚約者が、最後のあがきに」
彼は腰の剣に手をかけた。
「ミルク。俺の軍を出そう。あんな烏合の衆、一捻りだ」
「いいえ」
私は片手を挙げて、それを制した。
「待ってください、陛下」
私はゆっくりと、邪悪な笑みを浮かべた。
「せっかく向こうから『カモ』がネギを背負って鍋まで持ってきたのです。……ただ追い返すだけでは、芸がありませんわ」
私の目は、完全に「¥」の形になっていた。
「戦争? いいえ、これは『大規模な賠償金請求イベント』です。……徹底的に、骨の髄まで毟り取ってやりましょう」
私は壇上に戻り、震える民衆に向かって叫んだ。
「皆の者、慌てるな! お祭りはまだ終わらないわよ!」
私はシャンパングラスを地面に叩きつけ、高らかに宣言した。
「第2部、スタートよ! タイトルは『ざまぁ&大精算セール』! お客様(敵兵)を歓迎する準備をなさい!!」
こうして、私たちの祭りは、平和な収穫祭から、史上最も一方的で、最も利益率の高い「防衛戦」へと移行したのである。
「うおおおお! 飲めぇぇ! 今日は無礼講だぁぁ!」
夜空に魔法花火が打ち上がり、歓声と共に弾ける。
今日はミルク・シティの「開拓半年記念・大収穫祭」。
街の中央広場には巨大な櫓(やぐら)が組まれ、その周囲には無数の屋台が軒を連ねている。
『オリハルコンたこ焼き(鉄板の熱伝導率が違うので外カリ中トロ!)』
『スライムゼリーの冷やしスイーツ』
『ロック・ウルフの串焼き』
香ばしい匂いと熱気が、街全体を包み込んでいた。
私は領主館のバルコニーから、その光景を見下ろしていた。
手にはシャンパングラス。
そして、もう片方の手には――。
「……ふふ、ふふふ」
集計されたばかりの『本日の売上速報』を握りしめ、私は肩を震わせていた。
「すごい……! 観光客だけで五千人! 屋台の売上、宿泊費、カジノの収益、そして記念グッズの販売益……! たった一日で、王都の年間予算並みの利益が出ているわ!」
「お嬢様、顔が怖いです。夜叉のようになっています」
後ろでベッキーが呆れたように言う。
「失礼ね、これは『聖母の微笑み』よ」
私はグラスを掲げた。
「見て、ベッキー。民が笑っているわ。彼らが財布の紐を緩めるたびに、私の資産が増えていく。なんて美しい食物連鎖(エコシステム)なのかしら!」
「ええ、ええ。民衆も『ミルク様のおかげで毎日が給料日だ!』と崇めていますから、Win-Winですね」
この半年で、ミルク・シティは完全に化けた。
王都からの移住者は後を絶たず、帝国の富裕層もこぞって遊びに来る。
今やここは、大陸で最もホットな経済特区となっていた。
「さて、そろそろ主役の登場ね。最後の『集金』……いいえ、挨拶に行かなくちゃ」
私はドレスの裾を翻し、バルコニーを後にした。
◇
広場に降り立つと、凄まじい歓声で迎えられた。
「ミルク様ー!!」
「俺たちの女神様だー!!」
「一生ついていきますー!!」
もみくちゃにされそうになるのを、黒服の護衛(元・凄腕冒険者たち)が制する。
私は櫓の上に立ち、マイク代わりの拡声魔道具を握った。
「愛する市民の皆さん! 楽しんでいますかー!?」
『『『イェェェェェーーイ!!』』』
地鳴りのような返事。
「この半年、皆さんはよく働いてくれました! 何もない荒野で、文句も言わず(たまに言ってたけど)、私の無茶ぶりに耐えてくれました! その努力が、この黄金の都を作ったのです!」
私は一瞬言葉を切り、ニヤリと笑った。
「感謝のしるしとして……本日は、全屋台の飲食代を『半額』にします!!」
『『『うおおおおお!! ミルク様万歳!!』』』
「その代わり! 明日の朝からは通常営業、かつ『二日酔い回復薬(一本銀貨五枚)』を販売しますので、しっかり買って働いてくださいね!」
『『『はいぃぃぃぃ!!』』』
完璧な飴と鞭。
民衆のテンションは最高潮だ。
満足して壇上を降りようとした時、目の前に一人の男性が差し出された手を伸ばしてきた。
「……素晴らしい演説だ。独裁者としての才能もあるな」
氷の皇帝、シリウスだ。
今日の彼は、いつもの鎧姿ではなく、夜会用の漆黒のタキシードを纏っている。
その洗練された姿に、周囲の女性客たちから黄色い悲鳴が上がっている。
「あら、パートナー。貴方も楽しんでいらっしゃいますか?」
「ああ。貴様が作ったこの街の活気、悪くない」
シリウスは私の手を取り、そのまま強引に広場の中央へとエスコートした。
「えっ、ちょっと?」
「音楽が鳴っている。……踊るぞ、ミルク」
楽団が奏でるワルツが始まる。
民衆が「おおっ!」「お似合いだぞ!」と囃し立て、道を開ける。
断れる雰囲気ではない。
私は観念して、彼に身を預けた。
「……ダンスのステップごときで、追加料金は取りませんわよ」
「それは助かる。……しかし、貴様は踊りも完璧だな」
シリウスの手が私の腰をしっかりと支え、軽やかにリードする。
王宮の舞踏会よりも、ずっと力強く、そして心地よいリズム。
くるくると回る景色の中で、彼の蒼い瞳だけが私を捉えて離さない。
「ミルク」
「はい」
「半年、か。……貴様は本当によくやった」
耳元で囁かれる低音ボイス。
「俺の予想を遥かに超えている。貴様という女は、底が知れないな」
「褒めても何も出ませんわよ。……配当金以外は」
「フッ。……俺が欲しいのは金ではないと言ったはずだ」
シリウスの手が、私の腰をぐっと引き寄せた。
体が密着する。
彼の体温と、微かな香水の香りが包み込む。
「この街も、金も、貴様が作ったもの全てに価値がある。だが……俺にとって一番の『戦利品』は、貴様自身だ」
「……っ」
まただ。
この男は、隙あらば口説いてくる。
「陛下、公衆の面前ですわ」
「構わん。周知の事実にしてしまえば、他の虫がつかなくなる」
彼は楽しそうに笑い、さらにステップの速度を上げた。
私たちはまるで一つの生き物のように、光と歓声の渦の中を舞う。
(……悔しいけど)
私は彼の肩に手を置きながら、少しだけ素直になった。
(悪くないわね、こういうのも。……計算ずくじゃない、ただの楽しい時間っていうのも)
胸の奥が温かい。
金貨を数えている時の興奮とは違う、もっと穏やかで、満たされた感覚。
「……シリウス」
初めて、敬称なしで彼の名前を呼んだ。
「ん?」
「……ありがとう。貴方がいなければ、ここまで来れなかったわ」
ボソリと呟くと、彼は目を見開き、そして破顔した。
その笑顔は、花火よりも眩しかった。
「礼を言うのは俺の方だ。……愛しているぞ、ミルク」
ちゅっ。
彼は踊りながら、私の額にキスを落とした。
『『『ヒューヒューーーッ!!』』』
民衆の冷やかしが爆発する。
私は顔から火が出るほど赤くなり、「こ、これはビジネス上の演出です!」と叫ぼうとして――。
「伝令ーーッ!! 伝令ーーッ!!」
その甘い雰囲気を切り裂くように、一人の伝令兵が血相を変えて飛び込んできた。
音楽が止まる。
ざわめきが広がる。
「報告します!! 国境付近に、王国軍の旗が見えました!!」
伝令兵は息を切らせて叫んだ。
「その数、およそ五千! アレクサンダー王太子率いる正規軍が、このミルク・シティに向けて進軍中です!!」
「……なんですって?」
私の頭から、酔いが一瞬で吹き飛んだ。
代わりに、冷徹な計算機が再起動する。
「王国軍……五千?」
「は、はい! 『逆賊ミルクを討伐し、不当に占拠された領土と資産を回収する』と宣言しているそうです!」
広場がパニックに包まれる。
「戦争だ!」「殺される!」と逃げ惑う人々。
シリウスが私の腰から手を離し、スッと表情を「皇帝」のものに戻した。
「……来たか。愚かな元婚約者が、最後のあがきに」
彼は腰の剣に手をかけた。
「ミルク。俺の軍を出そう。あんな烏合の衆、一捻りだ」
「いいえ」
私は片手を挙げて、それを制した。
「待ってください、陛下」
私はゆっくりと、邪悪な笑みを浮かべた。
「せっかく向こうから『カモ』がネギを背負って鍋まで持ってきたのです。……ただ追い返すだけでは、芸がありませんわ」
私の目は、完全に「¥」の形になっていた。
「戦争? いいえ、これは『大規模な賠償金請求イベント』です。……徹底的に、骨の髄まで毟り取ってやりましょう」
私は壇上に戻り、震える民衆に向かって叫んだ。
「皆の者、慌てるな! お祭りはまだ終わらないわよ!」
私はシャンパングラスを地面に叩きつけ、高らかに宣言した。
「第2部、スタートよ! タイトルは『ざまぁ&大精算セール』! お客様(敵兵)を歓迎する準備をなさい!!」
こうして、私たちの祭りは、平和な収穫祭から、史上最も一方的で、最も利益率の高い「防衛戦」へと移行したのである。
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