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第二章 本章スタート
第十五話 王家の秘術…?
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この二週間…アイーシャが授業の様子をチラチラと覗いていたのは知っていた。
恐らくだけど私の弱点でも探ろうとしていたのだろう。
そんなものを見せる気はないし、他の3人の様に格の違いを分からせて歯向かわない様にしようとしていたのだけど。
何でその意図が伝わらないかなぁ?
アイーシャは王族に中で歳の離れた娘として生まれ、親兄弟からベタベタと甘やかされ褒められて育った所為で変な自信を付けちゃったタイプかな?
「アイーシャさん、本当にやるのですか?」
「今更臆したのですか?」
アイーシャを見ると、何故か自信に満ちた顔をしているのよねぇ?
そういえば王家の秘術とか言っていたけど、どう言ったものなんだろう?
まぁ、魔法が発動してから対処しましょうか!
「何をする気かわかりませんが、いつでも掛かってきて下さい。」
「先生の余裕も…これを見れば気が変わりますよ‼︎」
ここまで強気に出られると逆に気になりますね。
さて、何が飛んで来るのでしょうか?
「悠久なる時の彼方、万物からもたらされし12本の聖剣よ!我が前に姿を現してかの者を滅せよ‼︎」
「これは詠唱…ではないですね、コモンマジックですか。」
コモンマジックというのは詠唱で発動する魔法とは違い、言霊によって出現させる古代魔法である…のだけど、言葉の意味を正しく理解しないと発動は出来ず、ただその言葉を復唱しても発動をしない魔法の事なのだけど…?
「なるほど、強気に出ていた理由が分かりました。」
「流石の先生でも、コレを防ぐ手立てはありませんよね?」
「天界に住まわれたる12人の戦乙女達よ、我が前にその姿を現してかの者からの攻撃を弾け!」
「え…?」
アイーシャが発動した魔法で12本の聖剣が出現して私の元に向かって来たが、私の発動した魔法により12体のヴァルキリーが出現して聖剣全てを弾き返した。
「何故…先生が王家の秘術を⁉︎」
「アイーシャさん、これは別に王家の秘術でもなんでも無いわよ。コモンマジックという古代魔法で、言葉の意味を理解していれば誰にでも使える魔法です。」
「そんな………王家の秘術で誰にも使用されないという事が書物に書かれていたのに!」
「魔法技術が未発達な数百年前ならいざ知らず、無詠唱が当たり前のこの時代で…こんな長ったらしい詠唱を使って魔法を発動させる人が居なくなったから、今では誰も使用しないんです。」
「そんな事って………」
何かと思えばこれだったのね。
一昔前は、魔法は詠唱を唱えながら魔力を集中させる事により強大な魔法を発動できると信じていた者達が多かったですが…今でもその名残があるけど、明確なイメージと相応の魔力があれば詠唱を唱えなくても何とでもなるからね。
「まだよ!万物をもたらす破壊の衝動………」
「この魔法は1つ欠点があってね…って聞いてないか。スリップ!」
「キャッ!」
アイーシャは私の放った転倒魔法で転ぶと、言霊が途中で解除された。
「この魔法はね、パーティーやチームの背後で言霊を使うとかならともかく…ソロで使用すると隙だらけで簡単に攻撃が通ってしまうという欠点が有るのよ。」
「なら…今の段階では?」
「ソロ対決のPvPでは全くと言って良い程に使えないですよ。強力な魔法攻撃が来るとわかっていて、何も対策しないで突っ立っている人なんかいないでしょ?」
「なら…大いなる炎の…」
「スリープクラウド!」
アイーシャを睡眠魔法で眠らせると、4人にした様にジョブの証を抜き取った。
それを5つに砕いてからダンジョンのそれぞれの階層に放った。
「さて、これで目が覚めれば…」
ところがアイーシャの場合は、それだけで収まる訳ではなかった。
この事で更に厄介な面倒事が襲って来るのだった。
恐らくだけど私の弱点でも探ろうとしていたのだろう。
そんなものを見せる気はないし、他の3人の様に格の違いを分からせて歯向かわない様にしようとしていたのだけど。
何でその意図が伝わらないかなぁ?
アイーシャは王族に中で歳の離れた娘として生まれ、親兄弟からベタベタと甘やかされ褒められて育った所為で変な自信を付けちゃったタイプかな?
「アイーシャさん、本当にやるのですか?」
「今更臆したのですか?」
アイーシャを見ると、何故か自信に満ちた顔をしているのよねぇ?
そういえば王家の秘術とか言っていたけど、どう言ったものなんだろう?
まぁ、魔法が発動してから対処しましょうか!
「何をする気かわかりませんが、いつでも掛かってきて下さい。」
「先生の余裕も…これを見れば気が変わりますよ‼︎」
ここまで強気に出られると逆に気になりますね。
さて、何が飛んで来るのでしょうか?
「悠久なる時の彼方、万物からもたらされし12本の聖剣よ!我が前に姿を現してかの者を滅せよ‼︎」
「これは詠唱…ではないですね、コモンマジックですか。」
コモンマジックというのは詠唱で発動する魔法とは違い、言霊によって出現させる古代魔法である…のだけど、言葉の意味を正しく理解しないと発動は出来ず、ただその言葉を復唱しても発動をしない魔法の事なのだけど…?
「なるほど、強気に出ていた理由が分かりました。」
「流石の先生でも、コレを防ぐ手立てはありませんよね?」
「天界に住まわれたる12人の戦乙女達よ、我が前にその姿を現してかの者からの攻撃を弾け!」
「え…?」
アイーシャが発動した魔法で12本の聖剣が出現して私の元に向かって来たが、私の発動した魔法により12体のヴァルキリーが出現して聖剣全てを弾き返した。
「何故…先生が王家の秘術を⁉︎」
「アイーシャさん、これは別に王家の秘術でもなんでも無いわよ。コモンマジックという古代魔法で、言葉の意味を理解していれば誰にでも使える魔法です。」
「そんな………王家の秘術で誰にも使用されないという事が書物に書かれていたのに!」
「魔法技術が未発達な数百年前ならいざ知らず、無詠唱が当たり前のこの時代で…こんな長ったらしい詠唱を使って魔法を発動させる人が居なくなったから、今では誰も使用しないんです。」
「そんな事って………」
何かと思えばこれだったのね。
一昔前は、魔法は詠唱を唱えながら魔力を集中させる事により強大な魔法を発動できると信じていた者達が多かったですが…今でもその名残があるけど、明確なイメージと相応の魔力があれば詠唱を唱えなくても何とでもなるからね。
「まだよ!万物をもたらす破壊の衝動………」
「この魔法は1つ欠点があってね…って聞いてないか。スリップ!」
「キャッ!」
アイーシャは私の放った転倒魔法で転ぶと、言霊が途中で解除された。
「この魔法はね、パーティーやチームの背後で言霊を使うとかならともかく…ソロで使用すると隙だらけで簡単に攻撃が通ってしまうという欠点が有るのよ。」
「なら…今の段階では?」
「ソロ対決のPvPでは全くと言って良い程に使えないですよ。強力な魔法攻撃が来るとわかっていて、何も対策しないで突っ立っている人なんかいないでしょ?」
「なら…大いなる炎の…」
「スリープクラウド!」
アイーシャを睡眠魔法で眠らせると、4人にした様にジョブの証を抜き取った。
それを5つに砕いてからダンジョンのそれぞれの階層に放った。
「さて、これで目が覚めれば…」
ところがアイーシャの場合は、それだけで収まる訳ではなかった。
この事で更に厄介な面倒事が襲って来るのだった。
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