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第五章 異世界召喚が8回目って…マジかコレ⁉︎
第一話 途方もない作業・前編
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1日目…
俺は尖った石で蓋すら粘り気が強い粘土質の土を掘りだしていた。
そして一部を残した以外は全てドーム型の岩に貼り付けた。
目的は炉を作る為だった。
炉の本来の材料としては、耐火煉瓦が好ましいのだが…現段階でそんな物は作れない。
なので、粘土で固めたドーム状のもので代用していく訳なのだが…これがかなり面倒だ。
最低でも煉瓦と同じ位の厚さにしなければならない為に、掘り出す量もそれなりに必要なのだ。
本来なら…これで終わらせても良いのだが、今後の事を考えると壺や皿も必要になるので形だけ作って日向に放置しておく。
乾燥出来れば完成という粗末な物だった。
2日目…
岩に貼り付けた表面が乾いている物を内側から丁寧に剥がしてから持ち上げて静かに下ろす。
その後に乾燥した枝を集めてから、火打石でドーム状の炉の内側に設置してから燃やしていく。
乾燥と硬質化図る為にやっているのだが、まぁ…薄すぎている訳ではないのでヒビは入らないが、若干不安は残る。
次のその中に昨日作った壺や皿などを入れてから、更に焼く。
ある程度完成していれば良い。
俺は陶芸家という訳ではないので、ある程度実用出来れば問題ない。
3日目…
尖った石に粘土質の土で固めてから炉の中に入れて強度を高める。
これで岩を掘る為のツルハシ替わりにはなる。
岩を掘り進めていくと、石炭や銅が掘り出せたので…次は石炭を燃やそうと思うが、耐火煉瓦ではないので若干の不安は残る。
それでも石炭と枝を燃やしてから銅を溶かす作業に入る。
成功はしたが、炉の所々が少しひび割れた。
やはり煉瓦では無いと駄目なのだろうか?
4日目…
今日は魚を取ろうかと思う。
この3日間、木の実だけではさすがに飽きた。
木の実は甘くて腹には溜まるが、それだけだとさすがに物足りない。
銅の槍を作ってから海に行き、魚を取った。
魚を取った時にふと思った。
地球上の魚とは形が違う…というか、角や牙が生えている。
これ…喰えるのか?
そう思って食べてみると割と美味かった。
ただ、調味料が無いので…壺に汲んだ海水を炉の中に入れてから蒸発させて塩を作った。
まぁ…贅沢は言えん。
5日目…
この日は壺に入れた石炭で泡を発生させてから、その泡を炉の表面に塗って断熱性を高める為に!
これでヒビが入る事は無いだろう…多分。
銅まではまだ良いのだが、鉄を溶かすとなるとさらに熱を上げなければならないので、その為の準備だった。
銅のツルハシを作ってひたすら岩場を掘って行く…銅と石炭と鉄鉱石を入手した。
早速、鉄を溶かそうと思って炉の中に入れてみるが…中々溶ける気配がない。
やはり反射炉でも作らない限りは無理なのだろうか?
というか、反射炉って完成までに何年かかるのだろうか?
今日は作業を諦めた。
6日目…
この日は午前中を休みにして、神達に色々愚痴った。
息抜きとガス抜きが必要だったのと、ストレスを発散する為だった。
ただ、普通の奴等とは違うのは…愚痴って手を止めていても仕方が無いという事だ。
さて、あらかた口も終わったし、午後の作業を開始しよう。
粘土炉だと、高温には耐えられない。
そうなると、やはり耐火煉瓦が必要になる訳なのだが…作り方は解る。
だが、材料がない。
だが、なければアレンジすれば良い!
俺は掘り出して処理に困った岩を石で砕く作業をした。
鉄のハンマーでもあれば、砕くのはかなり楽なのだが…その鉄が作れないから今の作業をして居る。
小石程度に細かく砕いた岩が山盛りになった所で今日は終わる。
7日目…
小石程度に細かく砕いた石を今度は砂状にする。
ひたすら叩いたり摺り潰したりして粉にする訳だが…石臼を作った方が早いのではないかと思えて来る。
だが、石臼も道具が無いと作りだせる訳ではないので文句を言わすやっているのだが。
だめだ、これは終わる気配がない。
岩を砕いて小石程度は何とか出来るが、それを砂状にするのは骨が折れる。
昨日の砕いた岩の半分も作れぬまま、この日の作業は終わった。
8日目…
午前中に黙々と作業を続けていった結果、ある程度の砂状になった。
午後からは掘り出した粘土質の土に砂状にした岩を混ぜる。
それを何度も練り込んでから、形を整えて日干しする。
なるべく水を少なめに入れて寝るのが効果的だ。
とりあえず200個を作ってからその日の作業は終わる。
9日目…
200個中、13個がひび割れていた。
まぁ、予想の反中だったので…とりあえず粘土炉で煉瓦の焼く作業をした。
1度に焼ける量は40個程度。
焼けたら次を、焼けたら次を…を繰り返してから外に放置。
冷やしの作業だった。
10日目…
耐火煉瓦で炉を作る工程に移る。
モルタルを塗ってから耐火煉瓦を接着して形を作る…が、200個では炉には足りなさ過ぎた。
それから4日間かけて、耐火煉瓦を作る作業をする。
15日目…
ようやく耐火煉瓦の炉が完成した。
これで喜んでも良かったが、まずは鉄鉱石が溶けないと成功とは呼べない。
炉の中に石炭を入れてから、鉄鉱石を置いて扉を閉める。
ふいごで空気を送り込んでから、炉の中の温度を高めていくと…溝から鉄が流れて来たので成功した!
後はその流れて来た鉄を型に入れて冷やすと…少し歪だが、ハンマーが完成した。
これで第一歩だった。
次に…これから5日間かけて鉄鉱石を掘ってから溶かす作業を続けて行き…
21日目…
ハンマー以外に、つるはしやノミやノコギリ等の道具が完成した。
この段階ではまだ剣を作る訳にはいかない。
剣を作りだすには、まだまだ鉄鉱石が足りないからだった。
今後は採掘作業がメインとなっていく。
22日目…
この日は木を倒してからログハウスを作った。
さすがに木の枝と草で作ったテントでは、夜が少し肌寒いからだった。
やはり住居は必要なのだと思った。
簡素な造りのログハウスが完成した。
寝られる場所さえあればいい!
大きさは…犬小屋より少し大きい程度だった。
23日目…
この日は休む事にした。
とは言っても、ゴロゴロとしているのも暇なので…適当な丸太を削って人の形にした。
木人形は全部で4体…それぞれ名前を掘った。
悠斗・真美・セルリア・ルナリアだった。
俺は別に1人でも問題は無いのだが…心の支えは必要だった。
俺はこの世界に来て話が出来る相手には居なかったので、ひたすら愚痴や今後の事を木人形に話し掛けた。
返答はなかったが、何か気がまぎれた気がした…が、俺は一体何をしているのだろうか?
…と感じる時がある。
こんな感じでまだまだ作業は続く…
後半に続く!
俺は尖った石で蓋すら粘り気が強い粘土質の土を掘りだしていた。
そして一部を残した以外は全てドーム型の岩に貼り付けた。
目的は炉を作る為だった。
炉の本来の材料としては、耐火煉瓦が好ましいのだが…現段階でそんな物は作れない。
なので、粘土で固めたドーム状のもので代用していく訳なのだが…これがかなり面倒だ。
最低でも煉瓦と同じ位の厚さにしなければならない為に、掘り出す量もそれなりに必要なのだ。
本来なら…これで終わらせても良いのだが、今後の事を考えると壺や皿も必要になるので形だけ作って日向に放置しておく。
乾燥出来れば完成という粗末な物だった。
2日目…
岩に貼り付けた表面が乾いている物を内側から丁寧に剥がしてから持ち上げて静かに下ろす。
その後に乾燥した枝を集めてから、火打石でドーム状の炉の内側に設置してから燃やしていく。
乾燥と硬質化図る為にやっているのだが、まぁ…薄すぎている訳ではないのでヒビは入らないが、若干不安は残る。
次のその中に昨日作った壺や皿などを入れてから、更に焼く。
ある程度完成していれば良い。
俺は陶芸家という訳ではないので、ある程度実用出来れば問題ない。
3日目…
尖った石に粘土質の土で固めてから炉の中に入れて強度を高める。
これで岩を掘る為のツルハシ替わりにはなる。
岩を掘り進めていくと、石炭や銅が掘り出せたので…次は石炭を燃やそうと思うが、耐火煉瓦ではないので若干の不安は残る。
それでも石炭と枝を燃やしてから銅を溶かす作業に入る。
成功はしたが、炉の所々が少しひび割れた。
やはり煉瓦では無いと駄目なのだろうか?
4日目…
今日は魚を取ろうかと思う。
この3日間、木の実だけではさすがに飽きた。
木の実は甘くて腹には溜まるが、それだけだとさすがに物足りない。
銅の槍を作ってから海に行き、魚を取った。
魚を取った時にふと思った。
地球上の魚とは形が違う…というか、角や牙が生えている。
これ…喰えるのか?
そう思って食べてみると割と美味かった。
ただ、調味料が無いので…壺に汲んだ海水を炉の中に入れてから蒸発させて塩を作った。
まぁ…贅沢は言えん。
5日目…
この日は壺に入れた石炭で泡を発生させてから、その泡を炉の表面に塗って断熱性を高める為に!
これでヒビが入る事は無いだろう…多分。
銅まではまだ良いのだが、鉄を溶かすとなるとさらに熱を上げなければならないので、その為の準備だった。
銅のツルハシを作ってひたすら岩場を掘って行く…銅と石炭と鉄鉱石を入手した。
早速、鉄を溶かそうと思って炉の中に入れてみるが…中々溶ける気配がない。
やはり反射炉でも作らない限りは無理なのだろうか?
というか、反射炉って完成までに何年かかるのだろうか?
今日は作業を諦めた。
6日目…
この日は午前中を休みにして、神達に色々愚痴った。
息抜きとガス抜きが必要だったのと、ストレスを発散する為だった。
ただ、普通の奴等とは違うのは…愚痴って手を止めていても仕方が無いという事だ。
さて、あらかた口も終わったし、午後の作業を開始しよう。
粘土炉だと、高温には耐えられない。
そうなると、やはり耐火煉瓦が必要になる訳なのだが…作り方は解る。
だが、材料がない。
だが、なければアレンジすれば良い!
俺は掘り出して処理に困った岩を石で砕く作業をした。
鉄のハンマーでもあれば、砕くのはかなり楽なのだが…その鉄が作れないから今の作業をして居る。
小石程度に細かく砕いた岩が山盛りになった所で今日は終わる。
7日目…
小石程度に細かく砕いた石を今度は砂状にする。
ひたすら叩いたり摺り潰したりして粉にする訳だが…石臼を作った方が早いのではないかと思えて来る。
だが、石臼も道具が無いと作りだせる訳ではないので文句を言わすやっているのだが。
だめだ、これは終わる気配がない。
岩を砕いて小石程度は何とか出来るが、それを砂状にするのは骨が折れる。
昨日の砕いた岩の半分も作れぬまま、この日の作業は終わった。
8日目…
午前中に黙々と作業を続けていった結果、ある程度の砂状になった。
午後からは掘り出した粘土質の土に砂状にした岩を混ぜる。
それを何度も練り込んでから、形を整えて日干しする。
なるべく水を少なめに入れて寝るのが効果的だ。
とりあえず200個を作ってからその日の作業は終わる。
9日目…
200個中、13個がひび割れていた。
まぁ、予想の反中だったので…とりあえず粘土炉で煉瓦の焼く作業をした。
1度に焼ける量は40個程度。
焼けたら次を、焼けたら次を…を繰り返してから外に放置。
冷やしの作業だった。
10日目…
耐火煉瓦で炉を作る工程に移る。
モルタルを塗ってから耐火煉瓦を接着して形を作る…が、200個では炉には足りなさ過ぎた。
それから4日間かけて、耐火煉瓦を作る作業をする。
15日目…
ようやく耐火煉瓦の炉が完成した。
これで喜んでも良かったが、まずは鉄鉱石が溶けないと成功とは呼べない。
炉の中に石炭を入れてから、鉄鉱石を置いて扉を閉める。
ふいごで空気を送り込んでから、炉の中の温度を高めていくと…溝から鉄が流れて来たので成功した!
後はその流れて来た鉄を型に入れて冷やすと…少し歪だが、ハンマーが完成した。
これで第一歩だった。
次に…これから5日間かけて鉄鉱石を掘ってから溶かす作業を続けて行き…
21日目…
ハンマー以外に、つるはしやノミやノコギリ等の道具が完成した。
この段階ではまだ剣を作る訳にはいかない。
剣を作りだすには、まだまだ鉄鉱石が足りないからだった。
今後は採掘作業がメインとなっていく。
22日目…
この日は木を倒してからログハウスを作った。
さすがに木の枝と草で作ったテントでは、夜が少し肌寒いからだった。
やはり住居は必要なのだと思った。
簡素な造りのログハウスが完成した。
寝られる場所さえあればいい!
大きさは…犬小屋より少し大きい程度だった。
23日目…
この日は休む事にした。
とは言っても、ゴロゴロとしているのも暇なので…適当な丸太を削って人の形にした。
木人形は全部で4体…それぞれ名前を掘った。
悠斗・真美・セルリア・ルナリアだった。
俺は別に1人でも問題は無いのだが…心の支えは必要だった。
俺はこの世界に来て話が出来る相手には居なかったので、ひたすら愚痴や今後の事を木人形に話し掛けた。
返答はなかったが、何か気がまぎれた気がした…が、俺は一体何をしているのだろうか?
…と感じる時がある。
こんな感じでまだまだ作業は続く…
後半に続く!
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