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第一章
第十一話 改善
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「学園長、テルパです。」
「どうぞ、お入り下さい。」
「失礼します。」
自分は学園長室の前に来ていて、扉を開けて中に入った。
そしてソファーに腰掛けて前を向くと、目の前には奇怪で大きな仮面がソファーに立て掛けてあった。
何処かの部族のお面の様な形をしていた。(ハワイのティキのお面だと思って下さい。)
こっちは真面目な話をしに来ているというのに、相変わらずふざけた格好をしているな。
もう…ツッコむのはやめよう。
「実は学園長にお願いがあって参りました。」
「テルパ君、聞きましたよ。早速生徒の鼻っ柱をへし折ったと。」
「えぇ…まぁ、その事も報告するつもりでしたが、今回は別の要件です。」
「そうでしたか、聞きましょう。」
この学園に来てから見た通りの事を全て話した。
生徒が調子づく理由や講師の甘い対応などをだ。
「生徒達を褒めて伸ばそうという考えは悪くはありません。ですが、それも過度に行うと調子に乗りますよ?」
「ラウリス先生の事ですね?」
「そうです。他の先生方は知りませんが、あの方は生徒達を過大評価し過ぎです。」
「ラウリス先生は教育熱心なところも多く、生徒達に寄り添って育てる傾向がありますからね。」
「ですが、根本的な部分は甘過ぎます。あんな教え方をしていては、生徒達は調子に乗り冒険者達や講師を甘く見るという理由が分かりますよ。」
「テルパ君、私は大変嬉しいです!最初は乗り気では無かったのに、ここまで学園の事を見ていてくれた事に…」
無表情で奇怪な仮面で嬉しいとか言われてもな?
表情が全く読めないし、馬鹿にされているのでは無いかと思って来る。
というか、話をしに来ているというのに仮面の姿で対応している時点で馬鹿にされているのだろうな。
「それで講師の方々の考えを改める為にある改善策を設けたいのですが…」
「具体的にどの様な事を考えていらっしゃいますか?」
「簡単な事ですよ。学園内の演習場にある擬似魔物を廃止して今後の使用を一切を禁じ、代わりにダンジョン…を創り出してから実戦を経験させるのです。」
「講師達に実戦を…ですか?」
「講師達にも実戦の経験者はいるでしょう。元冒険者で講師になっている方もいらっしゃるという話ですし、その方々は除外しそれ以外の考えの甘い講師の方々を擬似ダンジョンで実戦の経験をさせるのです。」
「え、えっと…?」
「見る限り考えの甘い講師達は…本の知識だけで実戦はほとんど経験がないでしょう。そんなのは机上の空論で物を話しているだけなので、生徒達の中にはそれを察して講師を馬鹿にするのは分かります。なので、講師の方々にも実戦を経験して机上の空論の裏付けが出来るほどの知識を身に付けるのです。」
「テルパ君、それは結構スパルタですね?」
「教え導く者達が生徒に馬鹿にされていては、他の講師の方々も同じ目で見られます。そうならない為の実戦を経験させるのですよ。まぁ、考えの甘い講師達以外にも…今回の様な甘い考えを持つ生徒達にも後日開放して経験させるというのも良いかも知れませんしね。」
「疑似ダンジョンですか…」
「別に本当のダンジョンを作っても構いませんよ。自分はダンジョンコアを複数所持しておりますし、以前もダンジョンを作成した事もありますしね。」
「ちなみにそのダンジョンというのは?」
「アビスゲートの虚構の煉獄というダンジョンです。」
「Aランク冒険者のパーティーですら、未だに最下層まで辿り着けないというダンジョンですか?」
「Sランクでもクリア出来た方はいませんね。修業にはもって来いだと挑む者が多いですが…最下層まで辿り着ける者は何人かいましたが、クリアまでには至ってないと。」
「テルパ君は一体どんなダンジョンを作るつもりですか?」
「許可が降りるのであれば、地下100層のダンジョンを作りましょう。1層毎にレベルが+1の魔物を設置する様な形にして…」
「その状態だと、100層の魔物はレベル100になりますよ?」
「ここは英雄学園ですよね?英雄や勇者を輩出する…」
「確かにそうですが…」
「なら問題無いでしょう。この学園を卒業した者達は、いずれ外の世界でも似た様な経験をするはずですから、学園にいる間に貴重な経験が出来れば、大きな経験値を得る事になりますよ。それに…考えに甘い生徒達が真剣に取り組むキッカケにもなりますしね。」
「どんなダンジョンになるのかしら?」
「ダンジョンコアに大量の魔石を組み込んで、魔物を倒すと経験値が得られる様に設定します。他にも宝箱を設置して、中にはアイテムや武具とかも入れておきますよ。」
「そんな物どうやって用意するのですか?」
「適当に作ります。ただダンジョンを作って中に入れ…だけではやる気が起きないでしょう。ですが、宝があるとわかればやる気を引き出せますからね。」
講師達の場合には…彼等の大事な物を20階層位の場所に設置しておいて、時間内に回収出来なければ自然消滅するとでも言えば、否が応でも突入するだろう。
「まさかと思いますが、アビスゲートみたいなダンジョンは作りませんよね?」
「作る訳ないでしょう!あんな物を作ったら、生徒達は1層で全滅しますよ。」
「分かりました、でしたらダンジョンの製作を許可します。どれくらいの時間で完成しますか?」
「3日程度の時間があれば完成しますよ。明日からは週末日ですし、丁度良いかと。」
「分かりました、ダンジョンを楽しみにしていますね。」
「では、失礼致します。」
学園長室の扉に手を掛けると、学園長から声を掛けられた。
「テルパ君、待って下さい!」
「はい?」
「私の姿を見て何か思いませんか?」
「あぁ、もう慣れましたので…失礼します。」
正直、ツッコミを入れるのもどうかと思った。
自分は演習場に向かって疑似魔物の発生機を取り壊してから、その場にダンジョンコアを設置して設計に入った。
これが後に…英雄学園から多くの英雄や勇者を輩出させるキッカケになるのだった。
「どうぞ、お入り下さい。」
「失礼します。」
自分は学園長室の前に来ていて、扉を開けて中に入った。
そしてソファーに腰掛けて前を向くと、目の前には奇怪で大きな仮面がソファーに立て掛けてあった。
何処かの部族のお面の様な形をしていた。(ハワイのティキのお面だと思って下さい。)
こっちは真面目な話をしに来ているというのに、相変わらずふざけた格好をしているな。
もう…ツッコむのはやめよう。
「実は学園長にお願いがあって参りました。」
「テルパ君、聞きましたよ。早速生徒の鼻っ柱をへし折ったと。」
「えぇ…まぁ、その事も報告するつもりでしたが、今回は別の要件です。」
「そうでしたか、聞きましょう。」
この学園に来てから見た通りの事を全て話した。
生徒が調子づく理由や講師の甘い対応などをだ。
「生徒達を褒めて伸ばそうという考えは悪くはありません。ですが、それも過度に行うと調子に乗りますよ?」
「ラウリス先生の事ですね?」
「そうです。他の先生方は知りませんが、あの方は生徒達を過大評価し過ぎです。」
「ラウリス先生は教育熱心なところも多く、生徒達に寄り添って育てる傾向がありますからね。」
「ですが、根本的な部分は甘過ぎます。あんな教え方をしていては、生徒達は調子に乗り冒険者達や講師を甘く見るという理由が分かりますよ。」
「テルパ君、私は大変嬉しいです!最初は乗り気では無かったのに、ここまで学園の事を見ていてくれた事に…」
無表情で奇怪な仮面で嬉しいとか言われてもな?
表情が全く読めないし、馬鹿にされているのでは無いかと思って来る。
というか、話をしに来ているというのに仮面の姿で対応している時点で馬鹿にされているのだろうな。
「それで講師の方々の考えを改める為にある改善策を設けたいのですが…」
「具体的にどの様な事を考えていらっしゃいますか?」
「簡単な事ですよ。学園内の演習場にある擬似魔物を廃止して今後の使用を一切を禁じ、代わりにダンジョン…を創り出してから実戦を経験させるのです。」
「講師達に実戦を…ですか?」
「講師達にも実戦の経験者はいるでしょう。元冒険者で講師になっている方もいらっしゃるという話ですし、その方々は除外しそれ以外の考えの甘い講師の方々を擬似ダンジョンで実戦の経験をさせるのです。」
「え、えっと…?」
「見る限り考えの甘い講師達は…本の知識だけで実戦はほとんど経験がないでしょう。そんなのは机上の空論で物を話しているだけなので、生徒達の中にはそれを察して講師を馬鹿にするのは分かります。なので、講師の方々にも実戦を経験して机上の空論の裏付けが出来るほどの知識を身に付けるのです。」
「テルパ君、それは結構スパルタですね?」
「教え導く者達が生徒に馬鹿にされていては、他の講師の方々も同じ目で見られます。そうならない為の実戦を経験させるのですよ。まぁ、考えの甘い講師達以外にも…今回の様な甘い考えを持つ生徒達にも後日開放して経験させるというのも良いかも知れませんしね。」
「疑似ダンジョンですか…」
「別に本当のダンジョンを作っても構いませんよ。自分はダンジョンコアを複数所持しておりますし、以前もダンジョンを作成した事もありますしね。」
「ちなみにそのダンジョンというのは?」
「アビスゲートの虚構の煉獄というダンジョンです。」
「Aランク冒険者のパーティーですら、未だに最下層まで辿り着けないというダンジョンですか?」
「Sランクでもクリア出来た方はいませんね。修業にはもって来いだと挑む者が多いですが…最下層まで辿り着ける者は何人かいましたが、クリアまでには至ってないと。」
「テルパ君は一体どんなダンジョンを作るつもりですか?」
「許可が降りるのであれば、地下100層のダンジョンを作りましょう。1層毎にレベルが+1の魔物を設置する様な形にして…」
「その状態だと、100層の魔物はレベル100になりますよ?」
「ここは英雄学園ですよね?英雄や勇者を輩出する…」
「確かにそうですが…」
「なら問題無いでしょう。この学園を卒業した者達は、いずれ外の世界でも似た様な経験をするはずですから、学園にいる間に貴重な経験が出来れば、大きな経験値を得る事になりますよ。それに…考えに甘い生徒達が真剣に取り組むキッカケにもなりますしね。」
「どんなダンジョンになるのかしら?」
「ダンジョンコアに大量の魔石を組み込んで、魔物を倒すと経験値が得られる様に設定します。他にも宝箱を設置して、中にはアイテムや武具とかも入れておきますよ。」
「そんな物どうやって用意するのですか?」
「適当に作ります。ただダンジョンを作って中に入れ…だけではやる気が起きないでしょう。ですが、宝があるとわかればやる気を引き出せますからね。」
講師達の場合には…彼等の大事な物を20階層位の場所に設置しておいて、時間内に回収出来なければ自然消滅するとでも言えば、否が応でも突入するだろう。
「まさかと思いますが、アビスゲートみたいなダンジョンは作りませんよね?」
「作る訳ないでしょう!あんな物を作ったら、生徒達は1層で全滅しますよ。」
「分かりました、でしたらダンジョンの製作を許可します。どれくらいの時間で完成しますか?」
「3日程度の時間があれば完成しますよ。明日からは週末日ですし、丁度良いかと。」
「分かりました、ダンジョンを楽しみにしていますね。」
「では、失礼致します。」
学園長室の扉に手を掛けると、学園長から声を掛けられた。
「テルパ君、待って下さい!」
「はい?」
「私の姿を見て何か思いませんか?」
「あぁ、もう慣れましたので…失礼します。」
正直、ツッコミを入れるのもどうかと思った。
自分は演習場に向かって疑似魔物の発生機を取り壊してから、その場にダンジョンコアを設置して設計に入った。
これが後に…英雄学園から多くの英雄や勇者を輩出させるキッカケになるのだった。
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