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「鬼だ……あの新しい奥様は、血も涙もない鬼に違いない……」
公爵邸の裏手にある使用人休憩室。
そこは今、お通夜のような暗い空気に包まれていた。
「私の……私の愛した薔薇園が……」
庭師の老人、トムが泥だらけの手で顔を覆って泣いている。
「全部引っこ抜かれちまった……。代わりに植えられたのが『小松菜』と『ラディッシュ』だぞ? 公爵家の庭が、ただの畑になっちまった」
「私だってそうよ!」
メイド長のマーサが、新しい制服の裾を引っ張って憤慨する。
「見てよ、この飾り気のないエプロン! レースもフリルも全部禁止! 『動きにくいし洗濯で乾きにくいから』って……これじゃあ平民の作業着と変わらないわ!」
「料理なんて、もっと悲惨だぞ」
料理長が深いため息をつく。
「『食材の端材は全てスープの出汁(だし)にせよ』『皮はキンピラにしてまかないに出せ』だとさ。残飯が減ったのはいいが、俺たちは家畜じゃないんだぞ……」
彼らの不満は爆発寸前だった。
昨日、ココアが宣言した「ドケチ改革」。
それは、長年ぬるま湯に浸かっていた彼らにとって、あまりにも過酷で、夢のない現実だった。
「出て行こうか……」
誰かがぽつりと呟いた。
「ああ。こんなケチな家で働いてられるか。俺たちは誇り高いヴァレンタイン家の使用人なんだ。野菜作りなんてやってられるか!」
「そうだ! ストライキだ! 全員で辞めてやろう!」
「おおーっ!!」
使用人たちが拳を突き上げた、その時だった。
バンッ!!
休憩室のドアが勢いよく開いた。
「おやおや、休憩時間はあと三分残っていますが、もう『次の業務』の作戦会議ですか? 熱心ですね」
現れたのは、噂の鬼軍曹――ココア・ガナッシュその人だった。
片手には電卓、もう片手には分厚い封筒の束を持っている。
「ひっ……!」
「お、奥様……!」
使用人たちが蜘蛛の子を散らすように縮み上がる。
ココアは部屋の中央まで歩いてくると、ニッコリと笑った。
「ちょうどよかったわ。全員揃っていますね? 今日は皆様に大切なお話があります」
「た、大切なお話……?」
庭師のトムが震える声で尋ねる。
(まさか、解雇通知か!?)
全員の脳裏に最悪の予想がよぎる。
ココアは持っていた封筒の束を、ドン! とテーブルに置いた。
「今月の給与支給についてです」
ゴクリ、と誰かが唾を飲み込む。
「当家は今月から、完全実力主義および成果報酬型に移行しました。よって、従来の固定給とは異なります」
(やっぱりだ……減らされるんだ!)
(経費削減って言ってたし、半分くらいになるんじゃ……)
絶望感が漂う中、ココアは一番上の封筒を手に取った。
「まずは庭師のトムさん」
「は、はい……」
「貴方が昨日、泣きながら植え替えた小松菜とラディッシュ。今朝、市場に出荷しました」
「はぁ……私の可愛い薔薇たちの犠牲の上に育った野菜ですね……」
「その売上金から、経費を引いた純利益が出ました。そして、貴方にはその『生産者ボーナス』として、利益の三割を上乗せします」
「え?」
ココアは封筒をトムに渡した。
トムはおそるおそる中身を確認し――目玉が飛び出そうになった。
「なっ……!? こ、これは……金貨!? 銀貨じゃなくて!?」
「はい。貴方が育てた野菜、無農薬で味が濃いと評判でしてね。高級料亭が高値で買い取ってくれました。通常のお給料に加えて、金貨三枚のボーナスです」
「き、金貨三枚……っ!?」
それは、トムの年収の三ヶ月分に相当する額だった。
「い、いいんですか!? こんなに!?」
「当然です。会社(家)に利益をもたらした人間が報われる。それが私のルールですから。来月はカブを植えますよ。カブはもっと儲かります」
「植えます!! カブでも大根でも何でも植えさせていただきます!! 一生ついていきます奥様ぁぁぁ!!」
トムは現金を握りしめ、ココアの足元にひれ伏した。
さっきまでの「薔薇への愛」はどこへやら、完全に「現金への愛」に目覚めている。
周囲の使用人たちがどよめく中、ココアは次の封筒を手に取った。
「次は、メイド長のマーサさん」
「は、はい!」
「貴方の提案した『制服の簡素化』に伴う、作業効率の向上についてです」
「て、提案というか、奥様が無理やり……」
「洗濯時間が一日あたり二時間短縮されましたね? また、動きやすくなったことで掃除のスピードも三割アップしました。これにより、空いた時間で貴方は私の店の『クッキーの袋詰め内職』を手伝ってくれました」
「は、はい。暇だったので……」
「その『残業代』と『業務改善手当』です。どうぞ」
渡された封筒は、今まで見たことがないほど分厚かった。
「嘘……いつもの倍……いえ、三倍近く入ってる!?」
「空いた時間を生産活動に充てる。素晴らしい働きでした。これからもその調子で頼みますよ」
「は、はいぃぃっ! この制服、最高です! レースなんて飾りです! 偉い人にはそれがわからんのです!」
マーサもまた、ココアに向かって最敬礼をした。
その後も、衝撃の給与明細発表会は続いた。
「料理長。残飯を減らして作った『野菜の皮チップス』、街で大ヒットしました。開発手当です」
「ありがとうございます!! 皮、最高!!」
「門番さん。あの重い鎧を売ったお金で、軽くて丈夫な最新素材の防具を買いました。差額は貴方の危険手当に回します」
「体が軽い! しかも給料アップ! 一生この門を守ります!」
全員に封筒が行き渡る頃には、休憩室の空気は一変していた。
お通夜ムードは消え去り、そこは熱狂的な宗教団体の集会所のようになっていた。
「ココア様! ココア様!」
「商売の神様だ!」
「次はどこを削りますか!? 私の部屋のカーテンも売りますか!?」
使用人たちの目が、¥(円)マーク……ではなく、ゴールドの輝きを帯びている。
ココアは満足げに頷いた。
「皆さん、わかりましたか? 『節約』とは、ただ我慢することではありません。『無駄』を金に変え、その金を皆で山分けすることなのです!」
「「「おおーっ!!」」」
「公爵家が潤えば、皆さんの懐も潤う。働けば働くだけ、リターンがある。それが『株式会社ヴァレンタイン』のやり方です!」
「ついていきます、社長(奥様)!!」
割れんばかりの拍手喝采。
その光景を、部屋の隅で見ていた人物がいた。
家令のセバスチャンと、当主のルーカスだ。
「……信じられませんな」
セバスチャンが呆然と呟く。
「あの怠け者だったトムが、あんなにやる気を出すとは……。それに、使用人たちのあの笑顔……久しぶりに見ました」
「だろう? 彼女は人の欲望を刺激し、それを動力源に変える天才だ」
ルーカスは誇らしげに腕を組む。
「セバスチャン。君の給料も上がっているはずだぞ。確認してみろ」
「えっ? まさか、私は何も……」
セバスチャンは慌てて自分のポケットに入っていた封筒を開けた。
そこには、今まで見たこともない額の特別手当が入っていた。
明細にはこう書かれている。
『管理職手当:長年の愚痴聞き業務、およびココアへのツッコミ業務に対する対価』
「……ぶっ」
セバスチャンは思わず吹き出した。
「ツッコミ業務、ですか……。ふ、ふふふ」
厳格な家令の顔が崩れ、目尻に涙が浮かぶ。
「……負けました。まさか、この歳になって仕事の楽しさを教えられるとは」
セバスチャンは姿勢を正し、ココアに向かって深々と頭を下げた。
「ココア様……いえ、奥様。このセバスチャン、これより心身ともに貴女様に捧げます。……まずは、屋根裏の骨董品整理から始めましょうか?」
その言葉を聞いたココアが、振り返ってニヤリと笑う。
「あら、話が早くて助かりますわ。セバスチャンさん、貴方のその目利き、高く買わせていただきますよ?」
「御意に」
こうして、公爵邸の使用人たちは完全にココアの軍門に降った。
いや、軍門というよりは「利益共同体」の同志として。
「さて、人身掌握(買収)は完了ね」
ココアは額の汗を拭い、ルーカスにウィンクを送った。
「オーナー、これで生産性は倍増間違いなしです。次の配当金、楽しみにしていてくださいね?」
「ああ。……だがココア、一つだけ問題がある」
「何ですか?」
ルーカスは使用人たちに囲まれて崇められている妻を見て、少しだけ拗ねたように言った。
「僕の使用人たちが、僕より君の命令を優先するようになりそうだ」
「あら、嫉妬ですか?」
「……否定はしない。君の注目を一番集めるには、僕ももっと稼がなければならないようだな」
「ふふっ、頑張ってくださいね。稼げない男は、この家ではリストラ対象ですから」
「手厳しいな」
笑い合う二人を、使用人たちが温かい目(と計算高い目)で見守る。
公爵邸の改革は、予想以上のスピードで進んでいた。
だが、この順調すぎる成功が、新たな敵を引き寄せることになるのを、この時の私たちはまだ知らなかった。
夜会の招待状。
そこに記された差出人の名は、ココアの実家――『ガナッシュ伯爵家』だったのだ。
公爵邸の裏手にある使用人休憩室。
そこは今、お通夜のような暗い空気に包まれていた。
「私の……私の愛した薔薇園が……」
庭師の老人、トムが泥だらけの手で顔を覆って泣いている。
「全部引っこ抜かれちまった……。代わりに植えられたのが『小松菜』と『ラディッシュ』だぞ? 公爵家の庭が、ただの畑になっちまった」
「私だってそうよ!」
メイド長のマーサが、新しい制服の裾を引っ張って憤慨する。
「見てよ、この飾り気のないエプロン! レースもフリルも全部禁止! 『動きにくいし洗濯で乾きにくいから』って……これじゃあ平民の作業着と変わらないわ!」
「料理なんて、もっと悲惨だぞ」
料理長が深いため息をつく。
「『食材の端材は全てスープの出汁(だし)にせよ』『皮はキンピラにしてまかないに出せ』だとさ。残飯が減ったのはいいが、俺たちは家畜じゃないんだぞ……」
彼らの不満は爆発寸前だった。
昨日、ココアが宣言した「ドケチ改革」。
それは、長年ぬるま湯に浸かっていた彼らにとって、あまりにも過酷で、夢のない現実だった。
「出て行こうか……」
誰かがぽつりと呟いた。
「ああ。こんなケチな家で働いてられるか。俺たちは誇り高いヴァレンタイン家の使用人なんだ。野菜作りなんてやってられるか!」
「そうだ! ストライキだ! 全員で辞めてやろう!」
「おおーっ!!」
使用人たちが拳を突き上げた、その時だった。
バンッ!!
休憩室のドアが勢いよく開いた。
「おやおや、休憩時間はあと三分残っていますが、もう『次の業務』の作戦会議ですか? 熱心ですね」
現れたのは、噂の鬼軍曹――ココア・ガナッシュその人だった。
片手には電卓、もう片手には分厚い封筒の束を持っている。
「ひっ……!」
「お、奥様……!」
使用人たちが蜘蛛の子を散らすように縮み上がる。
ココアは部屋の中央まで歩いてくると、ニッコリと笑った。
「ちょうどよかったわ。全員揃っていますね? 今日は皆様に大切なお話があります」
「た、大切なお話……?」
庭師のトムが震える声で尋ねる。
(まさか、解雇通知か!?)
全員の脳裏に最悪の予想がよぎる。
ココアは持っていた封筒の束を、ドン! とテーブルに置いた。
「今月の給与支給についてです」
ゴクリ、と誰かが唾を飲み込む。
「当家は今月から、完全実力主義および成果報酬型に移行しました。よって、従来の固定給とは異なります」
(やっぱりだ……減らされるんだ!)
(経費削減って言ってたし、半分くらいになるんじゃ……)
絶望感が漂う中、ココアは一番上の封筒を手に取った。
「まずは庭師のトムさん」
「は、はい……」
「貴方が昨日、泣きながら植え替えた小松菜とラディッシュ。今朝、市場に出荷しました」
「はぁ……私の可愛い薔薇たちの犠牲の上に育った野菜ですね……」
「その売上金から、経費を引いた純利益が出ました。そして、貴方にはその『生産者ボーナス』として、利益の三割を上乗せします」
「え?」
ココアは封筒をトムに渡した。
トムはおそるおそる中身を確認し――目玉が飛び出そうになった。
「なっ……!? こ、これは……金貨!? 銀貨じゃなくて!?」
「はい。貴方が育てた野菜、無農薬で味が濃いと評判でしてね。高級料亭が高値で買い取ってくれました。通常のお給料に加えて、金貨三枚のボーナスです」
「き、金貨三枚……っ!?」
それは、トムの年収の三ヶ月分に相当する額だった。
「い、いいんですか!? こんなに!?」
「当然です。会社(家)に利益をもたらした人間が報われる。それが私のルールですから。来月はカブを植えますよ。カブはもっと儲かります」
「植えます!! カブでも大根でも何でも植えさせていただきます!! 一生ついていきます奥様ぁぁぁ!!」
トムは現金を握りしめ、ココアの足元にひれ伏した。
さっきまでの「薔薇への愛」はどこへやら、完全に「現金への愛」に目覚めている。
周囲の使用人たちがどよめく中、ココアは次の封筒を手に取った。
「次は、メイド長のマーサさん」
「は、はい!」
「貴方の提案した『制服の簡素化』に伴う、作業効率の向上についてです」
「て、提案というか、奥様が無理やり……」
「洗濯時間が一日あたり二時間短縮されましたね? また、動きやすくなったことで掃除のスピードも三割アップしました。これにより、空いた時間で貴方は私の店の『クッキーの袋詰め内職』を手伝ってくれました」
「は、はい。暇だったので……」
「その『残業代』と『業務改善手当』です。どうぞ」
渡された封筒は、今まで見たことがないほど分厚かった。
「嘘……いつもの倍……いえ、三倍近く入ってる!?」
「空いた時間を生産活動に充てる。素晴らしい働きでした。これからもその調子で頼みますよ」
「は、はいぃぃっ! この制服、最高です! レースなんて飾りです! 偉い人にはそれがわからんのです!」
マーサもまた、ココアに向かって最敬礼をした。
その後も、衝撃の給与明細発表会は続いた。
「料理長。残飯を減らして作った『野菜の皮チップス』、街で大ヒットしました。開発手当です」
「ありがとうございます!! 皮、最高!!」
「門番さん。あの重い鎧を売ったお金で、軽くて丈夫な最新素材の防具を買いました。差額は貴方の危険手当に回します」
「体が軽い! しかも給料アップ! 一生この門を守ります!」
全員に封筒が行き渡る頃には、休憩室の空気は一変していた。
お通夜ムードは消え去り、そこは熱狂的な宗教団体の集会所のようになっていた。
「ココア様! ココア様!」
「商売の神様だ!」
「次はどこを削りますか!? 私の部屋のカーテンも売りますか!?」
使用人たちの目が、¥(円)マーク……ではなく、ゴールドの輝きを帯びている。
ココアは満足げに頷いた。
「皆さん、わかりましたか? 『節約』とは、ただ我慢することではありません。『無駄』を金に変え、その金を皆で山分けすることなのです!」
「「「おおーっ!!」」」
「公爵家が潤えば、皆さんの懐も潤う。働けば働くだけ、リターンがある。それが『株式会社ヴァレンタイン』のやり方です!」
「ついていきます、社長(奥様)!!」
割れんばかりの拍手喝采。
その光景を、部屋の隅で見ていた人物がいた。
家令のセバスチャンと、当主のルーカスだ。
「……信じられませんな」
セバスチャンが呆然と呟く。
「あの怠け者だったトムが、あんなにやる気を出すとは……。それに、使用人たちのあの笑顔……久しぶりに見ました」
「だろう? 彼女は人の欲望を刺激し、それを動力源に変える天才だ」
ルーカスは誇らしげに腕を組む。
「セバスチャン。君の給料も上がっているはずだぞ。確認してみろ」
「えっ? まさか、私は何も……」
セバスチャンは慌てて自分のポケットに入っていた封筒を開けた。
そこには、今まで見たこともない額の特別手当が入っていた。
明細にはこう書かれている。
『管理職手当:長年の愚痴聞き業務、およびココアへのツッコミ業務に対する対価』
「……ぶっ」
セバスチャンは思わず吹き出した。
「ツッコミ業務、ですか……。ふ、ふふふ」
厳格な家令の顔が崩れ、目尻に涙が浮かぶ。
「……負けました。まさか、この歳になって仕事の楽しさを教えられるとは」
セバスチャンは姿勢を正し、ココアに向かって深々と頭を下げた。
「ココア様……いえ、奥様。このセバスチャン、これより心身ともに貴女様に捧げます。……まずは、屋根裏の骨董品整理から始めましょうか?」
その言葉を聞いたココアが、振り返ってニヤリと笑う。
「あら、話が早くて助かりますわ。セバスチャンさん、貴方のその目利き、高く買わせていただきますよ?」
「御意に」
こうして、公爵邸の使用人たちは完全にココアの軍門に降った。
いや、軍門というよりは「利益共同体」の同志として。
「さて、人身掌握(買収)は完了ね」
ココアは額の汗を拭い、ルーカスにウィンクを送った。
「オーナー、これで生産性は倍増間違いなしです。次の配当金、楽しみにしていてくださいね?」
「ああ。……だがココア、一つだけ問題がある」
「何ですか?」
ルーカスは使用人たちに囲まれて崇められている妻を見て、少しだけ拗ねたように言った。
「僕の使用人たちが、僕より君の命令を優先するようになりそうだ」
「あら、嫉妬ですか?」
「……否定はしない。君の注目を一番集めるには、僕ももっと稼がなければならないようだな」
「ふふっ、頑張ってくださいね。稼げない男は、この家ではリストラ対象ですから」
「手厳しいな」
笑い合う二人を、使用人たちが温かい目(と計算高い目)で見守る。
公爵邸の改革は、予想以上のスピードで進んでいた。
だが、この順調すぎる成功が、新たな敵を引き寄せることになるのを、この時の私たちはまだ知らなかった。
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